「ビタミンCの効果」はご存じですか？不足すると現れる症状についても解説！

「ビタミンC」とは？

「ビタミンC」とは、皮膚や細胞を作る為に必要な水溶性のビタミンです。果物や野菜などに多く含まれ「抗酸化作用」があります。細胞や組織を酸化ストレスから守る働きがあるので、美容や健康にも「ビタミンC」は必要不可欠な栄養素です。ほとんどの動物は、体内で合成できますが、ヒトには合成する能力がない為、食べ物から摂取する事が必要です。

ビタミンCの一日の摂取量

ビタミンCの一日の推奨量は、健康な成人・小児男女とも100mg/日です。妊産婦は、その1.1〜1.5倍必要とされ、喫煙者や高齢者は健康な一般成人より多く必要とされます。 現在、食事によるビタミンＣの摂取量は、高齢者の摂取不足は少なく、60歳以下の成人男性は2010年109mg→2022年95mg、女性は2010年121mg→2022年100mgと減少しており、男性は不足、女性は推奨量ギリギリです。更に注目したいのが、2022年の妊婦、授乳婦の摂取量が70mg、72mgと子どもを育てる為に沢山必要な人で極端な摂取不足がみられます。100㎎/日以上摂ることを目指しましょう。
　

【男性】ビタミンCの効果

コラーゲンの合成に関わる

　人体に存在するたんぱく質の、約1/3はコラーゲンです。ビタミンCはコラーゲンの合成に関わっています。コラーゲンは細胞同士を繋ぐ役割がある為、不足すると血管や筋肉、皮膚、骨などが弱くなり、健康な状態を保てなくなります。

ストレスへの抵抗力を高める

　ビタミンCは、強いストレスにより消費されます。ストレスは様々な身体の不調を引き起こしますよね。ストレスに対抗するアドレナリンの生成にも不可欠です。日頃からストレスへの抵抗力を高める為にも、意識して摂取しましょう。

強い抗酸化作用をもつ

　ビタミンCには強い抗酸化作用があり、自身が酸化される事で老化や生活習慣病の予防につながります。また、LDLコレステロール酸化防止の働きもあり、血管疾患の予防にも役立ちます。

【女性】ビタミンCの効果

貧血の強い味方！鉄分の吸収を上げる

月経がある女性の半数以上が、貧血や貧血予備群であると言われ、月経や妊娠・出産などで多くの鉄を必要とします。ビタミンCは鉄分の吸収を上げる為、鉄と一緒に摂取すると、鉄分の吸収率が約1.5〜3倍程度に上がります。

美白効果

　日焼けは、皮膚の成分であるチロシンが酸化され、メラニン色素に変わることが原因です。ビタミンCの抗酸化作用はメラニン色素の生成を抑え、日焼け後の色素沈着予防に役立ちます。

ホルモンバランスの調整に役立つ

女性の健康において、ビタミンCは注目されています。ビタミンCと女性ホルモンのバランスについての研究が進められています。女性ホルモンのバランスにも間接的に影響を与える可能性があります。

ビタミンCは肌にどんな効果をもたらす？

　大きく５つの効果
１.シミの予防改善
２.毛穴を目立たなくする
３.たるみ・しわの予防改善
４.くすみの改善
５.ニキビなどの予防改善 があります。

ビタミンCサプリは体にどんな効果をもたらす？

サプリは特定の栄養価に特化しているのが特徴ですが、食品もサプリもビタミンCの基本効果は同じです。ビタミンCに期待できる代表的な効果は4つです。①コラーゲン合成の促進、②抗酸化作用(アンチエイジング)、③鉄分の吸収を促進する、④シミ予防です。サプリのメリットは、調理中のビタミンＣの損失がない為、確実に摂取する事が可能です。しかし手軽な分、気付かぬうちに過剰摂取してしまうことがあります。また、保険適用ではない為、続けるにはコストがかかります。また食品の場合、他の栄養素との相乗効果も期待できますが、サプリでは表示の栄養素のみになる為、栄養バランスが崩れてしまう可能性があります。サプリで一度に大量摂取すると、消化吸収できず嘔吐や下痢につながる可能性があります。 適量を必ず守りましょう。

