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「脳ドックを受けた方がいい人」の特徴はご存知ですか?発見できる病気も医師が解説!

 公開日:2024/05/14
「脳ドックを受けた方がいい人」の特徴はご存知ですか?発見できる病気も医師が解説!

脳ドックを受けた方がいい人の特徴とは?Medical DOC監修医が脳ドックを受診する目安や年代、検査で発見できる病気などを詳しく解説します。

村上 友太

監修医師
村上 友太(東京予防クリニック)

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医師、医学博士。福島県立医科大学医学部卒業。福島県立医科大学脳神経外科学講座助教として基礎・臨床研究、教育、臨床業務に従事した経験がある。現在、東京予防クリニック院長として内科疾患や脳神経疾患、予防医療を中心に診療している。
脳神経外科専門医、脳卒中専門医、抗加齢医学専門医。日本認知症学会、日本内科学会などの各会員。

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脳ドックとは?

脳ドックはどんな検査かご存知でしょうか。人間ドックを受けたことはあるけど、脳ドックを受けたことはない方も多いかもしれません。
脳ドックとは、脳に関係する自覚症状のない病気や、将来脳の病気を引き起こす可能性のある異常を早めに発見し、早期治療や予防を行うための総合的な検査です。
人間ドックも総合的な体の検査としてよく知られていますが、多くの場合には脳の検査は含まれていません。人間ドックのデータのみでは脳の病気を見つけることが難しいため、脳の状態を調べるためには脳ドックを別個で受ける必要があるのです。
今回は脳ドックの概要と、どんな方が受診した方が良いのかについて解説します。

脳ドックとはどんな検査?

脳ドックの基本的な検査項目は、頭部MRI検査や頭部MRA検査です。頭部画像検査では頭部CT検査もありますが、MRI検査の方が脳の状態を診断するためには情報量が多いという特徴があります。何らかの理由で頭部MRI検査を受けられない場合には、頭部CT検査で評価することもあります。
また、頭部MRI検査に加えて、問診、診察、血圧、血液検査、尿検査、心電図検査、頚動脈超音波検査、認知機能検査などもメニューとして用意されています。メニュー設定は医療機関によって異なりますが、1-3時間程度の所要時間で受けることができます。

脳ドックで体の何がわかる?

脳ドックでは、脳梗塞や未破裂脳動脈瘤などの脳血管疾患、脳腫瘍などの病気があるかどうかを調べることができます。また、検査項目の内容にもよりますが、脳卒中の発症リスクとなる動脈硬化や動脈狭窄、心房細動などの不整脈があるかどうか、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病や認知機能の評価も同時に行うことができます。
脳梗塞やくも膜下出血などの脳卒中という病気は、突然発症してそのまま命に関わることや重い後遺症を残すことも少なくありません。脳卒中は日本人の死因の第4位、要介護者の原因の第1位であり、一度の発症で人生が大きく左右されてしまう可能性があるのです。
脳卒中は前兆があるとは限らず急に発症することが多いため、病気を予防するためには生活習慣の改善が大切です。将来の脳血管疾患の発症リスクを低くさせるきっかけになることが、脳ドックを受けるメリットの一つと言えます。

脳ドックはどこでできるの?

脳ドックは、病院やクリニック、健診センターなど多くの医療機関によって受けることができます。
検査項目も費用などもさまざまであり、選ぶ基準に迷われる方もいらっしゃるかもしれません。お近くの医療機関をお探しの場合には、日本脳ドック学会が日本脳ドック学会認定施設(https://jbds.jp/centers/)を公表しておりますので、これを参考にしていただいても良いかと思います。

脳ドックの費用・保険適用の有無

脳ドックは、病気を発症していない人を対象とした検査であることから保険診療ではなく、自由診療で行われる検査です。費用は医療機関や検査項目数などによって異なりますが、2万円から5万円程度が相場です。検査項目数が増えると検査費用も高くなりますが、より詳しい診断を受けることができます。
脳ドックの受診費用に対しては、自治体や健康保険組合などによる補助が適用されるケースがありますので、ご自身で利用可能か確認してみましょう。

