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「スルフォラファン」が”一番多い野菜”とは?効果と注意点も管理栄養士が解説!

 公開日:2026/04/23
「スルフォラファン」が"一番多い野菜"とは?効果と注意点も管理栄養士が解説!

本記事では、スルフォラファンが特に多い野菜やその健康効果、毎日の食事に取り入れる際のポイントについて、メディカルドック監修の管理栄養士が詳しく解説します。

鈴木 友美

監修管理栄養士
鈴木 友美(管理栄養士)

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現在、子育てをしながら在宅での仕事や活動に力を入れています。
健診センターでの特定保健指導・栄養相談の経験を生かして、より多くの方々の健康をサポートできるように知識を深めています。

「スルフォラファン」とは?

「スルフォラファン」とは?

スルフォラファンは、ブロッコリーやカリフラワーなどのアブラナ科野菜に含まれるフィトケミカルの一種です。
硫黄を含む化合物で、野菜の独特の辛味や香りのもとにもなっています。
なお、スルフォラファンは野菜の中では直接存在しているわけではなく、グルコラファニン(グルコシノレートの一種)という前駆体が酵素の働きによって変化することで生成されます。
フィトケミカルは、必須栄養素ではありませんが、健康維持に役立つ働きがあると考えられています。
植物にとっては、紫外線や害虫などの外敵から身を守るために作られる成分ですが、人が摂取することで体内では解毒酵素や抗酸化酵素の働きを活性化させる作用があり、体内の有害物質の排出や細胞のダメージを抑える働きが期待されています。

スルフォラファンの一日の摂取量

スルフォラファンの一日の摂取量

現在のところ、スルフォラファンの明確な推奨摂取量は定められていません。
ただし、複数の臨床研究をまとめたレビューでは、1日20〜40mg程度の摂取量で健康効果が確認された研究が多いと報告されています。
食品量に換算すると、

  • ブロッコリースプラウト:約20g(およそ1/2パック)
  • ブロッコリー:約100g程度

が目安とされています。
日常の食事では、アブラナ科の野菜を継続的に取り入れることが大切です。
特定の食品だけを大量に食べるのではなく、ブロッコリーやキャベツ、カリフラワーなどをバランスよく取り入れることで、健康的な食生活につながります。

スルフォラファンの効果

スルフォラファンの効果

胃の健康を守る働き

スルフォラファンには抗菌作用があることが報告されており、胃の炎症の原因の一つとされるピロリ菌の増殖に関与する可能性が示唆されています。ピロリ菌は胃の粘膜に炎症を引き起こし、胃炎や胃潰瘍の要因となることがある細菌です。ただし、これらの作用は主に基礎研究や一部の臨床研究による知見であり、スルフォラファンの摂取がピロリ菌感染の予防や治療に直接つながるとまでは確立されていません。あくまで食事由来成分の一つとして、胃の健康維持に関与する可能性があると考えられています。

肝機能をサポートする作用

スルフォラファンは、体内の解毒に関わる酵素の発現に関与する成分として知られています。解毒酵素は、体内に取り込まれた有害物質や代謝産物の分解・排出に関わる重要な仕組みです。特に肝臓は、栄養素の代謝や解毒を担う中心的な臓器です。スルフォラファンは、こうした解毒酵素の働きに関与することで、肝機能の維持に関わる可能性が示唆されています。ただし、これらの作用は主に基礎研究や一部の臨床研究によるものであり、ヒトにおける明確な効果については、現時点では十分に確立されているとはいえません。

抗酸化作用

スルフォラファンは、体内の抗酸化防御機構に関与する成分として知られています。体内で発生する活性酸素は、細胞にダメージを与える要因の一つとされ、老化や生活習慣病との関連が指摘されています。スルフォラファンは、抗酸化酵素の発現を促す働きを通じて、こうしたダメージの軽減に関与する可能性があると考えられています。また、メラニン生成に関わる酵素であるチロシナーゼの働きとの関連も報告されていますが、これらの知見は主に細胞実験や動物実験によるものが中心です。そのため、ヒトにおける明確な効果については、現時点では十分なエビデンスが確立されているとはいえず、今後の研究が待たれます。

スルフォラファンの多い野菜

スルフォラファンの多い野菜

本記事では便宜上「スルフォラファンを多く含む野菜」と表現していますが、実際の食品中にはスルフォラファンそのものではなく、前駆体であるグルコラファニンが含まれています。これが調理や咀嚼の過程で酵素(ミロシナーゼ)の働きによってスルフォラファンに変換されるため、以下では一般的に分かりやすい表現として「スルフォラファンを多く含む」と記載しています。

ブロッコリースプラウト

ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの新芽のことでスルフォラファンの前駆体(グルコシノレート)を特に多く含む食品として知られています。
成熟したブロッコリーよりもスルフォラファンの含有量が多いとされており、効率よく摂取できる食材の一つです。
クセが少なくサラダやサンドイッチにも取り入れやすいため、日常の食事に取り入れやすい点も特徴です。

ブロッコリー

ブロッコリーは、スルフォラファンを含む代表的な野菜です。
ビタミンCや食物繊維などの栄養素も豊富で、栄養価の高い野菜として知られています。
茹でたり蒸したりするだけでなく、炒め物やスープなどさまざまな料理に活用できます。

カリフラワー

カリフラワーもアブラナ科の野菜で、スルフォラファンの前駆体(グルコシノレート)を含んでいます。
ブロッコリーと同様に抗酸化成分を含み、健康維持に役立つ野菜です。
淡白な味わいで、スープやグラタン、サラダなど幅広い料理に利用できます。

