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「サル痘」感染者、日本で4人目を確認 ヨーロッパから入国した30代男性

公開日:2022/08/16
サル痘の日本での感染4人目を確認

欧米を中心に感染が広がっている「サル痘」の国内4人目の感染が確認されました。このニュースについて甲斐沼先生にお話を伺います。

甲斐沼孟医師

監修医師
甲斐沼 孟(医師)

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2007年大阪市立大学医学部医学科卒業、2009年大阪急性期総合医療センター外科後期臨床研修医、2010年大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、2012年国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、2013年大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、2014年国家公務員共済組合連合会大手前病院救急科医員、2021年国家公務員共済組合連合会大手前病院救急科医長。
著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など多数。
日本外科学会専門医 日本病院総合診療医学会認定医など。

日本で確認された3、4人目のサル痘感染者について

日本で確認された3人目と4人目のサル痘感染者について、わかっていることを教えてください。

甲斐沼孟医師甲斐沼先生

今回、国内3例目となるサル痘の感染が確認されたのは、東京のアメリカ軍横田基地に所属する20代の男性です。厚生労働省によると、男性は頭痛や体の痛み、発疹などの症状が出ているとのことです。8月4日に横田基地内の医療機関を受診した後に都の検査を受けて8月5日にサル痘への感染が確認されました。男性は最近の海外への渡航歴はないものの、発症前に海外から国内を訪れていた人との接触歴があったとのことです。

また、8月10日には成田空港の検疫で海外から入国した30代男性がサル痘に感染していることが確認され、国内で4人目の感染者となりました。千葉県の説明によると、男性は8月6日に発疹の症状が出て、8月9日にヨーロッパから日本に入国したとのことです。4人目の男性は検疫に症状を自己申告して、千葉県内の医療機関で検査した結果、10日に陽性が確定しました。

国内での治療・検査体制は?

国内でのサル痘に対する治療や検査体制について教えてください。

甲斐沼孟医師甲斐沼先生

サル痘の早期検査体制については作業が進んでおり、政府は全国の地方衛生研究所にサル痘の検査試薬などを送付していて、各都道府県での検査が可能となっています。また、サル痘に感染した場合、ヨーロッパなどでは「テコビリマット」という経口治療薬が承認されていますが、日本国内では承認されていません。そのため、政府は未承認の薬を治療に使えるかを調査する特定臨床研究という枠組みを使って、東京都の国立国際医療研究センターと愛知県の藤田医科大学病院、大阪府のりんくう総合医療センター、沖縄県の琉球大学病院の4カ所でテコビリマットを投与できるようにしています。

一方、予防方法としては、天然痘ワクチンの接種が期待されています。CDC(アメリカ疾病予防管理センター)によると、約85%の発症予防効果があり、サル痘ウイルスに接してから14日以内にワクチンを接種すれば重症化を防ぐ効果も期待できるとしています。日本でも厚生労働省が7月29日に開かれた専門家部会で、天然痘ワクチンをサル痘の発症予防にも使えるようにする適応拡大を了承しています。

サル痘の感染が疑われたときはどうするべき?

国内でも4人の感染が確認されているサル痘ですが、もしもサル痘の感染が疑われる場合はどうすればいいのでしょうか?

甲斐沼孟医師甲斐沼先生

サル痘は、サル痘ウイルス感染による急性発疹性疾患であり、感染症法では4類感染症に位置付けられています。動物からヒトへの感染経路は、「感染動物に咬まれること」や「感染動物の血液、体液、皮膚病変(発疹部位)との接触」による感染が確認されています。サル痘の潜伏期間は5~21日(通常7~14日)とされており、潜伏期間を経た後、発熱や頭痛、リンパ節腫脹、筋肉痛などが1~5日程度続いて、その後発疹症状が出現することが知られています。

臨床的に発熱や皮疹所見があり、サル痘感染が疑われる場合にはマスク着用をおこなって咳エチケットを遵守して、手指衛生を実践しましょう。また、感染患者が使用したリネン類から感染した報告があることから、感染者が使用したリネン類や衣類などに対しては手袋などを着用して直接的な接触を避けましょう。そして、密閉できる袋に入れて洗濯などをおこない、その後は手洗いを徹底しましょう。

まとめ

欧米を中心に感染が広がっているサル痘について、国内4人目の感染が確認されたことが今回のニュースでわかりました。今後もサル痘の感染者が出る恐れがあり、感染動向に注目が集まります。