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「心筋梗塞の原因」や予防法・発症しやすい人の性格はご存知ですか?医師が解説!

 更新日:2023/09/14
「心筋梗塞の原因」や予防法・発症しやすい人の性格はご存知ですか?医師が解説!

心筋梗塞の原因には何が考えられる?Medical DOC監修医が心筋梗塞の原因・予防法や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。

丸山 潤

監修医師
丸山 潤(医師)

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群馬大学医学部卒業。群馬県内の高度救命救急センター救急科及び集中治療科に2022年まで所属。2022年より千葉県の総合病院にて救急総合診療科および小児科を兼務。乳児から高齢者まで幅広い患者層の診療に努める。
【保有資格】
医師/医学博士/日本救急医学会救急科専門医/日本集中治療医学会集中治療専門医/DMAT隊員/日本航空医療学会認定指導者(ドクターヘリの指導者資格)/JATECインストラクター/ICLSインストラクター

「心筋梗塞」とは?

心筋梗塞とは、動脈硬化によって心臓に酸素や栄養を運ぶ冠動脈と呼ばれる血管が詰まり、血液が流れなくなる病気のことです。心臓に血液が流れなくなると心筋の細胞が壊れて壊死を起こします。心筋梗塞を起こすと激しい胸の痛みを生じることが一般的です。また、放散痛といって胸以外に肩や腕、胃のあたりに痛みが出ることも珍しくありません。人によっては呼吸困難や脈の乱れ、吐き気や冷や汗などの症状が出ることもあります。心筋梗塞後に不整脈を起こす例もあるので注意したいところです。日本循環器学会が調べたデータによると、2020年の急性心筋梗塞の合計患者数は76,122人だったと報告されています。このことから、心筋梗塞は決して珍しい病気ではないことがわかるでしょう。心筋梗塞で死亡する方、発症後に介護や看護が必要になる方もいることから、命に関わる重大な病気だと言えます。

心筋梗塞の主な原因

心筋梗塞のほとんどは、動脈硬化が原因だと言われています。動脈硬化とは、血管の弾力性が失われた状態のことです。血管の内側にプラークがついたり血栓ができたりして詰まりやすくなっています。血管の弾力性は加齢とともに失われていくため、心筋梗塞は若い人よりも高齢者で起こりやすいことが特徴です。ただし、動脈硬化を早める原因は加齢だけではありません。

精神的・身体的ストレス

ストレスは心筋梗塞だけでなく、脳梗塞を起こす原因にもなります。心筋梗塞と聞くと、乱れた生活習慣が原因だと想像される方が多いかもしれませんが、実はストレスも大きく関係しているのです。あるデータでは、完璧主義で誰かに認められたいと思い、時間に追われるような行動を取っている方で心筋梗塞の発症率が高いと言われています。このほか、うつ病も心筋梗塞のリスクファクターです。うつ病がある心筋梗塞の患者は、予後が悪いことも知られています。うつ病の方はカテコラミンの値が高くなるため、血管が詰まりやすくなったり血管の弾力性が低下したりするのです。ストレスは誰でも抱えているため緊急性はありませんが、お風呂に入る気力が出なかったり、ベッドから起き上がれなくなったりなど明らかにストレス過多と思われる症状が出たら、精神科や心療内科を受診しましょう。

脂質異常症

脂質異常症とは、LDLコレステロールやHDLコレステロール、中性脂肪などの値が基準から外れた状態のことです。LDLコレステロールは140mg/dL以上、HDLコレステロールは40mg/dL未満になると脂質異常症と診断されます。中性脂肪は空腹時採血で150mg/dL以上、随時採血で175mg/dL以上だと異常値です。ただし、基準値から外れたからといって、すぐに治療が必要になるわけではありません。脂質異常症になると血液中に含まれているコレステロールや中性脂肪が高くなり、これらが血管の内側に溜まることで動脈硬化を起こしやすくなります。脂質異常症があるときは、内科を受診しましょう。緊急性はありませんが、放っておくと動脈硬化を起こしやすくなるため早めに受診することが大切です。

糖尿病

糖尿病とは、血液中のブドウ糖の濃度が基準よりも高い状態が続く病気のことです。初期の段階ではほとんど自覚症状がありませんが、人によってはお手洗いが近くなったり疲れやすくなったりなどの症状が見られます。通常、食事から摂取されたブドウ糖は血液中に入るとインスリンの働きによって細胞内に取り込まれるため、血糖値が急激に上がることはありません。しかし糖尿病の方では、インスリンの分泌量が減っていたり効きが悪くなっていたりするため、血糖値が高くなってしまうのです。糖尿病が進行すると、動脈硬化が進むことから心筋梗塞を発症するリスクが高くなります。適切な治療が送れると合併症を起こすこともあるため、早めに内科や糖尿病・内分泌内科を受診しましょう。

高血圧

日本高血圧学会では収縮期血圧が140mmHg以上、または拡張期血圧が90mmHg以上の場合を高血圧としています。日本人の多くは、塩分の過剰摂取やストレスなど特定の疾患によらない本態性高血圧です。肥満や飲酒、喫煙なども高血圧の原因となります。高血圧になると血管に負担がかかって動脈硬化を起こしやすくなるため、心筋梗塞を発症しやすくなるのです。高血圧は自覚症状がないため受診がおくれがちですが、少しずつ体をむしばんでいくサイレントキラーとも呼ばれています。血圧の値によっては緊急性が高い場合もあるため、高血圧の方は早めに内科や循環器科を受診しましょう。

