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「不整脈」で”要注意な息苦しさ”はご存じですか?受診すべき症状も医師が解説!

 公開日:2026/04/28
「不整脈」で”要注意な息苦しさ"はご存じですか?受診すべき症状も医師が解説!

不整脈による息苦しさは、心臓のポンプ機能が一時的に低下している可能性を示すサインです。脈が乱れると全身への酸素供給が滞り、呼吸のしにくさや強い不安感を引き起こします。

単なる疲れと放置すると、心不全などの重篤な病気を見逃す恐れがあり危険です。

本記事では、不整脈が呼吸に影響を与える具体的な仕組みを解説します。あわせて見逃せない危険な症状や、医療機関を受診する適切なタイミングも詳しく紹介します。

太田 光彦

監修医師
太田 光彦(おおた循環器内科エコークリニック)

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【経歴】
1994年3月 芦屋市立潮見小学校 卒業
2000年3月 私立高槻高等学校 卒業
2006年3月 神戸大学医学部医学科 卒業
2008年3月 西神戸医療センター 初期研修 修了
2008年4月 西神戸医療センター 循環器科
2011年4月 榊原記念病院 循環器内科 専修医
2014年4月 同病院 主任専修医
2015年5月 神戸市立医療センター中央市民病院 副医長 心エコー室長
2019年4月 虎の門病院 循環器センター内科 医長 心エコー室長
2021年11月 虎の門病院 弁膜症外来 開設
2025年4月 おおた循環器内科エコークリニック 開設 【資格・所属学会】
日本循環器学会 循環器専門医
日本内科学会 総合内科専門医・認定内科医
日本超音波医学会 超音波専門医・超音波指導医
日本心エコー図学会 SHD心エコー図認証医
日本心臓弁膜症学会
厚生労働省 臨床研修指導医
東京都 難病指定医(循環器系疾患)
順天堂大学医学部附属順天堂医院 心臓血管外科 非常勤助手
虎の門病院 循環器センター内科 非常勤医(水曜 エコー技術指導)

不整脈とは

不整脈は心臓が打ち出す血液のリズムが崩れる現象です。安静時の脈拍が1分間に100回以上を頻脈(頻脈性不整脈)、50回未満を徐脈(徐脈性不整脈)と定義されます。脈拍が不規則になる場合は、期外収縮か心房細動などが原因です。
その背景は加齢やストレス、心疾患などさまざまです。放置すると心不全や脳梗塞のリスクを作ることもあるので注意しましょう。

不整脈で息苦しいと感じる原因

不整脈が発生すると、心臓が血液を送り出すポンプの役割を十分に果たせなくなります。その結果、全身や肺の血流に滞りが生じ、酸素不足から息苦しさを覚えます。
ここでは、不整脈で息苦しいと感じる原因を見ていきましょう。

心拍の乱れによる息苦しさ

心拍リズムが乱れると、血液を送り出す効率が大幅に低下します。特に左心房の機能が落ちた場合、肺から心臓に戻る血液が渋滞して肺の血管圧が上昇します。これにより酸素交換を担う肺胞に水分が漏れ出す肺うっ血を引き起こしかねません。
肺胞内の余分な水分が肺のガス交換を邪魔するため、酸素をうまく取り込めず呼吸困難を感じる仕組みです。足りない酸素を補おうとして、無意識に呼吸が速くなるのも大きな特徴です。

頻脈や徐脈による息苦しさ

頻脈では心臓が速く動きすぎ、十分な血液を全身へ送れなくなることがあります。一方の徐脈は、拍動が遅いため必要な血液量が確保できなくなることがあります。どちらも全身への酸素供給が不足し、息切れやめまいなどの症状を生じさせる状態です。
階段を上る際など、少しの動作で息が切れる場合は注意が必要です。心臓への負荷が強まると、肺に負担がかかり症状が悪化します。

期外収縮の連発による息苦しさ

本来のタイミングとは異なる瞬間に、心拍が生じるのが期外収縮です。心房が原因の上室性期外収縮と心室が原因の心室性期外収縮に分かれます。単発では自覚症状が少ないものの、連発すると血流が大きく乱れます。胸の不快感とともに、詰まるような息苦しさを覚えるのが特徴です。
脈が飛ぶ感覚と同時に、呼吸が止まるような不安感を抱く方も少なくありません。心室性期外収縮が連発すると、心室頻拍などの重篤な不整脈へ移行するリスクがあります。

不整脈による息苦しさ以外の見逃せない症状

胸の痛みや圧迫感を伴う動悸は、心筋梗塞のリスクがあり危険です。急に目の前が暗くなるような失神や激しいめまいは脳血流の低下を示唆します。冷や汗や吐き気がある場合も、重大なサインのため見逃してはいけません。
ここでは、見逃せない症状を詳しく解説します。

胸痛や吐き気を伴う動悸がある

動悸に加えて胸の痛みや圧迫感がある場合、心筋梗塞のリスクがあります。冷や汗や吐き気は自律神経の乱れや、心拍出量の低下によって起こる症状です。
これらが重なるのは、心臓が悲鳴を上げている危険な兆候です。単なる疲れと考えず、ただちに医療機関へ連絡する必要があります。痛みや不快感が数分以上続くなら、受診が必要です。

