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完全自費による歯周病治療!治療を追求した末に辿り着いたひとつの答え【大阪市北区 歯周病治療専門クリニックSPIDO】

 更新日:2024/06/14

完全自費による歯周病治療!治療を追求した末に辿り着いたひとつの答え
完全自費による歯周病治療!治療を追求した末に辿り着いたひとつの答え

通常、歯科医院で歯周病が見つかった場合には、外科的な治療を含め保険が適用される。しかし大阪の中心地である梅田に、完全自費診療で運営される歯周病専門クリニックが存在する。
2019年の開業以来、関西はもとより北陸・山陰・四国からも患者が集まる。初診から検査・診断・治療・メインテナンスまで、保険と自費で何が変わってくるのだろうか?「歯周病治療専門クリニックSPIDO」の辻翔太院長に話を伺った。

Doctor’s Profile
辻 翔太(つじ・しょうた)
歯周病治療専門クリニックSPIDO 院長

大阪大学歯学部卒業。都内の歯科医院の勤務を経て、2015年コロンビア大学歯学部歯周病科卒業。同大学メディカルセンターにて歯学部学生の指導を行い、2017年米国歯科医師免許取得(ワシントン州)。2019年、歯周病専門クリニック『歯周病治療専門クリニック SPIDO』開業。日本臨床歯周病学会認定医。日本歯周病学会所属。大阪大学歯学部口腔治療科(歯周病科)にて医局員向けに教鞭をとる。歯周病インプラント治療養成コースTHE STANDARD主宰、歯科医師向けオンラインサロン Simple 主宰。音声AIを搭載した歯周病・インプラント診断支援アプリ「Perio Dx」の開発にも携わる。

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口腔の状態に加え、背景を知るためには「治療前の時間」が大切

現在、どのような患者さんが相談に来られますか?

もっとも多いのは、他院で歯周病治療がうまくいかない方です。中等度~重度歯周病の方だけでなく、軽度の方も来られます。年齢は20~70代まで、さまざまです。かかりつけの先生に「大丈夫ですよ」と言われたけれど、「不安が残る」「説明が不十分に感じる」という方もいらっしゃいます。

口腔の状態に加え、背景を知るためには「治療前の時間」が大切

患者さんの立場になると、先生から「大丈夫」と言われてしまうと、それ以上治療を求めるのは難しそうですね。そういった人が、実は歯周病だったということはありますか?

当院で検査をして、実際は歯周病だったというケースもあれば、その先生が言ったように問題がないというケースもあります。保険内の診療だと、「大丈夫だという根拠」まで説明する時間をとることが難しいという背景もあります。

自費診療であれば、じっくりと説明を受けることができるのでしょうか?

歯科医院によって異なりますが、当院では1回目の受診から2回目の受診まで約120分をかけて検査とコンサルテーションを行います。コンサルテーションでは、症状だけでなく、生活習慣、お仕事の種類、家族構成、既往歴・家族歴など、さまざまなことを伺います。歯周病は生活習慣の一つなのでお口の生だけでなく、日常生活の様々なことが影響してきます。その為これまでの歯科治療日について全身状態、場合によっては五か家族の状況など様々なこと伺います。そして3回目の受診から治療を開始するというのが、基本的な流れです。

治療開始までに、約120分も時間をとるということですね。なぜ、そこまでの時間が必要になるのですか?

歯周病の主原因は細菌ですが、細菌感染が起こりやすい全身状態や細菌が付着しやすいお口の状況も大きな原因です。具体的に食習慣や生活習慣の乱れ、喫煙、基礎疾患、免疫力の低下、遺伝因子などの全身的な要因と歯並び親知らず、かみ合わせ、歯周炎の悪化部位、歯周炎にり患している歯の数、歯の欠損の有無などの局所因子が複合的に絡みあって発症します。

歯周病の原因といえば、セルフケアやプロフェッショナルケアの不足などが思い浮かびます。それ以外にも原因がありますか?

