「立ち上がると頭痛が起きる原因」はご存じですか?考えられる病気も医師が解説!

立ち上がると頭痛が起きる原因は?メディカルドック監修医が考えられる病気・何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

監修医師:
関口 雅則(医師)
目次 -INDEX-
「立ち上がると頭痛が起きる」症状で考えられる病気と対処法
立ち上がった瞬間に頭痛が生じるという症状は、日常の体調不良から特定の病気まで様々な原因で現れます。多くは自然な体の反応ですが、慢性的に続く場合や他の不調を伴う場合には、注意が必要です。今回の記事では、立ち上がった時に頭痛が起きる症状に注目し、どのような原因や疾患が考えられるのか、そしてどのように対処すればよいのかを解説します。
立ち上がると頭痛が起きる症状で考えられる原因と対処法
立ち上がると突然頭痛が生じるケースでは、頭痛の起こるタイミングや痛みの性質が重要な手がかりになります。特徴的なのは、朝や午前中など、体を起こして動き出したときに強く痛みや重だるさを感じ、午後には軽減する日内変動がみられることもあります。
このような症状に対し、すぐにできる処置としては静かに座る、横になる、水分を補給する、無理に動かず安静を心がけるなどがあります。また、起立性調節障害や血圧の変動、自律神経の乱れ、脱水や貧血などが原因となる場合が多く、思春期や成長期の子どもや若年者に多く見られます。
受診が必要な場合は、まず内科や脳神経内科が適切です。しかし、頭痛の性質や激しさ、めまい・失神・けいれんなどの神経症状、日常生活に大きな支障がある場合には緊急性が高まります。早めに専門の医療機関に相談しましょう。特に症状が長引く場合や繰り返す場合は、放置せず詳しい検査を受けることが重要です。
立ち上がると頭痛とめまいが起きる症状で考えられる原因と対処法
立ち上がると同時に頭痛とめまいが生じる場合は、自律神経のバランス不良や血圧の調節障害が原因となっていることが多くみられます。症状としては、ふらつきや視界のぼやけ、頭の重さや拍動性の痛み、吐き気や集中力の低下などが同時に現れることがあります。また、立位や歩行中に症状が増悪し、安静や横になることで自然と軽減する傾向が強いのが特徴です。
応急的な対策としては、水分と塩分の適切な補給、急激な動作を避けてゆっくり体を起こすことを心がけましょう。原因としては、起立性調節障害、体調不良による一時的な血液循環の低下、まれに脳脊髄液減少症や片頭痛なども考えられます。
もし症状が強い、繰り返す、もしくは立ち上がるたびに失神の前兆を感じる場合には、内科や脳神経外内科での精査が必要になります。特に、急激な神経症状やケガのリスクが伴う場合は速やかな受診をおすすめします。
立ち上がると頭痛が起きて意識障害・麻痺・激しい痛みなど危険な症状を伴う場合は、脳神経内科(または救急科)へ
突然の強い頭痛や、手足のしびれ・けいれん・意識障害などの神経学的所見、視力障害や言語障害(うまく喋れない)、持続する嘔吐などを伴う場合には、重篤な疾患(脳出血、くも膜下出血、脳腫瘍など)が疑われます。
このような場合はできるだけ早く脳神経外科や救急科で精査を受けることが必要です。受診時には発症時刻や経過、伴う症状を伝えるとともに、早急な対応が求められます。
「立ち上がると頭痛が起きる」症状が特徴的な病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「立ち上がると頭痛が起きる」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
起立性調節障害(OD)
起立性調節障害は、自律神経の機能不全により立ち上がった際に血圧や心拍数の調整がうまくいかなくなり、頭痛やめまいを引き起こす病気です。成長期の思春期によく見られ、生活リズムの乱れやストレスが誘因となることもあります。
対処法としては、十分な水分補給や塩分摂取、規則正しい生活習慣の確立が基本で、症状が重い場合は薬物療法も検討されます。症状が持続し日常生活に支障があると感じたら、内科または神経内科を受診しましょう。
