「電解質異常」になると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!
公開日:2023/08/29

身体の持つ電解質にはさまざまな役割があります。 その電解質が過剰になったり不足したりして起こるのが電解質異常です。電解質異常には実にさまざまな症状があります。 腎臓に病気を抱えている方は起こりやすいとされていますが、健康な方でも普段の食事・運動によっては引き起こされる場合があるので注意する必要があります。 今回は電解質の持つ役割・電解質異常となる原因・症状などについて解説しますので、参考にして健康でいられるように心がけてみてください。

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
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名古屋大学医学部附属病院にて勤務。国立大学医学部を卒業後、市中病院にて内科・救急・在宅診療など含めた診療経験を積む。専門領域は専門は皮膚・美容皮膚、一般内科・形成外科・美容外科にも知見。
目次 -INDEX-
電解質異常の原因や症状
体内での電解質の働きを教えてください。
体内の電解質で主なものは、ナトリウム・カリウム・カルシウムです。それぞれどのような働きがあるか解説していきます。
カルシウムが不足すると骨が十分に形成されないので、骨粗鬆症の原因にもなるようです。
これらの電解質は身体に必要不可欠なもので、多すぎたり不足したりすると身体に異常をもたらします。
- ナトリウム
- カリウム
- カルシウム
カルシウムが不足すると骨が十分に形成されないので、骨粗鬆症の原因にもなるようです。
これらの電解質は身体に必要不可欠なもので、多すぎたり不足したりすると身体に異常をもたらします。
電解質異常とはどのような状態ですか?
電解質異常は、体内の電解質濃度が正常な範囲から逸脱している状態を指します。電解質は体内の水分バランス・神経伝達・筋肉収縮などの重要な役割を果たしています。前述したものが過剰なったり不足したりすることで、さまざまな症状を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
原因を教えてください。
主な原因は腎臓の機能障害にあります。腎臓の主な役割として尿を作ることです。尿のもととなるのは血液であり、それが腎臓内の尿細管を流れていく間に体内に必要な水分や物質が再吸収・または不要な物質が尿に尿細管から分泌され尿が作られます。
そのため腎臓の機能が正常に働いていないと、尿によって水分・電解質がうまく吸収されずに過剰・不足し電解質異常となってしまうのです。
そのため腎臓の機能が正常に働いていないと、尿によって水分・電解質がうまく吸収されずに過剰・不足し電解質異常となってしまうのです。
どのような症状が出るのですか?
それぞれ過剰・不足する電解質によって症状が違うのです。先ほど解説したナトリウム・カリウム・カルシウムの症状を解説していきます。またナトリウムはNa・カリウムはK・カルシウムはCaと表記させていただきます。
このように電解質によってさまざまな症状があります。また過剰・不足したものによって治療法も変わってくるので、自覚症状がでた際は医師にどのような症状なのか伝えるようにしましょう。
- 低Na血症
- 高Na血症
- 低K血症
- 高K血症
- 低Ca血症
- 高Ca血症
このように電解質によってさまざまな症状があります。また過剰・不足したものによって治療法も変わってくるので、自覚症状がでた際は医師にどのような症状なのか伝えるようにしましょう。
電解質異常が起こりやすい人の特徴は?
腎臓の機能が低下している方は、正常な人に比べて電解質異常が起こりやすいとされています。高齢者の方は腎臓の電解質調整機能が弱まっているため発症しやすい傾向にあるようです。
また薬剤性あるいは相互作用・サプリメントの乱用でも電解質のバランスが崩れるため起こりやすいといわれています。特異なものでマラソン・ジョギング・ハイキングなどをしている方も起こる可能性が高いとされています。これらのスポーツではナトリウムいわゆる塩分を十分に摂取できずに起こると考えられているようです。
また薬剤性あるいは相互作用・サプリメントの乱用でも電解質のバランスが崩れるため起こりやすいといわれています。特異なものでマラソン・ジョギング・ハイキングなどをしている方も起こる可能性が高いとされています。これらのスポーツではナトリウムいわゆる塩分を十分に摂取できずに起こると考えられているようです。
電解質異常の診断や治療
電解質異常はどのように診断されますか?
