「カレーライスのカロリー」は何をすれば抑えられる?健康効果も管理栄養士が解説!

カレーライスのカロリーはどれくらい?メディカルドック監修医がカレーライスに含まれる栄養素・健康効果・カロリーを抑える方法などを解説します。

監修管理栄養士:
西岡 佳余子(管理栄養士)
目次 -INDEX-
カレーライス一人前のカロリーはどれくらい?

市販のカレールウの場合
ご飯約200g、ルーと具材約250g カロリーは約700~900kcal
カレーライス大盛りのカロリーはどれくらい?

市販のカレールウでの大盛りの場合
ご飯約300g、ルーと具材約300g カロリーは約1000~1200kcal
カレーライスに含まれる栄養素

カレーライスには三大栄養素の「たんぱく質、脂質、炭水化物」が含まれています。
具材によって栄養価は変わりますが、比較的バランスのとりやすい献立です。
たんぱく質
体内を調整するホルモンの材料や筋肉を作る物質で筋トレなどで鍛えた筋肉を大きくするための材料となります。主に肉や魚介類です。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」より、1日のエネルギー量の13〜20%を目安とすることが推奨されています。
(たんぱく質の推奨量:成人男性(18~64歳)1日当たり65g、成人女性(18~64歳)1日当たり50g)
脂質
活動のためのエネルギー源としてホルモンの構成成分として重要な栄養素です。グラムあたりの熱量が高く蓄えるためのエネルギーとして効率的で余分なカロリーは体脂肪として体に蓄積します。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」より、1日のエネルギー量の20〜30%を目安とすることが推奨されています。
糖質
体や脳の動かす活動エネルギー源として最も早く利用されます。ご飯やルウの小麦粉、じゃがいもなど糖質が多い食品を一緒に摂取するため糖質量は高くなる傾向にあります。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」より、1日のエネルギー量の50〜65%を目安とすることが推奨されています。
ビタミン類
カレーに豚肉を使うと、糖質の代謝に欠かせないビタミンB1、脂質の代謝を助け皮膚や粘膜の健康維持に関わるビタミンB2、さらに糖質・脂質・たんぱく質の代謝をサポートしてエネルギー産生に必要なナイアシン(ビタミンB3)を摂取できます。カレーライスは糖質・脂質・たんぱく質を同時に含む料理であり、これらのビタミンと組み合わせることで、より効率的に代謝が進み、体の調子を整える助けとなります。
ミネラル(亜鉛・鉄)
豚肉や牛肉はミネラルの亜鉛、鉄分も含まれています。体内では合成できないため食事から摂取する必要があります。
カレーライスの健康効果

カレーライスの種類の一つであるグリーンカレーにはココナッツミルクが使用されます。ココナッツミルクにはミネラルの一種であるカリウムが含まれ、血圧の安定やむくみ予防、筋肉の働きのサポートに役立ちます。また、ココナッツミルクの脂質には中鎖脂肪酸(MCT)が含まれており、消化吸収が比較的早く、エネルギー源として利用されやすいという特徴があります。ただし、脂質自体の量は多いため、摂取量には注意が必要です。
季節の野菜を使用できる
季節の食材を使用でき栄養もとれて苦手な食材もルウの味など「五味(甘味・酸味・塩味・苦味・うま味)により相乗効果となり、味の組み合わせにより一層、美味しくなります。
食欲が進む
カレーは複数のスパイスから作られています。スパイスの辛味には、唾液の分泌を促して食欲を高める作用があります。また、ターメリック(ウコン)に含まれるクルクミンなど、多くの漢方薬などは食欲を増進させて消化吸収を助けストレスを緩和する働きがありますので、体調に応じてスパイスを変えるのもよいでしょう。
香辛料の効用
カレーに使われる香辛料は、一般的に10種類前後から20種類程度が組み合わされており、抗酸化作用や消化促進作用などさまざまな働きがあります。特に暑い夏は、体内に熱がこもりやすく体温調整が難しくなり、夏バテの原因にもなります。辛さの主成分である唐辛子のカプサイシンは交感神経を刺激し、アドレナリンの分泌を促すことで血流や発汗を高めます。これにより体内の熱が効率よく発散され、結果的に体温調整を助けて夏バテ予防に役立ちます。
カレーライスのカロリーを抑える方法

白米を玄米やオートミールに置き換える
白米だとカロリーが上がってしまいがちになるので、ご飯の量を減らすや白米にこんにゃく米と混ぜて炊く、食物繊維の多い玄米やオートミールに置き換えるとカロリーは抑えられます。
牛肉や豚肉を鶏のささ身やシーフードに置き換える
牛肉や豚肉は皮や脂の少ない部位を選んで使用したり量も減らし、脂の少ない鶏のささ身やむね肉を使用やシーフードを使用することでカロリーは抑えることができます。
じゃがいもの代わりにきのこ類を使用
じゃがいもの量を減らし、じゃがいもの代わりに、きのこ類を使用することでカロリーも抑えられ、食物繊維を摂れます。
納豆や大豆でドライカレー
納豆や茹で大豆をお好みの野菜と一緒に炒めて、塩コショウ・ナツメグ・カレー粉を加えて炒めドライカレーに仕上げることで、カレールウと比較するとカロリーは抑えられます。
電子レンジ活用
具材を油で炒めず水を加えて煮込んだり、電子レンジを使用することで油をカットできます。サラダ油大さじ1杯で約100kcalはカットできます。
「カレーライスのカロリー」についてよくある質問

ここまでカレーライスのカロリーについて紹介しました。ここでは「カレーライスのカロリー」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
カレーライスはダイエットに不向きなのでしょうか?
西岡 佳余子
一般に、お肉やシーフード、野菜などの具材が使用されていますが、市販のカレールウは主に炭水化物と脂質で作られているためカロリーが高くなります。カレールウを香辛料で代用して作ったり、献立にサラダなどを加えたり具材によっても栄養のバランスは変化するので具材の組み合わせでヘルシーなものに変えたり少量でも満腹感になる食材を使用することでダイエットになります。
まとめ
カレーライスのカロリーは、ご飯やルウの量によって大きく変動します。ご飯の量を減らしたり、低カロリーな具材を選んだり、ルウの変わりにスパイスを活用することでカロリーを抑えることが可能です。ルウには小麦粉、油などが含まれており糖質や脂質を多く含んでいます。高カロリーですが、糖質、脂質、たんぱく質といった、三大栄養素をバランスよく含み、お肉や魚介類でビタミンやミネラルも摂取することができます。スパイスに含まれるクルクミンによる強い抗酸化作用・抗炎症作用、カプサイシンによる脂肪燃焼促進、免疫力向上や冷え性改善が挙げられます。具材にビタミンCが豊富な野菜を取り入れればでんぷんに守られることでビタミンCを摂取できます。また、塩分の過剰摂取やスパイスの刺激により胃腸への負担が大きくなることがあります。使用する材料でカロリーや栄養素も変わってくるので幅の広い味を楽しめます。
「カレーライス」と関連する病気
「カレーライス」と関連する病気は7個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
「カレーライス」と関連する症状
「カレーライス」と関連している、似ている症状は2個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 消化不良
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