片頭痛
片頭痛は、頭の片側にズキンズキンとした拍動性の痛みが特徴で、光や音に過敏になることもあります。血管の異常な拡張や神経の過敏性が関与し、立ち上がった際に症状が悪化することがあります。
対処法には鎮痛剤の服用や生活習慣の改善が含まれ、予防的な治療が必要なケースもあります。頭痛が頻繁または強度が高い場合は神経内科や脳神経内科の受診が勧められます。
起立性低血圧
起立性低血圧は、立ち上がったときに血圧が急激に低下し、脳への血流不足から頭痛やめまいが生じる状態です。脱水や内分泌疾患、心臓病など多様な原因があり、十分な水分摂取や塩分増加、適度な運動が治療に役立ちます。症状が頻繁に出る場合や重篤であれば、内科や循環器内科での検査と治療を受けた方が良いでしょう。
脳脊髄液漏出症
脳脊髄液漏出症は、脳を覆う脳脊髄液が何らかの原因で漏れ出し、脳の周囲の圧力が低下することで起立時頭痛が悪化する病気です。横になると頭痛が和らぐのが特徴です。治療は安静や水分補給が基本ですが、重症例では硬膜修復手術が必要になることもあります。疑わしい場合は神経内科や脳神経内科の専門医の受診が重要です。
脱水症状
脱水は体内の水分不足で血液が濃縮され、血流が悪くなるため、立ち上がった際に頭痛やめまいを感じやすくなります。激しい発汗や嘔吐、下痢が続く場合に起こりやすいです。水分補給が最も重要で、軽度なら自宅で対処可能ですが、症状が重い場合は内科の受診が望まれます。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠中に呼吸が断続的に停止する睡眠時無呼吸症候群は、睡眠の質を低下させ日中の頭痛や疲労感、起立時の頭痛を引き起こすことがあります。治療には生活習慣の改善やCPAP療法などがあり、睡眠専門外来や耳鼻咽喉科の受診が推奨されます。
脳腫瘍
脳腫瘍は脳内にできる腫瘤が頭痛の原因になることがあります。立ち上がった際に頭痛が強まることがありますが、持続的で増悪する傾向もあります。画像検査(MRIなど)で診断が行われ、治療は手術や放射線療法、化学療法など多岐にわたります。疑いがある場合は速やかに脳神経内科を受診してください。
「立ち上がると頭痛が起きる」ときの正しい対処法は?
「立ち上がると頭痛が起きる」ときには、まず無理に動かず安静を心がけることが重要です。椅子やベッドに腰掛けてゆっくりと深呼吸し、落ち着いてから徐々に体を動かすことで、血圧や自律神経の急激な変動を抑えることができます。
水分補給をしっかり行い、脱水や血流の悪化を防ぐことも効果的です。また、首や肩、目の疲れを感じる場合には、温めたりストレッチやマッサージで筋肉のこりをほぐしたりすることも頭痛緩和に役立ちます。立ち上がる際には、急に勢いよく立ち上がらず、一度体を横向きにしてからゆっくり体を起こす、足を組むなど下半身に血が溜まりにくい姿勢を工夫することで症状の悪化を防げます。単発の軽い頭痛であれば、暗く静かな場所で休養し、必要に応じて痛み止めを服用するのも選択肢ですが、何度も繰り返す場合や日常生活に支障がある場合は医療機関での相談が勧められます。
「立ち上がると頭痛が起きる」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「立ち上がると頭痛が起きる原因」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
立ち上がると頭痛がする原因は何でしょうか?
関口 雅則(医師)
立ち上がると頭痛が起きる場合、最も多い原因は起立性調節障害や起立性低血圧です。これらはいずれも自律神経の調節や血圧の変動がうまくいかず、一時的に脳への血流が不足することによって頭痛やめまいが生じます。
他にも脱水や貧血、片頭痛、ストレス、睡眠不足などが原因となることもあります。横になったり座ったりしていると症状が落ち着く場合が多いのが特徴です。
座っていて立つと一瞬ズキズキ脈打つような頭痛がします。病院で治療できますか?