食習慣や生活習慣の乱れ、喫煙、基礎疾患、免疫力の低下、遺伝因子など、さまざまな原因が複雑に絡み合って発症につながります。細かいことを言えば、鏡をよく見ながら歯を磨いているか、テレビを見ながら歯を磨いているかといったことでも、歯周病リスクには差が出てきます。

口腔の状態に加え、背景を知るためには「治療前の時間」が大切

治療前から、一般的な歯科医院とは大きな違いがあるんですね

歯周治療は単にお口の中を治すだけでなく、患者さんご自身を直していく治療ですので、治療の前後の相談や説明などにも時間をかけます。健康保険取り扱うことで歯周病専門のクリニックにすることができない為、完全自費のクリニックにする必要がありました。

最良の選択のために、治療方針・費用の提示後のワンクッション

最良の選択のために、治療方針・費用の提示後のワンクッション

では、受診で合計約120分かけて行う検査について、教えてください

保険診療の場合、歯周病の診査項目は4~5項目に限られますが、当院では10項目以上について調べます。また、エックス線検査も一般歯科医院で撮影されるパノラマレントゲンとは異なり歯周病治療に必須の14枚法で撮影します。その上、歯周ポケット検査で6点法を採用している点も、一般的な歯科医院との違いといえます。

歯周ポケット検査の「6点法」とは、どういったものでしょうか?

通常、保険診療では1本の歯に対して、1カ所のみプローブという細い器具を挿入し、歯周ポケットの深さを測ります。これが1点法です。対して6点法では、1本の歯に対して6カ所の深さを測ります。そのため、1点法のように、プローブが偶然浅いところに入ったといったことで、歯周病を見落としてしまう心配がほぼありません。

歯周ポケット検査だけで、保険診療の6倍の労力が必要なんですね

プローブを使用したときの出血の有無、歯茎の退縮量についても、同様に6カ所調べます。10枚または14枚のパノラマレントゲン撮影も、14枚法のエックス線撮影、6点法も歯周病専門の歯科医師にとっては、本気で歯周病を治療するために欠かせない検査です。

それだけ詳細な検査を行うと、その結果を見る患者さんも大変そうですが、コンサルテーションではどのように検査結果を提示しますか?

歯周病の進行の程度、このまま進行した場合のリスクなどを含め、表やレーダーチャートを使って数値化・図式化したオリジナルのシートをお渡しし、それを一緒に見ながら詳しくご説明します。自分で言うのも何ですが、客観的な事実か、私が本当に思うことしか言いませんので、疑問があれば何でもお尋ねください。

コンサルテーションが終われば、いよいよ治療開始ですね

はい。ただ当院では原則、治療方針・費用のご説明を含め、コンサルテーションを終えた時点で、次回のご予約を取らずに、一旦お持ち帰りいただきます。

治療の予約を取ってもらわない理由は、何でしょうか?

約120分のコンサルテーションを行った直後は、やはり患者さんの心理に「せっかくここまで時間とお金をかけたんだから、治療も受けなければいけないな」といったバイアスがかかってしまうからです。治療内容・費用について、ご自宅でゆっくり考えてもらいます。

確かに途中で通院をやめることになってしまって、結局は患者さんが困ってしまうことになりますね

そうなってしまうと、私もやり切れません。決して、保険の歯周病治療が駄目というわけではありません。最終的に患者さんが満足できる選択肢があることが重要であるはずです。そして、当院をその選択肢のひとつとしてご検討いただきたいというのが、私の願いです。

最良の選択のために、治療方針・費用の提示後のワンクッション

一か八かではない、予見性のある歯周病治療に必要なこと

一か八かではない、予見性のある歯周病治療に必要なこと

自費の歯周病治療となると、外科的な治療が多くなるのですか?

いいえ、そんなことはありません。まずは保険診療の場合と同様、歯周基本治療を行います。専用の器具を用いたSRPスケーリングルートプレーニング)と、ブラッシング指導です。ただ当院の場合、一般には歯科衛生士が担当するこれらの診療を、私が担当します。

衛生士さんも歯科のプロですが、歯周病専門の歯科医師である先生が歯周基本治療を行うことで、どのような違いが生まれますか?

検査・コンサルテーションから診ている一人の専門家が、続けて治療を担当することで、よりお口の状態を理解したSRP・ブラッシング指導を行うことができます。また、治療後の定期的なメインテナンスも、私が行います。

一般の歯科医院では、なかなかできないことですね。歯石やプラークを取るSRPの内容についても、何か違いがあるのでしょうか?