脳ドックや当日の注意点

脳ドックは基本的に予約制の検査です。当日に急に受診しても検査を受けることができないため、必ず予約してください。
MRI検査は強力な磁気を用いた検査です。金属を含むアクセサリーなどは外しておく必要があります。また、メイクをしたままであることや、コンタクトレンズや義歯、入れ歯などを装着したままであることも避けましょう。
頭部MRI検査やMRA検査を受ける際には、食事の制限はありません。ただし、血液検査や尿検査を含む脳ドックのメニューである際には、空腹状態での受診を指示されるかもしれないので、医療機関にあらかじめ確認しましょう。

脳ドックの結果の見方と再検査が必要な診断結果・所見

ここまでは脳ドックについて基本的なことを紹介しました。
再検査・精密検査を受診した方が良い結果がいくつかあります。
以下のような診断結果の場合にはすぐに病院に受診しましょう。

脳ドックの結果や数値の見方・分類と主な所見

主な頭部MRI・MRA検査の結果内容と特記すべき対応策についてまとめました。
いずれの検査結果であっても、病状を悪化させないためには生活習慣や生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病など)の改善が必要です。

検査結果 概要と対応
虚血性変化(白質病変、無症候性脳梗塞、陳旧性脳梗塞) 動脈硬化などで血流が悪くなり、脳の一部が変化した状態。加齢とともに増える傾向がある。若年者の場合は脳神経内科や脳神経外科への受診を考慮する。
脳梗塞 脳の血管が詰まり、脳組織の一部に血液(栄養)が行き届かなくなる病気。発症早期(急性期)にはすぐに治療が必要。
脳出血 脳の血管が破れて出血し、脳組織の一部がダメージを受ける病気。原因の多くは高血圧。発症早期(急性期)にはすぐに治療が必要。
微小出血 症状は現れていないが、小さな領域に脳の出血が見られる状態。脳梗塞などの発症の危険因子といわれる。特に高血圧がある場合には治療が必要。
脳血管腫 脳内の血管に生じた良性の血管異常。単発で小さな病変であれば経過観察で良いが、場所によってはてんかんなどの症状をひき起こすこともある。
脳萎縮 脳のサイズが小さくなっている状態。加齢性の変化で起こる。VSRAD(ブイエスラド)という定量的な萎縮度の評価を行うこともある。記憶力の低下などの症状がある場合は受診して精査が必要。
脳腫瘍 頭蓋内(頭蓋骨の内側)に発生する腫瘍。脳ドックで見つかる腫瘍は良性腫瘍が多く、サイズが小さく症状が出現していないことも多い。
脳動脈瘤 脳の動脈にコブができている状態。破裂するとくも膜下出血を起こす。高血圧や喫煙によって破裂する危険性は増える。脳動脈瘤のサイズや性状によって適切な治療のタイミングがあるため、すぐに受診する必要がある。
脳動脈狭窄/頸動脈狭窄 脳内の血管(脳動脈)、あるいは、首の血管(頸動脈)が細くなっている(狭窄している)状態。多くは動脈硬化によるもの。高度に狭窄している(ほぼ閉塞している)場合は治療が必要となる。
脳動脈解離/椎骨動脈解離 脳内の血管(脳動脈)、あるいは、首の後ろ側の血管(椎骨動脈)の壁の内側にある膜が裂けている状態。血流が悪くなることで、脳梗塞やくも膜下出血を生じる原因になる。すぐに受診する必要がある。

