「もやし」を袋のままでも鮮度に保つ”保存方法”とは?美味しさを逃さない保存術を解説!

もやしを長持ちさせる方法とは?メディカルドック監修医がもやしやもやしの健康効果・長持ちさせる方法・含まれる栄養素・効率的な摂取方法・保存方法・摂取する際の注意点などを解説します。

監修管理栄養士:
越川 愛子(管理栄養士)
目次 -INDEX-
「もやし」とは?

もやしとは植物名ではなく、豆類や穀類などの種子を水に浸し、暗所で発芽、伸長させたものの総称です。
現在日本では、緑豆や大豆、ブラックマッペを種子とするもやしが、主に生産されています。
「緑豆もやし」は国内生産の約9割を占め、名前の通り緑豆から作られます。やや太めで、クセのない味が特徴です。炒め物をはじめ、いろいろな料理で活躍します。
「大豆もやし」は、大豆を発芽させて作ります。茎だけのもやしより、栄養価が高く、食べ応えがあります。ナムルやスープなどに使われることが多いです。
「ブラックマッペもやし」は、黒色のケツルアズキという豆が原料です。緑豆もやしより、やや細く、シャキシャキした食感が特徴です。ラーメンや焼きそば、おひたしなどにおすすめです。
もやしに含まれる栄養素

カリウム
もやしには、ミネラルの一種であるカリウムが含まれています。カリウムは神経間の信号伝達や、筋肉の収縮と弛緩に関与しています。また細胞内液の浸透圧や水分の調整、酸・塩基平衡を維持する作用があります。摂りすぎたナトリウムを排泄する働きがあるため、高血圧の予防に摂取が推奨されています。
カルシウム
もやしには、ミネラルの一種であるカルシウムが含まれています。カルシウムは、骨や歯の硬組織を構成しています。また生体膜の透過性の維持、血液凝固作用、神経・筋肉の機能維持、細胞内の情報伝達と様々な働きに関与しています。
ビタミンC
もやしには、水溶性ビタミンの一種であるビタミンCが含まれています。ビタミンCは、強い還元力を持つ抗酸化ビタミンの抗酸化作用があり、様々な酸化還元反応に関与しています。鉄の吸収促進や、酸化ストレスを防ぐ働きもあります。またコラーゲンの合成と保持に関与しており、欠乏するとコラーゲンの合成が抑制されるため、血管がもろくなり出血傾向となり、壊血病となります。
アスパラギン酸
もやしには、アミノ酸の一種であるアスパラギン酸が含まれています。アスパラギン酸は、エネルギー産生、アンモニアの解毒、神経伝達に関与しています。また旨み成分としても知られています。
食物繊維
もやしには、少量ではありますが食物繊維が含まれています。 食物繊維は、食べ物の中に含まれる成分のうち、ヒト의 消化酵素で分解されにくい難消化性炭水化物の総称です。水に溶けにくい不溶性食物繊維と、水に溶けやすい水溶性食物繊維に大別されます。
もやしに含まれる食物繊維の多くは不溶性食物繊維で、水分を吸収して便のかさを増やし、大腸の蠕動運動を促す働きがあります。一方、水溶性食物繊維には、糖やコレステロールの吸収を穏やかにする作用がありますが、もやしに含まれる量は多くないため、海藻類やきのこ類、果物など他の食物繊維が豊富な食品と組み合わせて摂取することが大切です。
もやしの健康効果

