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「呂律がまわらない」原因をご存知ですか?医師が病気についても詳しく解説!

「呂律がまわらない」原因をご存知ですか?医師が病気についても詳しく解説!

呂律がまわらないとき、身体はどんなサインを発しているのでしょうか?ここではMedical DOC監修医が呂律がまわらない症状で考えられる病気や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

村上 友太 医師

監修医師
村上 友太 医師(東京予防クリニック)

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医師、医学博士。福島県立医科大学医学部卒業。福島県立医科大学脳神経外科学講座助教として基礎・臨床研究、教育、臨床業務に従事した経験がある。現在、東京予防クリニック院長として内科疾患や脳神経疾患、予防医療を中心に診療している。
脳神経外科専門医、脳卒中専門医、神経内視鏡技術認定医。日本認知症学会、抗加齢医学会、日本内科学会などの各会員。

「呂律がまわらない」症状で考えられる病気と対処法

会話は重要なコミュニケーションツールであり、呂律がまわらなくなると困りますよね。呂律がまわらなくなることを医学用語では「構音障害」と言い、大きく3つに分類されます。口や舌の奇形や手術による切除、入れ歯を外しているなどの物理的な欠損が原因の「器質性構音障害」、脳血管障害や筋疾患などの病気によって口や舌がうまく動かないことが原因の「運動障害性構音障害」、子供や外国人などの言葉を覚える人が口や舌をうまく動かせないことが原因の「機能性構音障害」です。ここでは臨床的に問題となる運動障害性構音障害を中心に説明いたします。

呂律がまわらず頭痛がする症状の原因と対処法

呂律がまわらないだけでなく、頭痛をきたすこともあります。このような場合には、お酒の飲みすぎの可能性もありますが、脳出血や脳炎などの病気も疑われます。

脳出血

脳出血では、突然症状が現れます。意識障害を伴うことも少なくありません。出血量が少ない場合には、呂律がまわらなくなる症状の他に、左右どちらかの顔や手足の動かしづらさ、あるいは、強いめまいやふらつきが出現することもあります。

脳炎

脳炎では軽い症状から始まり数日の経過で悪くなっていくことが多いです。発熱に加えて嘔気(吐き気)や痙攣、認知機能低下を伴うことが多いのですが、一部の脳炎では呂律のまわりにくさが前面に出ることがあります。一部の脳炎では自然に治ることもありますが、重度の後遺症を残すことや死亡する可能性もあります。
いずれも緊急性が高い病気であるため、すぐに脳神経内科や脳神経外科に受診してください。

疲れやストレスを感じていて呂律がまわらない症状の原因と対処法

疲れやすさがあり、呂律のまわりにくさや飲み込みにくさ、手足の力の入りにくさも徐々に悪化し続けている場合には、筋萎縮性側索硬化症の可能性があります。また、疲れやすく、夕方から夜にかけてまぶたが重くなる、呂律がまわらなくなる場合には、重症筋無力症の可能性があります。

筋萎縮性側索硬化症(ALS・指定難病2)

筋萎縮性側索硬化症は中枢神経と末梢神経の両方に障害が起こる病気で、手や足の筋力低下から始まるタイプと、話しにくさや飲み込みにくさから始まるタイプがあります。明確な原因はまだわかっていません。初期には診断が難しく、ある程度進行してから診断がされることもありますが、特に話しにくさや飲み込みにくさから始まるタイプでは予後が悪く(悪化する可能性が高く)、早く病状が進行して数年で死亡する可能性もあります。

重症筋無力症(指定難病11)

重症筋無力症は神経から筋肉への信号が届きづらくなる病気で、起床時には症状が軽く、入眠までの間に症状が徐々に悪化してきます。ストレスで悪化することもあります。まぶたが下がることが代表的な症状ですが、呂律の回りにくさや息苦しさが目立つこともあります。疑わしい症状が見られる場合には脳神経内科を受診してください。