脳ドックの結果で精密検査が必要な基準と内容

脳ドックの結果は受診当日に専門医からの説明があるか、後日郵送で結果が送られてくるという2パターンがあります。
脳ドックを受けた医療機関によりますが、郵送の場合でも後日専門医から検査結果について説明を受けられることがあります。
再検査・精密検査(二次検査)と判断された場合には、自己判断せず早めに脳神経内科や脳神経外科を受診することをお勧めします。
この場合は通常の保険診療になります。
緊急度や治療内容、費用はその結果次第なので一概には言えません。慎重に経過観察していきましょう、と言われることもありますが、早期の治療介入が必要という判断でさまざまな画像検査などを行うこともあります。
クリニックでは、精密検査に必要な検査機器がない場合もあるため、かかりつけ医で二次検査を希望する場合には、受診前に確認しておくと良いでしょう。
総合病院などでの二次検査を希望する場合には、脳ドックを受けた医療機関やかかりつけ医からの紹介状を発行してもらえるか相談すると良いでしょう。

脳ドックを受けた方がいい人の特徴

40歳以上で脳ドックを受けたことがない人

40歳以上から脳疾患を発症する割合が増えてくることが知られています。
40歳を過ぎて頭部MRI検査を受けたことがない人は、特に自覚症状がなくても一度脳ドックを受けて現在の健康状態を確認するということをお勧めします。

脳疾患を発症した家族がいる人

脳の病気になった家族がいる人にも脳ドックをお勧めします。
例えば、成人のくも膜下出血の原因のほとんどが脳動脈瘤の破裂です。脳動脈瘤ができてしまう原因は遺伝的な要因ということでは説明できず不明な部分も多いのですが、家族内での発症が多いということも知られています。国際的なデータを見ると、日本人には脳動脈瘤の発生が多めであることが知られています。家族の中で脳動脈瘤を指摘されたことのある人は若年層であっても、定期的にご自身に脳動脈瘤ができていないか検査を受けることをお勧めします。

生活習慣病がある、大量の飲酒や喫煙をしている人

脳血管疾患の発症原因には高血圧や脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病や大量のアルコール摂取や喫煙があげられます。これらの生活習慣を長期間続けていると、血管壁にプラーク(粥腫)という脂肪成分の塊が沈着し血液の通り道が狭くなる変化(動脈狭窄)や、動脈壁が硬くなる変化(動脈硬化)が起こり、脳や心臓の病気の原因になります。このような血管の病的変化は加齢とともに起こりやすくなりますが、若年層でも発症することがあります。一度硬くなってしまった動脈(動脈硬化)は元に戻ることが難しいと言われているため、このような血管がダメージを受けやすい状況にある方は、早めに脳ドックを受けて現状の評価を行うことをお勧めします。

「脳ドック」で発見できる病気・疾患

ここではMedical DOC監修医が、「脳ドック」に関する病気を紹介します。
どのような病気や症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。

脳梗塞

脳梗塞は、脳梗塞とは脳の動脈が狭くなったり、詰まったりすることで栄養となる血流を受けられなくなった脳組織が死んでしまう病気です。
脳の血管の詰まり方によって、ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳梗塞、その他の脳梗塞(脳動脈解離など)という病型に分類されます。
脳梗塞の主な原因には、加齢や喫煙、高血圧、糖尿病などによる動脈硬化や末梢血管障害、不整脈や心筋梗塞などの心疾患などが挙げられます。
脳梗塞を発症すると、片側の身体の麻痺やしびれ、呂律が回らない症状などが出現します。動脈が閉塞した部位によってダメージを受ける脳組織の部位が異なることから、脳梗塞の症状やその程度は人それぞれです。ダメージを受けた脳組織は回復しないので出現した症状がそのまま後遺症として残ることがあります。
脳梗塞の治療の中心は、脳梗塞の進行・再発予防するために血液をサラサラにさせる治療(抗血栓療法)とリハビリです。脳梗塞を発症した直後の段階であれば、血管を詰まらせた血栓(血の塊)を溶かす治療や詰まった血管を再開通させる治療を行うこともあります。この発症直後に行う治療によって後遺症を軽減させることが期待できるため、突然話しにくくなる、手足の動きが悪くなるというような症状が出現した場合には、すぐに救急車を呼んで脳神経内科や脳神経外科を受診することが重要です。

