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「食べたらすぐ下痢になる」際の正しい対処法はご存知ですか?医師が徹底解説!

 公開日:2024/12/28

食べたらすぐ下痢になるとき、身体はどんなサインを発している?Medical DOC監修医が主な原因や考えられる病気・何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

※この記事はMedical DOCにて『「食べたらすぐ下痢」を催す原因・対処法はご存知ですか?医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

甲斐沼 孟

監修医師
甲斐沼 孟(上場企業産業医)

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大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

「食べたらすぐ下痢になる」の正しい対処法は?

症状別の対処方法と注意点としては、例えば過敏性腸症候群では日常的に溜まった過労や睡眠不足が影響するだけでなく、食事が不規則な生活が長期的に継続されると身体がストレスを感じて、腸管運動が異常に活発化して下痢などの便通異常症状を引き起こします。
これらの便通異常の症状に対して、市販薬のビオフェルミンなど整腸剤服用を含めて対症療法を活用して改善させることも一時的な対処法としては悪くありません。
しかし、根本的に腹部症状を引き起こす原因となっている日々のストレスを解消して対策を講じることが最も重要なポイントと考えられます。
腸はストレスの影響を受けやすく極めてデリケートな臓器であり、ストレスによって自律神経のバランスが乱れると、腸管機能にも異常を呈して過敏性腸症候群を発症する可能性もありますので、ストレスを自分なりに上手に解消することが重要な観点となります。
過敏性腸症候群を予防する為にも、休日などは心を解放して、心身ともにリラックスするとともに、普段から十分な睡眠と休養、バランスの優れた食事、適度な運動を実践するなど、規則正しい生活を心がけて腸の調子を安定的に良好に保ちましょう。
下痢をしている際には、温かい白湯などを飲んでお腹を冷やさずに出来るだけ温めるように意識しましょう。
また、牛乳やチーズなど乳製品を摂取して常にお腹が緩く軟便、あるいは下痢になる乳糖不耐症の場合には、乳糖の含有量が少ない低乳糖牛乳を選ぶ、あるいはミルクの1回量を減らして数回に分けて飲むなど乳製品を少しずつ摂取することで乳糖が分解しやすくなって腹部症状が緩和できます。

軽度の症状であれば、用法用量を守って市販薬を使用して様子を見ていてもいいですが、症状が重症化する、あるいは合併して随伴症状が多数認められる際には、市販薬だけに頼らずに専門医療機関を受診しましょう。
早く治したい時、あるいはセルフケアや応急処置をしても症状が収まらない場合は、早急に専門医療機関を受診して相談しましょう。

「食べたらすぐ下痢になる」症状についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「食べたらすぐ下痢になる」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

毎食後すぐに下痢をしてしまうのは病院に行くべきでしょうか?

甲斐沼孟医師甲斐沼 孟(医師)

毎食後すぐに下痢症状を来す際には、乳糖不耐症の可能性がありますので医療機関を受診して相談しましょう。

食べたらすぐ下痢になるのですが市販の整腸薬で治りますか?

甲斐沼孟医師甲斐沼 孟(医師)

腸薬を服用して様子観察できますが、症状が重症化する、あるいは長引く際にはできるだけ早く専門医療機関を受診しましょう。

ストレスが原因で食べたらすぐ下痢になることはありますか?

甲斐沼孟医師甲斐沼 孟(医師)

ストレスや過度の緊張が原因で食べたらすぐに下痢が出現することもあります。上手にストレス発散して、緊張を緩和し、規則正しい生活を送ることによって自律神経が整って症状が改善する効果が期待できます。

食べるとすぐ下痢をして痩せていくのはお腹の病気なのでしょうか?

甲斐沼孟医師甲斐沼 孟(医師)

食べるとすぐに下痢をするだけでなく、体重が減少して痩せていく場合には低栄養や脱水を危惧する必要がありますし、大腸がんなど腹部疾患が隠れている可能性が考えられますので、早急に専門医療機関を受診して相談しましょう。

まとめ 食べたらすぐ下痢になるのは要注意

頻繁に食後、下痢を起こす際には、過敏性腸症候群や乳糖不耐症、胃腸炎やストレスに伴う生理反応の可能性があります。
下痢そのもので亡くなることは稀ですが、下痢症状に伴って脱水症状が合併すると、体内の水分と電解質のバランスが崩れて人体の機能維持に支障をきたしますので、小まめに水分を補給して胃腸に負担の少ない食事内容を摂取しましょう。
万が一、下痢症状が長期間に渡って継続する場合には、大腸がんなど重大な疾患を見逃さないためにも、速やかに専門医療機関の医師に相談するように心がけましょう。
今回の情報が参考になれば幸いです。

「食べたらすぐ下痢になる」症状で考えられる病気

「食べたらすぐ下痢になる」から医師が考えられる病気は4個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

消化器内科の病気

小児科の病気

  • 乳糖不耐症

心療内科の病気

  • ストレスに伴う自律神経症状

症状が続く際には、早めに医療機関を受診し相談することをお勧めします。

「食べたらすぐ下痢になる」に似ている症状・関連する症状

「食べたらすぐ下痢になる」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

「食べたらすぐ下痢になる」症状の他にこれらの症状がある場合でも「過敏性腸症候群」「胃腸炎」「乳糖不耐症」「ストレスに伴う自律神経症状」などの疾患の可能性が考えられます。嘔吐や発熱などの症状がある場合には、早めに医療機関を受診しましょう。

この記事の監修医師

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