「ビタミンAの効果」は目の健康だけじゃない?効率的な摂取方法も管理栄養士が解説!
公開日:2025/08/01

ビタミンAの効果とは?Medical DOC監修医がビタミンAの効果・一日の摂取量・不足すると現れる症状・過剰摂取すると現れる症状・多く含む食品・効果的な摂取方法などを解説します。

監修管理栄養士:
武井 香七(管理栄養士)
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帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科卒業 横浜未来ヘルスケアシステム、戸塚共立第一病院3年7ヶ月勤務 株式会社コノヒカラ、障がい者グループホーム半年勤務 その後フリーランスを経て株式会社Wellness leadを設立。栄養士事業と健康事業を行なっている。
保有免許・資格
管理栄養士資格
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目次 -INDEX-
「ビタミンA」とは?

ビタミンAの一日の摂取量

ビタミンAの効果

視力の維持
ビタミンAは、視覚機能を正常に保つために必要な栄養素です。特に、暗い場所での視力を高める効果があり、夜盲症の予防に有効です。また、目の健康を保ち、視力の低下やドライアイの予防にも役立ちます。免疫機能の向上
ビタミンAは体内の免疫機能を高め、細菌やウイルスなどから体を守る働きがあります。粘膜を健康に保つことで、呼吸器や消化器などから侵入する病原体を防ぐ役割を果たしているのです。皮膚の健康維持
ビタミンAは、皮膚の細胞を正常に保つために重要な栄養素です。皮膚の乾燥や炎症を防ぐだけでなく、しわや老化の予防と改善の効果が期待できることから、スキンケア成分としても注目を集めています。体の成長の促進
ビタミンAは、細胞の成長を助ける働きを持っています。特に、胎児の発育や幼児期の成長には必要不可欠な栄養素で、体の発達をサポートします。成長期の子ども、妊娠中や授乳中の女性はビタミンAを積極的に摂取するのがよいでしょう。抗酸化作用
ビタミンAは、活性酸素の働きを抑える働きを持っています。これにより、細胞が活性酸素によってダメージを受けることを防ぎ、老化や動脈硬化などのリスクを低減する効果が期待できるのです。さらに、同じ抗酸化作用を持つビタミンCやビタミンEと一緒に摂取することで、その働きは高まります。ビタミンAが不足すると現れる症状

ビタミンA欠乏症
ビタミンA欠乏症は、体内のビタミンAが不足することで起こる病気の総称です。目や皮膚の乾燥、免疫力の低下などが症状の特徴です。軽度の場合は、ビタミンAを含む食品を摂取することで改善が期待できます。重度の場合は症状に合った診療科を受診し、適切なサプリメントの処方が必要です。眼球乾燥症
眼球乾燥症を発症すると、目の表面が乾燥して潤いが不足するだけでなく、薄暗い場所での視力が低下します。放置すると失明につながる危険性がある病気です。症状が悪化する場合は眼科で診察を受け、適切な治療を行う必要があります。夜盲症
夜盲症は、ビタミンA欠乏症の初期に現れる症状の1つで、暗い場所で視力が低下するのが特徴です。軽症の場合はビタミンAを含む食品の摂取が有効ですが、症状が進行する場合は、眼科での診察が必要です。麻疹
麻疹は発熱や発疹、咳などの症状が特徴で、ビタミンAの欠乏により重症化しやすい感染症です。ビタミンAのサプリメントを摂取することで症状を緩和するのに加えて、感染した小児の死亡リスクを低減することができます。免疫機能の低下
ビタミンAの不足により免疫機能が低下し、風邪や感染症にかかりやすくなります。頻繁に病気にかかる場合は栄養バランスを見直し、ビタミンAを含む食品を積極的に摂取することが重要です。症状が長引く場合は内科を受診し、栄養状態を医師に確認してもらうのがよいでしょう。ビタミンAを過剰摂取すると現れる症状

