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「疲れているのに眠れない」原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

「疲れているのに眠れない」原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

疲れてるのに眠れない時、身体はどんなサインを発しているのでしょうか?Medical DOC監修医が考えられる病気や何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

楯 直晃 医師

監修医師
楯 直晃 医師(リアラクリニック)

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2013年 熊本大学病院 初期臨床研修医
2015年 熊本大学病院 総合診療専門修練医
2018年 国立熊本医療センター 救急集中治療部医員
2020年 リアラクリニック名古屋院院長
2021年 メディカル・テート株式会社 CEO

救急科専門医、抗加齢医学専門医、プライマリケア認定医、内科認定医、産業医、健康スポーツ医、医療経営士、禁煙サポーター、日本産婦人科学会会員、厚労省緊急避妊研修修了、厚労省緩和ケア研修修了

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「疲れてるのに眠れない」症状で考えられる病気と対処法

「眠りたいのに眠れない」「寝つきが悪い」といったことが続くとつらいですよね。眠れない要因には、不安事や心配事があるときだけでなく、身体の不調により睡眠障害が起こる場合もあります。今回は「疲れているのに眠れない」ときに考えられる病気や対処法について考えていきましょう。

疲れてるのに眠れない症状で考えられる原因と治し方

疲れているのに眠れない原因には、ストレスによる心理的要因や痛みやかゆみなどによる身体的要因、明かりや音などのよる環境的要因など様々です。また眠れない状況も寝つきが悪い、途中で何度も目が覚める、眠りが浅い、朝早く目が覚めるなど種類があります。睡眠時間は人それぞれであるため、睡眠時間が短くても、日常生活を送る上で支障がなければ問題にはなりません。しかし、眠れない状態が長期間続き、倦怠感や集中力の低下、イライラや頭痛、胃腸などの不調がみられる場合は、早めに専門医へ相談することをおすすめします。

疲れてるのに動悸がして眠れない症状で考えられる原因と治し方

動悸がして眠れない場合、心臓系の病気とそれ以外の精神系などによるものとに大別されます。運動をした時や緊張する時に感じられる動悸ですが、心不全や弁膜症などの病気が原因となり起こる動悸もあります。日常生活において動悸の要因となるものには、ストレスや過剰な緊張、不安、カフェインやアルコールの摂りすぎ、喫煙などがあります。動悸を感じる時は、出来る範囲でその動悸の特徴を把握するようにしましょう。症状が治らない場合には、循環器内科への受診も検討しましょう。動悸のきっかけやどのくらい動悸が続いたか、動悸以外の症状はあったかなど症状をメモしておくといいでしょう。

疲れてるのに息苦しくて眠れない症状で考えられる原因と治し方

夜中に息苦しくなって目が覚める場合、精神系、神経系、呼吸器系、心臓系などが原因として考えられます。呼吸器系の場合であれば、原因の一つとして睡眠時無呼吸症候群が疑われます。息が詰まるため、睡眠が浅くなり、朝起きた時に十分に眠った感じがしません。肥満や顎が後退している人に多くみられ、自覚症状がない場合もあります。精神系であれば、自律神経の乱れやパニック障害などが原因として考えられます。どちらも息苦しさの症状がみられます。いずれにしても専門医による診断、治療が必要になってきますので、早めに内科や呼吸器内科など医療機関を受診するようにしてください。

イライラして疲れてるのに眠れない症状で考えられる原因と治し方

イライラして眠れない原因には、ストレスやホルモンの影響などを受けてることがあります。そのほかには、適応障害やうつ病、双極性障害統合失調症ADHD、また薬の影響などによってもイライラの症状がみられます。ホルモンの影響は、月経前症候群や更年期障害などによるものです。これらは女性ホルモンの分泌に関係しますが、ストレスや不規則な生活、極端なダイエットなどにおいても女性ホルモンは乱れやすくなります。バランスの取れた食事など生活習慣の見直しが大切です。改善が見られない場合には、婦人科や精神科、心療内科への受診を検討するのが良いでしょう。

ストレスで疲れてるのに眠れない症状が起こりやすい主な原因と対処法

人はストレスが溜まると、身体に様々な症状があらわれます。眠れない症状もその一つで、これは自律神経の働きが不安定になるために起こります。自律神経には交感神経と副交感神経があります。ストレスがあると交感神経が刺激されるため、寝つきが悪くなったり、途中で目が覚めたり、眠りが浅い状態になります。ストレスを軽減させるために、趣味など自分の好きなことしてリラックスできる時間を作るようにしましょう。深呼吸やストレッチ、ツボ押しなどで改善される場合があります。また症状の程度によっては医師の指示のもとで薬や漢方薬を使用して改善する方法もあります。

すぐに病院へ行くべき「疲れてるのに眠れない」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

足がムズムズ、ビリビリする場合は、脳神経内科や心療内科へ

夕方から夜にかけて脚がムズムズ、ビリビリするなどの異常感覚がある、寝つきが悪い、寝ている時に脚がビクンと動くことがある場合、レストレスレッグス症候群(むずむず脚)の可能性があります。この病気で特徴的なのは、安静や休憩している時に症状が誘発されることです。慢性腎不全や貧血、糖尿病やリウマチなどの病気により誘発されることがあります。これらの症状がみられる場合は、脳神経内科や心療内科を受診しましょう。

