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「鶏肉のカロリー」を抑えるコツは“皮”? 食べ過ぎで現れる症状も管理栄養士が解説!

 公開日:2026/02/12
「鶏肉のカロリー」を抑えるコツは“皮”? 食べ過ぎで現れる症状も管理栄養士が解説!

鶏肉のカロリー量は?メディカルドック監修管理栄養士が栄養素・健康効果・保存方法について解説します。

田中 純子

監修管理栄養士
田中 純子(管理栄養士)

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保育園、小学校、特別養護老人ホーム、障害者支援施設で調理・献立作成の経験を経て、現在は総合病院に勤務。NST業務、栄養指導(外来・入院)、治験等に携わっている。

鶏肉とは?

鶏肉とは?

鶏肉は、豚肉や牛肉に比べて脂質が少なく、エネルギーも低いことから、消化吸収が良い食品です。たんぱく質だけでなく、ミネラルや亜鉛などの微量栄養素も含まれており、栄養面でも優れた特徴があります。日本では肉類の中でも特に鶏肉の消費量が多く、1人あたり年間約15kgとされています。価格が比較的安定していることもあり、日常的に利用される食品です。消費量は年によって変動しますが、近年では大分県、熊本県、大阪府などが特に多い地域として報告されています。

鶏肉の部位ごとのカロリー量は?

鶏肉の部位ごとのカロリー量

部位・状態(生/100gあたり) エネルギー たんぱく質 脂質
若どり・皮つき 手羽さき 207kcal 17.4g 16.2g
若どり・皮つき 手羽もと 175kcal 18.2g 12.8g
若どり・皮つき もも 190kcal 16.6g 14.2g
若どり・皮つき むね 133kcal 21.3g 5.9g
若どり・皮つき ささみ 98kcal 24.6g 1.1g
若どり・皮なし もも 113kcal 19.0g 5.0g
若どり・皮なし むね 105kcal 23.3g 1.9g

焼く・唐揚げ・茹でるなど調理した時のカロリー量は?

調理した時のカロリー量

調理方法(若どり100gあたり) エネルギー たんぱく質 脂質
むね皮つき焼き 215kcal 34.7g 9.1g
むね皮なし焼き 177kcal 38.8g 3.3g
もも皮つき唐揚げ 307kcal 24.2g 18.1g
もも皮なし唐揚げ 249kcal 25.4g 11.4g
ささみ焼き 132kcal 31.7g 1.4g
ささみ茹で 121kcal 29.6g 1.0g

鶏肉の栄養素は?

鶏肉の栄養素は?

たんぱく質

鶏肉のたんぱく質は必須アミノ酸のバランスが良く、特にBCAA(分岐鎖アミノ酸)を多く含むことが特徴です。BCAAは筋たんぱく質の合成を促す働きがあり、筋量の維持や増量に効果的とされています。その中でも、むね肉(皮つき・焼き)やむね肉(皮なし・焼き)は高たんぱくで脂質が少なく、効率的にたんぱく質を摂取できる部位とされています。

脂質(不飽和脂肪酸)

鶏肉の脂質は不飽和脂肪酸の割合が高く、血中コレステロール値の調整や血管の柔軟性の維持に関わっています。不飽和脂肪酸は、動脈硬化や高血圧などの生活習慣病の予防に役立つとされています。特に、もも肉や手羽さきには一価不飽和脂肪酸であるオレイン酸が多く含まれ、心血管疾患のリスクを下げる働きが確認されています。

ミネラル

鶏肉は、部位によって含まれる栄養素がやや異なります。もも肉(皮つき)には免疫機能の維持に関与する亜鉛が多く、むね肉(皮つき・焼き)やささみ(焼き)には、骨形成に欠かせないリンが豊富です。また、もも肉(皮つき・ゆで)には鉄が含まれており、貧血予防に役立つ食品として活用できます。

鶏肉の健康効果

鶏肉の健康効果

手羽

手羽は、手羽さきと手羽もとの2つに分けられます。手羽さきは鶏の先端側、手羽もとは翼の付け根側の部位となります。手羽さきは皮がついているためコラーゲンや脂肪が多く、引きしまった肉質をしています。コラーゲンは骨の材料となり、骨の強度維持や骨粗鬆症予防に期待されています。手羽さきは、塩コショウで味付けしたり、甘いたれで味付けして焼くのがおすすめです。手羽もとは、手羽さきに比べて脂肪が少なく、あっさりしています。大根などの野菜と煮込んだり、カレーやスープなどの煮込み料理にすることで、骨から身が落ちて食べやすくなります。

むね肉

むね肉は、脂質が少なく高たんぱくで、骨・筋肉・脳の健康維持に役立つ成分を多く含んでいます。特に「分岐鎖アミノ酸(BCAA)」は運動後の疲労感を和らげ、筋肉の回復をサポートします。また、アミノ酸の一種である「ヒスチジン」には、注意力の低下を改善する可能性が報告されており、認知機能の維持に関心が高まっています。さらに、むね肉に豊富な「イミダゾールジペプチド」は、加齢に伴う記憶力の低下を改善する働きが示されています。むね肉は、調理法によってはパサつきやすい傾向がありますが、低脂肪でボリュームがあるため、日常的なたんぱく質補給に向いています。甘酢だれとタルタルソースが合う「チキン南蛮」にもよく使われています。

もも肉

鶏肉の中で、日本人が最もよく食べているのは、もも肉です。もも肉は、筋が多く少し噛みごたえがありますが、加熱すると旨味がしっかり感じられます。脂がほどよく含まれているため、火を通すと食べやすい仕上がりになります。また、もも肉に含まれる鉄は吸収されやすい(ヘム鉄)ため、貧血予防に役立ちます。旨味や食感を活かしやすいことから、唐揚げによく使われています。

