歯から始める全身の健康維持|口腔ケアが身体に与える効果とは
公開日:2025/09/26

歯周病や噛み合わせの乱れが全身疾患につながったり、睡眠の質に影響を及ぼしたりするケースがあることをご存知ですか? 歯の健康を意識する方は増えていますが、歯や口腔状態が全身の健康に深く関わっていることは、まだ十分に知られていません。 本記事では、歯から始める全身の健康維持について、さまざまな視点から解説します。

監修歯科医師:
加藤 嘉哉(東京BTクリニック歯科・医科)
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東京歯科大学 総合歯科
東京歯科大学 インプラント専門外来
医療法人誠歯会 加藤歯科クリニック 開業
日本大学松戸歯学部非常勤講師
日本臨床補綴学会 補綴歯科専門医
日本顎咬合学会 咬み合わせ認定医
日本睡眠歯科学会 認定医
IDIA顎顔面外科矯正 指導医
PRGF-Endoret® 指導医、公認インストラクター
東京歯科大学 インプラント専門外来
医療法人誠歯会 加藤歯科クリニック 開業
日本大学松戸歯学部非常勤講師
日本臨床補綴学会 補綴歯科専門医
日本顎咬合学会 咬み合わせ認定医
日本睡眠歯科学会 認定医
IDIA顎顔面外科矯正 指導医
PRGF-Endoret® 指導医、公認インストラクター
目次 -INDEX-
歯科人間ドックとは?全身の健康とどう関わるのか
歯科人間ドックは、通常の歯科検診よりもさらに詳しく口腔内や顎の状態を調べる総合検査です。ここでは、歯科人間ドックの役割とメリットを解説します。
歯科人間ドックでわかること
歯科人間ドックでは、むし歯や歯周病の有無だけでなく、噛み合わせの状態や口腔粘膜の異常、顎関節の動きまで詳しくチェックします。また、歯科用CTやレントゲンを用いることで、通常の検診では見落とされがちな初期段階の疾患も早期発見が期待できます。全身疾患との関連性
歯周病菌は血流を介して全身に広がり、糖尿病や心疾患、脳梗塞のリスクを高めるといわれています。 歯周病など口腔内の異常を放置すると思いもよらぬ全身疾患につながる可能性があるため、歯科人間ドックを受けて異常の早期発見と早期治療に役立てることが病気を予防するためには大切です。健康寿命を延ばすために口から始める予防
食べる・話す・笑うといったお口の働きは、人が生活を送るうえで欠かせない機能です。 口腔環境を良好に保つことは、栄養摂取の効率化、会話や社交性の維持につながりますが、口腔環境が悪化すると食欲低下や咀嚼機能の衰え、発音の不明瞭さなどが起こり、生活の質が損なわれる恐れがあります。 特に口腔環境が悪い状態で年齢を重ねると、やわらかいものばかり選んで食べることによる栄養不足が筋力低下や免疫力低下につながったり、食べ物や唾液と一緒に細菌が気管へ入り込むことで発症する誤嚥性肺炎のリスクが上がったりします。 こうした観点からも、歯科人間ドックでお口の状態を定期的に把握し、必要なケアを行うことは、全身の健康を支える土台づくりだといえるでしょう。噛み合わせと矯正が全身に与える影響
噛み合わせは見た目の問題だけでなく、全身の健康に影響を与えます。噛み合わせと矯正治療が全身に与える影響について解説します。
噛み合わせ不良が引き起こす全身のトラブル
噛み合わせが乱れると、顎関節症や肩こり、頭痛などの不調を引き起こすことがあります。また、噛む力のバランスが崩れることで姿勢が歪み、身体全体に負担がかかったり、食事の効率が下がることで消化器官に負担を与えたりするケースもあります。 このように、口腔内の問題は全身に影響を及ぼす可能性があり、噛み合わせの乱れは放置せず早期に対策することが大切です。短期集中型の矯正で改善できること
矯正治療は数年かかるイメージがありますが、近年は部分矯正や短期集中型の治療法も登場し、結婚式や就職活動などライフイベントに合わせた治療が可能なケースもあります。 身体への影響を考慮し、治療に取り組みやすい点が短期集中型矯正の魅力です。見た目だけでなく機能改善を重視した矯正の重要性
