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「マグネシウム」はバナナより“あの果物”に多い?過剰摂取や不足で起きる不調も解説!

 公開日:2026/02/18
「マグネシウム」はバナナより“あの果物”に多い?過剰摂取や不足で起きる不調も解説!

マグネシウムが多い果物とは?メディカルドック監修医がマグネシウムの一日の摂取量・効果・不足すると現れる症状・不足しやすい人の特徴・過剰摂取すると現れる症状・効率的な摂取方法などを解説します。

會田 千恵美

監修管理栄養士
會田 千恵美(管理栄養士)

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認定こども園で管理栄養士として給食管理・調理・食育を行っています。離乳食アドバイザー(一般社団法人母子栄養協会)・食育インストラクター1級(NPO日本食育インストラクター協会)・和食文化継承リーダー認定を取得し、子供たちが食に興味をもち、おいしいと笑顔で言ってもらえるように励んでいます。

「マグネシウム」とは?

「マグネシウム」とは?

マグネシウムは、骨や歯の形成及び多くの体内の酵素反応やエネルギー産生に寄与しています。生体内には約25gのマグネシウムが存在し、その50~60%は骨に存在しています。
骨の弾性維持、細胞のカリウム濃度調節、細胞核の形態維持に関与するとともに、細胞がエネルギーを蓄積、消費するときに必須の成分です。多くの生活習慣病やアルコール中毒の際に細胞内マグネシウムの低下がみられ、腎機能が低下すると高マグネシウム血症となる場合があります。

マグネシウムの一日の摂取量

マグネシウムの一日の摂取量

対象(成人18歳~64歳) 推奨量
成人男性 340~380㎎/日
成人女性 280~290㎎/日
妊婦 +40㎎/日

成人男性(18歳~64歳)の推奨量は、340~380㎎/日
成人女性(18歳~64歳)の推奨量は、280~290㎎/日 妊婦は40㎎/日付加する。
通常の食品以外からの摂取量の耐容上限量は、成人の場合350㎎/日、小児(3~6歳)では5㎎/㎏体重/日としている。通常の食品からの摂取の場合、耐容上限量の設定はしていません。
因みに、小児の推奨量は100~130㎎/日になります。

マグネシウムの効果

マグネシウムの効果

骨密度の増加や骨折予防の効果

栄養機能食品に、『マグネシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。』とその機能が表示されます。
マグネシウムは50~60%が骨や歯などに存在し、骨の形成に必要なカルシウムがリン酸カルシウムとなって骨に沈着する調節を行います。骨密度の増加や骨折予防に効果があるといわれています。

エネルギー産生を助ける効果

栄養機能食品に、『マグネシウムは、多くの体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、血液循環を正常に保つのに必要な栄養素です。』とその機能が表示されます。
マグネシウムは300種類以上の酵素の働きを助ける補酵素として、エネルギーの代謝に関わっています。エネルギー産生、酸化的リン酸化、解糖に必要な栄養素です。

血圧の維持や血液循環を保つ効果

55歳以上の高齢者を対象としたオランダの研究では、100mg/日のマグネシウム摂取量増加は収縮期/ 拡張期血圧の1.2/1.1mmHgの有意の降圧を伴うことが示されています。
マグネシウムは細胞内のカルシウムやナトリウムの量を調整し、正常な血圧の維持や血液循環を保つ効果があります。

精神を安定させる効果

マグネシウムは、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンが合成される際にも必要な栄養素です。セロトニンは小腸や脳に存在する神経伝達物質です。ドーパミンやノルアドレナリンを制御し精神を安定させる効果があります。
セロトニンが不足するとストレスや疲労、意欲低下やうつ症状や不眠などの症状がみられます。

