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腰痛の原因を知りたい|対策方法や治療方法も解説

 更新日:2023/09/27
007 腰痛 原因

健康に関する悩みについて話をする時によく出てくる話題が腰痛です。普段から姿勢を気にする健康な方であっても腰痛の悩みを抱えている方は少なくありません。

現代の生活環境において、知らず知らずのうちに腰に負担をかけているのではないでしょうか。

腰痛は慢性的な痛みになっていることが多く、軽いうちはつい見逃してしまいがちです。逆に症状がひどくなってしまうと、日常生活にも支障をきたすことがあります。

普段から気にしていれば腰痛への対策がとれ、痛みが緩和することもあります。ここでは、腰痛の原因・対策・治療方法について説明しましょう。

板倉 剛

監修医師
板倉 剛(神保町整形外科)

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平成18年3月東海大学医学部卒業後、慶應義塾大学医学部整形外科学教室入局。慶應大学病院、静岡赤十字病院、慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター、台東区立台東病院、竹川病院、石川島記念病院、古河総合病院勤務を経て平成29年4月神保町整形外科を開院。慶應義塾大学大学院医学研究科博士課程で脊髄再生に関する基礎研究に従事。

腰痛の原因は?

腰痛
腰痛は、男性だけ女性だけといった悩みでもなく、年齢によっておきる症状でもありません。周りを見回しても誰かが腰痛に悩んでいるといっていいほど多くの方々が腰痛に苦しめられています。では腰痛はどのような原因で発症するのでしょうか。
ここでは、腰痛の原因について大きく4つのパターンに分けてみました。腰痛の原因がこれらに含まれるものではありませんが、そもそもの原因であったり、その結果腰痛になったりと腰痛への経路の違いはあるものの何らかの関係はあると考えられます。それぞれのパターンについて説明します。

脊椎の病気

脊椎は、腰への負担に大きな影響を与えています。一般的に加齢によって起こる腰痛の原因がこのパターンです。加齢によって腰を支える筋肉が衰え体を支えきれなくなると脊椎に負担がかかり腰痛という症状になります。近年では若年層にも腰痛が増えてきましたが、特に中年層に多いのは定常的に悪い姿勢や無理な動きをすることで腰への負担がかかっている場合です。直接的な脊髄の病気としては、先天異常・側弯症・腰椎分離症などの主に成長に伴って起こるものがあります。
また、前述の加齢によるものとしては、変形性脊椎症・椎間板ヘルニア・脊柱管狭窄症・変性すべり症などです。怪我・感染症・腫瘍によるものとしては、腰椎骨折・脱臼・カリエス・化膿性脊椎炎・転移癌などが考えられます。

内臓の病気

直接的な腰への負担だけでなく、内臓の病気によっても腰痛は発症します。原因となるのは、かぜ・消化性潰瘍・腎臓・尿管の尿路結石などです。また、血液の循環を損なう腹部大動脈瘤・血管の閉塞が原因の場合も考えられます。
この場合の痛みは、じんわりとした腰痛ではなく激しい痛みです。女性の場合は、子宮筋腫・子宮がんといった女性器官における疾病が原因で腰の痛みを伴うことがあります。

生活習慣

日常の生活の中では、知らず知らずのうちに腰に負担をかけています。長距離の運転や激しいスポーツのやりすぎなどはもちろんですが、日頃の運動不足を解消しようと無理に体を動かすと逆に腰痛になることもあります。また、同じ姿勢を続けることは腰にはよくありません。長時間同じ姿勢でデスクワークをしたり、何かしらの作業のために前屈みの状態を続けたりといったことです。これらは適度に体をほぐすなどをしなければ、筋肉がつっぱり炎症を起こして腰痛を引き起こします。
女性の場合は、妊娠中は体をそらせて歩くため腰への負担が大きくなります。このリスクは育児期に入っても同様で、子供を抱えることで腰への負担が大きくなりがちです。通常の生活習慣ではありませんが、交通事故などで腰に大きなダメージを受けた場合にも注意が必要です。その時点では問題ないように思われますが、のちに腰痛の原因であったことがわかる場合があります。

ストレス

これまでに説明したパターンに当てはまらないものとして考えられるのは、精神的なものです。いろいろと検査をしても原因となる異常がみつからない場合には精神的なストレスの可能性を考えて、心療内科・精神科の受診を検討しましょう。
精神的なストレスが引き起こす身体的な症状の1つが腰痛です。精神的なストレスが長時間続くと、筋肉の緊張や、血流が悪くなるといったことがおきます。これにより、炎症や筋肉の疲労が生じ腰痛の原因となることがあります。