脳出血

脳出血は、脳の血管が破れて脳組織内に出血を起こしてしまい、脳組織がダメージを受けてしまう病気です。
出血そのものによる脳組織へのダメージだけではなく、血腫(出血した血の塊)が周囲の正常な脳組織を圧迫したり、脳細胞のむくみを生じさせたりすることで、麻痺やしびれなどの症状が現れます。脳梗塞と同様に、ダメージを受けや脳組織の部位によって症状やその程度は人それぞれです。ダメージを受けた脳組織は回復しないため、出現した症状がそのまま後遺症になる可能性があります。
脳出血の主な原因は高血圧です。血圧が高い状態が継続すると動脈硬化が進行しやがて血管が細くなります。その結果、血管が脆くなってしまい結果的に血管が破れると脳出血を生じてしまいます。動脈硬化を進ませる脂質異常症や糖尿病の予防や禁煙といった生活習慣の見直しが大切です。
脳出血の治療の中心は血圧を低くすることとリハビリです。脳出血は時間の経過とともに出血が増えて症状が悪化するケースがあります。出血量が多いと意識障害をきたし命に関わる可能性があるため手術で血腫を除去することもあります。
突然話しにくくなる、手足の動きが悪くなるというような症状が出現した場合には、すぐに救急車を呼んで脳神経内科や脳神経外科を受診することが重要です。

脳腫瘍

脳腫瘍とは頭蓋骨の内側にできる腫瘍の総称です。脳腫瘍は、脳内の細胞の異常な増殖による原発性脳腫瘍(8割)と、体内の他の部位にできた癌が転移する転移性脳腫瘍(2割)の2つに大別されます。
脳腫瘍の症状はその腫瘍が発生した部位によって異なります。初期段階では症状が現れることは少なく、ある程度の大きさまで成長してから、頭痛や手足の麻痺・しびれ、視覚障害、けいれんなどの症状が現れます。
発見された場合には、腫瘍の種類や大きさ、発生した部位によって治療法が異なり、経過観察や手術、放射線治療、化学療法などが考慮されます。症状がない段階で脳ドックなどをきっかけに見つかるケースが近年は増えていますが、手足の動かしにくさやけいれんが起こったなどの症状があった場合には、早めに脳神経外科を受診して検査を受けましょう。

くも膜下出血

くも膜下出血は脳卒中の一種で、脳の表面の血管が破れて出血し、くも膜下腔というスペースに出血が拡がることで発症します。くも膜下出血は非常に危険な病気であり、最善の治療を行なっても発症した3人に一人しか社会復帰できないと言われています。残りの2人は死亡するか、麻痺や意識障害、寝たきりなどの後遺症を残します。
大人のくも膜下出血の原因のほとんどは脳動脈瘤(脳動脈の一部が膨らんで形成されたコブ)の破裂です。比較的女性に多く、40歳以降で多くなり加齢に従って増加します。くも膜下出血や脳動脈瘤の家族歴があると、動脈瘤発生の頻度が高まることが知られています。高血圧や喫煙という生活習慣も動脈瘤破裂の頻度を高めると言われています。
小児や若年者の場合には、くも膜下出血を発症する原因が脳動静脈奇形という生まれつきの脳血管異常の破裂によるものがほとんどです。
典型的な症状はこれまで経験したことのないような突然の激しい頭痛で、嘔吐や意識消失を起こすことがあります。
くも膜下出血の治療は、脳動脈瘤の再破裂を予防する手術から始まります。また、発症後2週間までは脳血管攣縮という脳梗塞をきたす病気になる可能性があり、発症後1-2ヶ月程度には水頭症という認知症をきたす病気になる可能性もあるため、これらの治療も必要です。脳ドックなどで脳動脈瘤が見つかった場合には、脳動脈瘤のサイズや形状により発症を予防する目的の手術を考慮します。複数の脳神経外科医に相談することをお勧めします。
くも膜下出血を発症した場合は、緊急で治療を行うしかありません。突然の激しい頭痛を感じたら、すぐに脳神経外科を受診しましょう。