急に意識消失することがある

一時的に意識を失う失神は、脳への血流が途絶えたことを意味します。これは命に関わる重篤な不整脈が隠れているサインです。目の前が暗くなる、ふらつくなどの予兆がある場合も危険です。
突然のめまいや短時間の記憶障害がみられる場合、重篤な不整脈が疑われることがあります。原因を特定するため、早急に精密な心電図検査を受けることが不可欠です。

脈拍リズムが乱れ早い

脈拍がバラバラで速い状態は、心房細動の疑いがあります。心臓内の血流が滞ることで、血栓ができやすくなるため危険です。これが脳に飛ぶと脳梗塞を引き起こし、深刻な後遺症を残します。激しい動悸や、手首で脈を測った際にリズムがまったくつかめないなら要注意です。
心房細動を放置すると心不全を合併し、慢性的な息苦しさへつながります。早めに医療機関を受診しましょう。

安静時に突然動悸が始まる

運動をしていないのに、突然心臓が激しく打ち始めるのは異常です。特に発作性上室頻拍などの不整脈は、前触れなく発生します。落ち着こうとしても脈拍が下がらず、強い不安感や冷や汗を伴う場合も少なくありません。
こうした発作を繰り返すと、心臓の筋肉が疲弊し機能が低下します。数分で収まるからと楽観視せず、記録に残して医師へ伝えましょう。

不整脈で息苦しいと感じる場合に受診すべき目安

階段で動けなくなるなど、日常生活に支障がある場合は受診が必要です。また、短時間の意識消失や胸痛を伴う際は、即座に循環器内科の専門の医師へ相談した方がよいでしょう。症状が一時的でも、頻繁に繰り返すなら早期検査が推奨されます。
ここでは、受診すべき目安を見ていきましょう。

症状が頻発する

一日に何度も息苦しさを感じたり、週に数回発作が起きたりする場合は受診が必要です。症状の頻度が増えるのは、心臓の状態が不安定になっている証拠です。放置すると症状が悪化し、回復に時間がかかる恐れもあります。軽微な自覚症状であっても、繰り返すなら病的な原因を疑うべきです。早期の受診で心不全を防げる可能性があります。

胸痛や意識消失を伴う

胸の締め付けや意識の遠のきを伴うなら、即座の受診が必要です。この症状は心機能が大きく低下している可能性が考えられます。夜間や休日であっても、救急外来での対応を検討すべき事態です。
家族や周囲の方が気付いた際も、速やかに医療機関を受診するようにしましょう。致死的な不整脈を回避するには、一分一秒を争う判断が求められます。

症状により日常生活に支障が出ている

階段の昇降や家事の途中で、立ち止まるほどの息苦しさは異常です。以前は普通にできていた動作が困難なら、心臓への負荷が限界に近い状態でしょう。不整脈の影響で体力が低下し、社会生活に影響が出るのは看過できません。
夜に苦しくて目が覚める、仕事に集中できないなどの状態も受診の目安です。受診の際には医師に具体的な困りごとを伝えましょう。

不整脈で息苦しいと感じることについてよくある質問

ここまで不整脈で息苦しいと感じる原因、見逃せない症状と受診の目安について紹介しました。ここでは「不整脈で息苦しい」ことについてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

不整脈で息苦しい症状がたまにあるだけですが受診すべきですか?

たまにしか起きない場合でも、まずは循環器内科の専門の医師へ相談しましょう。不整脈には、特定の条件下でのみ出現する種類も少なくありません。放置すると突然重症化するリスクがあるため、精密な検査が推奨されます。

不整脈で息苦しさを感じたら救急外来を受診したらよいでしょうか?

冷や汗を伴う激しい痛みや、意識が朦朧とするなら救急車を呼びましょう。一方で、落ち着いて深呼吸ができる程度の症状なら翌日の通常外来で構いません。自分の状態を冷静に見極め、緊急性の判断が大切です。

編集部まとめ

不整脈による息苦しさは、心臓のポンプ機能の低下を知らせるサインです。特に胸痛や失神を伴う場合は、命に関わる疾患が隠れている恐れがあるため、ただちに医療機関の受診が必要です。

症状が軽くても頻発するなら、心臓の検査を受けるのが望ましいでしょう。早期の受診により、症状の把握や適切な対応につながる可能性があります。

自己判断で軽く考えず、不整脈の息苦しさを感じた際には早めの受診を心がけましょう。

不整脈と関連する病気

「不整脈の息苦しさ」と関連する病気は7個程あります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

不整脈の息苦しさに関連した疾患には以上があるので、心拍に異変を感じたら早期に医療機関を受診するようにしましょう。

不整脈と関連する症状

「不整脈の息苦しさ」と関連している、似ている症状は9個程あります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

いつもと違うと感じたり、または、これらの症状が長引いていると感じたりしているならぜひ早めに医療機関を受診するようにしましょう。

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