尿検査・血液検査・あるいは患者の症状・病歴・基礎疾患を知ることで診断されます。尿検査では尿中の電解質の濃度を調べます。
腎臓に異常があると尿の電解質バランスが崩れるためです。血液検査では血中の電解質濃度を調べます。一般的にはナトリウム・カリウム・カルシウムなどの濃度を測定し電解質異常かを判断するためです。基礎疾患によって見つかることも多々あるようです。
電解質異常はほかの基礎疾患の結果として現れる場合があるためです。電解質異常の原因となる潜在的な病態を特定するために行われます。
腎臓に異常があると尿の電解質バランスが崩れるためです。血液検査では血中の電解質濃度を調べます。一般的にはナトリウム・カリウム・カルシウムなどの濃度を測定し電解質異常かを判断するためです。基礎疾患によって見つかることも多々あるようです。
電解質異常はほかの基礎疾患の結果として現れる場合があるためです。電解質異常の原因となる潜在的な病態を特定するために行われます。
治療方法を教えてください。
治療方法は薬物療法が一般的です。電解質濃度が高い場合であればその電解質の除去を行い、不足している場合では電解質を補う治療が取られます。腎臓の働きが正常な場合は、腎臓で調節可能な範囲を超えた水分の摂りすぎや食事の過不足が考えられます。
その場合は点滴や内服薬による補給が必要です。腎臓に何らかの病気があり、調整機能が低下している場合は原因となっている病苦に対する治療を行います。そのほかに飲水量・食事内容の指導・内服薬などの治療を行います。
その場合は点滴や内服薬による補給が必要です。腎臓に何らかの病気があり、調整機能が低下している場合は原因となっている病苦に対する治療を行います。そのほかに飲水量・食事内容の指導・内服薬などの治療を行います。
電解質異常の早期発見や予防
電解質異常を早期発見する方法はありますか?
電解質異常ではさまざまな症状を引き起こします。前述したような症状がみられた際に受診することで、早期発見することが可能です。小さな症状が電解質異常発見の糸口になることがあります。腎臓に病気を持っている方は定期的に受診されているかと思いますが、普段現れないような症状が出た場合には医師に相談しましょう
電解質異常を予防する方法を教えてください。
電解質異常を予防する方法には、普段の食事を見直す・水分の適切な摂取・薬の適切な使用・運動時の水分などに注意するなどがあります。普段の食事にはバランスの良い食事にすることが大事です。
ナトリウム・カリウム・カルシウムなどは1日の摂取量が決まっていて、摂取量を超えたり少なかったりすると電解質バランスを崩すことがあります。水分を摂る際も同様です。薬によって電解質のバランスを崩すこともあります。
このように普段の食事・飲料水・薬に注意することで予防につながります。また健康診断では自身の身体を知るきっかけになるでしょう。定期的に受けることで早期発見できますので受けるようにしましょう。
ナトリウム・カリウム・カルシウムなどは1日の摂取量が決まっていて、摂取量を超えたり少なかったりすると電解質バランスを崩すことがあります。水分を摂る際も同様です。薬によって電解質のバランスを崩すこともあります。
このように普段の食事・飲料水・薬に注意することで予防につながります。また健康診断では自身の身体を知るきっかけになるでしょう。定期的に受けることで早期発見できますので受けるようにしましょう。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
電解質異常はさまざまな症状を引き起こす病気です。症状によっては致命的なものもあるので早期に発見・予防する必要があります。腎臓の機能が病気によって弱まっている方・高齢者などは普段の食事・飲料水に気をつける必要があるでしょう。
またマラソンなどの長時間運動する方は適度に水分補給をし、必要であれば塩分も摂取することを意識する必要があります。自覚症状がない場合もありますので、少しでも身体に違和感を覚えたら受診し医師に相談しましょう。
またマラソンなどの長時間運動する方は適度に水分補給をし、必要であれば塩分も摂取することを意識する必要があります。自覚症状がない場合もありますので、少しでも身体に違和感を覚えたら受診し医師に相談しましょう。
編集部まとめ
電解質異常について解説しましたが、電解質といってもさまざまなものがあります。また過剰・不足する電解質によって、現れる症状も違うことがあるので注意しましょう。
電解質は目に見えないので、症状が出るまでわかりにくい病気ではありますが、普段から食事・飲料水などに注意することで発症のリスクを減らすことが大事です。
また健康診断などでご自身の身体を知ることでさまざまなメリットがあります。機会があれば年に1〜2回受けることで予防につながります。
電解質異常にならないためにも、普段からできることを実施していきましょう。


