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10倍の感染力!? マレーシアで新型コロナ変異株「D614G」を確認

 更新日:2023/03/27

世界中で猛威をふるう新型コロナウイルス感染症。そのような中、マレーシアで従来の新型コロナウイルスの10倍もの感染力を持つ可能性のある「D614G」と呼ばれる変異株が発見されました。今回は、新型コロナウイルスの変異株について中島先生に詳しくお伺いしました。

中島 由美 医師

監修医師
中島 由美 医師

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金沢医科大学医学部卒業後、同大学病院にて小児科・内科として研修を積む。その後は複数の病院で内科医や皮膚科医として勤務。2018年より福岡市中央区に「国を超えた新しい形の医療を提供」をコンセプトに、クリスタル医科歯科クリニックを歯科医師である夫と開院。

新型コロナウイルスの変異株「D614G」とは?

今回、確認された新型コロナウイルスの変異株「D614G」について詳しく教えください。

中島 由美 医師中島先生

「D614G」は、従来の新型コロナウイルスの10倍もの感染力を持つとされる変異株です。今回は、マレーシアで確認されましたが、実は世界の他の地域でも確認されています。ここで注意したいのは、従来の新型コロナウイルスよりも感染力が10倍もあるかどうか不確定なことです。

また、世界保健機関(WHO)も、「D614G」が従来の新型コロナウイルスと比べて重症化を招きやすいかどうかを示す証拠はないとしています。

マレーシアのどこで「D614G」が見つかった?

マレーシアのどこで「D614G」が見つかったのか詳しく教えください。

中島 由美 医師中島先生

今回は、レストランのオーナーから周囲へと感染が広がることで起きたクラスターの中で、「D614G」の感染者が見つかりました。45人のうち、3人が「D614G」に感染したため、割合は約7%です。

ただし、世界中で猛威をふるう新型コロナウイルス感染症のうち、約7%が「D614G」によるものというわけではありません。しかしながら、今後も「D614G」による感染者が増加する可能性もあるため、警戒は必要です。

マレーシアの新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況は?

「D614G」が確認されたマレーシアでは、新型コロナウイルス感染症がどの程度流行しているのか詳しく教えください。

中島 由美 医師中島先生

マレーシアは、新型コロナウイルス感染症の感染拡大をおおむね食い止めてきました。しかし、8月15日には26人、16日には25人と、7月28日以来最多となる新規感染者が確認されています。

まとめ

新型コロナウイルス感染症の変異株「D614G」は、従来の新型コロナウイルスの10倍もの感染力があるといわれていますが、現時点では立証できていません。しかしながら、変異株が生まれていることは事実のため、今後も引き続き警戒が必要です。手洗いやマスクの着用、こまめな換気などの基本的な対策を根気よく続けていきましょう。

この記事の監修医師