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「アスパラガスを食べ過ぎる」と現れる3つの症状はご存じですか?管理栄養士が解説!

 公開日:2026/05/04
「アスパラガスを食べ過ぎる」と現れる3つの症状はご存じですか?管理栄養士が解説!

アスパラガスを食べ過ぎるとどうなる?メディカルドック監修管理栄養士が栄養素・健康効果・保存方法について解説します。

會田 千恵美

監修管理栄養士
會田 千恵美(管理栄養士)

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認定こども園で管理栄養士として給食管理・調理・食育を行っています。離乳食アドバイザー(一般社団法人母子栄養協会)・食育インストラクター1級(NPO日本食育インストラクター協会)・和食文化継承リーダー認定を取得し、子供たちが食に興味をもち、おいしいと笑顔で言ってもらえるように励んでいます。

アスパラガスとは?

アスパラガスとは?

「アスパラガス」は、ヨーロッパ南部からロシア南部まで広く分布しています。
日本へは明治期に北海道を中心に導入され、栽培が広まりました。グリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスがあります。ホワイトアスパラガスは、グリーンアスパラガスと違い日光を遮って育てます。従来は缶詰として利用されることが多かったですが、最近は、生鮮食品としても利用されるようになりました。
他にも紫アスパラガスがありますが、市場に流通しているものの多くはグリーンアスパラガスです。
「アスパラガス」の旬は、春から初夏(4月〜6月)です。新鮮なアスパラガスを選ぶためには、穂先がしっかり締まっており、全体にハリがあるものを選ぶのがポイントです。穂先が開いているものや、しおれているものは鮮度が落ちている可能性があります。また、茎が太すぎず均一で、切り口がみずみずしいものを選ぶとよいでしょう。変色していたり、乾燥しているものは避けるのが無難です。

アスパラガスの一日の摂取量

アスパラガスの一日の摂取量

アスパラガスの一日の摂取量はきちんと定められていません。健康日本21(第三次)では、生活習慣病の予防や健康保持・増進を目的として、「野菜摂取量の増加」を目標の一つに掲げ、その目標値を一日あたり350gとしています。可食部100g当たりβカロテン含量が600μg以上のものを緑黄色野菜と原則としていますが、600μg以下でも摂取量や摂取頻度などを勘案の上、緑黄色野菜としています。グリーンアスパラガスのβカロテンの量は370μgですが、後者の理由から緑黄色野菜になります。緑黄色野菜の目安量としては一日当たり120g以上とされています。40〜60g程度(太さにより違いがありますが2〜3本)にして他の野菜もとるようにするとよいでしょう。

アスパラガスを食べ過ぎて現れる症状

アスパラガスを食べ過ぎて現れる症状

消化器系の不調

アスパラガスに含まれる食物繊維を過剰に摂取すると、消化不良を起こし便秘や下痢、腹痛、腹部膨満感などの消化器系に不調がみられる場合があります。

尿量が増える場合がある

アスパラガスに含まれるアスパラギン酸は、体内の水分バランスに関わるとされており、結果として尿量が増える場合があります。水分排出が多くなると、必要な水分やミネラルも排出してしまう可能性があります。

尿が臭う

個人差がありますが、アスパラガスに含まれる含硫化合物が代謝されることで、メタンチオールなどのにおい成分が生成されるため、尿として体外に排出されるときに、臭いを感じる場合があります。

アスパラガスの食べ過ぎた時の対処法

アスパラガスの食べ過ぎた時の対処法

水分を多くとる

尿量が増え、水分排出が多くなると、体内の水分が少なくなってしまっている可能性があるので、水分をとるようにします。水分補給の際には、ミネラル分も一緒に排出してしまっている可能性があるので、ミネラルを含む飲料を取り入れるのも一つの方法です。

消化の良い食事にする

消化器系に不調がある場合は、お粥やうどん、白身魚や豆腐、ほうれん草などを煮たり茹でたりした食物繊維や脂質が少なく、柔らかい食事にしましょう。
ごぼうやたけのこなどの食物繊維の多い野菜や揚げ物やカルビなどの脂質の多い食事は消化が悪く胃腸への負担がかかってしまいます。冷たすぎたり熱すぎたりするものや、刺激の強い香辛料も避けるようにしましょう。

食べる間隔をあける

食べ過ぎて体に不調を感じた場合は、毎食や毎日食べるのではなく、何日か間隔をあけて食べるようにしましょう。

アスパラガスに含まれる栄養素

アスパラガスに含まれる栄養素

※栄養素の数値は、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年参照

アスパラギン酸

グリーンアスパラガス(生)100g中に、アスパラギン酸が440mg含まれています。
アスパラギン酸は、アスパラガスから発見された非必須アミノ酸(可欠アミノ酸)です。
体内でたんぱく質の合成に利用されます。核酸の構成成分であるプリン塩基をつくるための原料のひとつです。また、糖原性アミノ酸なので、糖新生の原料となりエネルギーの生成に利用されます。食品分野では甘味料の原料の一部として利用されることもあります。

