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「DHAの4つの効果」はご存じですか?過剰摂取で現れる症状も管理栄養士が解説!

 公開日:2026/05/06
「DHAの4つの効果」はご存じですか?過剰摂取で現れる症状も管理栄養士が解説!

DHAの効果とは?メディカルドック監修医が一日の摂取量・効果・不足すると現れる症状・過剰摂取すると現れる症状・効率的な摂取方法などを解説します。

正留 昭子

監修管理栄養士
正留 昭子(管理栄養士)

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病院・介護付き老人ホームで給食管理・栄養管理業務に従事しました。人生経験を積んで管理栄養士資格取得し、食に関して周囲の方が笑顔になれるよう努めています。

「DHA」とは?

「DHA」とは?

DHA(ドコサヘキサエン酸)は、魚油に多く含まれるオメガ3系(n-3系)の多価不飽和脂肪酸であり、脳、神経細胞、目の網膜の構成成分となる重要な栄養素です。記憶力・学習能力のサポート、血流改善や中性脂肪低下などと関連が示唆されています。体内での合成量は限られているため食事からの摂取が重要です。

DHAの一日の摂取量

DHAの一日の摂取量

DHA単独の明確な推奨量は、日本人の食事摂取基準(2025年版)では設定されていません。そのため、一般的にはDHAを含むn-3系脂肪酸全体の「目安量(AI)」を参考に摂取量を考える必要があります。n-3系脂肪酸は明確な欠乏症が報告されていないことから、摂取量の中央値をもとに目安量が設定されています。また、EPAやDHAの摂取が冠動脈疾患の予防に関連することを示す研究はありますが、これらも踏まえ「目標量」ではなく「目安量」として示されています。なお、妊婦・授乳婦の1.7g/日はn-3系脂肪酸全体の目安量であり、DHA単独の量ではない点に注意が必要です。

対象年齢 n-3系脂肪酸の目安量(1日)
0 ~ 2歳 0.7 ~ 0.9g
3 ~ 9歳 0.7 ~ 1.5g
10歳 ~ 49歳 1.7 ~ 2.2g
50歳以上 1.9 ~ 2.3g
妊婦・授乳婦 1.7g

DHAの効果

DHAの効果

DHAには脳機能の体内の免疫反応の調整、脂肪燃焼の促進、血管の柔軟性維持、血小板の凝集に関わる等のさまざまな働きがあり、生活習慣病や炎症に関連する体の働きに関与する可能性が示唆されています。
また、脳の神経細胞の情報伝達をスムーズにする働きがあり、記憶力や言語能力などの認知機能、行動能力にも好影響をもたらすといわれています。

脳機能の維持・向上

DHAは脳の海馬の機能をサポートし、記憶力や言語能力の低下の抑制に関与する可能性があります。また、脳細胞(ニューロン)の膜に多く存在し、細胞膜を柔らかく保ち、神経細胞を保護、神経伝達物質の放出や受容をスムーズにしています。その結果、記憶力や学習能力の維持に役立つと考えられています。

中性脂肪の低下

DHAは肝臓での中性脂肪の合成を抑え、分解を促進することで血中中性脂肪値低下の可能性があります。特にDHAは中性脂肪を減らす効果に加え、善玉(HDL)コレステロールを増やす可能性が示唆されています。

血流をスムーズに保つ働き

DHAは赤血球の膜の柔軟性を高め、毛細血管の隅々まで酸素や栄養が届きやすくします。また、 DHAは悪玉(LDL)コレステロール・中性脂肪の減少や善玉(HDL)コレステロールの増加に関与する可能性があります。そして血液中の脂質バランスを整え、血栓形成にかかわる仕組みや血流をスムーズに保つ働きに影響を与えると示唆されます。

目の健康維持

DHAは目の組織、特に網膜の脂質成分として非常に多く含まれており、脂質の成分構成に関与しています。このため、目の健康維持に影響を及ぼしていると考えられています。

DHA・EPAを同時に摂取した時の効果

DHA・EPAを同時に摂取した時の効果

EPAは血小板の凝集を抑制する作用や血管拡張作用を通じて血流の改善に関与するとされています。一方、DHAは赤血球や血管の細胞膜の柔軟性維持に関与する可能性が示唆されています。いずれも血中の中性脂肪(トリグリセリド)値を低下させる働きが報告されており、動脈硬化などのリスクに関わる体内環境の維持に関与すると考えられています。これらは共通する作用も多く、同時に摂取することで相補的に働く可能性がありますが、明確な相乗効果については限定的なエビデンスにとどまります。

DHAサプリの効果なしは本当?

DHAサプリの効果なしは本当?

DHAサプリは「効果がない」と一概には言えません。中性脂肪の低下などについては一定の効果が報告されています。一方で、健康な人が日常的に摂取した場合、体感できる変化は限定的なこともあり、目的や体の状態によって感じ方に差があります。特に認知機能の向上などについては、明確な効果を実感しにくい場合もあります。基本は魚などの食品からの摂取が推奨され、サプリメントは不足を補う手段として活用することが適切です。

DHAは自律神経に効果ある?

DHAは自律神経に効果ある?

