「足の裏が痛い」原因はご存知ですか？医師が徹底解説！

足の裏が痛いときには、身体はどんなサインを発しているのでしょうか？Medical DOC監修医が考えられる原因や対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

監修医師：
柏木 悠吾 医師

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  腰痛や坐骨神経痛の予防ためのストレッチ･エクササイズのポイントを医師が解説

「足の裏が痛い」症状で考えられる病気と対処法

足の裏は立つとき、歩くときやスポーツで体重を支える重要な部分であり、足の裏の痛みがあることで日常生活や仕事がかなり制限されます。痛みがある時に考えられる病気は、年齢や職業などによって様々です。
足の裏の痛みへの対処法や、適切な受診の方法などを学んでいきましょう。

足の裏の真ん中・土踏まずのあたりが痛む症状で考えられる原因と治し方

土踏まずのあたりが痛む時、扁平足が原因の可能性があります。
扁平足というのは、土踏まずの部位のアーチ（高さ）が足りずに足の裏で体重を支える際のクッション性が足りなくなった状態をさします。
扁平足があると、足底腱膜症という、あしの裏の膜の負荷が大きくなり痛みを生じることがあります。

足底腱膜症

足底腱膜症は、かかとから足の裏の痛みを起こします。特に歩くときや、朝寝起きの一歩目などに症状が強くなりやすいです。
足底腱膜症の治療はまずは安静が第一です。痛み止め・炎症止めの飲み薬や貼り薬も効果があります。専門は整形外科となりますので、症状が悪化する前に整形外科を受診することをおすすめします。整形外科では、かかとの負担を和らげるようなインソール（靴の中敷き）をオーダーメイドで作成したり、場合によっては注射での治療を行います。
痛みを放っておくことで症状が悪化すると、治るまでにもかなり時間がかかることもあり、早めの受診をおすすめします。

足の裏・かかと付近が痛む症状で考えられる原因と治し方

足の裏・かかと付近が痛む時には先程の足底腱膜症が最も可能性として考えられます。
また、場合によってはアキレス腱炎・アキレス腱付着部炎という、かかとの骨につくアキレス腱という大きな腱が原因の場合もあります。
アキレス腱炎・アキレス腱付着部炎でも足底腱膜症と同様にまずは安静が重要です。
痛み止めの飲み薬や湿布薬なども効果的で、整形外科が専門ですので、痛みが続く際は気軽にご相談ください。

突然足の裏に痛みが走る症状で考えられる原因と治し方

突然、足の裏に痛みが走る時、腰が原因のこともあります。
腰のヘルニア（腰椎椎間板ヘルニア）や腰部脊柱管狭窄症といった、腰で神経を障害されることで足の裏の痛みやしびれなどの症状が現れる場合があるのです。
腰から足、そして足の裏すべて、もしくはどれか一部分の痛みやしびれ、力が入りにくいなどの症状が特徴的です。
突然発症した症状や、症状が徐々に悪化してくる場合は早めに整形外科を受診したほうが良いでしょう。

足のツボを押していないのにジンジン痛む症状で考えられる原因と治し方

足のツボを押していないのに、ジンジンとした痛みがある時は先程の腰のヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などが考えられます。
これらは神経が圧迫されることで起きる障害で、通常どこかにぶつけたときのズキズキとした痛みより、ジンジンとした痛みを訴える方が多いです。
足の動かしにくさ、歩きにくさなどがある場合にはすぐに整形外科を受診しましょう。
神経の圧迫が実際に起きているかどうかはMRIという精密検査ではっきりさせることができます。MRIをすぐに撮れる医療機関を受診することが早期診断に結びつく可能性があります。

子どもの足の裏が痛い症状で考えられる主な原因と治し方

子どもが足の裏の痛みを訴える時、シーバー病という障害の可能性があります。

シーバー病

シーバー病はかかとの骨の骨端線という、いわゆる成長線の部分の障害です。
スポーツで走ったり、ジャンプを繰り返すような動作を繰り返すことで起こりやすいです。
成長線の部分は骨の中でもやわらかい構造になっており、過剰な負荷がかかると痛みを生じてくるのです。
原因としては使いすぎが大半で、それに加えて、体が硬い場合などは筋肉の負荷が成長線の部分に余計に伝わってしまい、シーバー病を起こしやすくなります。
治療は、子供の場合では、飲み薬は積極的にはおすすめしません。湿布などで痛み部位に対する炎症止めを使用したり、インソールをオーダーメイドで作成したりします。
ストレッチ指導やトレーニングの指導を行うことも行います。
整形外科が専門ですので、早期にスポーツ復帰に向け、専門的な治療を受けることが望ましいでしょう。

