目次 -INDEX-

  1. Medical DOC TOP
  2. 医科TOP
  3. 医学のギモン
  4. 「病み上がりの食事」は何を食べたらいいかご存知ですか?医師が徹底解説!

「病み上がりの食事」は何を食べたらいいかご存知ですか?医師が徹底解説!

 公開日:2026/04/21
「病み上がりの食事」は何を食べたらいいかご存知ですか?医師が徹底解説!

病み上がりの食事は何を食べたらいいの?メディカルドック監修医がスタミナ回復のための食事やがっつり食べたい時の食事などを解説します。

上田 雄大

監修医師
上田 雄大(医師)

プロフィールをもっと見る
【経歴】
2019年 東邦大学医学部卒業。
同年より湘南藤沢徳洲会病院にて初期研修・後期研修を修了し、総合診療科のチーフドクターとして幅広い内科診療に従事。急性期から慢性期、在宅復帰支援に至るまで包括的な診療を経験する。
2025年よりふたば在宅クリニックにて訪問診療を担当。地域に根ざした家庭医療・終末期ケアに注力している。

病み上がりとは?

病み上がりとは?

風邪やインフルエンザ、胃腸炎などの急性疾患は、症状が落ち着いたあとも体が完全に回復しているとは限りません。熱が下がり、つらい症状が軽くなったとしても、体の中では、感染症と戦ったあとのダメージ修復や、まだ回復のプロセスが続いている状態を「病み上がり」といいます。この時期は、感染症によって消耗したエネルギーを補い、体の機能を元の状態へ戻していく大切な回復期です。見た目には元気そうでも、内臓や免疫機能は完全には戻っていないことが多く、ここで無理をすると再発やぶり返しの原因になることもあります。
とくに重要なのが「食事」です。病み上がりの食事は、回復を後押しすることもあれば、逆に体に負担をかけてしまうこともあります。この記事では、医師監修のもと「病み上がり食事」の基本から、スタミナ回復、がっつり食べたいときのメニューまで解説します。

病み上がりの食事で注意が必要な病気

病み上がりの食事で注意が必要な病気

急性胃腸炎

急性胃腸炎は、ウイルスや細菌感染により、胃や腸に炎症が起こる病気です。嘔吐や下痢、腹痛が主な症状で、症状が治まったあとも脱水や腸粘膜のダメージが残っていることがあります。
対処法の基本は水分・電解質補給と安静です。症状が落ち着いた後も、腸はまだ敏感な状態です。脂っこいもの、香辛料、アルコールは避け、消化のよい食事から段階的に戻します。
血便、高熱、強い腹痛、脱水症状(尿量減少・口渇)がある場合には、内科や消化器内科を受診するのが良いです。

インフルエンザ

インフルエンザとは、インフルエンザウイルス感染による急性呼吸器感染症のことです。高熱、関節痛、強い倦怠感が特徴です。
治療法としては、発症早期には抗インフルエンザ薬を使用します。解熱後も数日は安静を保ち、体力回復を優先します。
呼吸苦、胸痛、意識障害がある場合には、内科や呼吸器内科を受診することが勧められます。

新型コロナウイルス感染症

新型コロナウイルス感染症では、ウイルス感染により発熱や咳、倦怠感、味覚障害などを起こします。回復後も疲労感が長引くことがあります。
治療法は、症状に応じた対症療法が中心です。重症な場合では入院治療を行います。回復期は過度な活動を避け、栄養バランスのよい食事と十分な休養が重要です。
息苦しさ、動悸、症状の長期化がみられる場合には、内科や呼吸器内科を受診することをお勧めします。

肺炎

肺炎とは、細菌やウイルス感染により肺に炎症が起こる病気です。高齢者では重症化しやすいという特徴があります。
治療法は、抗菌薬治療や入院治療を行います。回復後も呼吸機能や体力の低下がみられることが多いので注意が必要です。発熱の再燃、息切れの悪化、強い倦怠感が続く場合には、呼吸器内科を受診するようにしましょう。

急性肝炎

急性肝炎とは、ウイルスや薬剤などにより肝臓に炎症が起こる疾患です。倦怠感や食欲不振がみられます。肝機能が低下すると、栄養代謝にも影響が出ます。
治療の基本は安静と原因の除去です。ウイルス性の場合は経過観察や専門的治療を行います。回復期も肝臓への負担を軽減することが重要で、アルコールや脂質過多の食事は禁止されます。
黄疸、尿の色が濃い、強い倦怠感が持続する場合には、消化器内科を受診するようにしましょう。

一般的に病み上がりの食事は何を食べたらいい?

一般的に病み上がりの食事は何を食べたらいい?

