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「盲腸がんステージ4」の症状・治療法・生存率はご存知ですか?医師が監修!

 更新日:2024/06/06
「盲腸がんステージ4」の症状・治療法・生存率はご存知ですか?医師が監修!

盲腸がんとは、大腸の一部である盲腸にできるがんです。盲腸がんは、症状が出にくく、発見が遅れやすいという特徴があります。
本記事では盲腸がんのステージ4について以下の点を中心にご紹介します。

  • ・盲腸がんのステージ4で現れる症状
  • ・盲腸がんのステージ4の治療法
  • ・盲腸がんのステージ4の生存率

盲腸がんのステージ4について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。ぜひ最後までお読みください。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

盲腸がんとは

盲腸がんとは、盲腸と呼ばれる大腸の一部に発生する悪性腫瘍のことです。盲腸がんは大腸癌の中でも稀な病気で、日本では年間約2000人が罹患しています。盲腸がんの原因は明らかではありませんが、遺伝的な要因や食生活の影響が考えられます。
盲腸がんの症状は、初期段階ではほとんどありません。進行すると、右下腹部の痛みや腫れ、便秘や下痢、血便などが現れます。盲腸がんは、他の臓器に転移しやすいため、早期発見が重要です。盲腸がんの診断は、腹部の触診や超音波検査、CTやMRIなどの画像検査、内視鏡検査などで行われます。

盲腸がんのステージ(病期)

盲腸がんは、大腸がんの中の一つです。大腸がんの進行度(病期)は、がんが大腸の壁にどのくらい深く入り込んでいるか(T)、近くのリンパ節に広がっているか(N)、他の器官に移っているか(M)の3つの要素で決められます。
盲腸がんの進行度(病期)は、次のように分けられます。

  • ・ステージ0:がんが大腸の粘膜の中にとどまっている。
  • ・ステージ1:がんが大腸の筋層まで達している。
  • ・ステージ2:がんが大腸の筋層を越えて進んでいる。
  • ・ステージ3:がんが大腸の周辺のリンパ節に移動している。
  • ・ステージ4:がんが大腸以外の器官に広がっている。

盲腸がんの進行度(病期)は、治療の方法や予後の見通しに大きな影響を与えます。一般的に、ステージが低い方が、治療が効く可能性が高く、生存率が高いと考えられています。

ステージ4の盲腸がんで現れる症状

ステージ4の盲腸がんでは、患者にさまざまな症状が現れます。

  • ・腹部痛や腹部膨満感:盲腸や転移した臓器に起因する圧迫感や炎症が右下腹部や腹部全体に不快感をもたらします。
  • ・排便障害や血便:がんの増殖により便の通りが悪くなり、血が混じることがあります。
  • ・食欲不振や体重減少:がんの影響により食事が困難になることや体力が消耗することから生じます。
  • ・貧血や全身倦怠感:がんによる出血や栄養不足が原因とされます。

また、転移した臓器によっては、特有の症状が現れることがあります。肝臓や肺への転移では、黄疸や腹水、咳や呼吸困難などが見受けられます。

ステージ4の盲腸がんの治療法

ステージ4の盲腸がんは、治療が難しく、生存率も低いといわれています。しかし、最近では、抗がん剤治療や放射線治療などの新しい治療法が開発されており、ステージ4の盲腸がんでも希望を持って闘えます。
以下ではステージ4の盲腸がんの治療法について、詳しく解説していきます。

抗がん剤治療

ステージ4の盲腸がんは、腹膜や肝臓などに転移していることが多く、手術で完全に切除することが困難です。そのため、抗がん剤治療が主な治療法となります。
抗がん剤治療は、がん細胞の増殖や分裂を阻害する薬剤を静脈注射や経口摂取などの方法で体内に入れる治療です。抗がん剤治療は、がんの進行を遅らせたり、症状を緩和したり、生存期間を延ばしたりする効果が期待できます。
しかし、抗がん剤治療には副作用もあります。吐き気や嘔吐、食欲不振、脱毛、貧血、感染症などの症状が起こる可能性があります。また、抗がん剤治療は、がん細胞に耐性ができることもあります。その場合は、別の抗がん剤に変更したり、他の治療法と併用したりする必要があります。
抗がん剤治療は、医師の指示に従って行うことが重要です。また、副作用の対処法や生活習慣の改善などについても、医師や看護師に相談してください。

放射線治療

放射線治療とは、がん細胞に高エネルギーの放射線を照射して、がん細胞の増殖を抑えたり、死滅させたりする治療法です。放射線治療は、手術や抗がん剤治療と併用されることが多く、がんの進行度や症状によって適用されます。
ステージ4の盲腸がんの場合、放射線治療は主に以下の目的で行われます。