ささみ

ささみは、鶏肉の中でも特に脂肪が少なく、良質なたんぱく質を効率よく摂取できる部位です。味は淡白でクセがなく、やわらかい食感が特徴で、蒸し料理・サラダ・和え物などに適しています。

鶏肉を食べ過ぎて現れる症状

鶏肉を食べ過ぎて現れる症状

痛風

むね肉には、痛風の原因となるプリン体が豚肉・牛肉より多く、100gあたり141.2mg含まれています。プリン体は1日400mgの摂取が目安とされているため、過剰に摂取すると痛風を患うことがあります。痛風の方や痛風予備軍の方が、鶏肉を食べ過ぎると尿酸値の上傷など痛風の症状が悪化する可能性もあります。

腎機能低下

「日本人の食事摂取基準2025年版」では、たんぱく質の推奨量は、1日あたり成人男性で60〜65g、成人女性で50gとされています。たとえば、ささみ皮つき200gを食べると、成人女性の1日の推奨量のほとんどを摂取できます。また、「令和6年国民健康・栄養調査」によると、実際の1日平均摂取量は成人男性で78.0g、成人女性で65.9gとされており、多くの方が必要量を満たしています。たんぱく質は、肉類だけでなく、ご飯・パン・魚・豆腐・野菜など幅広い食品に含まれています。そのため、1日3食召し上がっていたら、不足しにくい栄養素です。腎機能が低下している方は、たんぱく質を必要量を超えて摂り続けると腎臓に負担になる可能性があります。適量を意識しながら、さまざまな食品から摂ることが大切です。

生活習慣病

鶏肉は食べ過ぎると肝臓や腎臓に負担がかかり、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高まることがあります。成人の1日摂取目安は、もも肉なら100〜150g位、むね肉やささみは100g位が目安です。揚げ物よりも、グリルや蒸し料理で野菜と一緒に摂ると、より栄養バランスが良くなります。

鶏肉の保存方法や期間

鶏肉の保存方法や期間

保存方法 期間目安 ポイント
冷蔵保存 2〜3日以内 ラップで薄く平らに包む。
冷凍保存 2〜3週間程度 1回量ずつ包み空気を抜く。

鶏肉の保存方法や期間

鶏肉は、ラップの上に薄く平らに並べ、空気が入らないようにしっかり包んでから冷蔵庫に保存してください。冷蔵保存の場合は、できるだけ 2〜3日以内 に使い切るようにしましょう。長期保存の場合は、1回量ごとにラップで包み、冷凍保存がおすすめです。冷凍後は、ビニール袋に入れ、ストローなどを使って袋の中の空気を抜くと、酸化を防ぎより良い状態で保存できます。冷凍した鶏肉は 2〜3週間程度 を目安に使い切るようにしましょう。解凍する場合は室温に30分ほど置き、半解凍の状態でカットすると切りやすく、ドリップも出にくくなります。工夫をすることにより、品質を保ちながらおいしく調理できます。

食中毒

鶏肉は、細菌性食中毒の発生件数が最も多い食品です。新鮮に見える鶏肉でも、カンピロバクターという細菌が付着している可能性があります。感染すると、腹痛・下痢などの消化器症状を引き起こし、まれにギラン・バレー症候群(手足や顔面の麻痺、呼吸困難など)に進行することもあります。調理上のポイントは4つになります。
①中心部の色が変わるまで加熱しましょう。(中心部を75℃で1分間以上)
②食肉は他の食品と調理器具や容器を分けて、処理・保存しましょう。
③食肉を取り扱った後は十分に手を洗ってから他の食品を取り扱いましょう。
④食肉に触れた調理器具などは使用後に消毒・殺菌をしましょう。日々の調理で、ぜひ今日から意識してみてください。

「鶏肉のカロリー」についてよくある質問

「鶏肉のカロリー」についてよくある質問

ここまで鶏肉について紹介しました。ここでは「鶏肉のカロリー」についてよくある質問に、メディカルドック監修管理栄養士がお答えします。

鶏肉でカロリー量が少ない部位はどこでしょうか

田中 純子田中 純子

鶏肉の中でも特に「むね肉」や「ささみ」は太りにくい部位です。これらの部位は、脂肪が少なく、たんぱく質が豊富であり、減量や健康を意識してる方におすすめです。

鶏肉は他の肉と比べて太りにくいでしょうか

田中 純子田中 純子

鶏肉は、牛肉や豚肉と比較すると脂質が少なく、同じ量を食べてもエネルギーが低い傾向にあるため、太りにくい食品といえます。ただし、調理方法によってはエネルギーが大きく変わります。特に、揚げ物や砂糖など調味料を多く使った濃い味付けは、脂質・糖質の過剰摂取につながり、体重増加を招く可能性もあります。減量目的で鶏むね肉を召し上がる場合は、蒸す・茹でる・グリルするなど、油を控えた調理法を選び、薄味を心がけると良いです。

まとめ

機内食でおなじみの「ビーフ or チキン?」というやり取りは、旅の定番として耳にする方も多いのではないでしょうか。鶏肉は、脂質が比較的少なく、消化吸収が良いという特徴から、幅広い年代の方が安心して食べられる食材です。また、機内は気圧の変化によって味覚が鈍くなりやすい環境ですが、鶏肉はそのような状況でも風味を感じやすいという利点があります。旅の途中で提供される一皿にも、誰もが食べやすいようにという栄養面の配慮が、しっかりと込められていると感じました。

「鶏肉」と関連する病気

「鶏肉」と関連する病気は6個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

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