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「花粉症で目がかゆい」ときの対処法はご存知ですか?目のかゆみの特徴も解説!

 公開日:2026/04/23
「花粉症で目がかゆい」ときの対処法はご存知ですか?目のかゆみの特徴も解説!

春先など花粉が飛散する時期になると、くしゃみや鼻水だけでなく、目のかゆみや充血、涙目に悩まされる方も少なくありません。花粉症による目の症状はアレルギー性結膜炎として現れ、つらいかゆみのために仕事や勉強、日常生活に支障が出ることがあります。かゆみに耐えられず目をこすると、結膜や角膜を傷つけたり、まぶたの腫れが強くなったりして、症状が悪化しやすくなります。コンタクトレンズを使っている方は、刺激による充血や乾き、異物感が強まりやすい点にも気を付けたいところです。

この記事では、花粉症で目がかゆくなる原因や症状の特徴、今すぐできる対処法、市販薬の選び方、受診の目安を解説します。

林 良典

監修医師
林 良典(医師)

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【出身大学】
名古屋市立大学
【経歴】
東京医療センター総合内科、西伊豆健育会病院内科、東京高輪病院感染症内科、順天堂大学総合診療科、NTT東日本関東病院予防医学センター・総合診療科を経て現職。
【資格】
医学博士、公認心理師、総合診療特任指導医、総合内科専門医、老年科専門医、認知症専門医・指導医、在宅医療連合学会専門医、禁煙サポーター
【診療科目】
総合診療科、老年科、感染症、緩和医療、消化器内科、呼吸器内科、皮膚科、整形外科、眼科、循環器内科、脳神経内科、精神科、膠原病内科

花粉症|目に現れる症状の特徴と原因

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花粉症による目のかゆみの特徴を教えてください

花粉症でみられる目の症状は、両目の強いかゆみが中心です。アレルギー性結膜炎として現れることが多く、かゆみに加えて、充血や涙目、まぶたの腫れ、異物感などを伴います。目やにが出ることもありますが、細菌感染でみられる黄色く粘りの強いものではなく、透明から白っぽく、少量で糸を引くような性状であることが一般的です。鼻水やくしゃみといったほかの花粉症症状と一緒に出やすく、花粉の飛散量が多い日や外出後に強まりやすい傾向があります。

花粉症で目が痛くなることはありますか?

花粉症そのもののアレルギー反応で、強い目の痛みが出ることは通常ありません。痛みがある場合は、かゆみのために目をこすりすぎて、角膜や結膜に傷がついている可能性があります。角膜に傷がつくと、痛みだけでなく、まぶしさが強くなったり、涙が止まらなくなったりすることがあります。特にコンタクトレンズをつけたまま目をこすると、傷が大きくなることもあります。こすっていないのに痛みがある場合は、感染性結膜炎など花粉症以外の病気も考える必要があります。

なぜ花粉症で目がかゆくなるのですか?

目のかゆみは、目に付着した花粉へのアレルギー反応によって起こります。花粉が目の表面に入ると、結膜の粘膜にあるマスト細胞の表面でIgE抗体と結びつきます。すると、ヒスタミンなどの化学伝達物質が放出され、知覚神経を刺激して強いかゆみを起こします。同時に血管が広がることで充血し、まぶたの腫れも起こりやすくなります。さらに目をこすると、その刺激でヒスタミンの放出が進み、かゆみがいっそう強くなる悪循環に入りやすくなります。

今すぐできる!花粉症で目がかゆいときの対処法

今すぐできる!花粉症で目がかゆいときの対処法

目のかゆみを今すぐ取り除く方法はありますか?

かゆみをすぐにやわらげたいときは、目を冷やすことが効果的です。清潔な冷たいタオルや、布で包んだ保冷剤を閉じたまぶたの上に数分当てると、目の周囲の血管が収縮し、炎症や腫れがやわらぎやすくなります。知覚神経の興奮も落ち着くため、かゆみの軽減が期待できます。一方で、目をこすることは避けてください。こすることでヒスタミンの放出が増え、かゆみが強くなるだけでなく、角膜に傷がつく原因にもなります。かゆみがつらいときほど、こすらず冷やすことを意識することが基本です。

目を洗うと目のかゆみはやわらぎますか?

