賛否両論、経済活動へ重いかじをきった「スウェーデン式」新型コロナ対策の現在

公開日:2020/05/01  更新日:2020/05/20
新型コロナウイルス

新型コロナウイルスの感染拡大が懸念されるなか、レストランやヘアサロンの営業を全面的に認め、一部の学校も「登校可」としているのが、北欧に位置するスウェーデンの現状だ。

同国の疫学者、アンデルス・テグネル博士は4月24日、「首都ストックホルムで今後、数週間以内に集団免疫が獲得できる」との見込みを示した。ストックホルムでは、すでに市民の約4人に1人が、“感染済み”なのだという。

スウェーデンの現状

報道によると、スウェーデンの人口約1022万人に対し、新型コロナウイルスの感染者は4月30日現在で約2万1000人、死亡者は約2500人。感染者と死亡者を比較した死亡率約12%という数字は、けっして低くない。これについて同博士は、「死亡例の少なくとも半数は高齢者施設で起きた」と分析。また、患者数が安定してきたことから、いまだ医療崩壊を迎えていないというのが、スウェーデン医療経済研究所所長ペーテル・リンドグレン氏の見解だ。

国際的な評価

このような施策に対し、国際的には批判の声も強い。集団免疫の考え方が新型コロナウイルスにも通用するとは、いまだ、明らかにされていないからだ。一時、イギリスが同様の解禁政策へ踏みきろうとしたときも、「国民でロシアンルーレットをするようなものだ」などの批判を受け、立ち消えになった。

まとめ

スウェーデンの高福祉政策は、一見すると「一生、国家が面倒をみる」という意味に受け取れそうだ。しかし、本来は、「一生、自立した人生を送れるよう、国家がフォローする」という仕組みなのかもしれない。考えて行動するスウェーデン式“自立”と、要請されて従う日本式“自粛”との違いに、考えさせられるところは大きい。