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歯周病予防の方法を紹介|歯周病に気付く方法・歯医者の選ぶポイントも解説します

 更新日:2024/11/23
治療を受ける男性

「毎日歯磨きをしているのに歯茎が痛い」「歯と歯のすき間が広がったような気がする」など、歯周病に関する悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。

歯周病は、歯と歯茎の間(歯周ポケット)に歯垢が溜まり細菌が炎症を起こすことで発症する生活習慣病の1つです。

30代以上の成人において約80%が発症しているといわれています。進行すると最終的に歯が抜け落ちてしまう可能性のある症状です。

私たちの身近に存在している歯周病ですが、予防し防ぐことが可能です。また歯周病の予防に歯科医院との連携は欠かせませんが、どのような歯科医院を選んでよいのか悩む方もいるでしょう。

どの歯科医院を選んでもよいわけではなく、きちんと選ぶポイントがあります。

本記事では歯周病予防の方法を詳しくご紹介するとともに、歯周病予防や治療に適している歯科医院を選ぶポイントについても解説します。

藤波 弘州

監修歯科医師
藤波 弘州(谷塚藤波歯科医院)

プロフィールをもっと見る
2002年東京歯科大学卒業。2007年東京歯科大学大学院歯学研究科(歯周病学講座)修了。2007~2009年東京歯科大学千葉歯科医療センター(旧:東京歯科大学千葉病院)勤務。2009~2014年東京歯科大学水道橋病院勤務
総合歯科医局長に就任。2014~2016年都内の高田馬場新田歯科医院、有楽町デンタルオフィス、千葉県のスズキ歯科に勤務。2016年5月谷塚藤波歯科医院院長

歯周病の予防をするためには

歯周病予防方法
歯周病を予防するためには、ご自身で行うセルフケアが重要です。毎日毎食後の歯磨きは欠かせません。また定期的に歯科医院へ行き、歯科医師によるチェックを受けることも重要です。ここでは4つご紹介します。

歯垢をていねいに取り除く

歯周病を引き起こさないために、歯垢を溜めずていねいに取り除くことが基本です。歯垢1mgあたりに1億個以上の細菌が含まれています。食事をすると歯の表面や歯と歯の間(歯間部)に歯垢が付着します。
たとえ食後に歯磨きを行ってもきちんと歯垢が取り除けていないと、歯垢の中に含まれる細菌が歯茎に炎症を起こし、歯を支えている歯槽骨が溶けるのです。
また歯垢が歯に付着した状態で過ごしていると、次第に石灰化し歯石となります。歯石の表面はざらついているため、細菌が増殖し歯周病を引き起こす要因になるのです。
初期の段階では自分でも気がつきにくく、歯周病を自覚したときにはかなり進行している可能性もあります。毎食後歯磨きを行っていても正しい磨き方をしていないと歯垢は取り除けません。歯間部に歯ブラシの毛先を45度になるようにあて、力を入れずに細かく動かしましょう。
ただし人により歯の生え方や形は違います。磨きにくい場合や歯ブラシの毛先が届いていない場合、歯ブラシを縦にしたり斜めにしたりして、しっかり歯ブラシの毛先が歯1本1本にあたるようにしてください。上記の磨き方を毎回の歯磨きの際に意識して行いましょう。

デンタルフロスを使用する

歯の表面は磨けても歯間部は磨きにくいため、デンタルフロスも使用していきましょう。
歯間部は歯ブラシの毛先が届きにくく歯垢が残りやすいため、歯周病が発生しやすくなる要因となります。ブリッジなどの補綴物が入っている方は、補綴物の下や隣接している歯の間が磨きにくいため使用をおすすめします。
デンタルフロスは糸だけのタイプとホルダー付きのタイプがあるため、ご自身が使いやすいタイプを選んでください。初心者の方にはホルダー付きタイプが扱いやすいでしょう。使用方法は以下の通りです。

  • のこぎりのように前後に動かしながら歯間部に入れていく
  • 接触点まで到達し歯茎に対しスッと入るところまで挿入
  • 歯面を上下に擦り汚れを取り除く
  • 入れたときと同じように前後に動かしながら糸を外す

