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「MRI検査後」は何をしてはいけない?”注意点”と造影剤などの副作用を医師が解説!

 公開日:2026/03/24
「MRI検査後」は何をしてはいけない?"注意点"と造影剤などの副作用を医師が解説!

MRI検査を受けた後に気をつけることは?メディカルドック監修医が、検査後の基本的な注意事項や造影剤・ブスコパン使用時の注意、体調不良時の対処法を解説します。

木村 香菜

監修医師
木村 香菜(医師)

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名古屋大学医学部卒業。初期臨床研修修了後、大学病院や、がんセンターなどで放射線科一般・治療分野で勤務。その後、行政機関で、感染症対策等主査としても勤務。その際には、新型コロナウイルス感染症にも対応。現在は、主に健診クリニックで、人間ドックや健康診断の診察や説明、生活習慣指導を担当している。また放射線治療医として、がん治療にも携わっている。放射線治療専門医、日本医師会認定産業医。

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MRI検査はどのような検査か?

MRI検査後の注意点を理解するためには、まず検査の基本を押さえておくことが大切です。MRIは放射線を使わず、強い磁場と電波を利用して体内を撮影する画像検査です。ここでは検査の仕組みと流れを整理します。

MRI検査の仕組みと特徴

MRI(磁気共鳴画像)は、体内の水素原子が磁場に反応する性質を利用して画像を作成します。X線を使うCT検査と異なり、被ばくがない点が特徴です。脳・脊椎・関節・肝臓・子宮など軟部組織の描出に優れ、炎症や腫瘍、血管障害の評価に広く用いられています。

MRI検査にかかる時間と流れ

検査時間は部位によりますが20~40分程度が一般的です。金属類を外し、検査台に仰向けで横になります。撮影中は大きな音が出るため耳栓を使用します。体動があると画像が乱れるため、撮影中はできるだけ静止することが求められます。

MRI検査を受けた後の注意事項とは?

造影剤を使用しない通常のMRIでは、検査後に大きな制限はありません。ただし体調や検査内容によっては個別の指示が出ることがあります。基本的な注意点を確認しておきましょう。

MRI検査当日の食事や飲酒・入浴、運動について

造影剤を使用していない場合、食事や入浴は原則として普段通りで問題ありません。特別な安静も不要で、運転も可能です。ただし検査前に絶食指示があった場合は、医療機関の説明に従って再開してください。飲酒は体調に問題がなければ可能ですが、念ため控えるよう案内されることもあります。

MRI検査後に体調不良になることがあるのはなぜ?

閉所での長時間静止による緊張や、検査時の騒音ストレスなどが原因で、頭痛や軽い吐き気を感じる方がいます。また造影剤使用時にはアレルギー反応が関与することもあります。多くは一時的ですが、症状が持続・悪化する場合は医療機関へ相談が必要です。

造影剤を使用したMRI検査後の注意点とは?

造影MRIでは、画像を鮮明にするためにガドリニウム造影剤を使用します。検査後は通常のMRIよりも注意点が増えるため、指示内容を確認しておくことが大切です。

造影剤はどれくらいで体から抜ける?水分摂取の重要性とは

ガドリニウム造影剤は主に腎臓から尿として排泄され、多くは24時間以内に体外へ排出されます。排泄を促すため、検査後は水やお茶をコップ1~2杯程度多めに摂るよう勧められます。腎機能に問題がある方は、事前評価と医師の指示が重要です。

造影剤による副作用とは?

造影剤による副作用には、吐き気、発疹、かゆみ、じんましんなどがあります。多くは軽症で自然軽快しますが、まれに呼吸困難や血圧低下など重い反応が生じることもあります。また検査後数時間~数日してから皮疹が出る「遅発性副作用」も報告されています。

腹部・骨盤MRIで「ブスコパン」などを使った場合の注意点とは?

腹部や骨盤MRIでは、腸の動きを抑えるために抗コリン薬(ブスコパンなど)を使用することがあります。この場合、検査後の過ごし方に注意が必要です。

腸の動きを抑える薬(ブスコパン等)の影響とは?

ブスコパンは腸の蠕動を抑え、画像のぶれを防ぐ目的で使用されます。副作用として、口渇、動悸、排尿困難、かすみ目などが生じることがあります。緑内障や前立腺肥大のある方では注意が必要です。

MRI検査後に運転が制限されるのはなぜ?

抗コリン薬により一時的に視界がぼやけることがあるため、安全の観点から当日の運転を控えるよう指示されることがあります。症状が消失するまでは公共交通機関の利用や付き添いの同伴が望ましいとされています。

「MRI検査」で見つかる病気・疾患

ここではメディカルドック監修医が、「MRI検査」で見つかる病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

脳梗塞

脳梗塞は、脳の血管が閉塞し血流が途絶えることで発症します。突然の片麻痺、構音障害、視野異常などが主な症状です。MRIでは、特に拡散強調画像(DWI)で急性期病変が高信号として描出され、早期診断が可能です。時間経過によりT2強調画像やFLAIR画像で病変が明瞭になります。発症が疑われる場合は、直ちに脳神経内科や脳神経外科を受診する必要があります。

