目次 -INDEX-

  1. Medical DOCTOP
  2. 配信コンテンツ
  3. 「おしりのぶつぶつ」に効果な市販塗り薬はご存知ですか?医師が徹底解説!

「おしりのぶつぶつ」に効果な市販塗り薬はご存知ですか?医師が徹底解説!

 公開日:2024/07/11

Medical DOC監修医がストレスが限界に達した時に現れる病気を詳しく解説します。

※この記事はMedical DOCにて『「おしりにぶつぶつ」ができる原因は?かゆい・かゆくない場合の治し方を医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

伊藤 礼司

監修皮膚科医
伊藤 礼司(松江市立病院)

プロフィールをもっと見る
2013年香川大学医学部卒業。島根大学医学部附属病院初期研修修了後、整形外科勤務、2018年に島根大学医学部附属病院皮膚科入局、2021年から松江市立病院にて一般皮膚科診療に従事。
日本医師会認定産業医。卒後臨床研修指導医。緩和ケア研修修了。

「おしりにぶつぶつ」があるときにおすすめの市販塗り薬は?

症状をよく観察し、漫然と長期間に及ぶのでなければ、市販の塗り薬で様子を見ることも可能です。ぶつぶつの原因によって異なりますが、市販薬で様子を見ることのできる期間は一般に1~2週間程度です。
保湿剤やステロイド外用単独で様子をみてもよいのは非感染性の炎症性皮疹ですが、感染性のぶつぶつで、皮膚表面にひどい発赤や熱感、排膿を伴っている場合、ステロイド外用のみでは症状を悪化させる恐れもあるので、外用抗菌薬の併用が必要です。
くりかえすぶつぶつに対して市販の塗り薬を選ぶ際のポイントは殺菌作用や抗炎症作用を持っているかどうかです。また、刺激性が高すぎるものはかえって皮膚のバリア機能を低下させるので避けるべきでしょう。
具体的な市販の塗り薬として、殺菌・抗炎症作用や組織修復作用があり、低刺激なセナキュアがあります。また、赤みが強く、化膿を伴っている病変に対しては、より強い抗炎症作用のあるステロイドと抗菌薬が配合されたフルコートfも選択肢となります。

「おしり ぶつぶつ」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「おしり ぶつぶつ」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

おしりにぶつぶつが再発しないように普段から出来ることは?

伊藤 礼司 医師伊藤 礼司 医師

4つあります。
1つ目は肌の乾燥を防ぐことです。乾燥した肌はバリア機能が低下し、接触皮膚炎やアトピー性皮膚炎、ニキビなどの炎症性皮膚疾患の原因となります。適宜、保湿剤を用いておしりの肌の保湿を心がけましょう。
2つ目は皮膚を清潔に保つことです。皮脂の汚れが残っていると毛包炎や汗腺炎、化膿性粉瘤などの原因となります。
3つ目はおしりの皮膚への圧迫や刺激を減らすことです。締め付けの強い下着や衣類は避け、汗でむれないように風通しがよく肌触りの優しい下着を選びましょう。
4つ目は、生活習慣の是正です。睡眠不足や栄養バランスに偏りがあると、皮膚のターンオーバーが乱れ、皮脂の増加からぶつぶつの原因となります。
運動不足による肥満やおしりを圧迫する長時間のデスクワークもおしりのぶつぶつの原因となります。肥満を是正するとともに、長時間椅子に座るときはクッションを利用することでおしりの圧迫を軽減するよう注意しましょう。

おしりと太ももの境目にぶつぶつがある場合の対処方法を教えて下さい。

伊藤 礼司 医師伊藤 礼司 医師

おしりと太ももの境目には皮脂腺や毛穴、汗腺が多く分布し、ニキビや毛包炎、化膿性汗腺炎をおこしやすい部位です。
予防や対処法は、患部を清潔に保つことです。汗をかいたときはこまめにふき取り、蒸れやすい下着や皮膚を摩擦するような締め付けの強い衣類は避けましょう。デスクワークによる長時間座位もおしりを圧迫しぶつぶつの原因となります。肥満の改善や禁煙など生活習慣を整えることも予防につながります。

おしりにサメ肌のようなぶつぶつ・ポツポツした湿疹があるのですが病院にかかるべきでしょうか?