ミネラルバランスを維持する効果

マグネシウムは、細胞膜の内外でナトリウムとカリウムの濃度を一定に保つために、細胞の浸透圧の調整に必要な栄養素です。

マグネシウムが多い果物ランキング

マグネシウムが多い果物ランキング

ドラゴンフルーツ

生の果物の中で一番多いのはドラゴンフルーツで100g中41㎎入っています。
「ドラゴンフルーツ」は、南米コロンビア原産のサボテン科に属する数属にわたる植物の果実の総称で、ピタヤともいいます。10~12 cmのだ円形で、紅色三角形の鱗(りん)片がついている。果皮には黄色、赤色、果肉には赤色、白色、あめ色等があります。
特に赤色の果肉の色素はポリフェノールの一種で抗酸化作用があります。

アボカド

生の果物の中で次に多いのが、アボカドとキワノで100g中34㎎入っています。
「アボカド」は、中央アメリカ及びメキシコ南部原産の熱帯、亜熱帯性の果実である。果肉に脂肪分が多いことから別名「森のバター」と称されています。
「キワノ」はウリ科に属し、北アフリカ原産です。和名は、ツノニガウリといいますが、キワノ(Kiwano)が通称名となっています。Horned melon、African horned cucumberとも表記されるため、ツノメロン、ツノウリとも呼ばれています。果実の形はだ円形で多くの角が出ており、果皮は黄色、可食部は種子を包んだ緑色ゼリー状の果物です。

バナナ

生の果物の中でその次に多いのが、バナナで100g中32㎎入っています。
ドライフルーツのバナナは100g中92㎎と果実類の中で一番マグネシウムの量が多いです。
「バナナ」は、バショウ科の大形の多年草で、アジア熱帯地方が原産地であり、熱帯地域等で広く栽培されています。
オリゴ糖を多く含み消化や吸収がよく、善玉菌の栄養になるため、腸内環境を良くします。
キウイフルーツ(緑肉種)は100g中14㎎なので、バナナはキウイフルーツの2倍以上のマグネシウム量が入っています。

マグネシウムが不足すると現れる症状

マグネシウムが不足すると現れる症状

吐き気や嘔吐

胃腸に不調をきたし、吐き気や嘔吐する可能性があります。

眠気

精神が不安定な状態になり、睡眠がきちんととれず、眠気を催す場合があります。

脱力感

エネルギーの代謝がうまく行われず疲れやすかったり、精神が安定せず脱力感を感じる可能性があります。

筋肉の痙攣・ふるえ

細胞内のカルシウムとマグネシウムのバランスが崩れ、カルシウムが過剰になり、痙攣やふるえが起こる可能性があります。

食欲不振

胃腸の不調や、精神が不安定になり食欲不振になる場合があります。

マグネシウムが不足しやすい人の特徴

マグネシウムが不足しやすい人の特徴

食事制限のダイエットをされる人

ダイエットをする際に、過度の食事制限をしてしまい、たんぱく質やエネルギーが長期にわたり不足すると、たんぱく質・エネルギー障害(栄養失調、PEM)に陥ってしまいます。低栄養状態だった方に、急激に栄養素を補給すると代謝異常が起こり、電解質異常として、低マグネシウム血症がみられます。

高齢者や血圧の高い人

高齢者では、若年成人に比べて食事量が減少しやすく、食事由来のマグネシウム摂取量が不足しがちです。また、加齢に伴い腸管での吸収効率が低下することもあり、マグネシウム欠乏のリスクが高まります。さらに、高齢者は慢性疾患を有していることが多く、マグネシウムの体内バランスに影響を与える医薬品を服用している場合も少なくありません。 特に、高血圧の治療に用いられるサイアザイド系利尿薬やループ利尿薬では、尿中へのマグネシウム排泄が増えることがあり、副作用として低マグネシウム血症を起こす可能性があります。

アルコール依存症の人

慢性アルコール依存症の人では、食事摂取量が少なく栄養状態が不良であること、膵炎に起因する嘔吐、下痢、脂肪便などの消化管以上、尿中への過剰なマグネシウム排泄を伴う腎機能障害、リン酸欠乏、ビタミンD欠乏症、急性アルコール性ケトアシドーシスおよび肝臓病に伴う高アルドステロン症などが、マグネシウムを減少させる原因となり得ます。

