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「しゃっくりが止まらない」原因はご存知ですか?医師が徹底解説!

しゃっくりが止まらない時、身体はどんなサインを発しているのでしょうか?Medical DOC監修医が考えられる病気や何科へ受診すべきか・対処法などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。

村上 友太 医師

監修医師
村上 友太 医師(東京予防クリニック)

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医師、医学博士。福島県立医科大学医学部卒業。福島県立医科大学脳神経外科学講座助教として基礎・臨床研究、教育、臨床業務に従事した経験がある。現在、東京予防クリニック院長として内科疾患や脳神経疾患、予防医療を中心に診療している。
脳神経外科専門医、脳卒中専門医、神経内視鏡技術認定医。日本認知症学会、抗加齢医学会、日本内科学会などの各会員。

「しゃっくりが止まらない」症状で考えられる病気と対処法

しゃっくりが止まらなくて困ったという経験をしたことはありませんか?食べ過ぎたというようなわかりやすいエピソードがあるときもあれば、特にきっかけがなくしゃっくりが起こることもあります。症状の原因はたくさん考えられますが、胃や脳の病気が関わっているケースもあります。どんな場合に病院への受診を行う必要があるのか解説します。

しゃっくりが止まらなくて胸に違和感や痛みがある症状で考えられる原因と対処法

しゃっくりが止まらず、同時に胸に違和感や痛みを感じるような症状を指します。
このような場合、肺炎気管支炎、胸膜炎、膿胸などの呼吸器の病気が疑われます。専門的な治療が必要なため、しゃっくりと胸の違和感・疼痛が同時にある場合には早めの病院受診をお勧めします。息苦しさも感じる場合には、すぐに呼吸器内科を受診してください。

しゃっくりとげっぷが止まらない症状で考えられる原因と対処法

しゃっくりとげっぷが同時に出て止まらないという症状を指します。
このような場合、胃食道逆流症が疑われます。胃食道逆流症は胃の内容物が食道に逆流することによって生じる疾患です。原因として肥満や高脂肪食、アルコールやコーヒーの過剰摂取などが挙げられます。
症状が気になる場合には、早めに消化器内科を受診した方が良いでしょう。食事が取れない場合はすぐに受診してください。

子どもでしゃっくりが止まらない症状で考えられる主な原因と対処法

子供はよくしゃっくりを出しますがそれがなかなか止まらないという症状を指します。特に小さい子供は横隔膜などの器官が未熟であり、しゃっくりがよく出ます。
このような場合、呑気症が疑われます。乳児が授乳や啼泣した際に空気を飲み込んでしまうことが原因です。乳児の場合しゃっくりが出るのは自然なことであり、無理に止める必要はありません。長く続く場合にはゲップをさせたり、排便を促したりすることが有効な場合もあります。
しゃっくりが長く続くだけでなく、呼吸が苦しそうな場合には小児科への受診が必要です。

高齢者でしゃっくりが止まらない症状で考えられる主な原因と対処法

高齢者でしゃっくりがなかなか止まらないなどの症状を指します。すぐにできる処置としては息を一時的にこらえてみる、少しずつ冷水を飲む、前屈みになるなどがあります。
高齢者の場合しゃっくりの原因は多岐に渡っており、しゃっくり以外の症状に注目することが大切です。しゃっくりが止まらずに続いている場合にはまず内科への受診をお勧めします。

すぐに病院へ行くべき「しゃっくりが止まらない」に関する症状

ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。

頭痛やめまい、歩きづらい、手足が動かしづらい場合は、脳神経内科・脳神経外科へ

しゃっくりが止まらない以外に頭痛やめまい、手足が動かしづらく歩きにくい、普段より喋りにくいなどの症状がある場合には脳卒中の可能性があります。脳卒中は緊急性の高い病気であり、少しでも早く治療を開始することで後遺症を軽い状態にさせることができるかもしれません。疑わしい場合には、脳神経内科や脳神経外科のある救急病院へすぐに連絡し、受診するようにしましょう。

呼吸が苦しい、胸が苦しい場合には内科へ

呼吸が苦しかったり、呼吸の回数が多くなっているなどの症状だったり、胸が痛いなどの症状がある場合には、肺炎や気管支炎、膿胸などを発症している可能性があります。
このような場合にも緊急の受診が必要なため、すぐに救急病院へ連絡をしましょう。

受診・予防の目安となる「しゃっくりが止まらない」のセルフチェック法

  • ・しゃっくりが止まらない以外に手足が動かしづらいなどの症状がある場合
  • ・しゃっくりが止まらない以外に呼吸が苦しいなどの症状がある場合
  • ・しゃっくりが止まらない以外にゲップが続くなどの症状がある場合
  • ・しゃっくりが止まらない以外に胸が痛いなどの症状がある場合

「しゃっくりが止まらない」症状が特徴的な病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「しゃっくりが止まらない」に関する症状が特徴の病気を紹介します。
どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