腰痛の原因への対策方法

対策
腰痛の原因は、普段の生活の中で気をつけることである程度の対策を打てます。腰痛の原因の多くは、腰に負担をかけることによって起こりますので、まずは、腰に負担をかけないことを意識します。
では、どのような点に気をつければいいのでしょうか。ここでは、普段の生活の中で改善できるポイントをいくつかご紹介します。

悪い姿勢で座らない

体の歪みは、腰に大きなストレスをかけます。そのため体の歪みが起こるような姿勢はできるだけしない方がいいでしょう。その代表的なことが、足を組んで座るという姿勢です。座った時には、全体の体重が腰からお尻にかけてかかってきます。この負荷を体が歪んだ状態で受けると、腰はストレスを回避できず腰痛となってしまいます。
椅子に座った時につい足を組んでしまうだけでなく、決まった方向での横座りや前のめりの姿勢でのスマホやPCなどの操作は腰によくありません。座った時の姿勢・立った時の姿勢・歩く時の姿勢はどれも頭が釣られたようにまっすぐにすることを意識しましょう。

腰をそらせた状態で物を持ち上げない

腰をそらせた状態で物を持ち上げると、腰に余分な負担がかかるだけでなく、筋肉や椎間板に過度の圧力がかかる可能性があります。正しい姿勢で物を持ち上げるためには、まず足を肩幅に広げ、安定した姿勢を保つようにします。
その上で背筋を伸ばし腰を直立させることが大切です。腰を曲げすぎるのもよくありません。また、物の荷重は両手で均等にかかるように意識します。余計な力を入れず息を吐きながら物を持ち上げるといいですね。

正しい寝具を使う

腰痛を軽減するために寝具選びにも注意を向けます。腰が沈んでしまうマットレスは、腰に負担がかかってしまいます。中程度の硬さからやや硬めのマットレスを使用するとよいでしょう。沈んでしまうことを嫌がり硬すぎるマットレスを使うと腰に圧力がかかりますし、柔らかすぎると腰のサポートが不十分になります。
また、自分の体型や寝る時の姿勢によってもぴったりなマットレスは異なってきます。横向きに寝る方であれば、ボディピローなどを活用するのもよい方法です。ボディピローは体のサイドを支えるため、腰部の負担を軽減し正しい姿勢を保ってくれます。両足を曲げたり枕を足下に置いたりすることも有効です。仰向けに寝る場合は、膝の下にクッションや枕を置くと腰への負担が減ります。寝具は個人の好みもありますので、自分自身で快適に寝ることができる寝具を選びましょう。

適度に体を動かす

常に同じ姿勢を維持してしまうと筋肉が固まったり、血流が悪くなったりします。これは腰に悪い影響を与えてしまい腰痛を悪化させることにつながります。普段の作業の中で同じ姿勢を維持する場合は定期的に体を動かす時間を持ちましょう。それによって体がほぐれ、姿勢を改めて正すことができます。
座った状態が続いているのであれば、たまには立って少し周りを歩いてみるだけでも体はほぐれます。スポーツや柔軟体操などを本格的に行うのではなく、適度に体を動かすだけで十分に効果を発揮できるでしょう。

腰痛の治療方法

治療方法
腰痛は、常に鈍痛を感じるだけでなく、非常に痛みを伴い通常の姿勢を維持できない場合や動けなくなる場合もあります。腰痛にはその症状に応じていくつかの治療方法がありますので、ぴったりな治療方法をかかりつけ医と相談して選ぶことが大切です。
ここでは、いくつかの治療方法について特徴を説明します。

トリガーポイント注射

トリガーポイントというのは、肩・背中・腰などでしこりのようにこりが強くなっていて押すと痛みが広がる部分を指しています。トリガーポイント注射は、痛みの発生源に直接局所麻酔剤を注射して、痛みを和らげる治療です。トリガーポイントの周辺や少し離れた場所に痛みを生じる場合は、トリガーポイント注射を選択します。腰の痛みが数ヶ月続く筋膜性疼痛症候群の場合の対処は、トリガーポイントへの局所麻酔剤の注射です。痛みの緩和や治癒の効果が期待できます。
トリガーポイントでは筋肉が硬結し血流が悪くなっています。そのため、酸素不足になり痛みや炎症を引き起こしているのです。ここに注射を打つことで、筋肉の硬結や血流を改善しますので、痛みを緩和できます。複数のトリガーポイントがある場合は、数回に分けて治療することになります。トリガーポイント注射により血流が改善されますので、合わせてリハビリをすることでさらに痛みの軽減が期待できるでしょう。

神経ブロック注射

神経ブロック注射は、炎症を起こしている神経の近辺に強い抗炎症薬を注射することで痛みを緩和させます。神経ブロック注射の効果は、必要な部位だけに直接的に及ぼしますが、全身的な作用はありません。
そのため、確度の高い痛みの緩和と治療が期待できます。椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などからくる腰痛には、神経ブロック注射の1種類である硬膜外ブロック注射が有効です。神経ブロック注射の効果は個人によって持続期間に差がありますが、注射だけで治療が完了する方もいますので効果が期待できます。