呂律がまわらずうつ状態になる原因と対処法

環境の変化などをきっかけとして強い不安を感じて憂うつになる、呂律がまわらないなど、言葉がうまく出なくなる場合には、適応障害が疑われます。

適応障害

適応障害とは、ある特定の状況や出来事に強いストレスを感じて思い悩んでしまい、それが気分や行動面に現れる病気です。強いストレスのかかる特定の環境下にいるときに症状が現れて、その環境から離れることで症状が軽快(回復)します。ただし、うつ病も合併してストレスのかかる環境から離れても、常に気分が落ち込んでしまうことも少なくありません。
症状を改善させるには、ストレスのかかる環境を避けることが重要ですが、環境を避けることが困難な場合や環境を変えても症状が残る場合には、心療内科や精神科を受診しましょう。

呂律がまわらない・言葉が出にくい症状の原因と対処法

突然呂律がまわらなくなる、言葉がでにくくなる、さらには、左右どちらかの顔や手足が動かしづらいなどの症状が突然出現した場合、脳卒中やてんかんなどが疑われます。脳卒中は、一過性脳虚血発作や脳梗塞、脳出血などの病気の総称です。

脳梗塞

脳梗塞は、何らかのきっかけで脳へ血液(栄養)を送る血管が詰まる病気です。血管が詰まることで、その先にある脳細胞へ栄養が届かないために脳細胞が死んでしまいます。

一過性脳虚血発作

一過性脳虚血発作は、一時的に脳の血管が詰まるために脳梗塞と同様な症状が起こりますがその後症状が改善するものです。多くは30分以内に症状が改善します。

脳出血

脳出血は、脳の血管が破れることで、脳の細胞がダメージを受けてしまう病気です。いずれの病気も同じような症状が現れるので、症状だけでは判断できず画像診断が必要となります。
脳卒中を引き起こす原因は、高齢者と若年者とで異なります。高齢者の場合は、動脈硬化や心房細動などの不整脈など、生活習慣や加齢などが関わります。一方、若年者の場合には、もやもや病などまれな病気が隠れている可能性があります。

もやもや病

もやもや病は脳の血管の病気で、内頚動脈と呼ばれる太い脳血管がゆっくりと狭窄/閉塞し、その周囲に出血のしやすい異常な血管網ができる病気です。子供ではラーメンを食べる時や管楽器の演奏など激しく呼吸した時に脳の血流が足りなくなって脳梗塞のような症状を起こすことがあります。成人では30-40代の比較的若い年齢で脳梗塞や脳出血を起こします。

てんかん

てんかんは、100人に1人の割合で、どの年齢層でも発症するありふれた病気のひとつです。脳の一部の神経細胞が一時的に異常な電気活動を起こすことでてんかん発作が起こります。症状の多くは一時的で、てんかん発作が止まれば、元通りの状態に回復します。原因の有無によって大きく2種類に分かれており、脳腫瘍や脳卒中などの原因がある場合を症候性てんかん、原因不明の場合を特発性てんかんと診断します。
脳卒中もてんかんも、どの部位の脳細胞がダメージを受けるかによって、さまざまな症状がみられます。診断には症状だけではなく画像検査も必要です。すぐに脳神経内科や脳神経外科のある救急病院を受診して、適切な診断と治療を受けましょう。

すぐに病院へ行くべき「呂律」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

突然呂律がまわらなくなった、顔や手足の動きが悪くなった、意識がおかしくなった場合は、脳神経内科・脳神経外科へ

呂律がまわらない、言葉が出にくいなどの症状が突然出現した場合には、脳卒中(一過性脳虚血発作や脳梗塞、脳出血など)が疑われます。
脳卒中は、発症からできるだけ早く受診することが大事です。脳梗塞では発症早期であれば、血の塊(血栓)を薬で溶かす、カテーテルで血栓を回収するなどの方法で閉塞した血管を再開通して症状を改善できる治療を受けられる可能性があります。
休日夜間を問わず、すぐに救急車を呼んで脳神経内科や脳神経外科のある救急病院を受診してください。

