「大腸がんの原因や検査法」はご存知ですか？医師が徹底解説！

「大腸がん」とは？

大腸がんは、大腸の内側の粘膜に発生する悪性腫瘍です。腺腫という良性ポリープががん化して発生するものと正常粘膜から直接発生するものがあります。早期の段階では自覚症状がほとんどなく、進行すると症状が出ることがあります。この記事では大腸がんと腰痛に焦点を当てて、大腸がんの初期症状や原因・検査法について解説します。

大腸がんの主な原因

大腸がんの主な原因は大きく大腸ポリープや生活習慣、遺伝的な要因の3つに分けられます。ここでは大腸がんの主な原因について解説します。

大腸ポリープ

大腸ポリープが大きくなってがん化してしまうことがあります。大腸ポリープがある方は定期的に大腸内視鏡検査を行って、大きさを確認しましょう。便潜血が陽性になる方や血便など症状のある方は近くの消化器科を受診しましょう。

生活習慣

大腸がんに関係する生活習慣は食生活の欧米化、肥満、運動不足、喫煙、過度な飲酒などです。それぞれが大腸がんの原因になっています。普段の生活を見直して、大腸がんの予防のために当てはまるものがあれば是正しましょう。これらは生活習慣病のリスクでもあるので、心配な方は近くの内科を受診しましょう。

遺伝的要因

血縁関係のある親族に大腸がんの病歴がある方は大腸がんの罹患率が高いことがわかっています。また、家族性大腸腺腫症という大腸にポリープが多発する病気やリンチ症候群という全身にがんができる病気があります。これらの病気は遺伝子変異によって親から子へ遺伝する病気で、高確率で大腸がんを発症する可能性が高く注意が必要です。若い年齢で予防的手術をする場合もあります。大腸がんや大腸ポリポーシスの家族歴がある方は積極的に大腸がん健診を受けることをおすすめします。濃厚な家族歴がある方は遺伝カウンセリングについても相談しましょう。

大腸がんの検査法

大腸がんの主な検査は便潜血検査と大腸内視鏡検査があります。大腸がん検診では40歳以上の方に便潜血検査の2日法を毎年行うことを推奨しています。大腸がんは一度の検査で見つからない場合もあるので、定期的な検査を受けておくことが重要です。

便潜血検査

便潜血検査は便の中に目に見えない血液が入っているかどうかを判定します。便潜血検査が陽性であれば、大腸内視鏡検査を行い、大腸がんや大腸ポリープの有無を検査します。便潜血検査は大腸がん検診の項目にも入っており、一般内科・消化器科で検査可能です。

大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査は肛門から全大腸をカメラで見る検査です。大腸内視鏡検査を受けることで大腸がんの罹患リスクが減少することが示されています。血便などの症状がある方や便潜血検査で陽性になった方、大腸ポリープの既往がある方は積極的に消化器科で検査を受けましょう。