稲葉先生
前回は子宮頸がんについて対談させていただきましたが、今回はHPVワクチンに的を絞ったお話ができたらと思います。水原さんは2019年にHPVワクチンを接種されましたが、接種後、体調に変化はありましたか?
水原さん
打った腕は少し痛かったのですが、体調の変化は特になかったです。3回打つ必要があるということで、あの後2回、きちんと打ちにいきました。個人差があるとは思いますが、私はけっこう平気なほうみたいです。
稲葉先生
2~3日、腕が重くなる方もいるので、よかったですね。水原さんが打たれたのは9価ワクチンでしたが、2価と4価ワクチンは小学校6年~高校1年までは公費助成があるので、無料で接種を受けられるんですよ。
水原さん
え! 知らなかったです。すごいですね。
稲葉先生
自費だと5~6万してしまいますから。
水原さん
私が受けた9価だと9万円。自費だと高いなと思いました。
稲葉先生
そうですよね。4価ワクチンでも、17歳になるまでに接種すれば88%子宮頸がんを防げるというデータが出ていますから、無料接種の対象年齢のうちに打っていただきたいです。水原さんがワクチン接種をされたきっかけはなんでしたか?
水原さん
婦人科の病気になった友達がいましたし、まずは自分のからだが健康かどうかをチェックしたくて婦人科検診を受けたんです。そのときに子宮頸がんが予防できるならと思って、打ちました。自分の体は自分で守らなきゃって。
稲葉先生
HPVワクチンを接種したことをInstagramにアップされてましたね。フォロワーさんの反応はいかがでしたか?
水原さん
いろんな反応がありました。正直少し、アップするのは怖かったんです。HPVワクチンに対してネガティブなイメージを持ってる人もいるだろうし……。だけど自分としては、「私はやったよ!」ということを言いたかった。それは、チョイスとしてあるべきだなって思っているからです。やっぱり何をするにおいても、これが正しいとは言えないけど、“自分がどういうリスクをとるか”は、自分でチョイスしていかないといけないと思うんです。無理にプッシュするつもりはなくて、私は自分のからだを守るためにやったよ、というアップですね。
稲葉先生
たしかにネガティブなイメージを抱いている人も多いので、希子さんの投稿を見て不安が取り除かれるといいなと思います。
水原さん
そうですね。批判的なコメントは少なかったです。「結婚が決まって検診に行ったら、子宮頸がんにかかっていて、子どもが産めなくなった」と体験談をコメントしてくれたり、「周りに子宮頸がんの人がいるので、希子ちゃんが発信してくれてよかったです」って書いてくれたりした人がけっこういらっしゃって。子宮頸がんにかかっている人が身近というか、なんだろう、わりとすぐ隣にいるように感じました。悲しいし、本当に胸が痛いです。自分たちの未来を想像してワクワクしているときに、そういうことに直面してしまうなんて……。やっぱり、ワクチン接種で予防出来る事があるという選択肢をもっと知って貰いたいなって思いました。
稲葉先生
希子さんのSNSを見ることが自分のからだのことを考えるきっかけになる。すごい影響力ですし、すばらしいと思います。希子さんも打ってるんだ、みんなも打ってるんだ、というのが、なんとなく不安と思っている方にとって、ちゃんと知ってみようかなと思うきっかけになってくれると嬉しいです。きっかけの一つとして、私が代表理事を務めHPV感染症予防の啓発をしている「みんパピ!みんなで知ろうHPVプロジェクト」でも、3月4日の『国際HPV啓発デー』や、4月9日の『子宮の日』に合わせてHPVについての発信を盛り上げていこうと考えています。
水原希子さんフォロワー様コメント一部ご紹介
わたしも検診で、異常が見つかりましたが早期で本当に良かったと思いました。同じ20代でも1度も受けたことがない方がたくさんいて、もっと知ってほしいなと思います。
毎年必ずこの2つの検診は受けています✨希子ちゃん、この様な発信本当に有難う御座います✨✨
11月の終わりに子宮頸がん検診を受けてLSILの判定が出ました。シングルマザーで子供はまだ5歳と3歳です。私に何かあったら子供たちはどうなるの?と不安と心配でいっぱいです。病気に負けない強いmindでかんばります!希子ちゃん大好きです♥♥
※フォロワー様に許可を得て掲載させていただいております