「首が寝違えたように痛む」原因とは？突然痛み出した場合や治し方も医師が解説！

首が寝違えたように痛む時、気になってモヤモヤしませんか？ここではMedical DOC監修医が首が寝違えたように痛い症状で考えられる病気や何科へ受診すべきかなどを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

「首が寝違えたような痛み」の症状で考えられる病気と対処法

首の痛みに悩まされたことのある方は多いのではないでしょうか。首が急に痛くなったり、寝違えたように頭が動かしにくくなる等、日常生活に差し障る症状があると辛いですよね。この記事では、首が寝違えたような痛みの原因と対処法について解説していきます。

突然首が寝違えたように痛みだした症状で考えられる原因と治し方

目が覚めたときに首の後ろや肩にかけての痛みがある場合、寝違えを疑います。寝違えの原因ははっきりわかっていませんが、睡眠中の不自然な姿勢のために一部の筋肉が血液不足になっている説や、関節に炎症が起こっているなどの説が考えられています。いずれにしろ、骨折や筋断裂などの異常は認められない病気です。通常は数時間から数日で痛みは改善します。

首を動かすと寝違えたように痛む症状で考えられる原因と治し方

寝違えでも首を動かして痛みがでることがありますが、通常は、徐々に首を動かすことで症状は改善します。症状が改善しない場合や、首を動かした時に激しい痛みがある場合、手足のしびれがある場合には、寝違え以外の原因の可能性があります。そのようなときには整形外科にご相談ください。

寝違えたような痛みで首を動かせない症状で考えられる原因と治し方

寝違えや強い肩こりでも首を動かせないことがあります。強い症状の場合には無理に動かさずにいる方がよいのですが、通常は次第に症状は改善します。経過をみても全く動かせない、痺れなどの症状が伴うなどの場合には、整形外科にご相談ください。

首を寝違えたような痛みと頭痛や吐き気がある症状で考えられる原因と治し方

ひどい首こりや肩こりでも頭痛や吐き気がでることもありますが、他の原因としては慢性頭痛の可能性があります。首から頭にかけての締め付けられるような痛みがメインで、吐き気が軽い場合は緊張性頭痛、吐き気が強い場合やズキズキ痛む場合は片頭痛の可能性があります。頭痛、吐き気を伴う場合にはまずは内科にご相談しましょう。
また、急に首の痛みと頭痛、吐き気がでた場合には、椎骨動脈解離やくも膜下出血などの重い脳血管の病気の可能性もあります。急激に強い症状が出た場合、頭痛や吐き気がメインの場合にはすぐに内科をご受診ください。

首を寝違えたような痛みが繰り返す症状で考えられる原因と治し方

首の痛みを毎日繰り返す場合、寝違えではなく、首の骨や靭帯に異常がある可能性があります。頸椎椎間板ヘルニアや頸椎症性神経根症、頸椎症性脊髄症のほか、転移性脊椎腫瘍や脊髄腫瘍、強直性脊椎炎、関節リウマチなどのさまざまな原因が考えられます。症状が続く、繰り返す、徐々に悪化するなどの場合には整形外科をご受診ください。

首が寝違えたように痛くて腕がしびれる症状で考えられる原因と治し方

寝違えで手足がしびれることはありません。頸椎椎間板ヘルニア、頸椎症性神経根症、頸椎症性脊髄症などにより、神経の圧迫症状がでている可能性があります。無理に動かさず、症状が改善しない場合には整形外科でご相談ください。しびれが持続している場合や手足の動きが悪いなどの麻痺の症状がある場合には、緊急で整形外科を受診しましょう。

首が寝違えたように痛くて背中や肩も痛い症状で考えられる原因と治し方

首だけではなく背中や肩にも痛みがある場合、こり以外に、胸椎椎間板ヘルニア、側弯症、脊髄腫瘍、転移性脊椎腫瘍、後縦靭帯骨化症、黄色靭帯骨化症などでさまざまな場所の痛みが出ている可能性もあります。肩こりなどの症状の場合には、ストレッチで改善することがありますが、腫瘍などの場合には徐々に症状が悪化します。悪化傾向がある場合や広い範囲の痛みがある場合には一度整形外科にご相談いただくのが良いでしょう。