まず当院では、SRPや外科治療では一貫して、マイクロスコープを使用します。また、保険診療の場合はお口の中を6分割し、1回の通院で1ブロックずつSRPを行いますが、自費診療であれば分割せずに1回でお口全体のSRPを完了できます。歯周基本治療に要する治療期間も、保険では3~4カ月かかるところが、自費だと約1カ月で終えられます。保険診療より費用がかかってしまうというデメリットがありますが、治療期間を短縮させることが可能です。

それは患者さんもうれしいですね。短期間で歯周基本治療を行っても、効果は変わらないのでしょうか?

基本的に、6分割するメリットはありません。1ブロックだけきれいにしても、残り5ブロックには歯周病菌がたくさんいるわけですから、次に受診したときにはきれいにしたはずの最初の1ブロックも汚れてしまいます。むしろ日本の保険制度が特殊であり、世界基準で考えると1回できれいにするのが最善策です。

外科的な治療としては、歯周病によって溶けてしまった顎の骨の再生を促す歯周組織再生療法「エムドゲイン」や「リグロス」などをよく耳にします

2016年にリグロスが保険適用となったことから、歯周組織再生療法を導入する歯科医院も増えてきました。しかし本来、顎の骨と歯根膜を再生させる歯周組織再生療法は高度な技術、そして正確な診断が求められる治療です。骨が溶けているから再生療法をすればいいという単純な図式に当てはめてはいけません。

より確実に効果を得るためには、やはり丁寧な検査・コンサルテーションに基づいた診断が重要になるんですね

患者さんのお口の状態だけでなく、ライフスタイル、基礎疾患の有無、年齢、治癒力など、さまざまな因子を考慮した上で、診断します。そしてエムドゲインを使用するのかリグロスを使用するのか、また骨補填剤を併用するのかどうかなど、その患者さんにとってどのような歯周組織再生療法が有効であるのかを考えた上で、治療法を決定します。

検査から歯周基本治療まで一貫して行い、一番患者さんのお口のことをわかっている先生だからこそ、歯周組織再生療法も安心しておまかせできそうです

歯科医師の立場からしても、検査・歯周基本治療を自分の手で行うことは、歯周組織再生療法の“下調べ”にもなるんです。自分で触った歯周組織だからこそ、どのような再生療法によって効果を高められるか、見極めやすくなります。
「あなたの場合、これくらいの効果が期待できますよ」「効果を少しでも高めるためは、このような努力が必要ですよ」ということを、包み隠さずお伝えします。

歯周病の症状のひとつに、歯茎の退縮があります。下がった歯茎は、治せないのでしょうか?

口蓋などから組織を切り取り、歯茎の下がった部分に移植する「根面被覆治療」により、改善が可能です。見た目がよくなるだけでなく、知覚過敏が起こりにくくなるといったメリットも期待できます。

一か八かではない、予見性のある歯周病治療に必要なこと

では、貴院の歯周病治療の費用を教えていただけますか

1回目の受診で行う検査、2回目の受診で行うコンサルテーションを合わせて、税込み55,000円となります。以降の治療費については、治療の範囲、手術の有無、材料の種類などによって異なりますので、お一人おひとり、ご説明させていただきます。

最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

当院は、自費専門、そして歯周病専門のクリニックです。ただ、特別なことをしているわけではありません。歯周病専門の歯科医師として、本当に必要だと考える検査と診断、治療、そしてメインテナンスを行っています。歯周病の進行に関係なく、「できることをやってしっかり治したい」「治療を受けているがよくなっているのか不安」といったときには、お気軽にご相談ください。

編集部まとめ

完全自費の歯周病治療でどのようなことを行うのか、保険診療との違いについて、詳しいお話を聞けました。印象的だったのが、検査や歯周基本治療、メインテナンスについても一貫して歯科医師が担当するという点です。難しい内容も、優しく、わかりやすく言語化してくださいました。納得のいく治療が受けられるだけでなく、通っているうちに患者さんの歯周病への理解も深まりそうです。

歯周病治療専門クリニックSPIDO

医院名

歯周病治療専門クリニックSPIDO

診療内容

歯周病治療 予防治療 インプラント 矯正治療 など

所在地

大阪府大阪市北区芝田1丁目4-14
芝田町ビル3階

アクセス

阪急各線「大阪梅田」駅より徒歩1分
大阪メトロ御堂筋線「梅田」駅より徒歩3分
JR各線「大阪」駅より徒歩5分
阪神本線「大阪梅田」駅より徒歩10分
大阪メトロ谷町線「東梅田」駅より徒歩10分
大阪メトロ四つ橋線「西梅田」駅より徒歩10分

この記事の監修歯科医師