葉酸

グリーンアスパラガス(生)100g中に、葉酸が190μg含まれています。
葉酸は補酵素として、核酸の合成やアミノ酸の代謝に関与しています。特に細胞の分化の盛んな胎児にとっては重要な栄養成分です。また、葉酸は、赤血球の形成を助ける栄養素でもあります。

βカロテン

グリーンアスパラガス(生)100g中に、βカロテンが370μg含まれています。
βカロテンは、体内でビタミンAに転換される物質のひとつでカロテノイド色素群に属します。ビタミンAは、夜間の視力の維持を助けたり、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。

食物繊維

グリーンアスパラガス(生)100g中に食物繊維が1.8g含まれます。不溶性の食物繊維が1.4gと水溶性よりも多く含まれています。
根元の皮の部分は繊維も多くかたいため、皮むき器で剥くと食べやすくなります。より多く食物繊維をとるならば、きれいに剥かず、皮を少し残して、薄く輪切りにすると食べやすくなります。
食物繊維は、ヒトの消化酵素で消化できない難消化性炭水化物です。不溶性の食物繊維は便量を増加させたり、体内の余分な成分の排泄に関わるとされています。

ポリフェノール

グリーンアスパラガスには、ポリフェノールの一種であるルチンが含まれています。ルチンは、フラボノイド系の色素でそばに含まれることが知られています。健康維持に関わる成分として知られています。
紫アスパラガスにはルチンの他に、アントシアニンも含まれています。

アスパラガスの健康効果

アスパラガスの健康効果

エネルギーの代謝を助ける

糖原性アミノ酸であるアスパラギン酸等は、体内で糖質(グルコース)の供給が不足すると、血中グルコース濃度の低下を防ぐために行われる、エネルギー産生に関わる代謝の一部に関与しています。エネルギー代謝に関わる働きに加え、代謝を助ける補酵素であるビタミンB群もアスパラガスには含まれています。

細胞の形成のサポート

アスパラガスに含まれる葉酸は、たんぱく質や細胞を作るときに必要な核酸(アデニン、グアニン、チミン)の合成に補酵素として関与します。赤血球の形成や体内での細胞の形成などのサポートに関与しています。

コンディションを整えるサポート

アスパラガスには、βカロテンやビタミンCなどの抗酸化作用のある成分が含まれていたり、腸内環境の健康に関わる食物繊維が含まれているため、体のコンディションを整えるサポートが期待されます。

アスパラガスの保存方法や期間

アスパラガスの保存方法や期間

冷蔵保存で約1週間

アスパラガスの根元を、水で濡らしたペーパータオルで包み、ポリ袋等に入れて、穂先を上にして立てた状態で、冷蔵庫の野菜室で保存します。1週間程度保存可能とされています。時間の経過とともに鮮度が落ちやすい野菜です。購入後はできるだけ早く消費することが望ましいとされています。

冷凍保存で約1カ月

冷凍して保存する場合は、下処理をして、冷凍保存用袋にいれて冷凍します。生のままでも、軽く加熱してからでも冷凍保存が可能です。加熱する場合はさっと茹でるか、電子レンジで加熱し、粗熱と水分をとって保存します。
下処理の方法は、根元の部分がかたくなりやすいため、手で軽く曲げて自然に折れる位置で切り分けるとよいでしょう。かたい部分は皮むき器で薄く皮をむくことで、食べやすくなります。
また、穂先は柔らかく火が通りやすいため、加熱時間を調整することで食感を保つことができます。

「アスパラガスの食べ過ぎ」についてよくある質問

「アスパラガスの食べ過ぎ」についてよくある質問

ここまでアスパラガスについて紹介しました。ここでは「アスパラガスの食べ過ぎ」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。

アスパラガスを食べ過ぎると、体にどのような影響がありますか?

武井 香七武井 香七 管理栄養士

消化への負担や尿量の増加、ミネラルバランスへの影響が生じる場合があります。
アスパラガスを食べ過ぎると食物繊維により消化への負担がかかったり、アスパラギン酸などの成分の影響により、尿量が増える場合があり、水分とともに体内のミネラルが排出されて、ミネラルのバランスに影響することがあります。

編集部まとめ

アスパラガスは、ハウス栽培や輸入によって通年出回っていますが、旬の時期は春先から初夏になります。グリーンアスパラガスが主流ですが、最近では、ホワイトアスパラガスが缶詰ではなく、生鮮食品として食べられるようになってきたり、紫アスパラガスやミニアスパラガスなど、種類も増えているようです。とはいえ、同じものばかりを食べ過ぎるとそのものに入っていない栄養素がとれず、栄養バランスが偏る可能性があります。いろいろな食材を組み合わせて食べるように心がけるようにしましょう。

「アスパラガス」と関連する病気

「アスパラガス」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

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