医師が薦める「食べてないのに太る」症状を改善する3食品はご存知ですか?

目次 -INDEX-

監修医師:
楯 直晃 医師(リアラクリニック)
目次 -INDEX-
「食べてないのに太る」症状で考えられる病気と対処法
一般的に「太る」というと、食べ過ぎによるエネルギーの過剰摂取や運動不足、睡眠不足によって起こることが多いといわれています。この場合、体重は徐々に増加していくものです。このように生活習慣が基盤となる体重増加が起こる一方で、短期間で急激に体重が増える、食事量はそこまで摂っていないのに増えていくといった体重増加もあります。そのような体重増加について考えていきましょう。そんなに食べていないのに太る症状で考えられる原因と治し方
食事の摂取量と関係なく体重が増加したり、短期間で急激に体重が増加する場合は、何らかの病気が原因の可能性があり、症候性肥満(または二次性肥満)といいます。代表的な病気には、甲状腺機能低下症やクッシング症候群、ネフローゼ症候群や腎不全、心不全などがあります。甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症は、全身の代謝が下がり、むくみを伴って体重増加を引き起こします。クッシング病
クッシング病は、副腎皮質ホルモンの過剰分泌の影響を受け、腹部を中心に丸く太ったり、顔が丸くなって体重が増加します。ネフローゼ症候群
ネフローゼ症候群は、尿中にタンパクが失われることにより、むくみの症状が強く出現します。腎不全・心不全
腎不全、心不全においては、腎臓もしくは心臓の機能低下により、むくみとともに体重増加がみられます。むくみや体重増加のみでは確実な診断はできないため、まずは内科を受診して、診断をつけることが必要です。少食で食べ過ぎていないのに太る症状で考えられる原因と治し方
病気以外に体重増加する要因のひとつとして、むくみが大きく関与していることもあります。むくみは食事の摂取量に関係なく起こることがあります。その原因として、運動不足、寝不足、立ち仕事やデスクワークなどで長時間同じ姿勢でいることなど、生活習慣の乱れが挙げられます。 また、アルコールの摂りすぎや現代の食生活によくみられる塩分過多な食事、偏った食生活もむくみを招きます。また、女性は妊娠や生理などホルモンの影響を受けるため、男性よりもむくみやすい傾向にあります。 すぐにできる処置としては、できる限りストレスのない規則正しい生活を送り、食習慣の見直しをすることが挙げられます。改善しない場合は、内科を受診しましょう。食べてないのに太り、ストレスを感じる症状で考えられる原因と治し方
食べていないのに太ると「なぜ太るのだろう」と不安になったり、原因がわからないことでさらにストレスに感じたりすることもあるでしょう。人間の身体は、ストレスを感じるとコルチゾールというホルモンが分泌されます。このコルチゾールは脂肪を分解して代謝促進をする働きがあります。そのため、過度なストレスがあると、この代謝バランスが崩れ始めます。それにより身体は脂肪を蓄え、その結果体重増加につながるのです。 ストレスを軽減させるには、有酸素運動が効果的です。普段あまり運動をする機会がない方は、軽いジョギングやウォーキングからはじめてみると良いでしょう。有酸素運動をすることでセロトニンの分泌が活性化されます。このセロトニンは幸せホルモンとも呼ばれ、気持ちが明るくなる・心を落ち着かせる作用があり、ストレスを軽減させてくれます。冬になると食べてないのに太る症状で考えられる原因と治し方
冬になると太る症状として考えられるのは、体の冷えからくるむくみです。冷えによる血行不良で足の毛細血管まで血液が循環しないため、血液やリンパの流れが滞ります。 このようなむくみがみられる場合は、シャワーではなくお風呂に浸かったり、マッサージやストレッチ、適度な運動をすることをおすすめします。 マッサージをする際は、ふくらはぎに溜まった余分な水分や血液を心臓に戻すことを意識し、撫でるようにリンパを流してあげましょう。ふくらはぎにある筋肉の緊張をほぐし血行を良くすることが、むくみの改善には効果的です。また足指の間に手指を入れてつま先を広げたり、足首を回したりしてストレッチをしてみるのもいいでしょう。食べてないのに太り、体がむくんでいる症状で考えられる原因と治し方
薬の副作用で太り、体がむくむ場合もあります。代表的な薬として、副腎皮質ステロイドや向精神薬、経口避妊薬などが挙げられます。 ステロイドは、脂肪の代謝障害、食欲の亢進によりムーンフェイス(顔が丸くなる)や中心性肥満といった症状があらわれます。向精神薬は、代謝の低下や、脂質などが体内に蓄積されやすくなることで、体重が増える場合があります。経口避妊薬に含まれる黄体ホルモン(プロゲステロン)には食欲増進作用があり、卵胞ホルモン(エストロゲン)には高い保水作用があります。 そのため体内に不要な水分をため込みやすくなり、むくみによる体重増加がみられることがあります。また、薬以外でも、妊娠中は、これらのホルモンが上昇するため、むくみやすくなります。生理前・生理中に食べてないのに太る症状で考えられる原因と治し方
