「のど飴」の”実際の効果”とは?やりがちな“勿体ない舐め方”を管理栄養士が解説!

のど飴の効果はご存じですか?メディカルドック監修管理栄養士が栄養素・健康効果・保存方法について解説します。

監修管理栄養士:
中島 三容子(管理栄養士)
目次 -INDEX-
のど飴とは?

のど飴には法律上の明確な定義はなく、喉の乾燥や痛み、不快感などを和らげる目的で用いられる飴類の総称です。製品の性質によって「医薬品」「医薬部外品」「食品」の3つに分類され、それぞれ期待できる作用や表示内容、販売方法が異なります。
「医薬品」に分類されるのど飴は、咳・痰・のどの痛みなどの症状の改善を目的とし、有効成分の効果・効能が国により承認されています。製造販売には国の承認が必要で、販売も薬剤師や登録販売者のいる許可を受けた店舗やオンライン販売事業者などで行われます。パッケージには「指定第2類医薬品」「第2類医薬品」「第3類医薬品」などの区分が表示されています。
「医薬部外品」に分類されるのど飴は、主に予防や衛生を目的とした製品で、有効成分により喉の不快感の軽減や軽い炎症の緩和などが期待できます。製造販売には国の承認が必要ですが、一般用医薬品とは異なり、薬剤師や登録販売者による対面販売が義務づけられているわけではないため、薬局やドラッグストアに加えて、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどでも取り扱われています。パッケージには「指定医薬部外品」または「医薬部外品」と表示されています。
一方、「食品」に分類されるのど飴は菓子類(キャンディ)に該当します。主な目的は喉の保湿や気分転換、リフレッシュであり、「医薬品」や「医薬部外品」のような治療・予防を目的とした効能効果は認められていません。そのため、一般の菓子と同様に幅広い店舗で購入できます。
| 分類 | 主な目的 | 主な販売場所 |
|---|---|---|
| 医薬品 | 症状の改善(咳、痰、激しい痛みなど) | 薬局、ドラッグストア等 |
| 医薬部外品 | 予防、衛生、不快感の軽減 | ドラッグストア、コンビニ等 |
| 食品 | 喉の保湿、リフレッシュ | スーパー、コンビニ等 |
のど飴の一日の摂取量

「医薬品」「医薬部外品」ののど飴において、それぞれのパッケージに記載されている用法・用量を守ることは、目的とする効果・効能を発揮し、副作用のリスクを回避するうえで、非常に重要です。
「食品」ののど飴について、一日の摂取量の明確な基準はありません。ただし、飴の主な原材料は砂糖や水あめであるため、過剰摂取はむし歯や肥満のリスクを伴います。
のど飴にはどんな成分が含まれている?

鎮咳成分・去痰成分
「医薬品」ののど飴には、中枢神経系に作用するフェノールフタリン酸デキストロメトルファン、交感神経系を刺激して気管支を拡張させるメチルエフェドリン塩酸塩などの鎮咳成分(咳を止める)が配合されているものや、気道粘膜からの粘液の分泌を促進するグアヤコールスルホン酸カリウムなどの去痰成分(痰を排出する)が配合されているものがあります。
殺菌成分・抗炎症成分
「医薬品」「医薬部外品」ののど飴には、細菌の細胞膜に作用して効果を発揮するセチルピリジニウム塩化物(CPC)などの殺菌成分が配合されたものがあります。あわせて、炎症の原因となる物質の産生を抑えるグリチルリチン酸ジカリウム(甘草由来)やトラネキサム酸、炎症を生じた粘膜の修復を促すアズレンスルホン酸ナトリウムなどの抗炎症成分が配合されているものがあります。
保湿成分・清涼成分
天然由来のハチミツやハーブエキス(カモミールやカリンなど)の保湿成分として、乾燥したのどに潤いを与えます。また、メントールやユーカリなどの清涼成分は、爽快感をもたらし、のどの不快感を一時的に軽減します。「食品」に分類されるのど飴にもこれらの成分が含まれているものが多いです。
| 成分の役割 | 主な成分例 |
|---|---|
| 鎮咳・去痰 | フェノールフタリン酸デキストロメトルファン、グアヤコールスルホン酸カリウム |
| 殺菌・抗炎症 | セチルピリジニウム塩化物(CPC)、グリチルリチン酸二カリウム、トラネキサム酸 |
| 保湿・清涼 | ハチミツ、ハーブエキス、メントール、ユーカリ |
のど飴の効果とは?

潤いによる粘膜保護
のど飴をゆっくりなめることで唾液の分泌が促され、乾燥しやすい口腔内や咽頭の粘膜が潤います。粘膜が十分に潤うことで表面が保護され、外部からの刺激を受けにくくなります。唾液は粘膜表面を覆って異物や微生物の付着を抑える働きがあり、結果として喉の違和感の軽減につながります。さらに、気道のせん毛運動は粘液とともに異物を排出する仕組みを担っており、適度な潤いを保つことはこうした防御機能を支える一因になります。
炎症緩和・殺菌
「医薬品」や「医薬部外品」に分類されるのど飴には、炎症を抑える成分や殺菌・消毒作用をもつ有効成分が配合されているものがあります。これらの成分は、飴をゆっくりなめることで口腔内や咽頭の粘膜に広がり、局所で作用します。その結果、喉の痛みや腫れの軽減、細菌の増殖抑制などが期待できます。なお、咳や痰に対する効果は、鎮咳成分や去痰成分が配合されている医薬品に限られます。
リラックスと自覚症状の軽減
メントールなどの配合により清涼感が得られ、喉の違和感が主観的に和らいだと感じやすくなります。香りや甘味、冷感刺激は、不快な症状から注意をそらし、リラックスや気分転換をもたらします。このような感覚的効果は、「食品」ののど飴でも期待でき、日常的な喉ケアやリフレッシュ目的に広く用いられています。
のど飴は喉の不調に効果がない?その原因は?

