「腹部エコー」は”お腹に何がある”と検査しにくい?メリット・デメリットを医師が解説!

腹部エコー検査を受ける利点と限界とは?メディカルドック監修医が、被ばくのない安全性やリアルタイム診断のメリット、ガスによる影響などの注意点を詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「腹部エコー検査でわかること」とは?メリット・デメリットも医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
木村 香菜(医師)
目次 -INDEX-
腹部エコー検査の流れ
腹部エコー検査(腹部超音波検査)は、痛みや放射線被ばくがなく、安全に腹部の臓器の状態を調べられる検査です。では、この検査で具体的に「何がわかる」のでしょうか。
この記事では、腹部エコーで確認できる臓器や発見できる病気、検査の流れや注意点まで解説します。
腹部エコー検査とは?
腹部エコー検査は、超音波を体にあてて臓器の状態を映し出す検査です。対象となるのは主に肝臓・胆嚢・膵臓・腎臓・脾臓・大動脈などです。臓器の形や内部構造、血流の異常、腫瘍や結石の有無などをリアルタイムで確認できます。
健康診断の一環として自費で受ける場合には、4,000〜7,000円ほどが相場でしょう。何らかの症状があり、保険適用となる場合には、3割負担の方では2,000円ほどが目安となります。
腹部エコー検査前日の流れ
検査前には絶食(通常6〜8時間)が必要です。午前に検査予定の方は、前日22時以降は固形物や乳製品を取らないようにします。午後の検査予定の方は、検査前6時間は同様の食事制限があります。食後は腸内にガスが発生しやすく、臓器の映像が見えにくくなるためです。飲水は少量の水なら問題ありませんが、牛乳や炭酸飲料は避けましょう。
腹部エコー検査当日の流れ
当日の午前に検査がある方は、朝食を抜きます。午後の方は、朝食は軽めにし、昼食は抜くようにします。水分は検査2時間前までは200ml程度であれば飲んでも大丈夫ですが、胃カメラ検査などの他の検査がある場合にはそちらの指示に従うことが必要です。検査当日は上着をめくり、腹部にゼリーを塗ってプローブ(探触子)をあてていきます。検査時間は20分程度です。終了後はゼリーを拭き取ります。検査後の食事や運動の制限はありません。また、検査による痛みや不快感はほとんどありません。
腹部エコー検査のメリット
腹部エコー検査には、以下のようなメリットがあります。
身体の負担が少ない
放射線を使わないため被ばくの心配がなく、痛みもほとんどありません。妊婦や高齢者にも安全に行うことができます。
リアルタイムで表示される
超音波画像はリアルタイムで表示されるため、その場で異常の有無を確認できるのが大きな利点です。必要に応じてすぐ追加検査へつなげることも可能です。
早期発見されやすい
がんの種類にもよりますが、肝臓や腎臓などのがんを数cm以下の段階で発見できることもあります。肝臓や胆嚢、腎臓のがんにおいて、健診エコーで見つかったがんの方の方が、何らかの症状が出てから病院で分かったがんの方よりも生存率が高いという報告もあります。
肝炎ウイルス陽性の方などは肝がんの発症リスクが高まります。こうした方は、エコー検査を定期的に行うことで、がんの早期発見やその後の生存率向上につながる可能性があります。
腹部エコー検査のデメリット
検査にはそれぞれメリットとデメリットがあります。ここでは、腹部エコー検査のデメリットについて紹介します。
検査しにくい臓器がある
胃や腸はガスを多く含むため、超音波が通過しにくく観察が難しい臓器です。これらを詳しく調べたい場合は、胃カメラ(上部消化管内視鏡)や大腸カメラが推奨されます。
検査しにくい人がいる
肥満や内臓脂肪が多い人、腹部ガスが多い人では、画像が不鮮明になる場合があります。その場合はCTやMRIで補完します。
「腹部エコー検査でわかること」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「腹部エコー検査でわかること」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
腹部超音波検査を受けると胆石や結石が見つかりますか?
木村 香菜 医師
はい。胆石や腎結石はエコーで反射が強く、大きなものであれば比較的容易に確認できます。
大腸がんや大腸ポリープは腹部エコーで見つけられますか?
木村 香菜 医師
大腸自体は観察が難しいため、内視鏡検査が適しています。ただし肝臓やリンパ節などへの転移など、間接的な所見から疑うことはあります。
女性の脂肪肝は腹部エコー検査で発見できるのでしょうか?
木村 香菜 医師
はい。脂肪肝は男女ともにエコーで特徴的に映るため、健診でもよく発見されます。
まとめ 腹部エコー検査でわかることは
腹部エコー検査は、肝臓や胆嚢、腎臓、膵臓などの健康状態を安全かつ手軽に確認できる検査です。自覚症状がなくても異常が見つかることがあるため、定期的な受診が大切です。健康診断で異常を指摘された方や、生活習慣病をお持ちの方は、ぜひ一度腹部エコーを受けてみましょう。
「腹部エコー検査」の異常で考えられる病気
「腹部エコー検査」から医師が考えられる病気は11個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
泌尿器科系の病気
- 腎結石
- 腎がん