すぐに病院へ行くべき「足の裏が痛い」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

足の裏の痛みに加え、排便や排尿の感覚がおかしい場合は、整形外科へ

足の裏の痛みだけでなく、排便や排尿の感覚がおかしい、普段と違う時には腰のヘルニアなどが原因で重要な神経が障害されている可能性があります。
　上記のような症状がある時には、急いで整形外科でご相談ください。
　強い障害が起きている場合には後々に後遺症を残すこともあり、早めの受診が望ましいでしょう。
　症状がいつから起きたか、強くぶつけたエピソードがないかなどを覚えておきましょう。

受診・予防の目安となる「足の裏が痛い」のセルフチェック法

• ・足の裏の痛み以外にしびれがある場合
• ・足の裏の痛み以外に排便や排尿のおかしい症状がある場合
• ・足の裏の痛み以外に水ぶくれがある場合

「足の裏が痛い」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「足の裏が痛い」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

足底筋膜炎

足底腱膜症（足底腱膜炎）は、足の裏の炎症や骨棘という骨のとげができることで痛みが生じる病気です。仕事で長時間立っているような人、久しぶりに長距離の歩行やランニングなどをした際に起きることが多いです。また、女性はホルモンバランスの関係で男性と比べると発症しやすいです。
歩くときのかかとの痛み、寝起きの一歩目の強い痛みなどが症状としては多く、我慢して歩いていると徐々に痛みは和らいできます。
足底腱膜症の治療はまずは安静が重要です。痛み止め・炎症止めの飲み薬や貼り薬を使用することも効果的です。
専門は整形外科となりますので、症状が悪化する前に整形外科を受診することをおすすめします。整形外科では、かかとの負担を和らげるようなインソール（靴の中敷き）をオーダーメイドで作成したり、場合によっては注射での治療を行います。
痛みを放っておくことで症状が悪化すると、治るまでにもかなり時間がかかることもあり、早めの受診をおすすめします。

掌蹠膿疱症

掌蹠膿疱症は手のひらや足のうらに膿疱と呼ばれる水ぶくれができる病気です。それに伴い、足の裏で痛みを生じることもあります。
全身のどこかでの慢性的な炎症や、金属アレルギーが原因のこともありますが、はっきりと原因がわからないことも多いです。
原因がはっきりわかれば、それを取り除くことが治療となります。はっきりとした原因がわからない場合には、症状が出ている部位に塗り薬を使うことが多いです。
ステロイドという炎症止めの塗り薬を使用することで症状を抑えられることが多いです。
専門は皮膚科になりますので、気になる症状がある場合にはまず皮膚科でご相談ください。

シーバー病

シーバー病は、成長期の子どもに起こる障害です。
スポーツや長距離走などで足に掛かる負担が大きくなることで生じてきます。
具体的には、歩く時や走るときの痛み、圧痛（押して痛い）などが症状として現れます。
活動性が高くなりやすい小学校高学年の男の子で起きやすいと言われていますが、成長期の子どもであればいつでも起きる可能性はあります。
整形外科が専門で、治療としては基本的には安静やストレッチ指導での改善を目指します。必要であれば、インソールの作成や痛み止めも使用します。
放っておくとスポーツ復帰まで時間がかかる場合もありますので、気になる症状がある場合は早めに整形外科を受診しましょう。

「足の裏が痛い」ときの正しい対処法は？

足の裏が痛い時にすぐに病院を受診できないときの対処法を紹介します。
まず、足の裏の痛みは使いすぎなどでおきていることが多く、安静が重要です。
すぐに痛みを治したい時には、市販の痛み止めや湿布などを使用すると良いでしょう。カロナールやロキソニンSなどの飲み薬、モーラステープなどの湿布薬が市販で販売されています。
患部が痛みに加えて、熱くなっているような時には冷やしてあげましょう。熱くない場合には状況に応じて温めたほうがいい場合と、冷やしたほうがいい場合があり、一度医療機関でご相談ください。
仕事やスポーツなど、立っている姿勢が長時間続く場合には、クッション性の高い靴を履いたり、厚めの靴下で少しは痛みを緩和できるでしょう。
痛みを放っておくことで、症状が悪化すると改善までに余計に時間がかかってしまいますので、足の裏の痛みが気になる際は、すぐに整形外科を受診して問題ないでしょう。

まとめ

足の裏に痛みを生じる原因をいくつか紹介しました。
足の裏が痛くなる原因はさまざまで、専門的な治療を必要とする病気が隠れていることもあります。
症状が気になる方は早め医療機関を受診すると良いでしょう。

「足の裏が痛い」で考えられる病気と特徴

「足の裏が痛い」から医師が考えられる病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

足の裏が痛いと歩くことを中心に生活全体に支障をきたすことが多いため、早めに医療機関への受診を検討しましょう。

「足の裏が痛い」と関連のある症状

「足の裏が痛い」と関連している、似ている症状は13個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。