運動後に首が寝違えたように痛みだした症状で考えられる原因と治し方

運動や動かした後に首の痛みや、手や腕などのしびれ、動かしにくいなどの症状がある場合、頸椎椎間板ヘルニア、頸椎症などの可能性があります。症状が持続する場合には、神経が圧迫されている可能性があります。すぐに整形外科をご受診ください。

すぐに病院へ行くべき「首が寝違えたような痛み」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

首の強い痛みやしびれ、麻痺の症状がある場合は、整形外科へ

首の寝違えやひどい肩こりでも強い症状はでますが、通常は徐々に改善します。強い症状が持続する場合や、神経の圧迫症状を疑うようなしびれや麻痺がある場合には、整形外科をご受診ください。しびれや麻痺がでる症状としては、頸椎椎間板ヘルニアや頸椎症などが考えられます。

「首が寝違えたような痛み」が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「首が寝違えたような痛み」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

寝違え

寝て起きた後に首の痛みがある時は寝違えた可能性があります。

寝違えの対処法

通常は徐々に動かしたりしているうちに改善します。市販の湿布や痛み止めの服用などで対処いただいても良いかと思います。動かせるなら無理のない範囲でストレッチが有効なこともありますが、逆に悪化することもあります。筋トレなどの激しい運動は避けた方が良いでしょう。セルフケアで改善しない場合や、ご不安な場合には整形外科を受診しましょう。

ねんざ

ぶつけた、ひねったなどの外傷の後に痛みがある場合は、ねんざの可能性があります。

ねんざの対処法

骨折や靭帯の明らかな損傷がなければ、痛み止めや湿布などを使いながら安静にすることで症状は改善します。改善しない場合や経過でしびれなどの症状が出てくる場合には、骨折や靭帯損傷などが隠れている可能性があります。また骨折などがないにも関わらず外傷後に長い期間首の痛みなどが残る外傷性頚部症候群というものもあります。その際には整形外科をご受診ください。

頚椎症性神経根症（けいついしょうせい しんけいこんしょう）

加齢により頸椎の椎間板が変化し、近くを走る神経を圧迫することでしびれや痛み、麻痺の症状がでます。特に首を後ろにそる体勢で症状が悪化します。

頚椎症性神経根症の対処法

症状がでないような姿勢や痛み止めで対処すると自然に症状は改善することもありますが、痛みが強い場合や筋力低下などがある場合には手術が必要になることもあります。強い症状がある場合には整形外科にご相談ください。

「首が寝違えたような痛み」症状の正しい対処法は？

首の寝違えの場合、市販の鎮痛薬の飲み薬や湿布薬を使っていただいても問題ありません。緩やかなストレッチも効果があることもありますが、逆効果のこともあるため、無理は禁物です。
早く直したい場合、症状が強く不安な場合には、整形外科をご受診しましょう。他に首の痛みを起こしうる病気がないかどうか確認した上で、痛み止めや筋弛緩薬、局所麻酔薬を筋膜に注入する方法が効果的なこともあります。

まとめ

首の寝違えたような痛みについて解説いたしました。寝違え以外にも、時々怖い病気が隠れていることがあります。首の痛みは、日常生活の質を低下させる辛い症状です。市販薬やマッサージで改善しない場合には、整形外科にご相談ください。

「首が寝違えたような痛み」で考えられる病気と特徴

「首が寝違えたような痛み」から医師が考えられる病気は17個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedicalDOCの解説記事をご覧ください。

後頚部だけではなく後頭部にかけての痛みにもなるため、整形外科や脳神経内科・外科に受診するべき疾患が候補として多くなります。

「首が寝違えたような痛み」と関連のある症状

「首が寝違えたような痛み」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedicalDOCの解説記事をご覧ください。

「首が寝違えたような痛み」の症状の他に、これらの症状がある場合「頸椎椎間板ヘルニア」「頸椎症性脊髄症」「脊髄腫瘍」「関節リウマチ」「外傷性頸椎症候群」「緊張性頭痛」などの疾患の可能性が考えられます。
複数の症状が見られる場合は、なるべく早く医療機関への受診をおすすめします。