喫煙

喫煙は動脈の炎症や収縮を招くため、動脈硬化や血栓の形成を促進させる原因です。心筋梗塞をはじめ、脳出血やくも膜下出血、脳梗塞などのリスクを高めます。喫煙本数を減らしたりニコチンやタールが少ないタバコに変えたりしても、心筋梗塞などのリスクを低下させることはできません。そのため、喫煙している方は禁煙を心がけましょう。緊急性はありませんが、確実に心筋梗塞のリスクを高めるため、早めに禁煙を行うことが大切です。自力での禁煙が難しい場合は禁煙外来を受診しましょう。

心筋梗塞の予防法

心筋梗塞は、日常生活に気をつけるだけでも予防できるものです。ここでは5つの予防法を紹介します。

塩分の摂取量を控える

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満に塩分の摂取量を抑えるように目標値が設定されています。塩分の過剰摂取は高血圧を招く原因です。高血圧は動脈硬化を引き起こし心筋梗塞の発症率を上昇させるため注意しましょう。なお、高血圧の方では一日の摂取量を6g未満にすることが推奨されています。麺類の汁を残したり外食や加工食品を控えたりして塩分の摂取量を減らしていきましょう。

動物性の脂肪を控える

動物性の脂肪は脂質異常症を悪化させる原因となります。バターや生クリーム、ラードや肉の脂身などは控えるようにしてください。油を使うときはオリーブオイルやなたね油、ごま油、大豆油などの植物性油脂を使いましょう。

日常的に運動を行う

日常的に運動を行い、体を動かすことも大切です。運動不足の状態が続くと、筋肉量が減って太りやすくなり、内臓脂肪がついて血液の循環が悪くなりやすくなります。おすすめは有酸素運動です。ウォーキングやジョギングなど軽い運動で構いませんので、毎日の習慣にしましょう。1日あたり30分程度の運動を週に3~4回行うと効果的です。

禁煙する

喫煙者は非喫煙者よりも心筋梗塞のリスクが高くなります。喫煙本数が増えるほどリスクも高まるため、できるだけ早めに禁煙を始めましょう。禁煙する方法としては、少しずつ本数を減らして最終的に止める方法、市販の禁煙パッチや禁煙ガムを活用する方法、禁煙外来で専用の薬を処方してもらう方法があります。禁煙するだけで血管への負担を減らして心筋梗塞のリスクを減らせるため、喫煙している方は今日からでもまずは本数を減らすことから始めましょう。

過度な飲酒をしない

適量の飲酒なら心筋梗塞に対して予防的に働くとも言われていますが、過度の飲酒は逆効果です。飲みすぎると血圧が上昇するため動脈硬化になりやすくなり、結果として心筋梗塞のリスクが上がります。男性なら約20g、女性なら約10gのアルコールなら心臓関連死のリスクが20%減ると言われているので参考に節酒を始めましょう。アルコール20gはビール中瓶1本に相当するので、こちらの量を参考にしてみてください

「心筋梗塞の原因」についてよくある質問

ここまで心筋梗塞の原因を紹介しました。ここでは「心筋梗塞の原因」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

心筋梗塞の原因はストレスなのでしょうか?

丸山 潤医師丸山 潤(医師)

ストレスが原因になることもあります。ただし、心筋梗塞はさまざまな要因によって起こるため、ストレスだけが原因と言い切ることはできません。

心筋梗塞の原因となる生活習慣はどんな習慣がありますか?

丸山 潤医師丸山 潤(医師)

飲酒量が多い方、喫煙をしている方、塩分や脂肪分の多い食事を好む方は心筋梗塞になりやすいと考えられます。

心筋梗塞の原因と性格に因果関係はありますか?

丸山 潤医師丸山 潤(医師)

競争心が強かったり攻撃的だったりする方は、そうでない方よりも心筋梗塞になりやすいと言われています。性格によりストレスの溜めやすさに違いがあることが原因でしょう。

若い人で心筋梗塞を発症した場合、どんな原因が考えられますか?

丸山 潤医師丸山 潤(医師)

若い人の場合は、喫煙や食生活、ストレスなどが原因になりやすいと考えられます。また、貧血も心筋梗塞の原因となるので注意しましょう。貧血が続くと体内の酸素量が減って心臓が必要以上に働くことになり、負担をかけてしまうことがあります。

編集部まとめ

心筋梗塞の主な原因としては、ストレスや脂質異常症、高血圧や糖尿病、喫煙などが挙げられます。高齢者で発症しやすい病気ですが、若い人でも発症する可能性があるため、食生活が乱れていたりストレスを溜め込みやすかったりする方は注意しましょう。心筋梗塞は再発率が高いと言われているため、一度なった方は予防に力を入れることも大切です。

「心筋梗塞の原因」で考えられる病気と特徴

「心筋梗塞の原因」と関連する病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

循環器科の病気

高血圧だけ、糖尿病だけのように単一の病気をもっている場合に比べて、複数の病気がある方はより心筋梗塞のリスクが高まります。自覚症状がなくても命を守るために受診をして適切な治療を受けましょう。

「心筋梗塞の原因」と関連する症状

「心筋梗塞の原因」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

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