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアは、椎間板の一部が突出して神経を圧迫する疾患です。腰痛や下肢のしびれ、坐骨神経痛を伴うことがあります。MRIでは、椎間板の突出や神経根の圧迫像がT2強調画像で明瞭に確認できます。神経の圧排や炎症所見の有無も評価できるため、手術適応の判断にも役立ちます。整形外科での評価が基本となります。

子宮筋腫

子宮筋腫は子宮筋層に発生する良性腫瘍で、月経過多や下腹部の圧迫感、不妊の原因となることがあります。MRIでは、筋腫は通常T2強調画像で低信号域として描出され、変性を伴う場合は信号が不均一になります。位置や数、大きさを正確に評価できるため、手術や塞栓術など治療方針決定に重要です。婦人科での診療が必要です。

肝臓がん

肝臓がん(肝細胞がん)は慢性肝炎や肝硬変を背景に発症することが多い悪性腫瘍です。初期は自覚症状に乏しいことがあります。造影MRIでは、動脈相で強く造影され、門脈相・平衡相で造影効果が低下する「washout」所見が特徴とされます。腫瘍の血流動態評価に有用で、治療方針の決定に重要な役割を果たします。消化器内科での精査が必要です。

MRI検査後に異常を感じた時の正しい対処法は?

MRI検査後に体調が悪くなったときはどうすれば良い?

軽い頭痛や倦怠感であれば安静にして経過を見ます。造影剤を使用した場合は水分を摂取し様子を確認します。症状が改善しない、あるいは強くなる場合は、検査を受けた医療機関へ連絡しましょう。

MRI検査後、どんな症状が現れたら医療機関に連絡すべき?

呼吸苦、強い発疹、じんましん、意識障害、持続する激しい吐き気などがあれば速やかに受診が必要です。造影剤使用後は数時間~数日後でも症状が出る可能性があるため、遅れて異変を感じた場合も相談してください。

「MRI検査後の注意点」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「MRI検査後の注意点」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

MRI検査の後に頭痛や吐き気がしても様子見で大丈夫でしょうか?

木村 香菜木村 香菜 医師

検査後に軽い頭痛や吐き気を感じることがあります。原因としては、長時間同じ姿勢でいたことによる緊張、検査中の騒音によるストレス、造影剤の影響などが考えられます。症状が軽度で短時間のうちに改善する場合は、安静にして水分を摂りながら様子をみてもよいでしょう。
ただし、症状が強い、徐々に悪化する、数時間以上持続する場合は注意が必要です。特に造影剤を使用した場合は、遅発性の副作用の可能性も否定できません。息苦しさやじんましん、意識がもうろうとするなどの症状があれば、速やかに医療機関へ連絡・受診してください。

造影剤を使ったMRIの後はどのくらい水を摂取した方が良いでしょうか?

木村 香菜木村 香菜 医師

ガドリニウム造影剤は主に腎臓から尿として排泄されます。そのため、検査後は排泄を促す目的で通常よりやや多めの水分摂取が勧められます。目安としては、コップ1~2杯分を追加する程度です。
ただし、心不全や腎機能障害などで水分制限がある方は、自己判断で大量に摂取しないようにしましょう。事前に主治医から指示がある場合は、その内容を優先してください。また、アルコールは脱水を招く可能性があるため、造影検査当日は控えることが望ましいとされています。

MRIでブスコパンを使用した後はいつから運転が可能でしょうか?

木村 香菜木村 香菜 医師

腹部や骨盤MRIで使用されるブスコパンなどの抗コリン薬は、腸の動きを抑えるために投与されますが、一時的にかすみ目や動悸、めまいを起こすことがあります。視界がぼやけている状態での運転は事故のリスクを高めるため、安全が確認できるまでは控える必要があります。
多くの場合、数時間以内に症状は軽快しますが、当日の運転を制限するよう案内されることもあります。検査後に違和感がある場合は無理をせず、公共交通機関や付き添いの利用を検討しましょう。

まとめ MRI検査後は体調変化に注意して過ごそう!

MRI検査後は、造影剤や薬剤を使用していなければ基本的に普段通りの生活が可能です。造影剤使用時は水分摂取を心がけ、異常症状に注意します。ブスコパン使用後は運転を控えるなどの配慮が必要です。体調に変化を感じた場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。

「MRI検査後」に関連する病気

「MRI検査後」から医師が考えられる病気は多岐にわたります。
各病気の詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

脳神経系の疾患

脊椎・脊髄系の疾患

関節・筋肉系の疾患

消化器・泌尿器系の疾患

MRI検査で見つかる病気は非常に多岐に渡ります。検査後に医師から説明を受ける際は、気になることがあれば些細なことでも質問するようにしましょう。

「MRI検査後」に関連する症状

「MRI検査後」から医師が考えられる症状は10個ほどあります。
各症状の詳細についてはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 激しい頭痛
  • 手足のしびれ
  • 手足の麻痺
  • ろれつが回らない
  • 腰痛
  • 下肢のしびれや痛み
  • 強い腹部痛

これらのような症状がある場合、病気の原因を特定するためにMRI検査が行われることがあります。

この記事の監修医師