マグネシウムを過剰摂取すると現れる症状

マグネシウムを過剰摂取すると現れる症状

腎機能が正常であれば、尿中に排泄されるため食べ物からの過剰摂取による問題は起こりにくいとされています。

下痢

食品以外からのマグネシウムの過剰摂取によって起こる初期の影響は、下痢です。
多くの人では何も起こらないようなマグネシウムの摂取量であっても、軽度の一過性の下痢が起こることがあります。

呼吸困難

呼吸に関わる筋肉や神経の働きが低下し、呼吸がしづらかったり、息苦しくなったりする場合があります。

血圧低下

マグネシウムには血圧の維持や血液循環を保つ効果がありますが、摂りすぎると血管が拡張され、血圧が低下する場合があります。
降圧剤を服用されている方は注意が必要です。

不整脈

ミネラルバランスが保てなくなると、心臓の拍動をコントロールする電解質のバランスが崩れ不整脈を起こす可能性があります。

筋力の低下

筋肉の収縮や神経の伝達がうまく働かなくなり、筋力が低下する可能性があります。

マグネシウムの効率的な摂取方法

マグネシウムの効率的な摂取方法

乳製品との組み合わせで食べる

マグネシウムとカルシウムのバランスは1:2の割合で食べるとよいです。
マグネシウムを多く含む果物とカルシウムを多く含むヨーグルトでフルーツヨーグルトにして食べたり、バナナと牛乳でバナナジュースにして飲むと効率よく摂取できます。

フルーツケーキ

マグネシウムの腸管吸収は、ビタミンDにより促進されるので、ビタミンDが多く含まれる卵の組み合わせで効率よく摂取することができます。また、ビタミンDは脂溶性ビタミンなので、ケーキに使用するバターでより吸収がよくなります。
マグネシウムの多く含まれるドライフルーツを入れたり、生の果物をつかったバナナケーキなど具材を変えていろいろ楽しめます。

玄米と魚の朝食に果物のデザートをつけて

穀類の外皮にマグネシウムが多く含まれるので、玄米や全粒粉の小麦を使ったものを選び、
魚は、ビタミンDやカルシウムが多く含まれるのでマグネシウムを効率よく摂取することができます。朝食で食べることで、エネルギーの産生を促し、しっかりと活動することができます。

「マグネシウムが多い果物」についてよくある質問

「マグネシウムが多い果物」についてよくある質問

ここまでマグネシウムを紹介しました。ここでは「マグネシウムが多い果物」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

マグネシウムが多い食べ物はなんでしょうか

會田 千恵美會田 千恵美

マグネシウムを多く含む食べ物には、アーモンドやごまなどの種実類、海苔やわかめなどの海藻類があります。
そのほか、魚の干物や貝類、全粒穀物、豆類などにも比較的多く含まれており、日常の食事の中で幅広い食品から摂取することが大切です。

まとめ

マグネシウムの欠乏は、様々な健康障害が出ることが報告されていますが、
通常の生活において、マグネシウムの欠乏症になることはまれであると考えられています。
果物だけでなく、魚介類や野菜にも含まれています。同じものを毎日とるのではなく、
いろいろな食べ物を食べることで、それぞれのマグネシウム以外の栄養素もバランスよく食べていただけると良いと思います。

「マグネシウム」と関連する病気

「マグネシウム」と関連する病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

循環器系の病気

内科・婦人科の病気

  • 骨粗しょう症

精神科系の病気

「マグネシウム」と関連する症状

「マグネシウム」と関連している、似ている症状は12個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

マグネシウムに関連する症状

  • 下痢
  • 眠気
  • 脱力感
  • 筋肉の痙攣
  • ふるえ
  • 食欲不振
  • 不整脈
  • 筋力低下
  • 精神混乱

この記事の監修管理栄養士