症状の緩和:がんが腹膜や臓器に広がって痛みや出血などの症状を引き起こしている場合、放射線治療でがんを縮小させて症状を緩和できます。
再発の予防:手術でがんを切除した後、残存する可能性のあるがん細胞を放射線治療で殺滅することで、再発のリスクを減らせます。
放射線治療には、外部から放射線を照射する外部照射と、体内に放射性物質を入れて放射線を出す内部照射の2種類があります。盲腸がんの場合、外部照射が一般的に用いられます。

放射線治療は、通常、数週間にわたって毎日または数日おきに病院で受けます。治療時間は数分から数十分です。放射線治療は無痛ですが、副作用として、皮膚の赤みやかゆみ、吐き気や下痢、倦怠感などが起こる可能性があります。副作用は個人差があり、治療が終わると徐々に改善されるといわれています。

ステージ4の盲腸がんの生存率

ステージ4の盲腸がんの生存率は、一般的に低いとされています。国立がん研究センターの統計によると、ステージ4の盲腸がんの5年生存率は約10%です。しかし、生存率は個人差があり、治療法や年齢、合併症などの要因によって変わります。
最近では、抗がん剤治療や放射線治療などの進歩により、ステージ4の盲腸がんの予後も改善されてきています。
ステージ4の盲腸がんは、治癒が困難な病気ですが、諦めずに適切な治療を受けることが大切です。また、医師や看護師、家族や友人などのサポートも重要です。ステージ4の盲腸がんの生存率は、あくまで統計的な数字であり、個々の症例には当てはまらない場合もあります。自分の状態や治療方針については、必ず医師に相談してください。

盲腸がんについてよくある質問

ここまで盲腸がんを紹介しました。ここでは盲腸がんについてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

ステージ4の盲腸がんは再発しますか?

中路 幸之助医師中路 幸之助(医師)

ステージ4の盲腸がんは、化学療法や放射線療法などはがん細胞の活動を抑えますが、完全にがん細胞を消すことは難しいです。そのため、治療を中断したり、効果が低下したりすると、がん細胞が再び増殖し始める可能性があります。これを「再発」と呼びます。
再発した盲腸がんは、最初のがんと同じ場所に出ることもあれば、別の場所に出ることもあります。再発した盲腸がんの治療は、再発の場所や程度、患者さんの状態などによって異なりますが、基本的には化学療法や放射線療法などの薬物療法が中心となります。
ステージ4の盲腸がんは再発する可能性が高いため、治療中や治療後は定期的に検査を受けて、がんの状態を把握することが大切です。

ステージ4の盲腸がんの予後はどうなりますか?

中路 幸之助医師中路 幸之助(医師)

予後とは、病気の経過や治療の効果、生存期間などを予測することです。予後は個人差があり、様々な要因によって変わります。
ステージ4の盲腸がんの予後に影響する要因としては、転移の程度、治療の選択、年齢、一般状態、合併症などがあります。転移が少なく、治療によって腫瘍が小さくなる場合は予後が良くなります。高齢者や体力が低下している場合は予後が悪くなります。合併症が起こると予後がさらに悪化します。ステージ4の盲腸がんの予後の指標としては、5年生存率がよく用いられます。5年生存率とは、発症から5年以内に生存している患者の割合です。ステージ4の盲腸がんの5年生存率は、先述した通り約10%と報告されています。
ステージ4の盲腸がんの予後を改善するためには、早期発見、適切な治療、生活習慣の改善が重要です。

まとめ

ここまで盲腸がんのステージ4についてお伝えしてきました。盲腸がんのステージ4の見分け方についての要点をまとめると以下の通りです。

⚫︎まとめ

  • ・盲腸がんのステージ4で現れる症状は腹部のしこりや痛み、食欲不振や体重減少、貧血や黄疸である
  • ・盲腸がんのステージ4の治療法は抗がん剤治療や放射線治療がある
  • ・盲腸がんのステージ4の5年生存率は約10%と報告されている

「盲腸がん」と関連する病気

「盲腸がん」と関連する病気は3個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法などの詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

具体的な症状や治療法については、担当の医師と相談しましょう。

「盲腸がんの症状」と関連する症状

「盲腸がんの症状」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

関連する症状

  • 腹部のしこり
  • 腹部の痛み
  • 貧血
  • 食欲不振
  • 黄疸

これらの症状が持続する場合、または新たにあらわれた場合、医師の診察を受けることが大切です。

この記事の監修医師