脳卒中

しゃっくりが止まらない時に考える危険な疾患として脳卒中が挙げられます。脳卒中とは脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などをまとめた疾患名です。高血圧や動脈硬化、不整脈などが発症の原因になりえます。
脳卒中は緊急性の高い疾患であり、疑った場合には救急外来への受診と入院での治療を行う必要があります。
手足が動かしづらかったり、喋りづらいなどの症状がある場合、もしくはこれまで経験したことの無いような頭痛を認めた場合には、すぐに脳神経内科や脳神経外科のある救急病院への受診が必要です。

脳腫瘍

脳腫瘍とは頭蓋骨の内側(頭蓋内)にできる腫瘍の総称です。脳内の細胞が異常に増殖してしまう原発性脳腫瘍と体内の他の部位にできた癌が転移する転移性脳腫瘍の2つに分かれます。
脳腫瘍の症状はその腫瘍が発生した部位によって異なります。頭痛、嘔吐、麻痺、けいれんなどの他にしゃっくりが止まらなくなる症状も見られることがあります。
しゃっくりを起こす他の原因が考えづらい時には、頭部CT検査やMRI検査を行なって評価することがあります。脳神経内科や脳外科などへ受診して相談するとよいでしょう。

てんかん

てんかんとは脳の慢性疾患で、脳の神経細胞に突然発生する電気的な興奮により繰り返す発作を特徴とします。
てんかんの原因は判明する場合と判明しない場合があります。脳に何らかの病気がありそれが原因となって起こる場合は症候性てんかん、検査をおこなっても脳に異常が見つからない場合には、特発性てんかんと言います。
治療には、抗てんかん薬の内服で行うことが多いのですが、てんかんの種類によっては自然に治りますし、てんかん発作がなかなか治りづらい場合には手術を行うことがあり、専門性の高い病気です。てんかんの症状は多彩です。突然意識を失ってすぐにまた意識が戻る症状や、倒れて手足を突っ張り硬直して震えるような症状が出る人もいます。他にも手や足など体の一部分がビクンと動いたりするなどの症状も見られることがあります。
上記のような普段とは違う症状が現れた場合には、脳神経内科や脳神経外科への受診をお勧めします。

「しゃっくりが止まらない」ときの正しい対処法は?

しゃっくりを落ち着かせるためには、まず薬物を使わない対処法を試してみるとよいでしょう。簡単に試す方法としては息こらえが挙げられます。目一杯力んで息をこらえて、20秒程度経ったら一気に力を抜いてみるという方法です。
他にも砂糖を吸い込んだり、冷水を飲む、舌を引っ張るという方法などもあります。
これらの方法を試しても改善せず48時間以上つづく場合には、薬を使った治療も可能なため医療機関へ受診するとよいでしょう。

「しゃっくりが止まらない」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「しゃっくりが止まらない」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

しゃっくりがよく出て止まらないのは何科の病院で相談できますか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

消化器疾患、呼吸器疾患、脳神経疾患などが疑われる可能性があります。まずは内科に受診するとよいでしょう。

長引くしゃっくりをすぐに止める方法はありますか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

息こらえをしたり、冷水を飲んだり、舌を引っ張ったりするといった対処法があります。それらをしても改善せず2日以上つづく場合には、医療機関に受診するとよいでしょう。

しゃっくりが頻繁に出るのは何かの病気でしょうか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

頻繁にしゃっくりが出て中々止まらない場合には原因として基礎疾患がある可能性があります。医療機関での精査をお勧めします。

24時間以上しゃっくりが止まらない症状はあり得ますか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

ほとんどのしゃっくりは自然に消失しますが、まれに24時間以上継続するしゃっくりもあります。特にしゃっくりが48時間以上続く場合には、背景に基礎疾患が潜んでいる可能性がありますので医療機関への受診をお勧めします。

まとめ

しゃっくりが止まらないという症状は稀であり、心配になると思います。短時間で止まる場合にはあまり心配は入りませんが、48時間以上など長時間続く場合にはなにか重大な病気が潜んでいる可能性があります。辛い時には無理せず医師に相談するのをお勧めします。

「しゃっくりが止まらない」で考えられる病気と特徴

「しゃっくりが止まらない」から医師が考えられる病気は15個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedicalDOCの解説記事をご覧ください。

消化器科の病気

心因性の病気

  • ストレス/興奮
  • ヒステリー

しゃっくりは食べ過ぎでも起こることがありますが、治療が必要な病気が見つかるきっかけになることもあります。

「しゃっくりが止まらない」と関連のある症状

「しゃっくりが止まらない」と関連している、似ている症状は3個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedicalDOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

「しゃっくりが止まらない」症状の他に、これらの症状がある場合も「胃食道逆流症」「脳腫瘍」「脳卒中」「てんかん」「ストレス」などの疾患の可能性があります。なかなか症状が治まらない場合にはすみやかに医療機関への受診をお勧めします。

この記事の監修医師