お粥・雑炊

お粥は胃腸にやさしく、回復期の定番といえるメニューです。水分を多く含み、胃腸への負担が少ないのが特長です。白がゆから始め、体調に合わせて卵や鶏ささみなどを加えると、たんぱく質も無理なく補えます。

うどん

やわらかく煮たうどんは消化しやすく、エネルギー補給にも適しています。だしは薄味を心がけ、具材は卵ややわらかく煮た野菜など、刺激の少ない具材がおすすめです。

温野菜

にんじんやかぼちゃ、じゃがいもなどをやわらかく加熱すると、ビタミンやミネラルを無理なく摂取できます。生野菜よりも温野菜のほうが消化しやすいため、病み上がりの体にも適しています。

白身魚の煮付け

たんぱく質は回復期に欠かせない栄養素です。脂肪分の少ない白身魚は消化しやすく、体づくりをサポートします。焼くよりも煮る・蒸すことで胃腸への負担を抑えながら栄養を摂取できます。

ヨーグルト

ヨーグルトなどの発酵食品は腸内環境を整える働きが期待できます。とくに胃腸の不調があったあとには、腸の働きをサポートする食品として取り入れやすいです。冷たい状態ではなく、常温に近い温度で食べると胃腸への刺激を抑えられます。

病み上がりのスタミナ回復には何を食べたらいい?

病み上がりのスタミナ回復には何を食べたらいい?

卵料理

卵はアミノ酸バランスに優れた食品です。半熟卵や茶碗蒸しなど、やわらかい調理法で取り入れると、胃腸に負担をかけにくく栄養を補給できます。

鶏むね肉・ささみ

鶏むね肉やささみは、高たんぱくで脂肪が少ない食材です。体の回復に必要なたんぱく質を効率よく補うことができます。蒸し鶏やスープにするなど、油を控えた調理法にすると、消化の負担も少なくなります。

豆腐

豆腐や納豆などの大豆製品は、植物性たんぱく質を手軽に摂取できる食材です。消化吸収がよく、病み上がりに食べても比較的身体に負担がかかりにくく、取り入れやすい食品です。

ほうれん草や小松菜

緑黄色野菜にはビタミンやミネラル、鉄分などが豊富に含まれています。体調を整える栄養素を補うためにも、スープやおひたしなどで取り入れるとよいでしょう。

フルーツ

果物にはビタミンや糖質が含まれており、体のエネルギー補給に役立ちます。とくにバナナやすりおろしりんごは消化しやすく、病み上がりの時期にも取り入れやすい食品です。

病み上がりでがっつり食べたい時は何を食べたらいい?

病み上がりでがっつり食べたい時は何を食べたらいい?

親子丼

鶏肉と卵を使った親子丼は、たんぱく質をしっかり摂取できるメニューです。揚げ物に比べて脂質が少なく、比較的消化もしやすいため、回復期の食事として取り入れやすいでしょう。ご飯と一緒に食べることで、エネルギー補給にも役立ちます。

生姜焼き

豚肉には、疲労回復を助けるビタミンB1が豊富に含まれています。脂身の少ない部位を選び、油を控えめに調理することで、体への負担を抑えながらスタミナ補給ができます。

和風ハンバーグ

ハンバーグも人気のがっつりメニューですが、回復期には脂を落とした調理法がおすすめです。大根おろしやポン酢などのさっぱりしたソースにすることで、胃もたれを防ぎながら食べやすくなります。

カレー(甘口・油控えめ)

カレーは食欲を刺激する料理ですが、油分や香辛料が多すぎると胃腸への刺激になることがあります。野菜を多めにし、油を控えめに調理することで、回復期でも比較的食べやすいメニューになります。

パスタ(トマトソース)

パスタを食べたい場合は、クリーム系よりもトマトソース系がおすすめです。比較的脂質が少なく、野菜やたんぱく質の食材を加えることで、栄養バランスのよい食事になります。

「病み上がりの食事」についてよくある質問

「病み上がりの食事」についてよくある質問

ここまで病み上がりの食事について紹介しました。ここでは「病み上がりの食事」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

風邪の治りかけにバナナは食べてもいいのでしょうか?

上田 雄大上田 雄大

はい、基本的には問題ありません。バナナは消化がよく、エネルギー補給に適しています。発熱や食欲低下によって体力が落ちている回復期には、手軽に栄養を摂れる点でも適しています。ただし、吐き気や下痢などの胃腸症状が残っている場合は少量から様子をみることが大切です。また、冷えた状態のままでは胃腸への刺激になることがあるため、常温に戻してから食べるのがおすすめです。

まとめ

病み上がり 食事のポイントは、「段階的に戻すこと」です。
いきなり普段通り、ましてや暴飲暴食をするのではなく、消化のよい食事、たんぱく質を意識、徐々にスタミナ食へという流れを意識しましょう。食欲が戻るのは回復のサインですが、体の内側はまだリハビリ中かもしれません。焦らず、体の声を聞きながら、無理のない食事で本当の意味での回復を目指しましょう。

「病み上がり」と関連する病気

「病み上がり」と関連する病気は5個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

消化器系

呼吸器の病気

循環器系

病気からの回復時点では、見た目には元気そうでも、内臓や免疫機能は完全に元通りになっていないために、無理をすると再発やぶり返しの原因になってしまいます。

「病み上がり」と関連する症状

「病み上がり」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

少しずつ普段の生活に戻すことが重要で、消化のよい食事からはじめて、たんぱく質を意識、徐々にスタミナ食へという流れを意識すると良いでしょう。

この記事の監修医師