腸内環境を整える
もやしに含まれる水溶性食物繊維は、大腸内のpHを低下させます。腸内のpHが低下すると、悪玉菌の増殖が抑制され、善玉菌が優勢になります。腸内環境を整え、大腸粘膜の増殖や大腸の蠕動運動を促進させます。不溶性食物繊維は、便量を増やします。大腸の動きが刺激されることで排便がスムーズになり、便秘や大腸がんの予防につながります。
高血圧、むくみの予防
もやしに含まれるカリウムは、摂りすぎたナトリウム(塩分)の排泄を促すため、高血圧予防効果があります。細胞内液の浸透圧や水分のバランスを調整する働きにより、むくみの予防にも効果が期待できます。カリウムを多く含む野菜や芋類、きのこ類、豆類と組み合わせて食べると、より効果的です。
美肌効果
大豆や緑豆などの豆類を種子とする豆もやしは、発芽することによって、豆の時にはなかったビタミンCが生成されます。ビタミンCは、コラーゲンの合成と保持を助ける働きがあり、肌の弾力やハリを保つ効果が期待できます。
食べ過ぎ防止
もやしは90%以上が水分です。100gあたり、緑豆もやし15kcal、大豆もやし29kcal、ブラックマッペもやし17kcalと低エネルギーです。
食物繊維を含み、食べ応えもあるため満腹感を得られやすく、食事の初めに食べることで、食べ過ぎ防止にもつながります。味にクセがないため、食事のかさ増しにも活用しやすく、ダイエット中や食べすぎた時の調整におすすめです。
生活習慣病予防
もやしには少量ではありますが食物繊維が含まれており、日々の食事の中で取り入れることで、生活習慣病予防に役立つ可能性があります。食物繊維には、食後の血糖値上昇を緩やかにしたり、コレステロールの吸収を抑えて体外への排泄を促したりする働きが知られています。
また、野菜を取り入れる食生活は、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病リスク低下との関連が報告されています。もやしは低エネルギーでかさがあり、食事量の調整にも活用しやすい点が特徴です。
もやしを長持ちさせる保存方法

もやしの保存期間
| 保存方法 | 期間の目安 |
|---|---|
| 袋のまま(冷蔵) | 2〜3日程度 |
| 水に浸して(冷蔵) | 2〜3日程度 |
| 冷凍保存 | 2週間程度 |
袋のまま保存する場合は2〜3日程度、水に浸して保存する場合でも同じく2〜3日を目安にし、保存期間中は毎日水を取り替えましょう。冷凍保存の場合は、2週間程度が保存期間の目安です。
もやしの鮮度を保つ保存方法
もやしの鮮度を保つには、温度管理が大切です。購入してから、冷蔵庫に入れるまでの間もできるだけ低温を維持するようにしましょう。設定温度が高めの野菜室は避け、冷蔵室やチルド室での保存がおすすめです。
袋のまま保存する以外に、保存容器にもやしを入れ、全体が浸る程度に水を加えて空気に触れないようにして保存する方法があります。この方法では鮮度を保ちやすい一方で、水溶性ビタミンなどが流出することがあるため、なるべく早めに使い切りましょう。
もやしを袋のまま長持ちさせる保存方法

袋のまま長持ちさせるには、爪楊枝などで袋に数か所穴をあけ冷蔵保存します。通気が良くなり、もやしの呼吸を助け、傷みにくくなります。
もやし冷凍させて保存する方法

もやしを冷凍保存する場合は、さっと下茹でして粗熱を取り、水気をしっかり拭き取ってから小分けにして冷凍すると、食感や風味の変化を抑えやすくなります。加熱してから冷凍することで、解凍後の調理がしやすく、衛生面でも安心です。
生のまま冷凍することも可能ですが、解凍時に水分が出やすく、食感が大きく損なわれやすいため、用途が限られます。冷凍したもやしは食感がやや柔らかくなるため、味噌汁やスープ、炒め物などの加熱料理に使うのがおすすめです。
使用する際は、凍ったまま加熱調理し、再冷凍は避けましょう。保存期間の目安は約2週間とし、風味や品質が落ちる前に使い切るようにしてください。
もやしの栄養素を効率的に摂取する方法