目についた花粉を人工涙液で洗い流すことは、かゆみの軽減に役立ちます。花粉を除くことで、アレルギー反応が続くきっかけを減らしやすくなるためです。ただし、水道水での洗眼はすすめられません。塩素による刺激で角膜に負担がかかったり、涙に含まれる保護成分まで流れてしまったりするためです。目を洗うときは、防腐剤の入っていない人工涙液を数滴さし、あふれた分を清潔なティッシュでやさしく拭き取るとよいです。市販の洗眼薬を使う場合も、洗顔後に使い、使いすぎないようにしましょう。

市販の目薬の選び方を教えてください

市販薬を選ぶときは、まず抗ヒスタミン成分が入っているかを確認します。これは今出ているかゆみを抑えるのに役立ちます。さらに、ケミカルメディエーター遊離抑制成分が配合されたものは、アレルギー反応の悪化を防ぐ目的で使われます。症状に合った成分を選ぶことが大切です。コンタクトレンズを使用している方は、防腐剤がレンズに付着してトラブルにつながることがあるため、必ずコンタクト装用中にも使用できると記載された人工涙液や専用の点眼薬を選んでください。

日常生活でできる目の花粉対策を教えてください

目の花粉対策でまず意識したいことは、花粉を目に入れないことです。外出時に花粉対策用メガネや通常のメガネを使うだけでも、目に入る花粉を減らしやすくなります。帰宅したら、玄関に入る前に衣服や髪についた花粉を払い、手洗いや洗顔を早めに行って、顔やまつ毛についた花粉を落としましょう。花粉の時期は、できるだけコンタクトレンズの装用を控えてメガネで過ごすことが理想的です。どうしても必要な場合は、毎日交換できる1日使い捨てタイプを選ぶと、花粉や汚れの付着を持ち越しにくくなります。

花粉症の目のかゆみで受診した方がよケースと病院での治療法

花粉症の目のかゆみで受診した方がよケースと病院での治療法

花粉症の目のかゆみで受診した方がよい状態を教えてください

市販のアレルギー用目薬を数日使っても、かゆみや充血が改善しない場合は、眼科を受診しましょう。特に、強い痛みがある、急に見えにくくなった、まぶしくて目を開けていられないといった症状は、角膜に傷がついている場合や、ほかの眼の病気が隠れている場合があります。また、症状が片目だけに強く出るときや、黄色や緑色の粘りのある目やにが出るときは、感染性結膜炎を合併していることも考えられます。こうした場合はセルフケアだけで済ませず、早めに診てもらうことが大切です。

病院では花粉症の目のかゆみをどのように治療しますか?

病院では、症状の強さに応じて点眼薬を段階的に使い分けて治療します。基本となる治療は、抗ヒスタミン点眼薬や、アレルギー反応を起こしにくくする遊離抑制点眼薬です。これらで十分な効果が得られない場合や、角膜、結膜の炎症が強い場合には、ステロイド点眼薬が使われることがあります。ステロイド点眼薬には強い抗炎症作用がありますが、眼圧上昇などの副作用に注意しながら使う必要があるため、眼科医の管理下での使用が前提です。春季カタルのような重い病態の場合は、免疫抑制薬の点眼が検討されることもあります。

病院で治療をすれば目のかゆみはすぐに治りますか?

処方される抗ヒスタミン点眼薬は早く効くため、点眼後にかゆみがやわらいだと感じることがあります。ただし、炎症そのものが落ち着くまでには数日から数週間かかることもあります。特に炎症が強い場合は、症状が軽くなっても自己判断で薬を中止せず、医師の指示どおりに続けることが大切です。また、花粉が飛んでいる期間は原因への接触が続くため、目薬だけで完全に防げるわけではありません。花粉が飛び始める前から点眼を始める初期療法によって、シーズン中の症状のピークを抑えやすくなることもあります。

編集部まとめ

まとめ

花粉症による目のかゆみは、結膜に付着した花粉に対するアレルギー反応によって起こります。ヒスタミンなどの物質が放出されることで、かゆみや充血、涙目、まぶたの腫れが生じます。かゆくても目をこすらないことが大切で、つらいときは冷たいタオルなどで目を冷やしたり、防腐剤無添加の人工涙液で花粉をやさしく洗い流したりする方法が役立ちます。市販の目薬を使う場合は、抗ヒスタミン成分の有無やコンタクト装用中に使えるかどうかを確認して選びましょう。

一方で、市販薬を使っても改善しない場合や、強い痛み、急な見えにくさ、片目だけの悪化、黄色い目やにがある場合は、花粉症以外の病気が隠れていることがあります。そのまま様子をみるのではなく、早めに眼科を受診して原因を確認することが大切です。症状に応じて適切な点眼治療を受けながら、外出時のメガネ着用や帰宅後の洗顔など、日常生活で花粉を減らす工夫も続けていきましょう。

この記事の監修医師