ビタミンC点滴は体にどんな効果をもたらす？

サプリより点滴の方が、効果が高いと言われます。メリットは、血液中に直接ビタミンCを入れる為、消化・吸収の制限を受けません。サプリと比較すると、非常に効率的にビタミンCを取り込むことができます。
また、点滴療法は高い効果が期待できる一方、通院が必要になります。目的によりますが、頻度は、美容・健康維持の場合は2週間に1〜2回程度、疾病予防・治療の為には1週間に1〜2回程度のようです。ビタミンC点滴療法は、科学的根拠はまだ限られており、全ての効果が十分に実証されているわけではありません。点滴は保険診療外になる為、数千円〜数万円の費用が掛かります。ビタミンＣの質や量、医師の技量、設備や場所などにより異なります。

ビタミンCが不足すると現れる症状

ビタミンC欠乏症の初期症状

疲労、筋力低下を感じ、易怒性がみられます。新鮮な果物や野菜の摂取量を増やす、ビタミンCのサプリを服薬することで症状が改善されます。内科に行くのが一般的です。

壊血病（成人）

全身に出血がみられる事が大きな特徴です。あざができ、歯ぐきや歯のトラブル、髪や肌の乾燥、貧血が起こります。主な治療法は、ビタミンC剤の服薬により、約2週間程度で症状が改善します。予防と再発防止の為、食事改善を行います。特に、柑橘類などビタミンCが豊富なものを摂取するのが効果的です。症状が悪化すると、大量の出血により死に至ることがあります。早めに内科を受診しましょう。

壊血病（乳幼児）

乳児又は小児では骨の形成不全や歯の発生障害があり、出血および貧血が生じることがあります。医師の指導のもと適切な量のビタミンCを投与すると症状の改善が認められます。症状が悪化すると、大量の出血により死亡する可能性があります。早めに小児科内科を受診しましょう。

ビタミンCを多く含む食品

緑茶

80℃位のお湯をつかい短時間で抽出するのが基本です。他にも、そのまま茶葉を食べる”茶葉ふりかけ”も良いですね。例えば、すり鉢で細かくした茶葉と刻んだわかめのナムルを混ぜて、おにぎりにしても美味しく食べられますよ。

焼きのり

生野菜の上にかけたり、お浸しや和え物など手軽に摂る事ができますよ。加熱せずに食べましょう。

赤ピーマン

ビタミンCは熱に弱いのですが、ピーマンのビタミンCは加熱に強いのが特徴です。 効率が良い食べ方は、生食です。繊維を断ち切ると苦味が抑えられるので、薄くスライスしてカルパッチョやパスタなどのトッピングはいかがでしょうか。

キウイフルーツ

生食は、効率よくビタミンCが摂取できます。特に、黄色のキウイフルーツ1個で、ビタミンCが140mg程度摂れるので、1日の推奨量を満たす事ができますよ。

ブロッコリー

ビタミンCは、水に流れやすい為、レンジ調理がオススメです。小房に分けたブロッコリーを大さじ1杯の水と一緒に耐熱容器に入れ、ラップをし、600Wで3分加熱します。レンジの種類やブロッコリーの大きさで調節しましょう。

ビタミンCの効果的な摂取方法

ビタミンCを多く含む食品の摂取

水出し緑茶は手軽にビタミンCを補えます。ビタミンCは、熱に弱く水に溶けやすいので、水で抽出しましょう。

ビタミンCと一緒に摂取すると効果を高める栄養素・食品

アーモンド、かぼちゃ、にんじん、ヨーグルトなど。ヨーグルトスムージーはいかがでしょうか。生の果物や野菜、無糖ヨーグルト、牛乳をミキサーにかけるだけです。青汁やナッツのペーストなどと混ぜると、相乗効果が期待できます。ビタミンA、ビタミンE、たんぱく質などと一緒に摂ることで相乗効果が得られます。

ビタミンCの効果を高める摂取タイミング

お勧めは「食後」と「就寝前」です。「食前」は避けるのが無難です。空腹時に酸味が強いものを食べると、胃に負担がかかりやすい為、食後に取り入れることで、体内へ穏やかに吸収されます。就寝後1〜2時間は成長ホルモンの分泌が最も活発になる為、就寝前のビタミンC摂取は、コラーゲン生成を促すと言われています。