矯正治療は美しい歯並びを目指すものと思われがちですが、本来の大きな目的は口腔機能の改善です。噛む力のバランスが整えば食事の消化吸収がスムーズになり身体への負担を軽減したり、噛み合わせが改善されることで肩こりや頭痛の予防につながることが期待できます。 見た目と機能の両方を重視した矯正治療は、口元の美しさだけでなく全身の健康維持にも役立つでしょう。 ただし、矯正治療にはデメリットもあります。治療中に痛みをともなう可能性や、矯正装置をつけている間は歯磨きがしづらいことなどには注意が必要です。また、保険適用外となり、費用相場はワイヤー矯正で500,000〜1,200,000円(税込)程、マウスピース型矯正で600,000〜1,000,000円(税込)程、部分矯正で300,000〜800,000円(税込)程かかります。睡眠時無呼吸症候群と歯科の関わり
睡眠時無呼吸症候群とは眠っている間に呼吸が止まる病気で、生活習慣病や突然死のリスクを高めるといわれています。歯科治療は睡眠時無呼吸症候群の早期発見や治療にも深く関わっています。
無呼吸症候群が健康に及ぼすリスク
睡眠時無呼吸症候群は、眠っている間に呼吸が何度も止まってしまうので身体に負担がかかります。 酸素不足が繰り返されることによる高血圧や不整脈、心筋梗塞、脳卒中などのリスク増加、睡眠の質低下による昼間の強い眠気や集中力の低下など、健康面だけでなく社会生活全体にリスクをもたらす病気です。歯科で行う検査と治療
歯科では一般的に、睡眠時無呼吸症候群の治療において口腔内の形態を確認し、下顎を前方に誘導する専用のマウスピース(スリープスプリント)を用いた治療を行います。マウスピースはオーダーメイドで作製するため快適な装着感を得やすく、気道を広げることで症状の軽減を期待できます。睡眠の質を改善することで得られる全身のメリット
睡眠の質が改善されると疲労回復が促進されるだけでなく、自律神経やホルモンバランスが整い、血圧や血糖値の安定による生活習慣病予防、免疫力の向上が期待できます。また、集中力や気分が改善されることで日常生活の質が向上し、仕事や学習の効率も高まるでしょう。 心身の健康の土台である睡眠の質を整えることは、全身の健康維持に直結するといえます。再生医療の新しい選択肢「PRGF療法」
近年、歯科領域でも再生医療の技術が導入されています。ここでは、PRGF療法について解説します。
PRGF療法とは?仕組みと安全性
PRGF療法(Plasma Rich in Growth Factors)は、患者さん自身の血液から抽出した成長因子を活用して組織の修復を促す再生医療です。 血液を専用の機器で分離し、濃縮された成分を患部に戻すことで自然な治癒力を高めます。人工物や薬剤を用いないためアレルギーや拒絶反応の心配が少なく、感染リスクも抑えられるのが特徴です。回復が早まることで患者さんの生活への影響を抑えられることから、歯科をはじめ幅広い医療分野で注目されている治療法です。 ただし、保険を適用できないため費用が高額になることがあります。治療内容や治療範囲、クリニックによって異なりますが、PRGF療法の一般的な費用目安は70,000〜120,000円(税込)程で、インプラント埋入時に骨造成をともなう場合に用いる場合は200,000円(税込)程になることもあります。 また、体調や血液の状態によって治癒効果に差が出る可能性がある点、適用できる症例には限りがある点などには注意が必要です。歯科治療における活用
歯科分野において、PRGF療法はさまざまな治療で活用されています。 例えばインプラント手術後や歯周外科手術後の回復促進に用いられており、PRGF療法で骨や歯肉の再生を促すことで、治療期間の短縮や合併症のリスク軽減が期待できます。また、抜歯後にPRGF療法を用いることで傷の塞がりが早まり、痛みや腫れを軽減できる場合があります。 さらに、炎症部位の治癒や骨修復を促し再発リスクを軽減するために、難治性の根尖病変などで行う歯内療法(根管治療)の補助として活用されるケースもあります。 このようにPRGF療法は、治療の質を高め、患者さんの負担を減らすための選択肢として歯科医療の幅広い場面で活用されています。全身医療にも応用される再生医療の未来