関口 雅則(医師)
立ち上がったときに発生する拍動性の頭痛は、起立性低血圧や片頭痛をはじめ、体内循環の調整がうまくいかないときによくみられます。大部分は生活習慣の見直しや水分・塩分補給で改善しますが、症状が頻繁だったり激しかったりする場合は、内科や神経内科、脳神経内科で原因を詳しく評価し、必要に応じて薬物治療や専門的な指導を受けることができます。治療によって大半の方が症状改善を期待できます。
立ち上がるときに締め付けられるような頭痛がして、寝ると治るのは何かの病気なのでしょうか?
関口 雅則(医師)
このような「横になると軽くなる頭痛」は、脱水や筋緊張性頭痛、起立性調節障害の他、脳脊髄液漏出症という珍しい疾患が隠れている場合もあります。特徴的なのは、起立や座位で悪化し、横になると症状が和らぐことです。慢性化する場合や日常生活に支障があれば、早めに神経内科や脳神経内科を受診し、必要に応じて画像検査などで原因を調べることをおすすめします。
立つと頭が痛くなる脳脊髄液漏出症とはどんな病気ですか?
関口 雅則(医師)
脳脊髄液漏出症は、脳と脊髄を包む髄膜に小さな穴が開くなどして脳脊髄液が漏れ出し、脳を支える圧力が低下することで起立時頭痛が顕著になる疾患です。症状は起き上がったり座ったりすると頭痛が強まり、横になると軽くなるのが典型的です。交通事故やスポーツ外傷など物理的なきっかけとなることがありますが、明確な原因がない場合もあります。治療は安静、水分補給、重症例ではブラッドパッチ治療(自己血注入法)などが行われます。疑いのある場合は脳神経外科での診断が必要です。
まとめ 立ち上がると頭痛が起きる原因は自律神経の乱れと血圧変動
立ち上がると頭痛が起きる主な原因は、自律神経の乱れと血圧の急激な変動です。通常、立ち上がると血液は重力で下半身に溜まりやすくなりますが、交感神経が血管を収縮させて血圧を保ち、脳への血流を維持しています。しかし、この自律神経の調節機能が弱まると、血圧が急激に低下し頭痛やめまいを引き起こします。特に起立性調節障害や起立性低血圧は、思春期の体調変化やストレス、脱水、筋力低下などが影響しやすい症状です。
症状が頻繁だったり強かったりする場合は、自己判断せず専門医の診断を受けることが重要です。生活習慣の改善と適切な医療介入が、症状の改善と健康維持につながります。この症状は身体の調節機能の異常のサインであるため、正しい理解と早めの対応が大切です。
「立ち上がると頭痛が起きる」症状で考えられる病気
「立ち上がると頭痛が起きる」から医師が考えられる病気は11個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
内分泌系の病気
- 甲状腺機能低下症
- 副腎機能不全
その他の病気
- 脱水症状
- 睡眠時無呼吸症候群
立ち上がったときに生じる頭痛は、起立性低血圧や貧血、自律神経の異常、脱水など一般的な原因から、脳脊髄液漏出症や脳腫瘍など医療対応が不可欠な病気まで、実に多岐にわたります。頭痛の持続や増悪、その他の症状を伴う場合は、できるだけ早く専門医へ相談し、医療機関で適切な検査や治療を受けることが重要です。
「立ち上がると頭痛が起きる」に似ている症状・関連する症状
「立ち上がると頭痛が起きる」と関連している、似ている症状は7個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
立ち上がると頭痛やめまい、動悸などの症状が出る場合、一時的なものでも慢性的に続くと生活に支障をきたすことがあります。これらの症状は自律神経や血圧、脱水、脊髄液の問題など、さまざまな要因が関係している可能性があるため、無理をせず早めに医療機関で相談し、原因をしっかり見極めることが大切です。