頭痛
ビタミンAを含むサプリメントや薬剤の過剰摂取により、頭痛が生じる場合があります。軽度の場合はビタミンAの摂取を控えることで改善することがあります。症状が改善しない場合は内科を受診するようにしましょう。吐き気
ビタミンAを過剰に摂取したときの初期症状として、吐き気や胃の不快感が現れることがあります。ビタミンAを含むサプリメントや食品の摂取をやめると症状が緩和されることがありますが、症状が続く場合は消化器内科を受診する必要があります。目のかすみ
ビタミンAは視覚機能に大きく影響する栄養素のため、過剰に摂取した場合には目のかすみなどの変化が起こることがあります。症状が改善しないようであれば、眼科での診察が必要です。肝機能障害
ビタミンAを摂取すると肝臓に蓄えられますが、脂溶性のため肝臓にとどまり蓄積されていきます。ビタミンAを長期的に過剰摂取すると、肝臓に負担をかけて肝機能障害を引き起こす危険性があります。ビタミンAの長期的な過剰摂取は最悪の場合は死に至る危険があるため、肝機能障害の症状がみられるときは、速やかに内科を受診するようにしましょう。胎児の先天異常
妊娠中のビタミンAの過剰摂取は、胎児の発育に悪影響を与え、先天異常のリスクを高める可能性があります。妊娠中のサプリメントの摂取は特に慎重に行い、心配な場合はすぐに産婦人科を受診することが大切です。ビタミンAを多く含む食品

にんじん
にんじんはβ-カロテンという成分が豊富で、体内に取り入れるとビタミンAに変換されます。生のまま食べるのはもちろん、スムージーや炒め物にするなどさまざまな調理方法があります。ビタミンAの吸収を高めるためには、油と一緒に調理するのがおすすめです。ほうれん草
ほうれん草もβ-カロテンを豊富に含みます。鉄分やビタミンCも含まれており、栄養バランスを整えるのにぴったりな食品です。ビタミンAは脂溶性のため、油と一緒に摂取することで栄養素の吸収率を高めます。レバー
牛や豚、鶏のレバーにはビタミンAが豊富に含まれており、少量でも効果的です。レバーは生で食べたり、炒め物やパテにしたりするのが一般的ですが、過剰摂取には注意が必要です。レバーをたくさん食べた場合は、しばらくビタミンAを多く含む食品を控えた方がよいでしょう。卵黄
卵黄にはビタミンAが含まれており、ほかの栄養素もバランスよく摂取できます。スクランブルエッグや目玉焼きなど、油で調理して食べるのが効率的です。ほかにもさまざまな調理法があるため、毎日の食事に取り入れやすいのが利点です。うなぎ
うなぎはスタミナ増進の効果で知られていますが、ビタミンAも多く含んでいます。DHAやEPAなどの良質な脂肪酸も含んでいる栄養価の高い食品です。うな丼や蒲焼きとして食べるのが一般的です。ビタミンAの効果的な摂取方法

ビタミンAを多く含む食品の摂取
ビタミンAを多く含む食品の一例は以下のとおりです。- にんじん
- ほうれん草
- 西洋かぼちゃ
- レバー
- うなぎ
- 卵黄
ビタミンAと一緒に摂取すると効果を高める栄養素・食品
ビタミンAは脂溶性のため、脂肪と一緒に摂取することで吸収率が高まります。サラダ油やバターで調理したり、肉や魚など脂肪分と一緒に摂ったりすることがおすすめです。また、ビタミンCやビタミンEは抗酸化作用を持つ栄養素のため、同じく抗酸化作用のあるビタミンAと一緒に摂取することで細胞の酸化を抑える効果が高まります。ビタミンAの効果を高める摂取タイミング
ビタミンAは脂肪と一緒に摂取することで吸収が促進されるため、食事中や食後に摂取するのが効果的です。サプリメントとして摂取する場合も食後の摂取がおすすめです。朝食が軽めの方であれば、昼食や夕食後にサプリメントを摂取するのが理想的でしょう。「ビタミンAの効果」についてよくある質問

ここまでビタミンAの効果を紹介しました。ここでは「ビタミンAの効果」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。
ビタミンAは肌に効果的なのでしょうか?
武井 香七 医師
ビタミンAは肌の健康を保つために重要な役割を果たす栄養素です。積極的に摂取することで肌のターンオーバーを整えたり、しわや老化を予防したりする効果が期待できるため、スキンケア製品としても使われています。ただし、過剰な摂取は肌トラブルや健康被害を引き起こす可能性があるため、適切な量を守ることが大切です。
まとめ
ビタミンAは視力や免疫力を保つだけでなく、肌の健康を助けるなどさまざまな効果がある栄養素です。ビタミンAを多く含む食品は、脂肪と一緒に摂取することでさらにその効果を高めることができます。ただし、過剰に摂取した場合には健康被害が生じる危険性があるため、適量の摂取を心がけることが重要です。 日常的にビタミンAを含む食品を取り入れることで、内側から健康的な体をサポートしていきましょう。「ビタミンA」と関連する病気
「ビタミンA」と関連する病気は4個程あります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。眼科系の病気
- 夜盲症
- 眼球乾燥症
皮膚科系の病気
- 麻疹
消化器系の病気
- 肝機能障害




