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”バナナ”より「カリウムの多い果物」は何かご存じですか?管理栄養士が解説!

 公開日:2026/05/07
カリウムの多い果物

カリウムの多い果物とは?メディカルドック監修管理栄養士が一日の摂取量・効果・果物以外でカリウムが多い食品・不足すると現れる症状・過剰摂取すると現れる症状・効率的な摂取方法などを解説します。

山口 恵里

監修管理栄養士
山口 恵里(管理栄養士)

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病院や高齢者施設で5年、給食管理、栄養管理業務に従事しました。その後、管理栄養士の資格を取得し、現在は育児をしながらフリーランスとして地域の方の家事・育児サポートをさせていただいています。日々の生活を楽しんでいただけるよう、心を込めてサポートしています。

「カリウム」とは?

「カリウム」とは?

カリウムは成人の生体内に約120〜200g含まれているミネラルで、ほとんどが細胞の中に陽イオン(K⁺)として存在しています。
ナトリウムとともに、体液の浸透圧や酸塩基のバランスを調整したり、糖質代謝や酵素の働きを助けたりするなど、さまざまな役割を担っています。
腎臓ではカリウムとナトリウムがそれぞれ吸収される量のバランスをとっていて、カリウムを多く摂るとナトリウムの排出が進みやすくなり、結果として血圧の調整に関与するとされています。カリウムはナトリウムとともに、神経や筋肉の働きにも深く関わっています。神経や筋肉が刺激を受けると、ナトリウムイオンが細胞内に入り、カリウムイオンが細胞外へ移動します。その後、カリウムイオンは再び細胞内に戻ることで、神経伝達や筋肉の収縮が正常に行われます。

※本記事に記載の食品成分値は日本食品標準成分表(八訂)増補2023年成分表の数値(過食部100gあたり)を基にしています。

カリウムの一日の摂取量

カリウムの一日の摂取量

カリウムの一日の摂取量は、日本人の食事摂取基準(2025年版)で示されており、健康状態を維持するのに十分な量として「目安量」が示されています。成人男性では2,500㎎、成人女性では2,000㎎がこの目安量にあたります。
一方で、生活習慣病予防などを目的とした「目標量」も設定されており、成人男性では3,000㎎以上、成人女性では2,600㎎以上の摂取が望ましいとされています。

カリウムの効果

カリウムの効果

カリウムには、私たちの健康維持に関与するさまざまな働きがあります。

血圧の調整

カリウムはナトリウムとバランスをとり合う関係にあり、ナトリウムの過剰摂取時には体外への排出を促す働きがあります。特に日本人は食塩(ナトリウム)を摂り過ぎる傾向にあるため、カリウムの摂取が重要とされています。体内では腎臓の働きによってナトリウムとカリウムのバランスが調整されており、カリウムを十分に摂取することでナトリウムの排出が促され、結果として血圧の調整に関与すると考えられています。

むくみの軽減

カリウムは細胞内外の水分バランスの調整に関わっており、体内の余分な水分の排出をサポートする働きがあります。そのため、むくみの軽減につながる可能性があるとされています。

筋肉・神経の正常な働きの維持

カリウムは筋肉の収縮や神経伝達に関与しており、こむら返りや疲労感の予防に役立つ可能性があります。また、筋力の維持や心臓のリズムを整える働きもあり、不整脈の予防にも関与するとされています。

カリウムの多い果物

カリウムの多い果物

アボカド

アボカドには590㎎のカリウムが含まれており、果物の中でもトップクラスの含有量です。不飽和脂肪酸も豊富で、血圧やコレステロールが気になる方にも取り入れやすい食材とされています。サラダやディップなど、食事に使いやすいのも魅力的です。

バナナ

バナナには360㎎のカリウムが含まれています。炭水化物が多く、エネルギー補給にも適しており、ビタミンB群や食物繊維も含まれています。朝食や間食として手軽に食べられるため、日常的なカリウム補給に役立ちます。

メロン

メロンには350㎎のカリウムが含まれています。水分が多く、暑い季節の水分補給とカリウム補給を同時に行える果物です。甘みがあり食べやすいため、子どもや高齢者にもお勧めです。

果物以外でカリウムが多い食品

果物以外でカリウムが多い食品

カリウムが多い野菜

ほうれん草(生)には690㎎、三つ葉(生)には640㎎、枝豆(生)には590㎎、にら(生)には510㎎含まれています。これらの野菜は、炒め物やお浸し、みそ汁などに使いやすく、季節を問わず取り入れやすい食材です。

それ以外のカリウムが多い食品

海藻類はカリウムを多く含む食品として知られています。特に刻みこんぶや干しひじきなどの乾物は、乾燥状態ではそれぞれ8200㎎、6400㎎と非常に多く含まれています。納豆には690㎎、ゆで大豆には530㎎のカリウムが含まれています。

