新型コロナ、空気感染の可能性 WHOは対応を検討 2020/07/17

WHOは、「新型コロナウイルスが空気感染する可能性を除外できない」として、新たな対応の検討が必要であることを示しました。ここでは、新型コロナウイルスの空気感染と対策について中島先生に詳しくお伺いしました。

中島 由美 医師

監修医師
中島 由美 医師

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金沢医科大学医学部卒業後、同大学病院にて小児科・内科として研修を積む。その後は複数の病院で内科医や皮膚科医として勤務。2018年より福岡市中央区に「国を超えた新しい形の医療を提供」をコンセプトに、クリスタル医科歯科クリニックを歯科医師である夫と開院。

空気感染とは?

そもそも、どのように感染することを空気感染というのでしょうか。

中島 由美 医師中島先生

空気感染は飛沫核感染ともいいます。飛沫核とは、せきやくしゃみなどによる飛沫から水分が蒸発して残った粒子のことです。この飛沫核を吸い込むことで感染するのが空気感染です。

飛沫核は、飛沫よりも軽いことで空気中に浮遊するうえに、遠くまで飛んでいきます。そのため、患者から十分な距離をとっていても感染するのです。

新型コロナウイルスの空気感染に対するWHOの見解は?

新型コロナウイルスの空気感染と、WHOの見解について詳しく教えください。

中島 由美 医師中島先生

日本や欧米など32か国の専門家239人は、WHOや世界各国の保健当局へ「新型コロナウイルスが空気感染する可能性があること」を警告する公開書簡を提出しました。同時に、公共施設へ換気設備の設置をはじめとした空気感染への対策を求めています。

2020年7月7日、WHOの感染予防の技術責任者アレグランジ氏は、今回の警告に対して「人で込み合った空間や閉鎖された空間、換気が不十分な空間においては、空気感染の可能性を除外できない」と述べました。また、新型コロナウイルス対応の技術責任者バンケルコフ氏は、数日中にWHOとして空気感染に関する見解を公表すると述べています。

新型コロナウイルスの空気感染を防ぐには?

新型コロナウイルスの空気感染を防ぐには、どのような対策が必要なのでしょうか。

中島 由美 医師中島先生

空気感染を念頭に置いた対策としては、次の方法が挙げられます。

・公共施設やオフィス、学校などへの十分かつ効果が期待できる換気設備の導入
・高機能フィルターや殺菌装置を搭載した換気設備の導入
・公共交通機関における混雑の回避
・複数のドアや窓を開けて空気の循環を促す など

飛沫核は空気中に長時間漂うため、十分な換気によって空間から排除することが大切です。

まとめ

新型コロナウイルスは空気感染する可能性があることがわかりました。手洗いやマスクの使用だけではなく、こまめな換気や空気循環の改善などの対策が必要です。まずは、家の中やオフィス内など、自分の身近なところでの換気を意識してください。感染の可能性を少しでも抑えるために、WHOの見解を踏まえて適切に対策しましょう。