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丁寧な検査や2回の型取り、治療用義歯の活用で“患者さんに合った入れ歯”を作製【神戸市兵庫区 三戸岡歯科医院】

 公開日:2026/02/26

丁寧な検査や2回の型取り、治療用義歯の活用で“患者さんに合った入れ歯”を作製
丁寧な検査や2回の型取り、治療用義歯の活用で“患者さんに合った入れ歯”を作製

強く噛めない・ズレやすいといったイメージから、入れ歯治療をためらう人は少なくない。一方で、噛める・ズレにくい入れ歯によって満足している人がいるのも事実だ。なぜ、すべての入れ歯でそれができないのか、歯科医院・歯科医師によって差はあるのか。また、保険・自費の入れ歯にはどのような違いがあるのだろうか。1985年の開院以来、噛める入れ歯治療を追求してきた三戸岡歯科医院の院長、三戸岡直樹先生に話を伺った。

Doctor’s Profile
三戸岡 直樹(みとおか なおき)
三戸岡歯科医院 院長

大阪歯科大学卒業後、1985年に現在の地で「三戸岡歯科医院」を開業。日本顎咬合学会認定医。一般歯科・予防治療・審美治療・ホームホワイトニングインプラントと幅広く対応する。なかでも入れ歯治療においては長年にわたる実績があり、県外からの患者も多数訪れる。今もなお研修や講習会に積極的に参加し、入れ歯治療の改善・発展に努める。

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入れ歯の“噛めない・合わない”原因のほとんどは検査不足にある

入れ歯治療において、先生にはどんな相談が多いですか?

使っている入れ歯が「噛めない」「ズレる」「入れ歯と当たって痛い」といった患者さんがよくいらっしゃいます。もちろん、他院からのご紹介や口コミで、当院で初めて入れ歯をつくるという方もおられます。

入れ歯の“噛めない・合わない”原因のほとんどは検査不足にある

なぜ、そのような問題が起きてしまうのでしょうか?

ほとんどの原因が、検査の不足に原因があるように感じます。入れ歯をつくるにあたって必要になる検査に「型取り」がありますが、当院ではこの型取りをもっとも大切にしています。保険・自費を問わず、必ず2回、院長が丁寧に型取りをします。

型取りを2回行うのはどういった意味があるのですか?

1回目の型取りで使用する既成トレーは、万人に広く使用できるよう大きめになっています。そのため、歯ぐきに押し当てた印象材の厚みは部位によってかなり差が出ます。また、粘膜の深いところまで印象材が行き届かないというおそれもあります。
1回目の型取りを元に個人トレーを作製し、2回目の型取りに使用します。個人トレーは患者さんの歯ぐきに近い形をしているので、押し当てた印象材に均等に広がるため隅々まで行き渡り、精密な型取りができるというわけです。

保険の入れ歯でも精密な検査を行っているのに驚きました

型取りが不正確だと模型も不正確になり、当然入れ歯も合わなくなります。2回の型取りは、保険・自費に関係なく、精密な入れ歯をつくる上では欠かせない工程だと思います。また当院では、咬み合わせを正確に再現するための検査にも力を入れています。

具体的にどのような検査でしょうか?

まず、フェイスボウという器具を用いた検査があります。これにより、上顎・顎関節の位置関係を計測します。また、特別な道具を用いて上下の顎の位置関係と下顎の動きを調べるゴシックアーチ検査も行います。これらの情報を模型・入れ歯をセットした咬合器に反映させ、咬み合わせを調整します。

咬合器上で、患者さんのお口・顎関節の状態と動きをリアルに再現できるんですね

そうですね。逆に言えば、こういった検査を行わないと正確な咬み合わせが再現できず、入れ歯の設計も甘くなってしまいます。フェイスボウを用いた検査、ゴシックアーチ検査も、当院では保険・自費問わず実施しています。こうしてできた入れ歯にはほぼ調整が不要です。

入れ歯の“噛めない・合わない”原因のほとんどは検査不足にある

入れ歯をつくる前に、ほかにどのような検査がありますか?

むし歯や歯周病の検査、レントゲン検査、口腔内写真撮影などを行います。また、当院ではカウンセリングも大切にしています。お話を丁寧に伺うことはもとより、実際にサンプルの入れ歯を見て・触ってもらうことで、見た目はもちろん、軽さ・丈夫さなども実感いただけます。

より確かな咬み合わせのために、治療用義歯を利用する選択肢

より確かな咬み合わせのために、治療用義歯を利用する選択肢

入れ歯の作製については、保険・自費で差は出てきますか?