「脳ドックを受けた方がいい人」についてよくある質問

ここまで脳ドックを受けた方がいい人について紹介しました。ここでは「脳ドックを受けた方がいい人」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

脳梗塞を発症した家族がいる場合、脳ドックは受けるべきですか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

家族に脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などの脳卒中の既往がある方は、ご自身も脳卒中を発症するリスクも高いと言えます。そのため、脳ドックは1~2年に1回の受けることをおすすめします。

頭痛持ちの人は若くても脳ドックを受けたほうがいいですか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

慢性的に頭痛がある場合には、年齢が若くても頭部MRI検査を一度受けておくことをお勧めします。脳ドックを受けても良いですが、頭痛外来を受診して相談することも検討してください。

喫煙量が多い人は20代・30代でも脳ドックを受けるべきでしょうか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

喫煙は血管へダメージを与え動脈硬化につながることから、喫煙量が多い場合には脳血管疾患を発症する危険性が高まるため注意してください。特に、脳卒中など脳の病気がある家族がいる場合など、脳血管疾患の発症リスクがある場合には、20代や30代の若年層でも脳ドックを受けることを考慮して良いでしょう。

脳ドックの平均費用はどれくらいですか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

脳ドックは自由診療であり保険適応の検査ではありません。費用は医療機関や検査項目数などによって異なり、2万円から5万円程度が相場です。基本的な検査である頭部MRI検査や頭部MRA検査に加えて、頚部超音波検査や血液検査、認知機能検査などいろいろな検査を受けると検査費用も高くなりますが、より詳しい診断を受けることができます。

脳ドックは何年おきに受診した方がいいですか?

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

40歳以上で脳ドックを受けたことがない場合は、早めに一度受けることをお勧めします。問題なければ、1-2年に1度の受診で良いかと思います。
40歳未満でも、脳の病気がある家族がいる場合や、高血圧や脂質異常症などの生活習慣病を指摘されたことがある場合には、一度受けることをお勧めします。問題なければ2-3年に一度の受診で良いかと思います。

脳ドックを受診する際の注意点を教えてください。

村上 友太(むらかみ ゆうた)医師村上 友太(むらかみ ゆうた)医師

脳ドックは頭部MRI検査を中心として行う検査なので、MRI検査が受けられない条件に該当していないか、注意しましょう。
具体的には、心臓ペースメーカーを植え込まれている方、過去に体内に金属を埋め込む手術を行なっている方、刺青やアートメイクをしている方、閉所恐怖症の方、現在妊娠中、または妊娠の可能性がある方、などです。
機械や金属についてはMRIに対応可能か否かをあらかじめ治療した医療機関に確認しておく必要があります。

まとめ 脳ドックを受けたほうがいいのは脳疾患の家族歴がある人や生活習慣病にかかっている人!

脳ドックを受けることで、自覚症状のない脳の病気や、将来脳の病気を引き起こす可能性のある異常を早めに発見することができます。
病気になってから治療を行うよりも、発症を予防することや病気になったとしても早期から治療を行うことで健康寿命が伸びる可能性があります。
定期的な健康診断や人間ドックに加えて、数年に一度の脳ドックを受けていくことで、健康維持に繋げていただければ幸いです。

「脳ドック」の異常で考えられる病気

「脳ドック」から医師が考えられる病気は16個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

脳神経内科・脳神経外科の病気

耳鼻咽喉科の病気

整形外科の病気

  • 変形性頚椎症
  • 頸髄症

眼科の病気

  • 眼窩腫瘍

脳ドックでは基本的に脳疾患の有無を評価しますが、頭部MRI検査では首から頭の範囲を同時に評価できるため、目や耳、頚椎の病気などの脳疾患以外の病気を指摘されることもあります。

この記事の監修医師