スルフォラファンが不足すると現れる症状

スルフォラファンが不足すると現れる症状

体内の酸化ストレスの増加

スルフォラファンは必須栄養素ではないため、直接的な欠乏症が確認されているわけではありませんが、抗酸化成分や植物由来成分の摂取が不足すると、体調や健康に影響を与える場合があります。
抗酸化成分の摂取が不足すると、体内の活性酸素が増えやすくなり、細胞のダメージが進みやすくなる可能性があります。

生活習慣病リスクの増加

野菜の摂取量が不足すると、抗酸化成分や食物繊維などの摂取量も減少し、生活習慣病のリスクが高まることがあります。

腸内環境の乱れ

野菜に含まれる食物繊維が不足すると、腸内環境のバランスが崩れやすくなる可能性があります。

スルフォラファンを過剰摂取すると現れる症状

スルフォラファンを過剰摂取すると現れる症状

本項で紹介する「過剰摂取による症状」は、スルフォラファン単独の作用として明確に確認されているものではありません。実際には、ブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科野菜に含まれる食物繊維や他の硫黄化合物の影響によるものが大きいと考えられており、スルフォラファンのみの過剰摂取による症状として整理されているわけではない点に注意が必要です。

胃腸への負担

ブロッコリーやキャベツなどのアブラナ科野菜には食物繊維や硫黄化合物が多く含まれています。そのため、大量に摂取すると消化器に負担がかかり、胃の不快感や消化不良などを感じることがあります。
特に胃腸が弱っている時や、もともと消化力が低い方は、不快感を感じやすくなるため、体調に合わせて量を調整することが大切です。

腹部膨満感、むかつき

スルフォラファンは、ブロッコリーやブロッコリースプラウトなどの食品だけでなく、サプリメントとして摂取できる製品もあります。
サプリメントは手軽に成分を摂取できる一方で、過剰摂取になりやすい点には注意が必要です。
特定の成分を高濃度で継続的に摂取すると、不調につながる可能性があります。
サプリメントを利用する場合は、製品に記載されている摂取目安量を守り、食事とのバランスを考えながら取り入れることが大切です。

栄養バランスの偏り

スルフォラファンを意識するあまり、ブロッコリーやブロッコリースプラウトなど特定の食品ばかり食べてしまうと、食事全体の栄養バランスが偏る可能性があります。
健康的な食生活では、さまざまな食材を組み合わせて栄養をバランスよく摂ることが重要です。
アブラナ科の野菜だけでなく、他の野菜やたんぱく質源、主食などと組み合わせながら、日々の食事の中で無理なく取り入れるようにしましょう。

スルフォラファンの効率的な摂取方法

スルフォラファンの効率的な摂取方法

加熱しすぎない

スルフォラファンの生成に関わる酵素「ミロシナーゼ」は熱に弱いため、長時間の加熱は避けるのがおすすめです。
蒸す、軽く炒めるなどの調理方法が適しています。

生の状態で取り入れる

ブロッコリースプラウトは生で食べることで栄養を効率よく摂取できるとされています。
サラダやトッピングとして取り入れるのがおすすめです。

よく噛んで食べる、細かく刻む

スルフォラファンは、野菜の中では「グルコシノレート」という成分の形で存在しています。
この成分が、野菜に含まれる「ミロシナーゼ」という酵素と反応することで、スルフォラファンが生成されるといわれています。
そのため、ブロッコリーなどのアブラナ科野菜は、よく噛んで食べたり、細かく刻んだりすることで酵素の働きが促され、スルフォラファンが生成されやすくなると考えられています。
また、刻んだあとに数分ほど置いてから調理することで、スルフォラファンの生成が進みやすいともいわれています。

「スルフォラファンを多く含む野菜」についてよくある質問

「スルフォラファンを多く含む野菜」についてよくある質問

ここまでスルフォラファンを紹介しました。ここでは「スルフォラファンを多く含む野菜」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。

スルフォラファンが多い野菜を毎日食べることで得られる効果はなんでしょう?

鈴木 友美鈴木 友美

抗酸化作用や解毒作用が働き、体内環境の維持に役立つ可能性があります。
スルフォラファンを含む野菜を日常的に摂取することで、抗酸化作用や解毒作用が働き、体内環境の維持に役立つ可能性があります。生活習慣病予防や健康維持の観点からも、継続して取り入れることが大切です。

ブロッコリーのスルフォラファンの増やし方を教えてください

鈴木 友美鈴木 友美

細かく刻んで数分置き、加熱しすぎない調理がポイントです。
ブロッコリーを細かく刻んで数分置くことで、スルフォラファンの生成が促進されるといわれています。また、加熱しすぎない調理方法を選ぶこともポイントです。

編集部まとめ

スルフォラファンは、ブロッコリーやブロッコリースプラウトなどのアブラナ科野菜に含まれている成分です。
抗酸化作用や解毒作用があるとされ、健康維持に役立つ成分として注目されています。
効率よく摂取するには、加熱しすぎないことや、よく噛んで食べることがポイントです。
また、特定の食品だけを多く食べるのではなく、様々な野菜をバランスよく取り入れることが大切です。
毎日大量に食べるよりも、「適切な量を継続すること」がポイントです。

「スルフォラファン」と関連する病気

「スルフォラファン」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

代謝系の病気

免疫・アレルギーの病気

内分泌系の病気

「スルフォラファン」と関連する症状

「スルフォラファン」と関連している、似ている症状は4個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 消化不良
  • 下痢
  • 腹部膨満

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