のど飴は喉の不調に一定の効果が期待できますが、場合によっては効果が現れないことがあります。その主な原因として以下の3項目が考えられます。
ゆっくりなめていない
のど飴は、噛んで砕くのではなく、口の中でゆっくりと溶かすことが大切です。急いで噛んでしまうと、有効成分が喉に十分に到達する前に胃に流れてしまいます。時間をかけてゆっくりと溶かすことで、有効成分が唾液とともに喉の粘膜にしっかりと届きます。
症状にあっていない
のど飴は種類によって期待できる作用が異なります。「食品」に分類されるのど飴は主に保湿や清涼感による一時的な不快感の軽減を目的としており、治療を目的とした効能は認められていません。そのため、強い痛みや咳、痰などの症状がある場合には十分な効果が得られないことがあります。一方、「医薬品」や「医薬部外品」には、喉の炎症や咳などに対応する有効成分が含まれている製品もありますが、配合成分や効能は製品ごとに異なります。症状に合わない製品を選ぶと、期待した効果が得られないだけでなく、メントールなどの刺激成分により違和感が強まることもあるため、症状に応じた選択が大切です。
のど飴では対処できない
のど飴は軽度の症状に対するセルフケアとして有効ですが、すべての喉の症状に対応できるわけではありません。呼吸困難や高熱を伴ったり、唾液も飲み込めないほどの強い痛みや腫れがあるとき、のど飴を使用しても症状が改善しない場合などには、速やかに医療機関を受診してください。
のど飴で効率的に喉ケアする方法は?

症状にあったのど飴を選ぶ
軽い乾燥感やのどを使いすぎたときには「食品」ののど飴でも十分なケアが可能です。一方、のどの痛みや腫れ、声がれなどの症状がある場合には、「医薬品」または「医薬部外品」を選ぶことで、より確実な効果が期待できます。症状の程度に合わせて使い分けることをおすすめします。
適切なタイミングで使用する
喉の不調を感じ始めたら、早めに使用することで症状の悪化を防ぐことができます。また、乾燥した環境に入る前や、長時間話す予定があるときなど、喉に負担がかかることが予想される場面で予防的に使用するのも効果的です。
他のケア方法と組み合わせる
手洗いやうがい、マスクの着用など基本的な感染対策や、こまめな水分補給、室内の湿度管理など他のケア方法とのど飴を組み合わせることで、より効果的に喉ケアができます。
のど飴の保存方法や期間

保存方法
のど飴は適切に保管することで、品質を長く保つことができます。
飴は湿気や熱に弱く、溶けたりベタついたりして品質が劣化するため、高温多湿を避け、直射日光の当たらない涼しい場所に保管しましょう。開封後は、空気をしっかり抜いてから密閉します。冷蔵庫での保存は、出し入れの際の温度差で結露し、かえってベタつく原因になることがあるため、注意が必要です。
保存期間
保存期間は、未開封の場合はパッケージに記載されている使用期限までです。通常は製造より1年以上の期間が設けられています。ただし、開封後は使用期限内であっても、なるべく早く使い切ることをおすすめします。なお、使用期限が過ぎたものは、品質が保証されないため使用しないでください。
「のど飴の効果」についてよくある質問

ここまでのど飴について紹介しました。ここでは「のど飴」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。
のど飴は喉に対してどんな効果がありますか?
中島 三容子
のど飴は、唾液分泌を促して粘膜を潤し、のどの乾燥によるヒリヒリ感や痛みを和らげます。「医薬品」「医薬部外品」ののど飴では、殺菌成分や抗炎症成分が咽頭粘膜に作用して、炎症を抑えたり、咳・痰を軽減するものもあります。一方、「食品」ののど飴は主に保湿とリラックス(爽快感、香り)による不快感の軽減が中心です。
のど飴は一日何個まで摂取して良いでしょうか?
中島 三容子
「医薬品」「医薬部外品」ののど飴の場合は、パッケージに記載されている用法・用量を必ず守ってください。「食品」ののど飴は、明確な基準はありませんが、砂糖やエネルギー過多の観点から間食として1日に数個程度に留めるのが安心です。
まとめ
のど飴は、喉の調子を整えたいときのセルフケアとして強い味方ですが、様々な種類の中から目的にあわせて正しく選択し、正しく使うことで効果が得られます。わからないときは、自己判断せずに主治医または薬剤師、登録販売者、管理栄養士などの専門家に相談しましょう。
「のど飴」に関連する病気
「のど飴」と関連する病気は6個ほどあります。
各病気の詳細などはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
内科の病気
- 急性咽頭炎
- 急性扁桃炎
- 溶連菌感染症
- 急性咽頭蓋炎
- 肥満症
歯科の病気
「のど飴」に関連する症状
「のど飴」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状の原因などはリンクから詳細記事をご覧ください。
のど飴に関連する症状
- 喉の痛み
- 喉の腫れ
- 咳
- 痰
- 肥満