受診・予防の目安となる「疲れてるのに眠れない」時のセルフチェック法

  • ・睡眠時間が全く足りていないが、全く眠れなかった場合
  • ・起きてもスッキリしない場合
  • ・日中の眠気がかなりある場合
  • ・気分が冴えず、やる気が出ない場合
  • ・疲労感があり疲れやすい場合
  • ・風邪を引きやすくなった場合
  • ・集中力や判断力が低下した場合
  • ・頭痛や肩こりなどの身体の不調を感じる場合

睡眠時間は関係なく、睡眠時の質や満足感、日中の眠気や活動状況に注目してみてください。当てはまる項目が多い場合は、早めに病院で受診した方がいいでしょう。

「疲れてるのに眠れない」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「疲れてるのに眠れない」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

不眠症

不眠症は、日本人を対象にした調査によると、5人に1人が何らかの不眠があると回答するほど、決してめずらしい病気ではありません。睡眠時間には個人差があるため、短い時間しか寝ていないから不眠と判断するわけではありません。問題なのは、不眠により生活の質が低下することです。不眠症の原因は、ストレスや心の病気、薬の副作用など様々で、原因に合わせた対処法が必要になります。

自律神経失調症

自律神経失調症とは、自律神経が正常に機能しないことにより起こる様々な症状の総称です。自律神経には、身体を活発に動かす働きのある交感神経と、身体を休める働きのある副交感神経があります。この二つがバランスをとりながら身体を調整していますが、不規則な生活やストレス、更年期によるホルモンの乱れなどの影響により、バランスが乱れることがあります。

不安障害

不安障害(不安症)とは、日常生活に支障をきたすほどの不安が頻繁に強く続いたりすることにより、心理的・行動的に障害をもたらすことをいいます。不安症には社交不安症(社交不安障害)や全般不安症(全般性不安障害)など種類があり、その障害により強さや障害が起こる周期などには個人差があります。治療は、精神科や心療内科で薬物療法や認知行動療法などの個人の症状にあわせた治療法を行います。

うつ病

うつ病とは、気分障害の一つです。気分障害には、うつ病の他に双極性障害(躁うつ病)などがあります。うつ病になると、様々な精神症状や身体症状がみられるようになります。睡眠障害や感情の落ち込み、気力低下や倦怠感など多くの症状があります。気分障害の種類により、その治療法は異なってきますので、精神科や心療内科の専門医に相談した方がいいでしょう。

「疲れてるのに眠れない」ときの正しい対処法は?

人が眠りにつくとき、通常自律神経の一つである副交感神経が優位になります。副交感神経には身体をリラックスさせる作用があります。そのため、睡眠前はできるだけ副交感神経を優位にさせることを意識してみましょう。心地いい音楽を聴いたり、リラックスできるアロマを焚いてみるなど、落ち着く空間を作ることはとても大切です。日常的にヨガやジョギングなどの軽い運動習慣をつけることも効果的です。ただし寝る前の激しい運動は、脳が刺激されて逆効果になりますので、注意が必要です。またアルコールやカフェインの過度な摂取も睡眠を妨げることがあります。睡眠前には白湯やハーブティーなどで身体を温めてあげるといいでしょう。

「疲れてるのに眠れない」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「疲れてるのに眠れない」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

疲れてるのに眠れないときは無理に眠らない方がよいのでしょうか。

楯 直晃 医師楯 直晃 医師

眠れない時は、無理に眠ろうと意識しない方が良いでしょう。意識しすぎてしまうと脳が活性化してしまい、余計に眠れないといった悪循環を招く場合があります。

疲れてるのに眠れないときは何科に行けばいいでしょうか。

楯 直晃 医師楯 直晃 医師

眠れない原因は様々です。まずはかかりつけの内科に相談してみるといいでしょう。

体が疲れているのに寝付けないのはストレスが原因でしょうか?

楯 直晃 医師楯 直晃 医師

ストレスが原因で疲れているのに眠れないことはあります。またストレスだけでなく、ホルモンや不規則な生活が影響している場合もあります。寝付けない状態が続く場合は、まずは生活習慣を見直してなぜ眠れないのか原因を探ってみましょう。

疲れてるのに眠れないとき、おすすめのストレッチはありますか?

楯 直晃 医師楯 直晃 医師

身体をほぐすことにより心身がリラックスするので、ストレッチは効果的です。仰向けの状態で、両手両足をゆっくり伸ばし、背伸びをします。呼吸も腹式呼吸を意識し、自律神経を整えましょう。ご自身の気持ちいいと思う範囲でやってみてください。

まとめ

「なかなか眠れない」といったことは、誰しもが経験するものです。あまり悩みすぎず、症状が続き日常生活に支障をきたす場合は、早めに病院を受診するようにしてください。

「疲れてるのに眠れない」で考えられる病気と特徴

「疲れているのに眠れない」から医師が考えられる病気は12個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

生活習慣を見直した上で改善しない場合には、医療機関で相談するのが良いでしょう。

「疲れてるのに眠れない」と関連のある症状

「疲れてるのに眠れない」と関連している、似ている症状は12個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

「疲れてるのに眠れない」症状の他にこれらの症状がある場合でも「うつ病」「双極性障害」「統合失調症」「適応障害」「不眠症」「不安障害」「自律神経失調症」「パニック障害」「睡眠時無呼吸症候群」「気管支炎」「月経前症候群」「更年期障害」などの疾患の可能性が考えられます。症状の改善が見られない場合は、早めに医療機関を受診しましょう。