歯周病は歯間部や歯と歯茎の境目から進行します。歯ブラシのほかにデンタルフロスも活用し、歯垢をしっかり取り除きましょう。

定期的に歯ブラシを交換する

歯ブラシ
同じ歯ブラシを何ヶ月も使用していませんか。「歯垢をきちんと除去する」と考えたときの交換目安は1ヶ月です。歯ブラシの毛先が開いてしまうと歯にあたらず、歯磨きの効率が下がるため歯垢を除去できません。
また毛先が開いていなくても1ヶ月経過すると歯ブラシの弾力が失われてしまうと同時に毛先も傷んでいるため、歯垢が除去しにくい状態です。歯周病を予防するためにも、歯ブラシは1ヶ月に1回交換しましょう。

歯科医院によるチェック

歯や歯茎の状態・歯周ポケットが深くなっていないかなどは自分では判断ができないため、定期的に歯科医院で口腔内の状態をチェックしてもらいましょう。
そのときの歯や歯茎の状態をきちんと把握することは、歯周病予防を行っていくうえで重要です。自分で状態を知っていることで正しい予防法を行えます。歯周病予防はご自身でのセルフケアと、歯科医院による専門的な目線からのチェックとケアが重要です。

説明を聞く男性
先述したように歯周病予防はご自身で行うセルフケアも重要ですが、歯科医院に通い専門的なケアを受けることも重要です。
歯科医院で検査を受けることで、歯周病が発生している事態に気がつく場合もあるでしょう。歯科医院での予防方法についてみていきます。

口腔内検査

まず歯や歯茎の状態・歯茎から出血はないか・歯周ポケットがどのくらいの深さかを検査し、軽度・中度・重度にわけ治療方法が決まります。
また歯槽骨にぐらつきがないか確認するためX線の撮影を行う場合もあり、歯科医院によっては歯科用CTを使用します。3次元で立体的な撮影が可能なため、より正確な診断につながるのです。
歯周ポケットの深さは歯周ブローグと呼ばれる目盛りがついた探針で測定を行います。3mm以内なら健康な状態ですが、4〜5mmは初期、6mm以上だと進行している歯周病と判断されます。
歯周病の初期状態は自覚症状がほとんどないため、検査を受けないと正確な診断は難しいものです。歯科医院にて専門的な検査を受けることで、将来の歯の健康を守ることにつながります。

口腔内清掃

口腔内の状態が判明したあとは、PTMCと呼ばれる歯面清掃を行います。歯周病予防にPTMCは非常に重要です。まずスケーラーと呼ばれる器具を使用し、歯垢や歯石を取り除くスケーリングを行います。
とくに歯石となっている状態は歯ブラシでは除去できないため、スケーリングで除去してもらう必要があるのです。ただし歯周病が進行し歯周ポケットが深くなっていると、歯垢や歯石がスケーリングでは除去できない場合もあります。その場合スケーラーを使用し、ポケットの中に入り込んでいる歯垢や歯石を取り除くルートプレーニングがとられます。
そのほか歯の表面に付着しているバイオフィルムといわれる細菌が集まっている薄い膜も除去することが必要です。歯石はざらつきがあり内部にすき間があるため、バイオフィルムができやすいです。
バイオフィルムは歯磨きでは除去できないため定期的にPTMCやスケーリングを受け口腔内を清潔に保ちましょう。初期の歯周病が始まっていたとしても炎症がおさまり改善へと向かうことが多いです。

歯磨き指導

歯科医院にて正しい歯磨きの仕方の指導を受けることで、正しい磨き方を知れ歯周病予防に役立ちます。自分では磨けていると思っていても磨き残しがあったり磨きやすい癖があったりするため、意外と正しい磨き方で磨けている方は少ないものです。
正しい磨き方といっても人により歯並びや歯の生え方が違うため、1つではありません。歯科医院にて歯磨き指導を受けることで、ご自身の歯や歯の状態に合った磨き方を教えてもらえます。
誤った磨き癖がついてしまっている方は、指導を受け歯磨きのやり方を見直してみてください。

歯周病に気付く方法

歯周病気付くポイント
先述したように、歯周病の初期は自覚症状がほとんどないため気がつきにくい症状です。
しかし歯を磨くときに出血があったり口臭や歯がぐらつく感じがあったりなど、違和感に気付く場面があります。口腔内の違和感を見逃さず放置せず、以下の症状がみられる場合は歯科医院への受診をおすすめします。

