「足の指がジンジン痛い」のは「痛風」や「外反母趾」が原因?医師が徹底解説!
足の指がジンジン痛いとき、身体はどんなサインを発している?Medical DOC監修医が主な原因や考えられる病気・何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。
監修医師:
柏木 悠吾(医師)
「足の指がジンジン痛い」症状で考えられる病気と対処法
足の指がジンジン痛みだした経験はありませんか。足の指がジンジン痛むという時にはさまざまな原因が考えられます。ただ、ぶつけて痛みがある場合もありますが、打撲はなくても内科の病気が原因で痛む場合もあります。以下に具体的な原因と対処法をまとめていきます。
足の指がジンジン痛い症状で考えられる原因と対処法
足の指がジンジン痛む症状が長く続く場合には、糖尿病性神経障害に伴う痛みを考えます。これは糖尿病のコントロールが悪いことで合併症である神経障害が悪化して痛みや痺れを伴うような病気です。治療方法としては血糖のコントロールが第一となります。症状が続く場合には、糖尿病内科に一度受診してみると良いでしょう。
足の指が腫れてジンジン痛い症状で考えられる原因と対処法
足の指が腫れてさらに痛みがある場合には痛風による影響を考えます。これは高尿酸血症が背景にあり、尿酸が結晶化して関節や組織に溜まり、その結晶に対して免疫細胞が反応し炎症を起こすことによって発症します。
即効性のある治療方法は鎮痛薬の内服です。内科もしくは整形外科を受診すると良いでしょう。
足の指をぶつけてジンジン痛い症状で考えられる原因と対処法
足の指をぶつけてジンジン痛みが継続することがあります。疼痛が数時間で和らぐようなら心配は要りませんが、痛みが継続して指を動かしづらいような場合には外傷性の骨折などを考えなければなりません。
ぶつけて痛みが継続するような時には、整形外科へ一度受診してみると良いでしょう。
足の指の爪がジンジン痛い症状で考えられる原因と対処法
足の指の爪がジンジン痛む場合には爪周囲炎の可能性があります。これは、何らかの傷から細菌が侵入して炎症を引き起こすことによって発症します。
巻き爪などが原因になることがあり、一度皮膚科に行って治療をすると良いでしょう。
すぐに病院へ行くべき「足の指がジンジン痛い」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
指が動かない症状の場合は、整形外科へ
ぶつけて指が痛み、さらに指を動かしづらいという症状がある場合には骨折を考えなければなりません。一度整形外科へ受診してみると良いでしょう。
足の指が腫れて強い痛みを伴う症状の場合は、内科へ
足の指が腫れてさらに痛みを伴うような場合には、痛風を考えます。まずは痛み止めの内服での治療となりますが、再発を防ぐための治療を行う必要があります。一度内科へ早めに受診すると良いでしょう。
受診・予防の目安となる「足の指がジンジン痛い」ときのセルフチェック法
- ・足の指がジンジン痛い以外に指が動かないような症状がある場合
- ・足の指がジンジン痛い以外に喉が渇いたり尿が多いような症状がある場合
- ・足の指がジンジン痛い以外に巻き爪のような症状がある場合
「足の指がジンジン痛い」症状が特徴的な病気・疾患
ここではMedical DOC監修医が、「足の指がジンジン痛い」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
痛風
痛風は主に高尿酸血症という背景疾患により、関節に尿酸結晶が堆積し炎症を引き起こす疾患です。対処法としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が使用されます。予防のためには食事の見直しや尿酸を下げる薬の服用が重要です。痛風発作の目安は急激な関節の痛みや腫れであり、頻回に発作が起きる場合は早めに受診するべきです。内科への受診が良いでしょう。
関節リウマチ
関節リウマチは、免疫系の異常により関節の慢性的な炎症が起こる自己免疫疾患です。関節の腫れ、痛み、こわばり、朝のこわばりなどが特徴です。対処法としては、抗リウマチ薬や免疫抑制薬の使用が一般的です。早期の診断と治療が重要であり、早めに膠原病内科に受診すると良いでしょう。
外反母趾
外反母趾は、足の親指の付け根の関節が内側に曲がり、他の指に向かって曲がった状態を指します。主な原因は、遺伝的な要素や過度の圧力、靴の選択などです。対処法としては、適切な靴の使用、足の筋力を強化するエクササイズ、足のアーチをサポートするインソールの使用などがあります。早期受診が進行を抑える上で重要となるため、早めに整形外科へ受診すると良いでしょう。
モートン病
モートン病は、足の前部にある神経の圧迫によって引き起こされる疾患です。通常、足の中足骨とつま先の間にある神経が圧迫されることで、痛み、しびれ、炎症が現れます。この状態は、足の骨の変形や足のアーチの異常、長時間の足への圧力などによって引き起こされることがあります。対処法としては、靴の適切な選択や足を休めることなどがあります。モートン病を疑う症状がある場合には、一度整形外科へ受診してみると良いでしょう。
「足の指がジンジン痛い」ときの正しい対処法は?
