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股部白癬の症状や原因、治療方法とは?

 更新日:2023/03/27

股部白癬(読み方:こぶはくせん、別名:いんきんたむし)とはどんな病気なのでしょうか?その原因や、主にみられる症状、一般的な治療方法などについて、医療機関や学会が発信している情報と、専門家であるドクターのコメントをまじえつつ、Medical DOC編集部よりお届けします。

この記事の監修ドクター:
福井 実緒 医師(両国駅前ふくい皮膚科院長)

股部白癬とは

股部白癬は皮膚糸状菌症( 皮膚糸状菌症(白癬、たむし)の概要)の一種です。股部白癬は主に白癬菌属の真菌によって引き起こされます。この感染症は、女性より男性ではるかに多く発生しますが、これは陰嚢と大腿部の間に湿気がこもりやすいためです。股部白癬は暖かい気候や湿ったきつい衣類を着ていることで最もよく生じます。肥満の人では、皮膚がこすれ合う部分(間擦部位)に湿気がこもるため、リスクが生じます。

引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/17-皮膚の病気/皮膚真菌感染症/いんきんたむし

福井実緒 医師(両国駅前ふくい皮膚科院長)ドクターの解説
股部白癬(いんきんたむし)とは、股部に白癬菌に感染することで赤い輪のようにぶつぶつができる疾患です。

股部白癬の症状

多くは弓状の赤い隆起ができ、激しいかゆみをともないます。

引用:武田コンシューマーヘルスケア
https://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=seikikayumi_f

福井実緒 医師(両国駅前ふくい皮膚科院長)ドクターの解説
股部白癬(いんきんたむし)は、股部(足の付け根、性器周辺)にブツブツができ、痒みがあります。病変部の中央辺りが茶色く、その周りが赤くなり盛り上がって皮が剥けるのが特徴的な症状です。ケースバイケースですが、痒みが現れないこともあります。

股部白癬の原因

“白癬菌(皮膚糸状菌)”と直接接触することや”白癬菌”が付着したものに接触することにより感染します。例えば、自分の足白癬(水虫)を触った手で股部・陰部・陰嚢に直接触れたり、”白癬菌” が付着しているタオルなどで股部などを拭いたりすると感染する可能性があり、温泉などでの感染も考えられます。

引用:篠原皮ふ科クリニック
http://www.shinohara-hifuka.com/diagnosis/tinea-cruris/

股部白癬の検査法

症状があるところの皮ふを取り、顕微鏡で白癬菌が感染していないか確認します。特に股部白癬の場合は、デリケートな部分にできるので、医師の診察を受けずに、赤い、皮がむけてる、かゆい、だけで自己判断して「いんきんたむし」と考えがちです。陰股部には、パジェット病という、見た目では判断しにくい皮膚癌ができることもあります。きちんと。皮膚科専門医に診断してもらいましょう。

引用:篠原皮ふ科クリニック
http://www.shinohara-hifuka.com/diagnosis/tinea-cruris/

福井実緒 医師(両国駅前ふくい皮膚科院長)ドクターの解説
股部白癬(いんきんたむし)は白癬菌に感染することが原因で起こります。白癬菌は足に感染すると「水虫」ですので、水虫を患っている方がタオルで足を拭いた後に股部を拭くことで感染するケースもあります。湿っている(蒸れている)状態だと、菌が増殖し感染しやすくなります。
診断は、病変部の皮膚の一部を取って、顕微鏡を使い検査をします。

股部白癬の治療方法

治療では抗真菌薬のクリームまたはローション(ミコナゾール、ナフチフィン、ケトコナゾール、クロトリマゾールなど)を使用します。感染範囲が広い場合、炎症が起きている場合、または治癒が難しい場合は、抗真菌薬の服用(イトラコナゾールやテルビナフィンなど)が必要になることもあります。

引用:MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/17-皮膚の病気/皮膚真菌感染症/いんきんたむし

福井実緒 医師(両国駅前ふくい皮膚科院長)ドクターの解説
股部白癬の治療は、塗り薬を使っての治療です。治療をして症状がなくなっても、菌が完全に消えるまでは薬を塗り続けないと、再発する可能性があります。したがって、症状がなくなっても数ヶ月くらいは薬を塗り続ける必要があります。

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