歯を磨くときに出血がある

歯を磨いた際に出血が出て驚いたことがある方もいるのではないでしょうか。歯茎からの出血は炎症が起こっているサインです。
そのまま放置してしまうと歯垢が歯周ポケットの中へ潜り込み、歯周組織(歯肉・セメント質・歯根膜・歯槽骨)を破壊し炎症を繰り返します。出血が起こっていると口腔内で常に炎症が続いている状態となり、歯周病が進行していく事態につながります。

口臭が気になる

口臭には生理的口臭と病的口臭にわけられます。口腔内には嫌気性菌と呼ばれる細菌が存在し、タンパク質やアミノ酸を分解し口臭の原因である揮発性硫黄化合物(VSC)を作り出します。生理的口臭は舌の上に白い垢(舌苔)が付着していることが原因です。
対して病的口臭は何らかの病的な要因が関係していることで発生し、代表的な要因が歯周病です。歯周病は痛みもなく進行していくうえ、口臭は自分ではわかりにくく気がついたときにはかなり進行していることも少なくありません。
口臭を家族や周りから指摘された場合、一度歯科医院を受診し検査や治療を受けることも検討しましょう。

歯がぐらつく感じがする

歯のぐらつきを感じたら、歯周病は重度まで進行している可能性があります。歯周病菌の毒素は歯を支える歯槽骨を溶かすため、ぐらつきが現れるようになります。そして歯肉が下がり歯が抜けてしまうことにつながるのです。
歯のぐらつきを感じたら早急に歯科医院を受診し、専門的な治療を受けてください。

歯周病予防治療をするときの歯医者選びのポイント

病院選び
歯周病予防治療を受けるために、どのような歯科医院がよいのでしょうか。多くの歯科医院が存在している中で、ご自身にぴったりな歯科医院を見つけることは難しいと感じる方もいるでしょう。
歯周病予防治療を受けるときに選びたいポイントはいくつかあります。ここでは4つご紹介します。

日本歯周病学会の認定医や専門医が在籍しているかどうか

歯周病予防治療には、日本歯周病学会の認定医や専門医が在籍している医院か確認しましょう。
日本歯周病学会は1957年に設立された学術団体であり、歯周病を克服することで1本でも多く歯を残すことを目的としています。認定医や専門医のほかに指導医や認定歯科衛生士で構成され、在籍していることでより専門性の高い歯周病予防治療が受けられる医院といえるでしょう。
歯周病は歯を失う原因として最も多いといわれており、また糖尿病や呼吸疾患などの全身疾患と関係しています。歯を失うことなく全身の健康を保つため、歯周病予防治療に特化している医院を選んでください。

進行した歯周病にも対応可能かどうか

一口に歯周病治療といってもさまざまな方法があります。
歯周病治療はスケーリングなどの口腔内清掃が基本ですが歯周ポケットの深さが改善されない場合、フラップ手術を行い改善をはかる方法がとられます。改善がみられない歯茎を麻酔後に切開し、歯周ポケットの奥へ入り込んでいる歯石や汚れを取り除く手術です。
また骨が溶け薄くなっている場合、GTR法エムドゲイン法と呼ばれる歯周組織再生療法もあります。進行しすぎている状態には向きませんが、歯茎が下がることを予防できる安全性が高い方法です。
歯周病の進行具合や状態は人により異なります。歯周病治療への症例数が多く、どのような状態の歯周病にも適している医院を選ぶとよいでしょう。

説明がわかりやすいかどうか

医師の説明を聞く女性
歯周病治療の流れやその都度行う治療の説明などがわかりやすいかどうかもポイントの1つです。いきなり治療が始まったり治療後に説明がなかったりした場合、本当に改善するのか不安になる方もいるでしょう。
また説明があったとしても、一方的だったり専門的な言葉を並べただけだったりだと、治療を受ける意欲やセルフケアを行うモチベーションの停滞にもつながります。説明がわかりやすく、ときにアドバイスがある歯科医院だと安心できるでしょう。