PRGF療法は、整形外科では関節や靭帯の修復、皮膚科では美容や創傷治療など、幅広い分野で応用が広がっています。自分の血液を使うため副作用が少ない点が注目され、今後はエイジングケアやスポーツ医療の分野でも活用が期待されています。 再生医療のPRGF療法は、病気の治療だけでなく健康維持や予防医療にも役立てられる可能性を秘めた存在だといえるでしょう。口腔と全身の健康は東京BTクリニック歯科・医科にご相談を
全身の健康維持を視野に入れた歯科治療を受けたい場合、歯科治療だけでなく身体全体の専門的な知識を持つクリニックを選ぶことが大切です。
ここからは、歯科治療にとどまらず再生医療や予防医療の観点から全身を支える総合的なアプローチを行っている、東京BTクリニック歯科・医科について紹介します。
PRGF療法による先進的な再生医療
東京BTクリニック歯科・医科では、患者さんの血液から抽出した血小板を活用し、成長因子のタイミングや濃度を制御しながら治療部位に注入するPRGF療法を取り入れています。白血球を除いた純粋な血小板だけを使うことで、より安全性に配慮し効果的に組織の修復を図れるそうです。 また、成長因子が効果的に作用し、治療の成功率と回復のスピードを高められるよう、適切なタイミングで注入するよう努めているといいます。 インプラント治療や歯周治療、骨造成、抜歯後などさまざまな処置に応用し、患者さんの回復をサポートされています。歯科人間ドックで全身の健康をサポート
歯科人間ドックにおいて、東京BTクリニック歯科・医科はむし歯や歯周病の確認にとどまらず、歯科用CTを用いた精密診断、遺伝子レベルでの歯周病菌解析、腸内細菌、噛み合わせ、姿勢まで総合的に検査するそうです。 専門的な知識と経験を持つ医師と歯科医師によるチーム医療体制で、口腔環境だけでなく全身疾患との関連性を見据えて病気の早期発見と予防に力を入れ、患者さんの健康寿命延伸のために尽力されています。矯正・呼吸・睡眠の質まで考慮した総合治療
東京BTクリニックは、矯正治療や睡眠時無呼吸症候群の治療を単独で行うのではなく、全身の健康や生活の質(QOL)まで見据えて総合的にアプローチすることを大切にしています。
矯正治療においては歯科用CTやセファログラムを用いた精密な検査で骨格や口腔の状態を把握し、患者さん一人ひとりに合わせた治療を提案されています。
睡眠時無呼吸症候群の治療では、オーダーメイドのマウスピース(スリープスプリント)による治療、顎顔面矯正による根本治療、特定の部位にレーザーを照射し軟組織を収縮させることで症状の改善が期待できるレーザー治療、お口周りの筋肉トレーニングなど、多角的な選択肢を組み合わせて治療を進めるそうです。これにより、CPAPが合わない方や手術を避けたい方にも柔軟に対応できるといいます。
さらに、PRGF療法を併用することで術後の回復を早める工夫も取り入れられています。
口腔から全身の健康を支える総合医療で、口腔機能改善だけでなく呼吸や睡眠の質にまで踏み込んだ治療を受けられることが、東京BTクリニック歯科・医科の強みといえるでしょう。詳しく知りたい方は、東京BTクリニック歯科・医科に相談してみてはいかがでしょうか。
東京BTクリニック歯科・医科の基本情報
アクセス・住所・診療時間・費用・治療期間・治療回数
東京メトロ銀座線 京橋・京橋駅より徒歩1分
都営地下鉄浅草線 宝町駅・宝町駅より徒歩3分
東京メトロ有楽町線 銀座一丁目駅より徒歩4分
| 診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 | 祝 |
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| 10:30〜13:30 | ● | ● | ● | - | ● | ★ | - | - |
| 14:30〜18:30 | ● | ● | ● | - | ● | ☆ | - | - |
参考文献




