受診すべき「胸がチクチクする4つの症状」とは?考えられる病気も医師が解説!

病院受診が必要な胸の痛みとは?メディカルドック監修医が、帯状疱疹や肋間神経痛、狭心症などの具体的な疾患の特徴と、すぐに受診すべき危険なサインを詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「胸がチクチクする」原因はご存知ですか?女性でチクチクする原因も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
目次 -INDEX-
すぐに病院へ行くべき「胸がチクチクする」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
皮膚の水疱を伴う症状の場合は、皮膚科へ
胸がチクチクする症状の後に痛みに一致して皮膚の水疱がみられる場合には、帯状疱疹の可能性があります。帯状疱疹に伴う神経痛の場合には、神経痛の症状が後になっても残ることもすくなくありません。早めの治療が大切です。帯状疱疹が疑われた場合には、早めに皮膚科を受診して相談をしましょう。
受診・予防の目安となる「胸がチクチクする」のセルフチェック法
・皮膚の水疱を伴う症状がある場合
・強い胸の痛みの症状がある場合
・持続する胸の痛みの症状がある場合
・胸やけや呑酸の症状がある場合
以上のような症状がみられる場合には、帯状疱疹や胃食道逆流症、肺、心臓の病気の可能性が考えられます。医療機関を受診しましょう。
「胸がチクチクする」症状の特徴的な病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「胸がチクチクする」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
肋間神経痛
肋骨の間には肋骨に沿って肋間神経という神経が走っています。この肋間神経が痛む症状を肋間神経痛と呼びます。症状は原因により異なり、チクチクした痛みやズキンと急に電気が走るような痛みやズキズキ持続する痛みなどと表現されることがあります。変形性脊椎症や椎間板ヘルニア、脊椎腫瘍などが原因となる事もありますが、原因がわからないことも多いです。原因がわからない肋間神経痛の中にはストレスや体調などに伴う症状であることもあります。治療は、原因が分かっているものであれば原因を取り除く手術などを行うこともあります。軽症の場合や原因がわからない場合には鎮痛剤や神経ブロックなどを行います。
帯状疱疹
水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)による水痘を発症後に、このウイルスが後根神経節内に潜伏し、後に再活性化して発症したものが帯状疱疹です。過労や悪性腫瘍の合併などで免疫機能が低下している時に発症しやすいです。症状としては、神経の走行に沿って痛みと水疱が帯状に出現します。治療としては、抗ウイルス薬の投与を行います。また、帯状疱疹後に神経痛を残すことも少なくないため、注意が必要です。
帯状疱疹による神経障害を帯状疱疹後神経痛(PNH)と言います。帯状疱疹にかかった方のうち80歳以上で約3割、60歳〜65歳では2割でPNHを発症します。帯状疱疹にかかった方の15%は2年以上痛みが持続し、6%が4年後も痛みを訴えているとの報告もあります。痛みは日常生活にも支障が出ることもあり、PNHとならないために注意をしなければなりません。帯状疱疹にかかった後になるべく早期に抗ウイルス薬による治療を行うことが大切であると言われています。また、50歳以降では、帯状疱疹が発症しやすくなると言われており、予防のためのワクチン接種も有効です。
狭心症
心筋に血流を供給している冠動脈が生活習慣病などによる動脈硬化で細くなると、心筋への血液の供給が不足します。このように冠動脈が細くなった状態を狭心症と言います。また、閉塞した状態を心筋梗塞といい、このまま血流が途絶えた状態が持続すると心筋が壊死してしまいます。狭心症は、細くなっているものの血流が完全には途絶えていませんが運動をしたりして心筋の必要な酸素量が増えたときに、供給が間に合わず胸の圧迫感や痛みが生じます。数分〜15分程度と一時的で、安静にしていると症状が治まることが多いです。しかし、心筋梗塞へと移行することもあり胸痛が強い場合や、長く持続する場合には救急車を要請しましょう。
冠攣縮性狭心症
心臓の冠動脈に狭窄がないにも関わらず、発作的に血管のけいれんが起こり、一時的に狭窄することで狭心症と同様の胸痛がみられる病気です。症状としては、狭心症と同様の胸の痛みですが、狭心症と異なり安静時、特に夜間から早朝にかけて起こりやすいです。ストレスなどが影響している可能性も考えられます。通常、冠動脈に狭窄に狭窄が無ければ発作を予防するための内服治療が中心となります。何度も胸痛がみられる場合には、まず循環器内科で相談をしてみましょう。
胃食道逆流症
胃食道逆流症(GERD)は、胃の中の酸が食道へ逆流することで起こる病気です。症状は胸やけや、呑酸(すっぱいものが上がってくる感じ)などです。内視鏡検査では、食道の粘膜のただれがみられることがあります。胃食道逆流症は命にかかわるような病気ではありませんが、胸やけなどの症状で、食欲がなくなったり眠っているときに熟睡できないなどの症状がみられることもあります。このような症状がある場合には消化器内科で相談をしましょう。症状が強ければ、制酸薬などの治療を行うこともあります。食べ過ぎないようにすること、高脂肪食を避けること、就寝の3時間以内には食事を摂らないようにすることが大切です。生活習慣を見なおし、それでも症状が持続する場合には、医療機関を受診しましょう。
「胸がチクチクする」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「胸がチクチクする」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
胸がチクチクするのはがんという可能性はありますか?
伊藤 陽子(医師)
胸がチクチクするというだけでは、何の病気であるのかわかりません。しかし、肺がんが胸膜まで達して痛みが生じる事も考えられます。チクチクする痛みが持続する場合には、内科を受診して相談をしてみましょう。
胸がチクチクするのは自律神経が原因ですか?
伊藤 陽子(医師)
自律神経とは、呼吸や心拍、体温、消化機能など生命を維持する上で必要な活動を自分の意思とは関係なく調整をしている神経です。このため、痛みと直接関係しているわけではありません。しかし、過労やストレスなどがかかることで、自律神経のバランスが崩れているときには、帯状疱疹が発症しやすくなったり、肋間神経痛が起こりやすくなると言われています。普段より、体調を整え、生活リズムを整えることが大切です。
まとめ 胸がチクチクするのは、肺や心臓の病気の可能性も
胸がチクチクする症状は、日常生活でよくおこります。しかし、原因によっては早めの治療が必要です。例えば、帯状疱疹では後遺症が残ることもあり、早めの治療をすることをお勧めします。また、肺や心臓から起こる痛みの場合には、精査が必要なこともあります。痛みが何度も生じたり、強い痛みが生じる場合には内科を受診しましょう。
「胸がチクチクする」で考えられる病気
「胸がチクチクする」から医師が考えられる病気は7個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
循環器科の病気
- 狭心症
- 冠攣縮性狭心症
皮膚科の病気
神経科の病気
「胸がチクチクする」に似ている症状・関連する症状
「胸がチクチクする」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 皮膚に水疱ができる
- 咳が出る
- 胸やけがする
- 酸が上がってくる
- 冷や汗が出る