生理前になると、ホルモンバランスの変化によって、プロゲステロンの濃度が上昇します。プロゲステロンは、体に水分をため込むはたらきがあります。生理前に限らず、生理中もプロゲステロンの濃度は高い状態が続くため、この期間は顔がむくみやすくなります。生理自体は人間の体に起こる自然な変化で病気ではないため、生理中や生理前に他の症状で困ることがなければ、受診する必要はないでしょう。 しかし、生理前・生理中は、プロゲステロンのはたらきで、腹痛や食欲不振の症状が出現しやすくなります。それらの症状に伴い、栄養が偏りがちになることでビタミンやミネラル、たんぱく質といった重要な栄養素が不足し、身体がむくみやすくなります。ホルモンバランスを整え、むくみを改善するためにも、ビタミンB6、E、大豆イソフラボンなどは積極的に摂りたい栄養素になります。すぐに病院へ行くべき「食べてないのに太る」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。 応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。 以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。息切れや尿が出ない場合は、救急科へ
心臓や腎臓のはたらきが低下していくと、心不全や腎不全となり、水分が体の中にたまり、息切れが起きたり、尿が出なくなることがあります。このような場合は、点滴や透析などでの緊急での治療が必要になることもあるため、救急病院を受診しましょう。手足のしびれなどの症状がある場合は、婦人科へ
女性の場合、低用量ピルを服用している方は副作用によりむくみやすくなります。むくみ以外に手足のしびれや胸の痛み、激しい頭痛などが伴う場合、血栓症の疑いがあります。そのような症状がみられるときは、早めに婦人科や救急病院を受診するようにしましょう。「食べてないのに太る」症状が特徴的な病気・疾患
ここではMedical DOC監修医が、「食べてないのに太る」に関する症状が特徴の病気を紹介します。 どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。モナリザ症候群
モナリザの名前の由来は、英語で「ほとんどの肥満者は交感神経の働きが低下している(Most Obesity Known Are Low In Sympathetic Activity)」としたときの頭文字をとったものです。交感神経の働きが低下することで、消化や代謝などの調整が乱れることが原因とされています。その結果、痩せにくい体・肥満を引き起こしやすい体になるといわれています。 近年リモートワークの増加により、不規則な生活、運動不足などにより自律神経が乱れる傾向にあります。生活リズムの見直しや適度な運動、睡眠の質を上げるなど自律神経を整えるようにしましょう。「食べてないのに太る」ときの正しい食事やダイエット法は?
極端に食事量を減らすといった急激な減量を行うと、エネルギー不足だけでなく、たんぱく質やビタミン、ミネラルが不足し、むくみなどの原因になります。極端な食事制限は避け、バランスの良い食事と運動を加えながら減量をしていくようにしましょう。また食事をする際は、満腹中枢を刺激するためにできるだけゆっくりと食べるようにしましょう。 むくみの主成分である水分、ナトリウムをためないためにも、食生活の中で水分や塩分の過剰摂取を避けるようにしましょう。塩分の多い食事は水分の摂取にもつながります。味の濃いものを食べる習慣がある人はできるだけ薄味にするようにし、塩分排出を促すカリウムを多く含む食品(アボカドやほうれん草、バナナなど)を摂るように心掛けましょう。 また運動は継続することがとても大切です。運動習慣がない方は、ウォーキングやサイクリングをしてみたり、景色を見ながら山登りをしてみたり、楽しく体を動かすことが継続するポイントです。「食べてないのに太る」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「食べてないのに太る」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
あまり食べていないのに太るのは何かの病気でしょうか?
楯 直晃 医師
食べていないのに太る要因の中には、何かの病気により引き起こされている可能性もあります。また生活の変化や生活習慣などが原因で起こる体重増加やむくみもあります。いずれにせよ、急な体重増加や症状が徐々にひどくなっているなどの場合は、お近くの医療機関に一度受診することを検討してください。
40代になった途端、食べてないのに太るようになりました。原因と対処法を教えてください。
楯 直晃 医師
40代になると、運動不足や筋力低下が代謝の低下や血流の悪化を引き起こし、むくみが起こる場合もあります。また、運動不足になることで筋肉が衰え、足の血液を心臓へ送り戻すポンプ機能が低下することにより、むくみが起きやすくなっていることがあります。ほかに女性においては、ホルモンバランスの乱れが原因で起こるむくみもあります。
そんなに食べてないのに太るのは体質の問題でしょうか?
楯 直晃 医師
両親から受け継いだ遺伝子によって、太りやすい体質に個人差は出てきます。しかし、太りやすい体質になる原因は、すべて遺伝子によるものではなく、遺伝因子は30%で残りの70%は生活習慣などの環境因子といわれています。まずはご自身の生活習慣の見直しをしてみるのも、ひとつの改善方法かもしれません。
食事制限で食べる量を減らしたのに太るのは運動不足でしょうか?
楯 直晃 医師
極度の食事制限をすると身体はエネルギー不足になり、飢餓状態になります。そして身体を守ろうとするため、食料が確保できている間に、摂取した栄養を脂肪として溜め込もうとします。無理な食事制限はせず、バランス良い食事と適度な運動をしましょう。