伊藤 礼司 医師伊藤 礼司 医師

サメ肌には、皮膚の乾燥が関連しています。保湿を行いましょう。サメ肌の中には魚鱗癬といって、遺伝的な症状がある場合もあります。
肌の新陳代謝(ターンオーバー)の乱れによって、きれいに剥がれ落ちなかった古い角質が皮膚の表面に鱗のように積み重なりサメ肌となります。
緊急性はありませんので、必ずしも病院へ受診する必要はありません。保湿剤を使って皮膚の潤いを保ちつつ、正常な肌のターンオーバーへの回復を待ちましょう。

赤ちゃんのおしりにぶつぶつがある時の原因は何が考えられますか?

伊藤 礼司 医師伊藤 礼司 医師

おむつかぶれが最も考えられます。おむつが当たる皮膚に起こる接触性の皮膚炎で、赤くなったりぶつぶつができたり、ひどい場合には皮膚がただれたりします。
原因は、便によって皮膚のバリア機能が低下することと言われ、予防するためには排便のタイミングでおむつを交換して便とおしりの皮膚との接触時間をできるだけ短くすることです。
治療の第一選択は、白色ワセリンなどの保湿薬の外用によって皮膚バリアの改善を図ることです。それでも皮膚の状態がよくならないときには抗炎症作用を持つステロイド外用や亜鉛華軟膏を使用します。
ステロイドを外用しても、なかなか治らない場合はカンジダ症というカビが原因であったり、稀に亜鉛欠乏が関連したりすることがあります。ぶつぶつがなかなか治らない場合は、皮膚科に受診して相談しましょう。

生理中にナプキンでおしりがかぶれてぶつぶつ・ざらざらする場合の治し方はありますか?

伊藤 礼司 医師伊藤 礼司 医師

まず考えられるのは、ナプキンによる蒸れです。長時間ナプキンを装着することで、汗や月経血によっておしりの皮膚がかぶれやすくなります。刺激性が低く、肌触りの良いナプキンを選択することやこまめなナプキン交換、通気性の良い衣類で摩擦や蒸れを防ぎましょう。皮膚の潤いが減った乾燥肌では皮膚のバリア機能も低下し、ナプキンとの接触や摩擦による接触皮膚炎を起こしやすくなります。入浴後など、清潔な状態の肌に保湿剤を塗っておしりの皮膚の乾燥を防ぎましょう。
赤ちゃん用の低刺激なウエットティッシュを持ち歩き、外出時などでもかゆみを自覚した際は、いつでもおしりをふき取って清潔を維持できるように心掛けましょう。

まとめ

おしりのぶつぶつは他人に相談しづらいため、お一人で悩まれる方は多いと思います。普段からのご自宅でのスキンケアや生活習慣の改善も予防には重要な要素です。
多くの場合、市販の外用薬などで様子を見て軽快しますが、感染を合併した際には、抗菌薬投与や外科的処置を要することもあります。症状がひどいときやなかなか治らない場合は皮膚科に相談しましょう。

「おしり ぶつぶつ」で考えられる病気と特徴

「おしり ぶつぶつ」から医師が考えられる病気は16個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedicalDOCの解説記事をご覧ください。

皮膚科の病気

原因は炎症性、非炎症性の多岐にわたりさまざまです。いずれの場合においても、皮膚のバリア機能の破綻や生活習慣の乱れが病状の悪化につながりますので、病気を予防するために、日々のスキンケアや規則正しい生活を心がけましょう。

「おしり ぶつぶつ」と関連のある症状

「おしり ぶつぶつ」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedicalDOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

この記事の監修皮膚科医

注目記事