「肺がん」を疑う「今すぐ病院へ行くべき症状」はご存知ですか?医師が徹底解説!

※この記事はMedical DOCにて『「肺がんの症状」はご存知ですか?初期症状・末期症状も医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
木村 香菜(医師)
目次 -INDEX-
「肺がん」とは?
肺がんは、気管支や肺胞細胞ががん化する病気で、増殖して周囲の組織を壊し、リンパ節や肺、骨、脳、肝臓、副腎に転移することもある疾患です。主要な組織型は腺がん、扁平(へんぺい)上皮がん、大細胞がん、小細胞がんの4つで、その中で最も一般的なのは腺がんです。 肺がんの治療は組織型により異なり、「小細胞肺がん」と「非小細胞肺がん」(腺がん・扁平上皮がん・大細胞がんなどを含む)に大別されます。喫煙は、特に扁平上皮がんや小細胞がんと強く関連していますが、喫煙していない人も肺がんに罹患する可能性があります。 肺がんは進行の程度に応じてステージ1から4に分類されます。ステージ1は最も早期の段階で、ステージ2はステージ1より進んだ段階、ステージ3はがんが大きくなったり離れたリンパ節に転移があったりするもの、ステージ4は他臓器への遠隔転移があるものとされます。すぐに病院へ行くべき「肺がんの症状」
ここまでは肺がんの症状を紹介してきました。 以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。なかなか治らない呼吸器症状(咳や痰)がある場合は、呼吸器内科へ
肺がんになっても、最初は症状が現れないこともあります。 一方で、なかなか治らない咳や痰、ときには血痰などの呼吸器の症状が続く場合には、呼吸器内科を受診するようにしましょう。 肺がん以外にも、結核などのゆっくり進むタイプの肺の病気になっている可能性も考えられます。 まずは、呼吸器内科を受診するようにしましょう。受診時には、「いつから」「どのような」症状が出たのかをメモしておくと、医師が病状を把握するのに役立ちます。 記録をきちんとつけておくようにしましょう。受診・予防の目安となる「肺がん」のセルフチェック法
- ・頑固な咳症状がある場合
- ・血の混じる痰が出る場合
- ・胸や背中が痛いという症状がある場合
「肺がんの症状」についてよくある質問
ここまで肺がんの症状を紹介しました。ここでは「肺がんの症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
肺がんのステージ4の症状を教えて下さい。
木村 香菜(医師)
肺がんステージ4は、肺がんが他のさまざまな臓器へ転移、つまり飛び散った状態です。そのため、転移を起こしたがんがそれぞれの臓器で進行し、その臓器特有の症状がみられます。肺がんは反対側の肺や骨、脳、肝臓、副腎といった臓器へ転移しやすいとされています。骨に転移した場合は、その部位の痛みが起こったり骨折したりすることがあります。背骨に転移し脊髄を圧迫した場合には手足の麻痺が生じることもあります。脳に転移すると、頭痛や吐き気、脳卒中のような症状(麻痺など)がでることもあります。肝臓に転移した場合には黄疸(おうだん)がでることもあります。
肺がんのステージ4まで進行した場合、余命・生存率はどのくらいでしょうか?
木村 香菜(医師)
肺がんステージ4、つまり肺がん末期の5年生存率は約5%程度であるとされています。肺がん末期の余命症状が出てからの余命は短い場合が多いということになるのですが、肺がんのタイプや年齢などによって、もちろん個人差があります。


