新型コロナの重症化リスクが高い「糖尿病患者」が注意すべきこと 2020/06/16

WHOや中国の専門家チームなどがまとめた報告書によると、基礎疾患がない人に比べて糖尿病にかかっている人は致死率が高いとされています。今回は、糖尿病と新型コロナウイルス感染症の重症化の関係について中島先生に詳しくお伺いしました。

中島 由美 医師

監修医師
中島 由美 医師

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金沢医科大学医学部卒業後、同大学病院にて小児科・内科として研修を積む。その後は複数の病院で内科医や皮膚科医として勤務。2018年より福岡市中央区に「国を超えた新しい形の医療を提供」をコンセプトに、クリスタル医科歯科クリニックを歯科医師である夫と開院。

糖尿病患者は新型コロナウイルス感染症が重症化しやすい?

糖尿病患者は、基礎疾患がない人と比べて新型コロナウイルス感染症が重症化しやすいとの情報がありますが、本当なのでしょうか。

中島 由美 医師中島先生

2020年2月に世界保健機関(WHO)や中国の専門家チームなどがまとめた報告書には、新型コロナウイルス感染症の致死率が以下のように記載されています。

基礎疾患がない人・・・1.4%
糖尿病患者・・・9.2%
高血圧患者・・・8.4%
がん患者・・・7.6%

このように、糖尿病患者だけではなく、高血圧やがんの患者も基礎疾患がない人と比べて重症化のリスクが高いことがわかります。ただし、医療機関が慌ただしい時期に行われた検査であることも考慮すべきとされています。

糖尿病では、高血糖状態になることで全身の血管が傷ついたり免疫機能が低下したりするため、新型コロナウイルス感染症に限らず、感染症全般に注意が必要です。

糖尿病患者はどのようなことに注意すればいいのでしょうか?

新型コロナウイルス感染症が重症化しやすい糖尿病患者は、どのようなことに注意すべきか詳しく教えください。

中島 由美 医師中島先生

重症化する前に治療を始めることが大切です。厚生労働省は基礎疾患がある人で、発熱やせきなどの比較的軽い風邪症状がある場合に「帰国者・接触者相談センター等」へすぐ相談するよう呼びかけています。また、日ごろから血糖値をうまくコントロールすることが重要です。糖尿病の重症度に応じて治療法が異なるため、医師の指示に従ってください。

新型コロナウイルス感染症を警戒して受診を控えるケースもありますが、それでは血糖値のコントロールに支障をきたす恐れがあります。医師と治療方針を話し合い、できる限り継続的に受診してください。

また、新型コロナウイルス感染症ではなくても、発熱や嘔吐、食欲不振などの症状が現れたときは、安静に過ごすとともに、こまめな水分補給と消化のよいものを食べることが大切です。

まとめ

糖尿病患者は新型コロナウイルス感染症が重症しやすいといわれています。新型コロナウイルス感染症が重症化しやすい病気については不明点も多いため、基礎疾患がないからといって油断はできません。発熱やせきなどの症状がある方は、厚生労働省のガイドラインに従って行動しましょう。