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【サル痘】日本で5人目の感染確認 都内在住の60代男性

公開日:2022/09/28  更新日:2022/09/27
サル痘の日本での感染5人目を確認

欧米を中心に感染が広がっている「サル痘」ですが、日本で5人目の感染が確認されました。このニュースについて甲斐沼先生にお話を伺います。

甲斐沼孟医師

監修医師
甲斐沼 孟(医師)

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2007年大阪市立大学医学部医学科卒業、2009年大阪急性期総合医療センター外科後期臨床研修医、2010年大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、2012年国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、2013年大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、2014年国家公務員共済組合連合会大手前病院救急科医員、2021年国家公務員共済組合連合会大手前病院救急科医長。
著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など多数。
日本外科学会専門医 日本病院総合診療医学会認定医など。

日本で5人目のサル痘感染者は?

日本で5人目のサル痘感染者についてわかっていることを教えてください。

甲斐沼孟医師甲斐沼先生

今回新たにサル痘の感染が確認されたのは、都内に住む60代男性です。東京都によると、男性は発熱や背中の痛みに加えて発疹などの症状があったため、9月20日に医療機関を受診しました。その後、東京都が検査した結果、サル痘への感染が確認されたとのことです。男性は医療機関に入院しており、状態は安定しているとのことです。また、男性は最近の海外への渡航歴はないものの、発症前に海外から国内を訪れていた人との接触があったとのことで、東京都は感染ルートなどを調べています。

サル痘の感染経路は?

サル痘の感染経路について教えてください。

甲斐沼孟医師甲斐沼先生

サル痘の感染経路は、ウイルスに感染した動物に噛まれる、血液や発疹などに接触するなどが確認されています。ヒトからヒトへの感染は稀ですが、濃厚接触者の感染やリネン類を介した医療従事者の感染の報告があることから、患者の飛沫や体液、発疹などを介した感染経路が考えられています。また、スペインの研究グループは医学誌ランセットで、「サル痘の主な感染経路は、性行為中の皮膚の直接的な接触である」という研究を発表しています。

研究グループは「合併症の発症部位と性的接触の種類との関連と併せて、咽頭に比べて皮膚病変でウイルス量が多かったことから、現在の主要な感染経路としては性行為中の皮膚と皮膚の直接的な接触の可能性が強く考えられる」と結論づけています。

サル痘発症後に注意すべきポイントは?

国内で5人目の感染が確認されたサル痘ですが、もしサル痘が発症した場合に注意すべきポイントはなんでしょうか?

甲斐沼孟医師甲斐沼先生

サル痘は、天然痘ウイルスに類似したサル痘ウイルスに感染することで発症する病気であり、一般的に感染しているネズミやリスなど齧歯類(げっしるい)の動物に噛まれたり、血液や体液、発疹に触れたりすることで感染が成立すると認識されています。また、感染した人の発疹や体液、皮膚のかさぶた、感染者が使った寝具や衣類などに接触する、あるいは近距離で飛沫を浴びることによって誰もが感染するリスクがあると指摘されています。

多くの場合、軽症で自然に回復しますが、稀に肺炎や敗血症など重大な合併症を引き起こすことがあるため、一定の注意が必要です。発熱や悪寒などの症状を認めず、基本的に元気であるにもかかわらず突然発疹が出現する患者例が多く報告されており、感染者本人が知らぬ間に感染を波及させてしまっていることも想定されます。WHO(世界保健機関)は、サル痘の症状が認められる場合には速やかに検査を受け、他人との密接な接触を避けて医療機関を受診するように呼びかけています。皮膚の発疹などの症状が気になる人は、早期に適切な検査や治療を受けることが重要であると考えられます。

まとめ

欧米を中心に感染が広がっているサル痘の国内5人目の感染が確認されました。日本では欧米のような感染数にはなっていませんが、今後も注視が必要です。