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「盲腸がんの手術後」に”腸閉塞を招く食べ物”とは?術後の生活を医師が解説!

 公開日:2026/01/23
「盲腸がんの手術後」に”腸閉塞を招く食べ物”とは?術後の生活を医師が解説!

盲腸がんは大腸がんの一種で、罹患率は過去50年間で大幅に増加しているため注意が必要な病気です。

盲腸がんの治療方法はステージによって異なります。深達度が浅い場合は内視鏡治療が可能なので、早期発見が重要です。

この記事では盲腸がんの術後の注意点と検査方法および治療法を解説します。また関連する病気と症状も参考にしていただけたら幸いです。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

盲腸がんとは

大腸は便が接触する内側の粘膜から良性のポリープが発生し、それが成長すると大腸がんになることがあります。発生部位の頻度は直腸とS状結腸が全体の7割を占めますが、盲腸でも稀に発生します。
盲腸がんは発生割合が少ないですが、食生活の欧米化に伴い大腸がん全体が増加しています。過去50年間で約10倍に増加し、現在も増加傾向にあります。盲腸がんの特徴として、閉塞症状が現れにくいため大きな腫瘤で発見されることがあります。

盲腸がん手術後の注意点

盲腸がんは大腸がんの一種であるため、術後の注意点は大腸がんに倣います。

術後の生活

手術後に栄養吸収や食事摂取量の低下などは起きませんが、多くの場合術後2ヵ月間でやや軟便となります。また外科手術であれば癒着が発生し、内容物の通過不良が生じ腹部の膨満を感じることがあるでしょう。これらの症状は食事療法や下剤でコントロールできます。

合併症

大腸がんの合併症は結腸がんと直腸がんで区別する必要がありますが、盲腸は結腸の一部ですので結腸がんの合併症を考えましょう。結腸がんの合併症は縫合不全・術後腸閉塞が考えられますが、消化管吻合を機械的に行うことが一般的になったことで縫合不全はたいへん少なくなりました。
ちなみに直腸がんの合併症は結腸がんよりも縫合不全が起きやすく、その場合は一時的な人工肛門を造設します。

後遺症

術後正常な組織同士を縫って閉じると傷ついた組織同士は自然とくっついて治癒されますが、本来くっついて欲しくない組織同士がくっつくことがあります。これを癒着といい、術後の腹痛・腸閉塞・不妊症の原因となります。
内視鏡で治療すると癒着は滅多に起きませんが、外科手術では起こる可能性があるため注意しましょう。

盲腸がんの検査方法

腸内でのポリープ調査やがん細胞の検査が、盲腸がんを含めた大腸がんの検査です。

注腸造影検査

カテーテルを肛門から大腸に挿入し、造影剤を注入し大腸に異常がないかX線撮影する検査です。これによりポリープが発見できます。

大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査とは、内視鏡で発見したがんの一部組織を採取しその検体を顕微鏡で調べる病理検査です。その検体にがん細胞が確認されると大腸がんの確定診断がつきます。

CT・MRI検査

異常が見つかれば、レントゲンを用いたCTスキャン検査や縦切り画像も見ることができるMRI検査で腫瘍の広がりを調べます。CT検査は造影剤を用いない単純CT検査と造影剤を静脈注射する造影CT検査があります。

腫瘍マーカー検査

血液に含まれる腫瘍が分泌する特有の物質を、測定する検査です。しっかりと腫瘍の有無を検査したい場合や腫瘍の再発を発見したい場合に重宝されるでしょう。ただし腫瘍マーカーはがん以外の数値でも異常を示すことがあるため、補助として使われます。

PET検査

PET検査とは、放射性物質と糖を含む薬剤を注射し陽電子放射断層撮影装置(PET)で全身を撮影する検査です。これはがん細胞が正常の細胞に比べてぶどう糖を多く取り込む性質を利用しており、がんの活性状況や良性と悪性の識別に有効となります。また一度に全身を検査するため、がんの早期発見や再発の発見に活用されます。