汁ごと食べる
もやしに含まれるカリウムやビタミンB群、ビタミンCなどの栄養素は、水に溶け出しやすい性質があります。スープや味噌汁、あんかけなどの汁ごと食べられる調理法にすることで、無駄なく効率的に栄養素を摂取することができます。
調理法を工夫する
もやしに含まれるビタミンCやカリウムなどの水溶性の栄養素は、水に溶け出しやすい性質があります。そのため、電子レンジ調理や蒸し調理など、使用する水分が少ない調理法を選ぶことで、栄養素の流出を抑え、効率よく摂取することができます。
また、炒め物にする場合は、他の食材と組み合わせて油を使って調理することで、脂溶性ビタミンを含む食材の吸収を助けることができます。もやし自体に脂溶性ビタミンはほとんど含まれていないため、肉や魚、緑黄色野菜などと一緒に調理するのがおすすめです。
他の食材と組み合わせて食べる
もやしには、ビタミンCやカリウム、食物繊維、アスパラギン酸など色々な栄養素が含まれていますが、それだけで全ての栄養素を補うことはできません。他の食材と組み合わせて食べることにより、もやしだけでは不足しがちな栄養素を補ったり、吸収率を高めたりと、効率よく摂取することができます。
例えば、もやしはたんぱく質含有量が少ないため、肉、魚、大豆製品、卵などと一緒に炒め料理や蒸し料理、鍋料理にすると不足しがちな栄養素を補うことができます。
鉄分の豊富なレバーや貝類、緑黄色野菜などと一緒に摂ると、もやしに含まれるビタミンCが鉄分の吸収を助け、吸収率がアップします。
その他にも野菜やきのこ類、海藻類などと一緒に摂ると、もやしだけでは不足しがちなビタミンやミネラル、食物繊維を補うことができます。
もやしを食べる際の注意点

生食を避ける
もやしは衛生的な工場で栽培されていますが、暗く高温多湿な環境のため、菌が付着しやすく、食中毒のリスクがあります。海外ではもやしを生で食べる文化もあるようですが、国内では加熱調理を前提に生産されています。加熱することで青臭さが取れ、食感もよくなります。「生食可能」の記載がない限りは必ず加熱し、安全に美味しくいただきましょう。
加熱しすぎない
加熱しすぎると、特有のシャキシャキ感が損なわれたり、栄養素が流出する可能性があります。炒める場合は、よく熱したフライパンで手早く炒めましょう。茹でる場合は、たっぷりのお湯でさっと茹でます。茹でた後に水にさらすと水っぽくなったり、栄養素の流出につながります。ザルやバットに上げ粗熱を取ると、食感を残すことができます。
鮮度を確認する
もやしは水分が多く、衝撃や温度変化に弱く、傷みやすい食品です。新鮮なもやしは、色が白くハリがあり、手に取ったときにパリッと硬い感触があります。
茶色く変色している、袋の中に水が溜まっている、ハリがなくくたくたしている、ぬめりや酸っぱい臭いがあるものは、鮮度が低下し傷んでいるサインです。調理前には、必ず鮮度を確認し、傷みが見られる場合は使用を避けましょう。また購入後は、できるだけ早く使い切るように心がけましょう。
「もやしの保存方法」についてよくある質問

ここまでもやしの効果を紹介しました。ここでは「もやしの保存方法」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
もやしを長く保存する方法はありますか
越川 愛子 医師
もやしをできるだけ長く保存したい場合は、冷凍保存がおすすめです。さっと下茹でして粗熱を取り、水気をしっかり拭き取ってから小分けにして冷凍すると、品質の劣化を抑えやすくなります。冷凍したもやしは食感がしんなりしやすいため、味噌汁やスープ、炒め物などの加熱料理に使うと美味しく食べられます。
シャキシャキとした食感を重視する場合は、保存期間は短くなりますが冷蔵保存が適しています。袋のまま保存する場合は、袋に数か所穴を開けて冷蔵庫に入れると、内部に水分がこもりにくくなります。
保存容器に移し替えて水に浸して保存する方法もありますが、毎日水を交換する必要があり、長期保存には向きません。あくまで一時的な保存方法として、早めに使い切ることを心がけましょう。
また、短時間加熱してから冷蔵保存する方法もあります。水洗いして水気を切ったもやしを、電子レンジ対応の保存袋に入れ、口を少し開けた状態で600Wで約15秒加熱します。粗熱が取れたらできるだけ空気を抜いて封をし、冷蔵庫で保存してください。いずれの方法でも、保存期間の目安は1週間以内とし、早めに使い切ることが大切です。
まとめ
もやしは栄養素が少ないと思われがちですが、ビタミン、ミネラル、食物繊維など様々な栄養素が含まれています。1年を通して安価で、手に入りやすいうえに、味にクセがないため色々な食材と組み合わせて食べることができます。傷みやすいもやしですが、保存方法に気を付けることで長持ちさせることができます。保存期間の目安や、調理方法に合わせて正しく保存し、日々の食事にバランスよく取り入れましょう。
「もやし」と関連する病気
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各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
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