DHA(ドコサヘキサエン酸)は、自律神経のバランスを整える効果が一部研究で報告されています。交感神経の興奮を抑えて副交感神経を優位にし、ストレス緩和、緊張の緩和、睡眠の質の向上、不安感の軽減に役立つとされています。

DHAの多い食品

DHAの多い食品

代表的な食品例をあげます。100g当たりの含有量の多いものから10位までを上げます。
魚油(タラ肝油など)6200.0mg、あんこう/きも/生 5100.0mg、みなみまぐろ/脂身/生 4000.0mg、くろまぐろ/天然/脂身/生 3200.0mg、さば類加工品/開き干し 2700.0mg、さば類たいせいようさば/生 2600.0mg、さけ・ます類しろさけ/すじこ 2400.0mg、あゆ/養殖/内臓/焼き 2300.0mg、さば類/たいせいようさば/水煮 2300.0mg、さば類/加工品/しめさば 2300.0mg。

順位 食品名 DHA含有量(mg)
1 魚油(タラ肝油など) 6,200
2 あんこう/きも/生 5,100
3 みなみまぐろ/脂身/生 4,000
4 くろまぐろ/天然/脂身/生 3,200
5 さば類加工品/開き干し 2,700

魚介類(特に青魚)

さば、いわし、さんま、まぐろ(トロ)ぶり、カツオ、サーモンなど青魚に多く含まれます。

加工食品

サバ缶、イワシ缶、さんま缶に多く含まれ、汁にDHAが溶け出ているため、汁ごと食べるとよいでしょう。

その他

うなぎ、あんこうきも、すじこなどにも多く含まれます。

DHAが不足すると現れる症状

DHAが不足すると現れる症状

脳細胞の活性低下による記憶力・集中力の低下、視力低下、ドライアイ、血液の流動性の低下、肌の乾燥や炎症に関連する可能性があります。妊婦・乳児期は胎児・児の脳発育に関与すると考えられています。

集中力、記憶力の低下

DHA(n-3系脂肪酸)は脳の神経細胞の細胞膜に多く存在し、細胞膜を柔らかくしています。不足すると細胞膜が固くなり、情報伝達する受容体の働きが悪くなります。その結果として記憶力学習能力、判断力低下の可能性があります。

視力低下、網膜機能低下、ドライアイ

DHAは網膜の重要な構成成分であり、光を感じて脳へ伝える視神経の機能に関与しているため、不足すると視力低下や網膜機能低下、ドライアイなどの恐れがあります。

動脈硬化・脳梗塞などのリスク上昇

DHAは中性脂肪の低下や血小板凝集の抑制、血管機能の維持に関与することが報告されていますが、DHAの不足が単独で動脈硬化や脳梗塞のリスクを直接高めるとする明確なエビデンスは十分ではありません。これらの疾患は食事全体や生活習慣など複数の要因が関与するため、DHAを含むn-3系脂肪酸をバランスよく摂取することが重要と考えられます。

DHAを過剰摂取すると現れる症状

DHAを過剰摂取すると現れる症状

過剰摂取は、主にサプリメントの長期間の大量摂取によって引き起こされ、出血しやすくなる(出血傾向)、不整脈(心房細動)リスク、消化器症状(下痢・吐き気)などの副作用が懸念されます。サプリメントでの過剰摂取(特に数グラム以上)には注意が必要です。

出血しやすくなる(出血傾向)

DHAには血小板の凝集を抑制する作用があるとされており、過剰に摂取した場合には出血しやすくなったり、出血が止まりにくくなる可能性があります。特に抗凝固薬や抗血小板薬を使用している場合は、相互作用のリスクにも注意が必要です。

不整脈リスク

サプリメントによる長期間・高用量の摂取については、不整脈の一種である心房細動のリスク上昇との関連を示唆する報告があります。ただし、これらは主に数グラム以上の摂取を対象とした研究であり、通常の食事や一般的な摂取量における影響とは区別して考える必要があります。

消化器症状

吐き気、下痢、胃の不快感などを引き起こすことがあります。

DHAの効率的な摂取方法

DHAの効率的な摂取方法

調理方法

DHAは加熱によって大きく失われるわけではありませんが、調理中に脂とともに一部が流出することがあります。そのため、刺身など生での摂取に加え、煮魚や鍋物のように汁ごと摂取できる調理法も有効です。DHAを多く含む青魚を選び、調理法を工夫しながら無理なく取り入れることが大切です。

缶詰

缶詰はDHAが逃げにくく、手軽に食べられます。汁にも成分が含まれているため、残さず利用するとよいでしょう。

サプリメント

食事で魚を摂るのが難しい場合、サプリメントの活用も有効です。

「DHAの効果」についてよくある質問

よくある質問

ここまでDHAついて紹介しました。ここでは「DHAの効果」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

DHAにはどのような健康効果がありますか?

正留 昭子正留 昭子

主に脳・神経機能の維持や認知機能への関与、中性脂肪の低下、炎症反応の調整などに関連することが報告されています。また、血小板凝集の抑制や血流改善に関与する可能性も示唆されています。ただし、これらの作用の現れ方には個人差がある点に留意が必要です。

DHAとEPAの効果の違いを教えてください

正留 昭子正留 昭子

DHAは脳や網膜に多く存在し、脳の神経細胞を柔らかく保つ働きがあります。記憶力・学習能力の向上や、目の健康維持などが期待できます。
EPAは血管の中で血小板の凝集を抑える作用があります。中性脂肪を下げる効果が高いとされています。

まとめ

DHA(ドコサヘキサエン酸)は青魚に多く含まれるn-3系脂肪酸の一種で、体内での合成量が限られるため食事からの摂取が重要な栄養素です。脳・神経細胞の機能維持や認知機能への関与、中性脂肪の低下などに関連することが報告されていますが、その効果の現れ方には個人差があります。日常的に青魚の料理や缶詰などを取り入れ、バランスのよい食事の中で継続的に摂取することが大切です。

「DHA」と関連する病気

「DHA」と関連する病気は8個ほどあります。
各病気の詳細などはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

精神科の病気

内科・皮膚科の病気

「DHA」と関連する症状

「DHA」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状の原因などはリンクから詳細記事をご覧ください。

DHAに関連する症状

この記事の監修管理栄養士