カリウムが不足すると現れる症状

カリウムが不足すると現れる症状

普通の食事ではカリウムが不足することはほとんどありません。しかし、下痢や嘔吐などで体液が急激に失われると、カリウムも一緒に排出されてしまい、低カリウム血症を引き起こすことがあります。
カリウムが不足すると、以下のような症状が現れることがあります。

血圧上昇

カリウムが不足すると、ナトリウムの排出がうまくいかず、体内の塩分バランスが崩れやすくなります。その結果、血圧が高くなりやすくなると考えられています。

筋力低下

カリウムは筋肉の収縮や神経伝達に関わる重要なミネラルです。不足すると筋肉の働きがうまくいかなくなり、筋力の低下や脱力感が起こることがあります。

不整脈

心臓の電気的な働きにもカリウムは関与しているため、不足すると心拍が乱れたり、動悸が起こるなど、心臓のリズムに影響が出る可能性があります。

カリウムを過剰摂取すると現れる症状

カリウムを過剰摂取すると現れる症状

通常の食事では、カリウムを過剰に摂取してしまう心配はほとんどありません。健康な方であれば余分なカリウムは腎臓から排出されます。しかし、腎機能が低下している場合や、サプリメントを併用している方は、高カリウム血症になりやすく注意が必要です。

不整脈

血中カリウム濃度が高くなると、心臓の電気的な働きに影響が出て、心拍の乱れや心電図異常が起こることがあります。

筋力低下

筋肉の収縮がうまくいかなくなり、手足に力が入らない、動きづらいといった症状が現れることがあります。

吐き気やしびれ

消化器系や神経伝達に影響し、悪心(むかつき)や嘔吐、手足のしびれなどが現れることがあります。

カリウムの効率的な摂取方法

カリウムの効率的な摂取方法

生のまま、加熱しすぎない

カリウムは水に溶けやすく、加熱のしすぎによって煮汁に流出してしまうことがあります。果物はできるだけ生で食べるのがおすすめです。汁ごと食べられるみそ汁やスープなども有効です。

乾物を利用

干し柿や干しあんず、ひじきや刻みこんぶなどの乾物は成分が凝縮されているため、効率よく摂取できます。

利尿作用のあるものに注意

お茶やコーヒー、アルコール飲料などは利尿作用があるため、多量に摂取するとカリウムの排出が増える可能性があります。

「カリウムの多い果物」についてよくある質問

「カリウムの多い果物」についてよくある質問

ここまでカリウムなどを紹介しました。ここでは「カリウム」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。

質問1:カリウムが多い果物は何がありますか?

山口 恵里山口 恵里

カリウムが多く含まれる果物にはバナナやアボカドがあります。バナナには360㎎、アボカドには590㎎のカリウムを含み、手軽に食べられる点でも人気です。他にもメロンやキウイ、いちごにも比較的多く含まれており、水分補給やビタミン補給とあわせてカリウムも摂れる果物としてお勧めです。

果物は生で食べられるため、加熱による損失が少なく、カリウムを効率よく摂取できる点もメリットです。

質問2:高血圧が気になる方にカリウムは効果がありますか?

山口 恵里山口 恵里

カリウムは、体内のナトリウム(塩分)を排出する働きがあるとされており、血圧の調整に関与する栄養素として注目されています。特に日本人は食塩の摂取が多い傾向にあるため、カリウムを意識して摂ることは、高血圧が気になる方にとって有益と考えられています。

ただし、血圧の上昇を抑えるには、カリウムだけに頼るのではなく、食事全体のバランスを見直すことが大切です。塩分の摂り過ぎを控え、野菜や海藻などのミネラルを含む食品を取り入れながら、適度な運動やアルコール・タバコなどの嗜好品を見直すことも効果的です。

まとめ

カリウムは体内の水分や塩分のバランスを整える働きがあり、血圧の調整やむくみの軽減、筋肉・神経の正常な働きの維持など、健康維持に関与する重要な栄養素です。
腎機能の低下などがある場合は注意が必要ですが、日々の食事の中で自然に取り入れやすいのが特徴です。健康な方であっても、塩分の摂り過ぎを控え、栄養バランスのとれた食事を心がけることが、カリウムの働きを活かす第一歩です。

「カリウム」と関連する病気

「カリウム」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の詳細などはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

循環器系の病気

  • 心血管疾患
  • 冠動脈性疾患

「カリウム」と関連する症状

「カリウム」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状の原因などはリンクから詳細記事をご覧ください。

カリウムに関連する症状

  • 筋力低下
  • 脱力感
  • むくみ
  • 手足のしびれ

この記事の監修管理栄養士