足の指がジンジン痛む時にはまず足を休めて冷やしたりすることで症状が落ち着くか確認してみましょう。一般的に痛みを緩和する市販薬の例としては、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)やアセトアミノフェン(カロナール)などがあり、痛みが強い場合にはこれらを内服して様子をみてみても良いでしょう。しかし市販薬を飲んでも改善しなかったり、明らかに足の指を動かしにくいなどといった症状がある場合には、早めに医療機関に受診して相談することをお勧めします。ぶつけて足の指が痛い場合には、湿布や冷却スプレーなどを使うのも良いでしょう。またしっかりとした睡眠を取り、日常のストレスを減らすことも症状緩和につながる可能性があるのでまずは生活習慣を正してみるのも良いでしょう。応急処置をしても症状が収まらない場合は医師に相談し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
「足の指がジンジン痛い」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「足の指がジンジン痛い」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
足の指がジンジン痛いときは何科に行けばいいですか?
柏木 悠吾 医師
ぶつけて痛みが続いている場合には整形外科ですが、特に原因がなく痛む場合には内科に受診すると良いでしょう。
足の指がズキズキと痛いのですが痛風でしょうか?
柏木 悠吾 医師
痛風は典型的には親指が腫れて痛みます。痛風以外にも足の指が痛む病気はあるので一度医療機関に相談すると良いでしょう。
歩くと片足の指がジンジン痛むのは糖尿病の可能性がありますか?
柏木 悠吾 医師
糖尿病性神経障害に伴う痛みや痺れは両足に発症することが多いです。片足のみの場合はまず他の原因を考えたほうが良いでしょう。
冬に足の指がジンジン痛いのは何が原因でしょうか。
柏木 悠吾 医師
冷えて霜焼けになると足の指が痛むことがあります。まずは冷やしすぎないように注意しましょう。
まとめ
足の指がジンジン痛むような症状の場合は、骨の問題、血糖の問題、尿酸の問題などさまざまな原因が考えられます。症状が長く続く場合には一度医療機関に受診して相談すると良いでしょう。
「足の指がジンジン痛い」症状で考えられる病気
「足の指がジンジン痛い」から医師が考えられる病気は7個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
皮膚科の病気
打撲などのケガのエピソードがない場合には、血液検査などで指摘されるような何らかの病気が見つかることがあります。
「足の指がジンジン痛い」に似ている症状・関連する症状
「足の指がジンジン痛い」と関連している、似ている症状は9個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- 足先が痺れる
- 足の指が腫れている
- 指先がこわばる
- 親指が曲がっている
- 足の小指が痛い
- 足の親指の爪の横が痛い
- 足の指 曲げると痛い
- 一本だけ指が腫れる
- 爪と皮膚の間が痛い
「足の指がジンジン痛い」症状の他にこれらの症状がある場合でも「糖尿病性神経障害」「痛風」「関節リウマチ」「爪周囲炎」「外反母趾」などの病気の可能性があります。指が動かない場合や、喉が渇いて尿が多い場合、巻き爪の症状がある場合には、早めに医療機関に相談すると良いでしょう。