盲腸がんの治療方法

がんの標準治療は世界共通であり、盲腸がんの治療も手術・薬物療法・放射線療法のいずれかを選択します。日本国内では大腸病研究会が作成するガイドラインにしたがって診療および治療が行われることが一般的です。大腸がんの根治治療は手術が大前提ですが、がんの進行度によって内視鏡治療と外科的切除に分けられます。
薬物療法は術後の再発予防のために行う術後補助化学療法と切除不能のがんに対して行われる化学療法に分けられます。

内視鏡治療

用いられるカメラの大きさは外径が10〜12mm前後です。腸管の癒着や腸が長くて盲腸まで到達が出来ない場合は2つのバルーンを用いて内視鏡を尺取り虫のように這わせる特別な内視鏡(ダブルバルーン内視鏡)を用いることもあります。検査時間は盲腸まで到達する時間と内視鏡治療に要する時間の合計となります。
腹部を切らない腹腔鏡下手術と内視鏡検査はまったく異なる手術です。腹腔鏡下手術は腹部を切らないですが、外科手術であり、ステージⅠの高度浸潤からステージⅢに行われ、一方の内視鏡治療はステージ0およびステージⅠの軽度浸潤で行われます。

外科手術

高度浸潤のがんでは内視鏡治療ができないため外科手術を行います。現在の大腸がんの外科手術は97%以上がロボット支援下の腹腔鏡手術であり体に優しいことが特徴です。他臓器浸潤がないがんに対して行われる手術であり、小さな傷ですむため術後の痛みが少なく早期の退院が可能となります。
一方進行がんでは腹腔鏡手術では対応できないため開腹手術により切除しなければなりません。この場合は体の負担が大きく入院は長期間に及ぶでしょう。

薬物療法

内視鏡治療や外科手術が不可能ながんに対しては化学療法が行われます。またがんを切除できても術後に再発予防のための術後補助化学療法が行われるため、盲腸がんの治療には薬物療法が何かしらの形で使われるでしょう。
薬物療法は抗がん剤や分子標的薬が、点滴か飲み薬の形で使用されます。また薬物療法ではありませんが、術前に薬物療法と組み合わせて行うことでがんの進行を抑える補助放射線療法が日本でも少しずつ増えています。

盲腸がんの手術後についてよくある質問

ここまで盲腸がんの手術後の注意点や検査方法などを紹介しました。ここでは「盲腸がんの手術後」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

手術後の入院は必要ですか?

内視鏡治療は一週間程度、外科手術では一週間以上の入院が必要となります。

手術後の食事で気を付けることはありますか?

大腸の手術後1ヵ月は腸の動きが弱いため腸閉塞が起こりやすいです。腸の動きが安定するまでは、きのこ・こんにゃく・海藻・ごぼう・たけのこ・山菜など食物繊維の多い食事は控えましょう。

編集部まとめ

この記事では盲腸がんの手術後の注意点や盲腸がんの検査方法および治療方法をまとめました。

盲腸がんは大腸がんの一種であり、腸内ポリープの発見と各種がん細胞の調査によって治療が開始されます。

深達度が浅い場合は内視鏡治療で腹部を切ることなく治療できますが、深い場合は外科手術となります。どちらも薬物による術後療法が行われるでしょう。

このようにがんのステージによって治療方法とそれに伴う身体への負担も変わるため、異変を感じた方は医療機関への相談を推奨します。

盲腸がんと関連する病気

「盲腸がん」と関連する病気は3個程あります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する病気

遺伝学的検査でがん発症に関する生まれつきの変化が特定の遺伝子に見つかると遺伝性腫瘍と診断されます。上記の3つの遺伝性腫瘍は大腸がんに関連しています。

盲腸がんと関連する症状

「盲腸がん」と関連している、似ている症状は12個程あります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

関連する症状

上記は盲腸がんに関連しますが、進行しても現れない症状が多く早期は自覚症状に乏しいため、違和感があるならば医療機関への相談を推奨します。

この記事の監修医師