保険の入れ歯の場合、保険診療のルールで定められたレジンを使用するため、見た目や耐久性、噛む力の面でやはり自費の入れ歯に劣ります。ただ当院では、精密な検査を実施するとともに、信頼できる歯科技工士さんと密に連携することで、少しでも質のよい保険の入れ歯を提供できるよう努めています。

先生が信頼する歯科技工士さんとはどのような方ですか?

経験や実績も大切ですが、「ここはこうしたほうがよいのでは…」と意見してくださる技工士さんを私は信頼します。
患者さんは歯科医院を選べますが歯科技工士は選べないため、不安な気持ちもあると思います。しかし、臨床もよく知っていて、使命感・責任感を持って意見を述べてくれる技工士さんと密に連携し、理想的な設計・仕上がりを目指しているため、安心してお任せください。

貴院ではどんな自費の入れ歯を取り扱っていますか?

ノンクラスプデンチャー金属床義歯、シリコンデンチャーがメインです。ノンクラスプデンチャーは金属のバネのない部分入れ歯です。柔らかさのあるプラスチック製の床部分で歯ぐきを包みます。目立ちにくく、残存歯に負担をかけない優れた入れ歯です。

ノンクラスプデンチャーは多数の欠損歯にも使用できますか?

部位にもよりますが、基本的に少数歯の欠損が適応となります。ご注意いただきたいのが、前歯を含んでグルっと連なるような多数歯の欠損には向かないということです。たわんでしまい、強く噛むことができません。長く使うことも難しいでしょう。

次に金属床義歯について教えてください

床部分を金属でつくる入れ歯で、薄く軽く快適です。熱伝導性に優れ、食事をおいしく召し上がれます。使用する金属にはチタンとコバルトクロムがあり、使い分けとしては上顎には軽いチタンを、下顎には重いコバルトクロムを使用することをおすすめしています。チタンの重量はコバルトクロムの約半分ですから、これだけでずいぶんと快適性が高まります。サンプルの入れ歯を実際に手に持っていただければ、重さの違いがよくわかると思います。
ただ、チタン金属床は値段が高くなるため、最終的には患者さんと相談した上で決めます。もちろん、おすすめするかしないかの理由はきちんとお伝えしています。
金属床義歯
治療期間:3~4ヶ月
回数:3~7回

では、シリコンデンチャーについて教えてください

歯ぐきに当たる部分に、柔らかさのある生体用シリコンを用いた入れ歯です。歯ぐきを断面で見たときに頂上がフラットではなく鋭く山型になっており、普通の入れ歯を使うと痛みがあるという方におすすめしています。シリコン素材のため、汚れが付着しやすいため丁寧なケアが必要になります。思い当たる方はぜひご検討ください。
シリコンデンチャー
治療期間:3~4ヶ月
回数:6~7回

貴院では、総入れ歯をつくる際に治療用義歯を使用することがあると伺いました。治療用義歯とはどのようなものなのでしょうか?

治療用義歯(リハビリ入れ歯)とは、最終的な入れ歯をつくる前に1~3カ月間使用する入れ歯のことです。一部が平らになっており、そこに向き合う歯が当たると削れます。この削れ具合を調べ、最終的な入れ歯に反映させることで、より正しい咬み合わせを獲得できます。
また、歯が欠損した状態でいたことによる顎のズレも、治療用義歯の使用により改善します。

治療用義歯は、貴院で入れ歯をつくる際には必須ですか?

できればすべての方におすすめしたいのですが、自費診療となり決して安くないため、無理におすすめすることはありません。説明を聞いて、最終的に使用しないというご決断をされても構いませんので、お気軽にご相談ください。

せっかくつくった入れ歯ですから、できるだけ長持ちさせたいものです。そのための秘訣などはありますか?

特別な方法はなく、日々のお手入れと、半年に一度のメンテナンスを徹底しましょう。当院では、メンテナンスにきちんとお越しくださった方には、万が一の際の入れ歯の保証制度もご用意しております。詳しくは、受診された際にご説明します。

より確かな咬み合わせのために、治療用義歯を利用する選択肢

将来の介助・介護を想定したときの入れ歯の管理のしやすさ

将来の介助・介護を想定したときの入れ歯の管理のしやすさ

「噛む力」という点だけを見ると、自費の入れ歯でもインプラントには及ばないのでしょうか?

