「子宮頸がん」を疑う「今すぐ病院へ行くべき症状」はご存知ですか?医師が徹底解説!

子宮頸がんの症状とは?Medical DOC監修医が子宮頸がんの何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状がある場合は迷わず病院を受診してください。
※この記事はMedical DOCにて『「子宮頸がんの症状」はご存知ですか?初期症状・末期症状も医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
丸山 潤(医師)
【保有資格】
医師/医学博士/日本救急医学会救急科専門医/日本集中治療医学会集中治療専門医/DMAT隊員/日本航空医療学会認定指導者(ドクターヘリの指導者資格)/JATECインストラクター/ICLSインストラクター
目次 -INDEX-
「子宮頸がん」とは?
子宮頸がんとは、膣と子宮をつなぐ入り口『子宮頸部(しきゅうけいぶ)』に発生するがんのことです。
多くのがんは高齢になると発症リスクが上がりますが、子宮頸がんは20代後半から発症が増加し始め、30代後半にピークを迎える傾向があります。
子宮頸がんは比較的若い世代で発症しやすい特性があるのが特徴です。このがんの原因の多くが、性交渉によるウイルス感染です。
健診でこのがんを早い段階で発見すれば、妊娠できる力(妊孕性)を保つことができます。子宮頚部の一部だけを切除するので、妊娠、出産に支障はありません。
ただし、進行した状態で発見されると、子宮や卵巣を摘出する大掛かりな手術を行う場合も少なくありません。
日本国内では年間約10,000人以上の方が感染し、約3,000人もの方が亡くなっています。
すぐに病院へ行くべき「子宮頸がんの症状」
ここまでは子宮頸がんの症状を紹介してきました。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
不正出血、おりものの異常がある場合は、婦人科へ
月経期以外の出血や性交時の出血、異臭がするおりもの、色が付いたおりものや水っぽい粘液が大量に出る時は、すぐに婦人科を受診しましょう。
これらの症状は月経不順や更年期障害など、ありふれた原因が多いので放置しがちです。たとえ子宮頸がんでなくても、これらの症状は感染症や炎症の可能性もあるため、婦人科を受診しましょう。
受診・予防の目安となる「子宮頸がん」のセルフチェック法
子宮頸がんで唯一、最大のセルフチェック法は「定期的(2年に一度)に子宮頸がん検診を受ける」ことです。性交経験のある女性はすべて潜在的な子宮頸がんのリスクがあると言っても差し支えありません。
子宮頸がんを引き起こすウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)は誰もが持っているありふれたものです。性交で感染し子宮頚部に取り付きます。
多くの場合はHPVに感染し免疫でやがて排除されます。しかし一部は取り除かれず、長期感染して子宮頸がんを引き起こします。HPVは「誰もが感染するウイルス」「発症まで時間がかかる病気」という性質があるため、定期的な子宮頸がん検診は早期発見に欠かせません。会社や自治体が行う定期健診などで、必ず受けるようにしましょう。
子宮頸がんを予防するには、性交経験がない時期に子宮頸がんワクチンを接種することが唯一の解決法です。ワクチン接種で、子宮頸がんリスクを90%以上防ぐと言われています。非常に効果が高いワクチンですが、先進国では日本だけがワクチン接種が進んでいません。
なお、ワクチンを接種しても10%の発症リスクは残るため、定期的な子宮頸がん検診は必要です。
「子宮頸がんの症状」についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「子宮頸がんの症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
子宮頸がんを早期発見するポイントを教えて下さい。
丸山 潤(医師)
定期的に子宮頸がん検診を受けましょう。初期の子宮頸がんは自覚症状がないことが多いため、2年に一度健診を受けることが早期発見につながります。子宮頸がんは定期健診のオプションで受けられますが、自治体によっては助成金が出ることもあります。お住まいの自治体のHPをご確認下さい。子宮頸がんは早期発見すれば子宮が温存でき、寛解(病状が治まり落ち着いている)状態にできる可能性が高い病気です。
子宮頸がんを発症している場合、おりものや出血にどのような特徴がありますか?
丸山 潤(医師)
おりものに異臭がする、赤や茶色、黒色になるなどの特徴が見られます。粘性の高い液体や、水っぽいおりものが大量に出ることもあります。正常なおりものは無臭かわずかに酸っぱいにおいがするため、異臭がする時点で何らかの症状があると思って差し支えありません。性交時の出血、月経期以外の出血(不正出血)も、子宮頸がんの典型的な症状です。更年期やホルモンバランスの異常で起こりやすい症状ですが、子宮頸がんが隠れているかもしれません。放置せず、早急に婦人科を受診することをおすすめします。
子宮頸がんの症状は最後に性行為をしてから何年後に発症するのでしょうか?
丸山 潤(医師)
ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染すると、おおよそ数年から10年で前がん病変(異形成)を経て、子宮頸がんを発症します。しかし、前がん病変(異形成)でも80%の方はガンにならず、中には自然治癒することもあります。もし子宮頸がん検診で異形成が見つかっても悲観せず、定期検査を続けましょう。HIVなど免疫不全の方は進行スピードが速い傾向があります。
編集部まとめ
子宮頸がんの主な原因はヒトパピローマウイルス(HPV)感染です。一番の予防法は性交渉前に子宮頸がんワクチンを接種することですが、強い予防効果がありますが治療効果はありません。
ワクチン未接種の方は定期的な子宮頸がん検診でいち早く病変を見つけ、治療と経過観察を続けることが唯一の対策になります。
子宮頸がんワクチンは、子宮頸がんの90%以上を防ぎます。副作用で起こる症状は接種部の腫れや頭痛、腹痛、筋肉痛(約10%)などが挙げられます。ごくまれにアナフィラキシー(約96万接種に1回)やギラン・バレー症候群(約430万接種に1回)の発生が報告されています。
しかし子宮頸がんが発症すると、妊孕性はもちろん、命まで失う可能性があります。たとえ病巣を取り除いて症状が改善しても、再発に怯える日々が続くかもしれません。
ワクチン接種にはさまざまな意見がありますが、未接種の方は積極的に接種するようにしましょう。
「子宮頸がんの症状」で考えられる病気と特徴
「子宮頸がんの症状」と関連する病気は2個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
不正出血が続く場合や、閉経したのに月経のような出血がある場合や、不正出血に加えて腹痛など他の症状も伴っている場合には、これらの病気が隠れている可能性があります。
「子宮頸がんの症状」と関連する症状
「子宮頸がんの症状」と関連している、似ている症状は8個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。
これらの症状は「月経不順」「クラミジアなどの性病」「更年期障害」「椎間板ヘルニア」「膀胱炎」「痔」「心不全」「肝機能障害」などの疾患の可能性が考えられます。いずれの症状も持続する場合は、早めに医療機関を受診しましょう。




