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あばらが痛い原因は何?病気の可能性は?医師が徹底解説!

俗にいう「あばら」とは医学用語では「肋骨」のことを意味します。そのため、あばらが痛いとは、肋骨自体に痛みが出る、肋骨の奥(胸部)に痛みがある、肋骨の下(腹部)に痛みがある、などの状態のことを指します。

あばらが痛くなる原因は多数考えられます。肋骨自体に痛みが出る場合、肋軟骨炎、肋間神経痛、肋骨骨折などが挙げられます。その他に胸膜炎などのような胸部疾患の痛みが肋骨周辺に影響する場合や、急性胆嚢炎のような腹部疾患の痛みを肋骨周囲と感じる場合もあります。

肋軟骨炎は、肋骨と肋骨のつなぎ目にある肋軟骨の慢性的な炎症が原因で発症します。外傷や、同じ動作の繰り返しなどが原因といわれますが、原因不明の場合が多くみられます。ひねり運動や深呼吸など肋骨が動く/広がる動作で増悪し、時に鋭い痛みとなることもあります。

肋間神経痛は、左右12本ある肋骨の間を通る肋間神経が傷つくことによって神経が刺激されて痛みが起こります。その原因は不明であることが多いのですが、一例としては椎間板ヘルニアが原因になることも考えられます。この場合、脊髄から肋間神経が胸椎のすきまを抜ける際にヘルニアによって神経が圧迫されて痛みを生じます。

肋骨骨折は、交通事故や転倒などのケガで起こります。高齢者では骨粗しょう症の影響で、強く咳き込んだときなど普段は骨折するはずのない状況でも折れてしまうことがあります。原因に思い当たるエピソードがあることが多く、呼吸するときや体を動かすときなど骨折部位が動くたびに痛みを感じます。

胸膜炎は、胸膜(肺の表面を覆う膜)に何らかの原因で炎症が生じることで発症します。その原因に、細菌やウイルスによる感染性胸膜炎や、悪性腫瘍によるがん性胸膜炎などが挙げられます。

すぐに病院に行ったほうが良い「あばらが痛い」症状は?

  • ぶつけたというようにきっかけが明確で、痛みが激しい場合
  • 体動時や安静時を問わず呼吸困難感がある場合

これらの場合には、すぐに病院受診しましょう。

行くならどの診療科が良い?

主な受診科目は、内科、循環器内科、整形外科です。

問診、診察、血液検査、心電図検査、画像検査(レントゲン、CT)などを実施する可能性があります。

病院を受診する際の注意点は?

持病があって内服している薬がある際には、医師へ申告しましょう。

いつから症状があるのか、きっかけになる思い当たるエピソードはあるか、他にも気になる症状があるのかなどを医師に伝えましょう。

治療する場合の費用や注意事項は?

保険医療機関の診療であれば、保険診療の範囲内での負担となります。

あばらが痛い症状の病気