そうなると思います。ただ、インプラント治療を検討する際には、将来的に介助・介護が必要になるときのことも考えなくてはなりません。「インプラントなら自分の歯のように磨ける」とはいえ、人に磨いてもらうとなると、その管理は難しくなります。
自分で歯を磨くことが難しくなってからは、入れ歯のほうが管理は容易です。また年齢を重ねるとどうしても顎の骨が痩せ、インプラント周囲炎のリスクも高くなります。インプラントを除去するにしても、その処置自体が身体への負担となります。

長期の予後という意味では、入れ歯と比べて不確かな要素が多くなりそうですね

入れ歯も異物には違いはありませんが、可逆性の高い治療です。強く噛むことができて自然な仕上がりとなるインプラントですが、信頼のできる歯科医師とよく相談した上で判断されることをおすすめします。

貴院では「入れ歯銀行」というサービスを導入しているそうですね。どのようなサービスですか?

現在使用されている入れ歯を3Dデータ化・デジタル保存し、紛失した場合などにすぐに再作製して10日ほどでお渡しできるサービスです。災害による紛失・破損時の活用も想定されています。
再作製時には費用(自費)が発生しますが、3Dデータ化・デジタル保存までは無料です。なお、対象となるのは原則として総入れ歯です。部分入れ歯については応相談となります。費用は税込みで、入れ歯スキャン料が3,300円、作製費は110,000円になります。また、1回の作製に5~7日間かかります。

また、「おやすみ入れ歯」の作製にも対応されているそうですね

こちらは寝るとき専用の入れ歯です。現在使用している入れ歯をコピーして、柔らかい素材で、まったく同じ形でつくります。噛むための入れ歯ではないので、お口に優しく残っている歯や歯ぐきの健康を守ってくれます。費用は、税込みで13,200円、1回の作製に7~10日間かかりますが、入れ歯をお持ちいただければ、30分ほどで作製できます。入れ歯銀行もですが、はめてみて痛みが生じる場合は、来院していただいております。

貴院の入れ歯の作製費用について教えてください

まず保険の入れ歯ですが、3割負担の方の場合、総入れ歯であれば片顎10,000円前後、部分入れ歯は本数によって5,000~13,000円となります。保険の入れ歯の価格は、全国どこの歯科医院でつくっても基本的に変わりません。

将来の介助・介護を想定したときの入れ歯の管理のしやすさ

自費の入れ歯についてはいかがでしょうか?

ノンクラスプデンチャーは本数によって異なり、110,000~330,000円となります。金属床義歯はチタン床で495,000円、コバルトクロム床で385,000円です。シリコンデンチャーは150,000円から500,000円です。
また当院では、インプラントオーバーデンチャーにも対応しており、費用は330,000~352,000円です。なお、治療用義歯については上顎用が220,000円、下顎が330,000円となっています。
すべて税込み料金です。
ノンクラスプデンチャー
治療期間:1〜2ヶ月程
治療回数:3〜6回程
※本数により、変わることがございます。
インプラントオーバーデンチャー
・上顎
治療期間:インプラントの安定に3ヶ月、入れ歯の型取りに3~4ヶ月の計7ヶ月
治療回数:インプラントから義歯作りまでに計6~7回程
・下顎
治療期間:インプラントの安定に2ヶ月、入れ歯の型取りに3~4ヶ月の計6ヶ月
治療回数:インプラントから義歯作りまでに計8~9回程

最後に、読者にメッセージをお願いします

入れ歯は義足や義手と同じで、失われた身体の機能を補い、健康・QOLを支えてくれるものです。
歯を失った場合、もっともしてはいけない選択は、「何もしない」ことです。欠損歯の放置は、歯並びの乱れ、食事・栄養の問題を引き起こします。お口の機能、そして健康に悪影響が出る前に当院にご相談ください。

編集部まとめ

三戸岡院長の、一つひとつの質問に丁寧に優しく答えてくださる姿が印象的でした。診療においても、模型やサンプルの入れ歯などを実際に見て触ってもらいながらご説明されるそうです。保険診療内であっても型取りを2回したり、フェイスボウを用いた検査・ゴシックアーチ検査をしたりと、決して妥協しない姿勢には頭が下がります。入れ歯を希望しながら歯科医院選びで迷っている方、入れ歯インプラントのどちらにしようか迷っている方は、一度ご相談されてみてはいかがでしょうか。

三戸岡歯科医院

医院名

三戸岡歯科医院

診療内容

入れ歯治療 インプラント治療 審美治療 など

所在地

兵庫県神戸市兵庫区大開通7-5-12

アクセス

神戸高速線「大開」駅南口より徒歩すぐ
神戸市営地下鉄西神・山手線「上沢」駅より徒歩5分
JR東海道・山陽本線「兵庫」駅より徒歩5分

この記事の監修歯科医師