「呂律がまわらない」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「呂律がまわらない」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

脳梗塞

脳梗塞は、脳の血管(血液の通り道)が狭くなる、血の塊(血栓)によって詰まることで、詰まった部分の先へ血液(栄養)を送ることができないために脳細胞が死んでしまう病気です。脳梗塞の原因は動脈硬化と血栓形成です。動脈硬化は、加齢や、高血圧や糖尿病などの生活習慣病によって、血管が硬くなり動脈の壁が厚くなる状態です。徐々に血液の通り道が狭くなります。血栓(血の塊)は、心房細動などの不整脈、弁膜症などの心臓の異常などがあると作られます。血栓が脳の血管の中に飛んでいくことで脳の血管が詰まってしまう可能性があります。
発症や再発を予防するには、栄養バランスのとれた食事と適度な運動を心がけて、規則正しい生活をすることが重要です。しかし、気を付けて生活しても脳梗塞を発症することがあるため、もし突然話しにくくなる、手足の動きが悪くなった場合には、脳神経内科や脳神経外科を受診してください。

「呂律がまわらない」ときに使用しても良い市販薬は?

呂律がまわらないという症状に対して、市販薬で有効な薬はありません。
睡眠導入剤や気分安定剤を服用している影響で、朝方だけではなく日中もぼーっとして、呂律がまわらない場合があります。もし、睡眠導入剤や気分安定剤を服用している場合は、注意が必要です。

「呂律がまわらない」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「呂律がまわらない」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

呂律がまわらない症状とストレスは関係がありますか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

あります。例えば、適応障害などの精神疾患でも呂律がまわらなくなる症状が見られます。ストレスのかかるような状況で呂律がまわらなくなる場合には、心療内科や精神科への受診を検討してください。

突然ろれつが回らない症状を感じたら何科にかかるべきですか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

突然呂律が回らなくなったら、脳卒中が疑われるため、すぐに脳神経内科や脳神経外科に受診してください。

呂律が回らない症状はもやもや病の可能性がありますか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

呂律がまわらなくなる症状が脳出血や脳梗塞で出ている場合に、まれにもやもや病が関与していることもあります。その場合には構音障害だけでなく、顔のゆがみや手足の麻痺なども伴うことが多いことや、子供から40代くらいまでの若年者に起こりやすいという特徴があります。

まとめ

呂律がまわらなくなった場合は、睡眠導入剤や過度の飲酒、入れ歯を外しているなどの原因が明らかな状況を除いて、脳卒中や筋萎縮性側索硬化症など、病院で治療が必要な脳神経の病気が関係していることも少なくありません。適応障害などの精神科の病気でも症状が現れますが、呂律がまわらないという症状が目立つ場合には脳神経内科への受診をお勧めします。突然呂律がまわらなくなった場合には、すぐに受診するようにしてください。

「呂律がまわらない」で考えられる病気と特徴

「呂律がまわらない」から医師が考えられる病気は20個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedicalDOCの解説記事をご覧ください。

脳神経科の病気

その他の病気

脳神経の病気によるものがほとんどですが、精神的な問題や薬物の副作用なども影響するため、どのようなきっかけがあるのか状況を確認することが大事です。

「呂律がまわらない」と関連のある症状

「呂律がまわらない」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについては詳細はリンクからMedicalDOCの解説記事をご覧ください。

「呂律がまわらない」症状の他に、これらの症状がある場合も「脳梗塞」「脳出血」「てんかん」「脳炎」「アルコール中毒」「適応障害」「薬物中毒」などの疾患の可能性が考えられます。
突然症状が見られる場合は、急いで医療機関へ受診することをおすすめします。

この記事の監修医師

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