その人にあった治療の提供をしてくれるかどうか

その人にあった治療の提案をしてくれるかどうかにも注目しましょう。
先述したように歯の生え方などは人それぞれ違うため、全員に同じ治療を行っていても改善されるとは限りません。きちんと診察しそれぞれの人にあった治療の提案をしてくれる歯科医院だと、何かあったときでも相談しやすく通いやすいといえるでしょう。
同じ目線に立ち悩みを共有でき、一緒にどのような治療方法だと改善するか・歯の健康を守れるかなどを考えてくれて提案してくれる医院を選んでください。

歯医者選びのポイントを満たす谷塚藤波歯科医院へ

院長
今一度歯科医院選びのポイントを確認しましょう。

  • 日本歯周病学会の認定医や専門医が在籍しているかどうか
  • 進行した歯周病にも対応可能かどうか
  • 説明がわかりやすいかどうか
  • その人にあった治療の提供をしてくれるかどうか

谷塚藤波歯科医院は上記のポイントを満たす歯周病予防にぴったりな歯科医院といえます。
日本歯周病学会認定の専門医が在籍している谷塚藤波歯科医院は、予防治療に力を入れており患者目線で考えサポートしてくれる歯科医院です。丁寧なアドバイスと専門的な治療やケアを行っているため、安心して歯の健康を任せられるのではないでしょうか。
先述したGTR法エムドゲイン法などの再生療法にも対応しています。「歯周病に悩んでいる」「現段階で歯周病はないが予防したい」と考えている方は、谷塚藤波歯科医院を受診してみてはいかがでしょうか。谷塚藤波歯科医院の特徴について詳しくみていきましょう。

谷塚藤波歯科医院のコンセプト

谷塚藤波歯科医院は一人ひとりに合った治療を提供し、歯の健康を守り続けるというコンセプトを掲げています。患者ご自身が歯を保ち、食事を楽しみ、健康で楽しい人生を送っていただきたいと考えているためです。
院長は父の姿に憧れ、父が院内や街中で感謝をされている姿を見て、地域社会に貢献できる歯科医師を目指しました。そのため患者と誠実に向き合うことを大切にし、地域に愛される歯科医院づくりを続けています。
患者自身にもご自身の症状をしっかり把握してもらうために、できる限りわかりやすい説明を心がけ、また選択肢を複数用意することで安心して治療を受けてもらえる環境づくりを大切にしています。

日本歯周病学会認定の専門医が在籍している

院長
谷塚藤波歯科医院の院長は日本歯周病学会認定の専門医です。
さまざまな治療を行っていますが、院長は歯周病の治療を専門としてきたこともあり歯周病治療を得意とされています。難しい症例も数多くこなされ、豊富な経験と高い実績を持ち合わせています。

GTR法やエムドゲイン法など手術・再生療法にも対応している

谷塚藤波歯科医院では、進行した歯周病に対して行う歯周組織再生療法であるGTR法エムドゲイン法を取り入れています。
これらの療法は歯周病における先進的な治療ですが、歯科医師の技術が問われる難しい療法です。多くの症例数を経験している谷塚藤波歯科医院だからこそ行える治療法といえるでしょう。
こうした治療法を行うときもいくつかの選択肢を用意し、患者にとって適切な治療を行っています。患者の症状の合わない治療法をとってしまうと、治療期間が長くなるなどの問題があるためです。複数の選択肢があることで、治療を安心して受けれます。

予防治療・継続したメンテナンス

歯周病改善後も継続した予防治療・メンテナンスを行っている点も魅力です。治療によって機能をカバーすることはできても、再発しては意味がありません。
谷塚藤波歯科医院では、歯を健康に保つために、専門的な知識を踏まえたケア方法と、家庭で行えるホームケアもしっかりと患者に寄り添って考えてくれます。
自身の歯で一生食事を楽しんで欲しいと考えているためです。こうした考えの背景には先代の父から受け継いだ精神や姿勢があり、常に患者に親身になって治療を行っています。
谷塚藤波歯科医院は専門的な歯周病予防や治療を提供しており、一人一人にあった適切な方法を提案してくれる歯科医院です。その後のケアも万全な体制を整えています。
ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。歯の健康を守り支えてくれるパートナーとしておすすめです。

谷塚藤波歯科医院の基本情報

アクセス・住所・診療時間

東武スカイツリーライン 谷塚駅 徒歩30秒

埼玉県草加市谷塚1-1-23

診療時間
9:00~12:30
14:00~18:30

▲14:00〜17:00

参考文献

この記事の監修歯科医師