薬物療法

腰痛の状態によっては、薬物を投与し、14日間様子を見ることで痛みが緩和されることが期待できます。主に使われる薬は、消炎鎮痛薬・抗けいれん薬・抗うつ薬・抗不安薬です。

腰痛の治療までの流れ

治療方法
腰痛の治療はどのようにして決定されるのでしょうか。必要なことは現状の様子を詳細に理解することで痛みの原因を特定することです。その上で治療を行い、痛みを緩和させていきます。実際の手順を見てみましょう。

痛みの原因の特定

まず行わなければならないのは、腰痛の原因の特定です。医師による面談や血液検査などの身体検査で、どの程度の痛みであるかの程度評価を行います。
症状によっては、レントゲン・エコー検査・CT・MRIといった画像検査を行い、より詳しく調べる場合もあります。

原疾患の治療

腰痛の軽度な場合は、安静にしたり湿布薬を使ったりして様子を見ます。痛みが強くなってくるようでしたら、薬物療法や運動療法を用います。薬物療法で痛みを緩和させるために使用するのは、非ステロイド性抗炎症薬などです。
運動療法とは、エクササイズ・ストレッチ・電気療法などのリハビリを行うことです。

痛みの緩和としての治療

完治までは、痛みと向き合っていかなければなりません。そのため、治療の進捗や症状の改善のために注射や薬物療法を継続して行っていきます。
定期的に検査を行うといったフォローアップをすることで、より効果的な治療を行うことができます。

腰痛の原因・治療方法を知りたい方は神保町整形外科へ

腰痛の原因・治療方法を知りたい方は神保町整形外科へ
腰痛の原因や症状は、個人によってさまざまです。自分自身の状態から原因を特定することで、完治する効果の高い治療を行うことが可能です。

腰痛は日々の生活をより快適に過ごすために早めに治療しておきたい痛みといえるでしょう。神保町整形外科は、痛みに悩む方に寄り添い、真摯に治療にあたっています。

神保町駅から歩いて2分の便利な神保町整形外科は、月〜金の18:30まで診療を行っています。お仕事帰りのビジネスパーソンの方も無理なく通院できますのでまずは診療を受けてみてはいかがでしょう。

院内には、骨密度測定装置・ウォーターベッド型マッサージ器・自動牽引装置・低周波治療器・マイクロ波治療器・乾式ホットパック装置・超音波骨折治療器・パワープレート・B-SES等、様々な機械が用意されています。充実した設備は、腰痛の悩みに寄り添ってくれます。

日本整形外科学会 整形外科専門医が在籍

日本整形外科学会 整形外科専門医が在籍
さらに神保町整形外科では、日本整形外科学会 整形外科専門医がしっかりと症状を見極め治療計画を提案してくれますので、慢性的だった腰痛の治療方法を相談しながら選ぶことが可能です。

一日でも早い回復で、痛みに悩む方のQOL(Quality of Life)の向上を目指す神保町整形外科だからこそ安心して相談できます。年齢のせいだからと慢性的な腰の痛みを我慢している方にも、適切なアドバイスが期待できるでしょう。

10名以上のリハビリスタッフがリハビリをサポート

10名以上のリハビリスタッフがリハビリをサポート
また安心できるリバビリ施設は、豊富な機器が設置され、一般的なリハビリからスポーツ選手のリハビリまで幅広く対応できる充実さです。常に10名以上のリハビリスタッフが在籍し、専門的なリハビリをサポートしています。

加えて神保町整形外科は手術室も完備しているため、万が一手術が必要なときも対応が可能です。手術は日帰り手術を中心に実施していて、手術後のリハビリを神保町整形外科にて一貫して行えます。(※手術前・手術後は経過観察のため通院いただく場合があります。)

信頼できる先生に長く見てもらいたい人にとっても、大きなメリットといえるでしょう。

初診の場合は、保険証・転院の方は紹介状・お薬手帳を持参してみてください。なるべく上下に分かれた服装で来院すると、スムーズに診療ができるそうです。

またオンライン診療も実施していて、子育て中で来院が難しい人や混雑を避けたい人も利用しやすい環境が整えられています。興味のある人はぜひお問合せください。

腰痛に悩んだ時には、まずは、専門の医師である神保町整形外科に相談しましょう。長年の腰の痛みを解決する方法が見つかるかもしれません。

アクセス・住所・診療時間

東京メトロ半蔵門線/都営地下鉄三田線・新宿線 神保町駅 徒歩2分

東京都千代田区神田神保町1-29 すずらんビル2F

診療時間
9:30~13:00
14:30~18:30

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