女性に多い「変形性股関節症」放っておくと大変? 進行の原因や診断基準を医師が解説!
特に女性がなりやすいといわれている「変形性股関節症」。放置していると最悪の場合、手術が必要になることもあるそうです。今回は変形性股関節症の考えられる原因や治療方法について、「とだ小林医院」の小林慎一郎先生に解説していただきました。
監修医師:
小林 慎一郎(とだ小林医院)
編集部
変形性股関節症が発症したり、進行したりする原因などはありますか?
小林先生
臼蓋形成不全が主な原因です。また、進行する原因には肥満や生活習慣、運動習慣など、様々なものが報告されています。「立っているとき、股関節あたりに違和感がある」「踏ん張ったり歩いたりすると股関節が痛い」など、変形性股関節症が疑われる人は早めに整形外科で検査を受け、医師から適切なアドバイスを受けましょう。股関節の中でもとくに、「鼠径部」の痛みが強い人は要注意です。
編集部
医療機関では、どのようにして変形性股関節症が診断されるのですか?
小林先生
問診・レントゲン・MRI検査などで痛みや股関節の動き、画像上での股関節の状態などを確認して変形性股関節症の診断をおこないます。とくに初期の段階では、レントゲンの画像だけだとほかの股関節疾患との鑑別ができないためMRI検査が有効です。
編集部
変形性股関節症を放っておくとどうなるのですか?
小林先生
変形性股関節症を放置して自然治癒するということは、まずあり得ません。放っておくと、普通に生活しているだけでも関節の軟骨がどんどんすり減ってしまい、痛みも強くなります。そのため、症状に気づいたら早めの受診をおすすめします。
編集部
では、変形性股関節症の治療法を教えてください。
小林先生
変形性股関節症の治療法は、「保存療法」と「手術療法」です。保存療法は、薬・リハビリテーション・関節への注射などで、痛みを抑える治療です。また、治療と並行して、股関節への負担を減らす生活指導もおこなっていきます。それでも進行してしまった場合は、手術療法が検討されます。
※この記事はメディカルドックにて【「変形性股関節症」の初期症状を医師が解説 股関節にどんな痛み・症状が起きる?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。